Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
蓬田 匠; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 山田 真也*; 竜野 秀行*; 野田 博文*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 高取 沙悠理*; 磯部 忠昭*; et al.
Analyst, 149(10), p.2932 - 2941, 2024/03
被引用回数:1 パーセンタイル:40.01(Chemistry, Analytical)本研究では、ウラン鉱山より採取した黒雲母に含まれるUの分布状態と化学種を分析するため、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分光分析時の検出器として用いる手法を開発した。通常のシリコンドリフト検出器(SDD)の約220eVのエネルギー分解能の蛍光X線スペクトルでは、13.615keVのU L線の蛍光X線と13.395keVのRb K
線の蛍光X線を分離することは困難であった。一方、TESを用いることにより13keVのエネルギー領域で50eVのエネルギー分解能が達成され、U L
とRb K
の蛍光X線を完全に分離することができた。このTESを用いたピーク分離により、マイクロ蛍光X線分析における微量Uの正確なマッピング解析と、マイクロX線吸収端近傍構造分光における信号対バックグラウンド比の減少を達成できた。
古田 裕繁*; 佐藤 薫; 西出 朱美*; 工藤 伸一*; 三枝 新*
Health Physics, 121(5), p.471 - 483, 2021/11
被引用回数:3 パーセンタイル:31.52(Environmental Sciences)従来、国内の放射線業務従事者の低線量放射線被ばくによる発がん等の健康影響は、個人線量計の指示値(個人線量当量: Hp(10))と疾病情報を用いた疫学的解析によって推定されていた(J-EPISODE: the Japanese Epidemiological Study on Low-Dose Radiation Effects)。一方、放射線被ばくによる発がんは臓器線量に依存するため、放射線防護の目的で使用されるHp(10)を用いて発がん率等を推定することは適切でなかった。そこで本研究では、放射線業務従事者のHp(10)から臓器線量を推定する手法を新たに構築した。構築した推定手法では、着用個人線量計の応答特性、被ばくジオメトリ・エネルギー、体格等のパラメーターを考慮することで、国内の放射線業務従事者を対象とした疫学的解析を可能にした。今後、構築した臓器線量推定方法を用いて、放射線影響協会の放射線従事者中央登録センターにより管理・保存されている被ばく線量データを解析することにより、国内の放射線業務従事者における低線量放射線被ばくによる健康影響の推定に利用する予定である。
武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.
High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02
本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。
中村 翔太*; 兵頭 一志*; 松本 裕司*; 芳賀 芳範; 佐藤 仁*; 上田 茂典*; 三村 功次郎*; 斉木 克祥*; 磯 孝斉*; 山下 穣*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 89(2), p.024705_1 - 024705_5, 2020/02
被引用回数:2 パーセンタイル:17.95(Physics, Multidisciplinary)We have succeeded in growing a new heavy fermion compound YbNiSi
by the flux method. From electrical resistivity, magnetization, specific heat, magnetic torque and X-ray photoemission measurements concluded that this compound is a heavy fermion compound exhibiting an antiferromagnetic order at 0.35 K.
高田 昌二; 本多 友貴*; 稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 石井 俊晃; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘*
Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10
HTGRに接続する核熱利用システムの設計では、化学プラント会社の容易な参入を可能にするため、非原子炉級で設計されるが、熱利用システムで異常が発生した場合でも原子炉の運転を継続できることとしている。需要地近接立地で負荷追従運転を実現するため、原子炉入口および出口冷却材温度を一定に保ちながら一次系ガス圧力を変化させるインベントリ制御は原子炉出力を制御する方法の候補の1つとされている。HTTRを用いた非核加熱運転による熱負荷変動吸収試験結果をもとに、異なる一次系ガス圧力で原子炉入口温度をステップ状に変動させた。数値解析の結果、圧力の低下により変動吸収特性が劣化しないことが明らかになった。また、原子炉出力の80%でも、原子炉出口温度がスクラムレベルに達しないことも明らかにした。
本多 友貴; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 4(3), p.031013_1 - 031013_11, 2018/07
近年、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて、不確実さ評価の重要性が高まっている。本研究では、高温ガス炉の不確実さ伝搬評価の入力値となる影響因子の系統的な選定手順を提案するとともに本手法の適用性確認を目的とし試評価を実施した。試評価は、高温ガス炉の代表的な過渡事象である減圧事故に制御棒挿入失敗が重畳した場合を対象とし、ソースターム評価に影響を及ぼす燃料温度を不確実さ因子に設定し核熱流動の観点から実施し、結果として、提案した手法により16の影響因子を選定した。今後は選定した影響因子を入力値とし不確実さ伝搬解析を実施予定である。
中川 繁昭; 佐藤 博之; 深谷 裕司; 徳原 一実; 大橋 弘史
JAEA-Technology 2017-022, 32 Pages, 2017/09
実用高温ガス炉の設計において、燃料設計、炉心設計、原子炉冷却材系設計、2次冷却材系設計、崩壊熱除去系設計、格納施設設計については、重要性が高く、かつ、その安全要件が軽水炉のそれと大きく異なる。実用高温ガス炉の安全基準の策定に資するため、これらの設計項目の中から、燃料及び炉心の安全要件を達成するための設計事項を検討した。検討にあたっては、受動的な安全性や固有の安全性に基づく高温ガス炉の特長を十分に反映させた。また、炉心設計に関し、キセノン135の生成と消滅による空間出力振動に対する安定性を検討した。検討の結果得られた燃料及び炉心の具体的な設計事項は、今後の実用高温ガス炉の設計に適用可能であり、また、IAEAや国内規制当局における高温ガス炉の安全指針の策定に資することが期待される。
石井 賢司*; 遠山 貴巳*; 浅野 駿*; 佐藤 研太朗*; 藤田 全基*; 脇本 秀一; 筒井 健二*; 曽田 繁利*; 宮脇 淳*; 丹羽 秀治*; et al.
Physical Review B, 96(11), p.115148_1 - 115148_8, 2017/09
被引用回数:33 パーセンタイル:77.62(Materials Science, Multidisciplinary)We investigate electronic excitations in La(Br,Sr)
CuO
using resonant inelastic X-ray scattering (RIXS) at the oxygen
edge. We observed momentum-dependent spectral weight below 1 eV, which is consistent with theoretical calculation of the dynamical charge structure factor on oxygen orbitals in a three-band Hubbard model. Our results confirm that the momentum-dependent charge excitations exist on the order of the transfer energy (
), and the broad spectral line shape indicates damped and incoherent character of the charge excitations at the energy range in the doped Mott insulators.
本多 友貴; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 9 Pages, 2017/07
近年、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて、不確実さ評価の重要性が高まっている。本研究では、高温ガス炉で想定される減圧事故に制御棒挿入失敗が重畳した事象を対象とした不確実さ評価手法の確立を目指した検討を進めており、ソースターム評価に影響を及ぼす燃料温度評価の不確実さの定量化を目指している。本論文では、そのはじめとして、不確実評価の入力値となる重要因子選定手順を提案するとともに変動パラメータの系統的な導出及び当該変動パラメータが保有する不確実さ抽出の結果について報告する。
佐藤 博之; 大橋 弘史; 中川 繁昭
Mechanical Engineering Journal (Internet), 4(3), p.16-00495_1 - 16-00495_11, 2017/06
本報告では、高温ガス炉の減圧事故時における炉心への空気侵入に対して、受動的な抑制を可能とする原子炉構造を提案する。第一に、従来、側部反射体内に設けられた冷却材上昇流路を内部反射体に移動する。第二に上部可動反射体を流路反転を行う構造に変更する。提案する原子炉構造の有効性評価として、冷却材流路での自然対流や炉内構造物での熱伝導、熱放射等、原子炉内の重要な物理現象を考慮した熱物質収支計算を行った。その結果、在来の原子炉構造に比べて減圧事故時の空気侵入量を大幅に低減可能であることが明らかにした。
清水 厚志; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 8 Pages, 2017/04
本報告では、HTTR運転経験を活用したPRAパラメータ更新方法について検討した。初めに、実用高温ガス炉で安全機能を有し、高温ガス炉特有の環境下で供用される機器や他データベースで取扱わない機器を分析対象として選定した。次に選定機器について、機器バウンダリを設定するとともに、月例サーベイランス作動試験記録や運転保守データベース等、からパラメータ推定用必要情報を収集した。最後に、事前分布に軽水炉信頼性データベースに収録された評価値を用い、収集したデータに基づきベイズ統計により推定を行った。その結果、HTTR運転経験の活用が不確かさ低減に有効であることを明らかにした。
栃尾 大輔; 本多 友貴; 佐藤 博之; 関田 健司; 本間 史隆; 澤畑 洋明; 高田 昌二; 中川 繁昭
Journal of Nuclear Science and Technology, 54(1), p.13 - 21, 2017/01
被引用回数:2 パーセンタイル:17.50(Nuclear Science & Technology)原子力機構ではGTHTR300Cの設計研究を行っている。水素製造施設のような熱利用系において発生した異常による熱負荷の変動が発生した場合でも、原子炉システムは、安定かつ安全な運転、更に安定な電力供給を継続することが求められている。そのためには、熱負荷変動を原子炉システムで吸収でき、安定かつ安全な運転を継続できることを実証する必要がある。原子力機構では、原子炉及びIHXによる熱負荷変動吸収特性を明らかにするために、核熱を伴わない熱負荷変動吸収試験を計画・実施した。その結果、原子炉は予想より大きな吸収容量を有しており、IHXも熱利用系で発生した熱負荷変動を吸収できることを明らかにすることができた。このことから、原子炉及びIHXは、熱利用系で発生した熱負荷変動の有意な吸収容量を有していることを確認した。さらに、RELAP5/MOD3に基づいた安全評価コードは、熱負荷変動吸収挙動を保守的に評価できることを確認した。
志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12
被引用回数:41 パーセンタイル:96.16(Nuclear Science & Technology)無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの44から8
8への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、65
60mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65
180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む
線の画像を得た。再構成
線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。
本多 友貴; 深谷 裕司; 中川 繁昭; Baker, R. I.*; 佐藤 博之
Proceedings of 8th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2016) (CD-ROM), p.704 - 713, 2016/11
高温ガス炉は固有の安全性を保有しており、この安全性を実証するために高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて強制冷却喪失試験(LOFC試験)を実施している。原子炉出力9MWにおけるLOFC試験では、原子炉出力低下後に再臨界が確認された。これまで、強制冷却喪失事象を評価するため、RELAP5-3Dコードを用いて一点炉動特性解析手法の高度化を進めてきている。本研究では、高温ガス炉は原子炉出入口に大きな温度差があり、過渡時の温度変動領域が大きいことから、Xe-135反応度の温度依存性に着目し、Xe-135の吸収断面積の温度依存性について、原子炉出力9MWにおけるLOFC試験における再臨界への影響を評価した。その結果、このXe-135反応度の温度依存性の影響は非常に大きく、高温ガス炉の強制冷却喪失事象においてはこの温度依存性を適切に考慮することが重要であることを明らかにした。
大橋 弘史; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 徳原 一実; 西原 哲夫; 國富 一彦
Proceedings of 8th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2016) (CD-ROM), p.330 - 340, 2016/11
日本原子力学会「高温ガス炉の安全設計方針」研究専門委員会では、高温工学試験研究炉(HTTR)で得られた知見、福島第一原子力発電所事故の教訓、将来の水素製造施設の接続における安全上の機能要求などを考慮した、実用高温ガス炉の安全要件を検討している。本報告では、安全要件の検討プロセス、作成した安全要件案の概要などについて報告する。
稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041001_1 - 041001_7, 2016/10
高温ガス炉の熱利用系は、化学プラントメーカーの参入拡大と経済性向上のため、非原子力級として設計される。したがって、熱利用系で異常事象が生じても、原子炉の運転を続けられることが必要である。原子力機構は、異常事象後に原子炉の運転を続ける際の熱負荷変動吸収を評価するための計算コードを開発し、HTTRの運転データを用いてコードを改良してきた。しかしながら、更なるコードの改良のためには、原子炉入口冷却材温度の変動に対応する炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の過渡温度挙動に関するデータが不足していた。そこで、HTTRを使った核熱供給変動試験を、熱的効果に焦点を絞った非核加熱運転で実施した。試験では、冷却材ヘリウムガス温度をガス循環機の圧縮熱によって120Cまで加熱し、新しい試験手順を考案することによって17
Cの十分高い温度変動を核出力のない理想条件下で原子炉入口冷却材に加え、炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の温度応答を調べた。試験結果は、炉側部金属の温度応答が炉心支持黒鉛構造物より速いことを予測通り適切に示した。また、炉側部金属による熱負荷変動吸収のメカニズムを明らかにした。
本多 友貴; 栃尾 大輔; 中川 繁昭; 関田 健司; 本間 史隆; 澤畑 洋明; 佐藤 博之; 坂場 成昭; 高田 昌二
JAEA-Technology 2016-016, 16 Pages, 2016/08
高温工学試験研究炉(HTTR)では、温度過渡に対する高温ガス炉システム全体の応答特性を明らかにしシステム解析コードに反映することを目的とし、熱負荷変動試験(非核加熱試験)を実施した。原子炉システムでの熱負荷変動特性に対して、炉床部炉内構造物等のフィン効果等が影響する。一方、原子炉の運転中では炉心での発熱による干渉により、フィン効果の定量化が困難となる。このため、本試験では、上記弊害を排除できる非核加熱という理想的な条件において実施した。熱負荷変動試験(非核加熱試験)は、温度過渡に対する原子炉の応答特性を確認する核熱供給試験(非核加熱試験)と、中間熱交換器の応答特性を確認する熱利用系異常模擬試験(非核加熱試験)により成る。HTTRを用いた2つの非核加熱試験により、温度過渡に対する高温ガス炉システムの応答特性データを取得した。
佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史
JAEA-Technology 2016-014, 64 Pages, 2016/06
本検討では、日本原子力学会の研究専門委員会「高温ガス炉の安全設計方針」においてとりまとめられた「実用高温ガス炉の安全要件」に基づき、安全評価にあたり必要な設計基準事象について、高温ガス炉の固有の特性を考慮して決定論的手法を基本としつつ、確率論的手法を導入した選定方針を検討した。また、設計基準事象選定方針を原子力機構設計の発電用実用炉へ適用し、設計基準事象を選定した。これらの結果、在来の原子炉施設の安全評価では設計基準事象とされなかった、安全系の機能喪失を重畳した事故シーケンスを網羅し、かつ、要求する安全性に対応した設計基準事象選定の考え方を構築するとともに、発電用実用炉の設計基準事象選定を完了した。
佐藤 博之; 大橋 弘史; 中川 繁昭
Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 8 Pages, 2016/06
本報告では、高温ガス炉の減圧事故時における炉心への空気侵入に対して、受動的な抑制を可能とする原子炉構造を提案する。第一に、従来、側部反射体内に設けられた冷却材上昇流路を内部反射体に移動する。第二に上部可能反射体を流路反転を行う構造に変更する。提案する原子炉構造の有効性評価として、冷却材流路での自然対流や炉内構造物での熱伝導、熱放射等、原子炉内の重要な物理現象を考慮した熱物質収支計算を行った。その結果、在来の原子炉構造に比べて減圧事故時の空気侵入量を大幅に低減可能であることが明らかにした。
本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 小野 正人; 藤原 佑輔; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二
Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 5 Pages, 2016/06
現在HTTRでは特性確証試験を実施しており、これらのうち、熱負荷変動試験をHTTR再稼働後に予定している。予備解析から、熱負荷変動により原子炉入口温度が変動した場合でも原子炉出口温度が安定することを確認している。これは、高温ガス炉が熱負荷吸収特性を持つことを意味している。本論文はこの高温ガス炉の熱負荷吸収のメカニズムに注目し、高温ガス炉の熱負荷吸収特性は大きな負の減速材反応度に起因することを解析により示した。さらに、原子炉中間地点において、黒鉛減速材反応度の添加傾向が逆転していることを明らかにした。本傾向は原子炉入口と原子炉出口のHe温度の差が大きい高温ガス炉特有のものと考えられる。