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黒沢 龍一*; 竹内 徹*; 永山 哲也*; 磯崎 和則*; 村上 幸義*; 藤枝 清*; 光延 秀夫*
PNC TN9410 87-001, 22 Pages, 1987/01
高速実験炉「常陽」の補助冷却系統について、昭和57年1月から昭和61年9月までの運転実績を報告する。主な運転実績は次のとおりである。(1)1次補助冷却系統は大きな故障もなく、順調に運転された。1次補助冷却系の運転時間は約3400時間であり、主に運転は定期点検期間中における炉心崩壊熱除去の目的で行われた。1次補助循環ポンプが自動起動したのは65回であり、全ての起動停止は計画的な各種試験によるものであった。1次補助冷却系統へ冷却材ナトリウムを初充填した以後の系統運転時間は約3900時間となった。(2)2次補助冷却系統は100%流量で約34000時間運転された。その間、2次補助循環ポンプのトリップは11回発生した。トリップの内訳は外部電源喪失及び試験によるのが10回、補助循環ポンプコイル温度高によるものが1回であった。補助循環ポンプコイル温度高によるトリップは、原子炉停止中の昭和57年5月に発生した。原因は補助循環ポンプ冷却フィルターが目詰りしたため、コイルへの冷却風量が低下し、ポンプトリップへ至ったものである。プラントへの影響はなかった。この期間の2次補助冷却系の運転はほぼ順調であった。2次補助冷却系統へ冷却材ナトリウムを初充填した以後の系統運転時間は約73000時間となった。