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藤 暢輔; 瀬川 麻里子; 前田 亮; 常山 正幸*; 木村 敦; 中村 詔司; 遠藤 駿典; 海老原 充*
Analytical Chemistry, 93(28), p.9771 - 9777, 2021/07
被引用回数:5 パーセンタイル:38.65(Chemistry, Analytical)Considering the expanding demand for nuclear waste management of the spent nuclear fuel materials in near future, a non-destructive analytical scheme applicable to the most difficult-to-measure nuclide of Pd, which emits no decay gamma-rays and whose half-life is too long to be decayed out during a human lifetime, was designed. The scheme consists of a sophisticated instrument capable of the detection of gamma-rays by Ge detectors coupled with time-of-flight measurement of neutrons and a high-intensity pulsed neutron beam, and can simultaneously perform TOF-coupled prompt gamma-ray analysis (TOF-PGA) as well as PGA and NRCA. An analytical capability was evaluated by applying to simulated samples of the Tc-platinum group metals (Tc-PGMs) obtained by the group partitioning process of spent nuclear fuels, which contain not only Pd but also Tc and another difficult-to-measure fission product. It was confirmed that, although PGA and NRCA could accurately analyze both nuclides in individual single substances, only TOF-PGA can analyze Pd as well as Tc in the Tc-PGMs simulated sample. The TOF-PGA measurement technique can be widely used for the non-destructive analysis of Pd and Tc in nuclear wastes.
柳澤 和章; 久米 民和*; 幕内 恵三*; 井上 登美夫*; 菰田 文男*; 前田 充*
デコミッショニング技報, (39), p.44 - 61, 2009/03
低レベル廃棄物となった放射性物質が私たちに残してくれた恩恵について考えた。今回は、我が国の工業,農業及び医学・医療における放射線利用の直接経済規模という切り口で、その恩恵の定量化を行った。その結果2006年時点で、工業分野で約2兆円、農業分野で約0.3兆円、医学・医療分野で約1.5兆円となり、放射線利用全体では約4兆円となっていた。放射線利用による恩恵により、私たちはドライブやインターネットを楽しみ、食を楽しめる。核医学による診断や治療で何百万というヒトの命が延命され、生活の質が改善され、痛みや苦痛が和らげられている。放射線利用の恩恵を理解している国民は現状ではそう多くない(20%以下)と思われるが、本報告書が理解の一助となれば幸いである。
藤根 幸雄; 村田 幹生; 阿部 仁; 高田 準一; 塚本 導雄; 宮田 定次郎*; 井田 正明*; 渡辺 眞樹男; 内山 軍蔵; 朝倉 俊英; et al.
JAERI-Research 99-056, p.278 - 0, 1999/09
東海再処理施設アスファルト固化処理施設における火災爆発事故について、原研の調査検討会が行った原因究明にかかわる試験及び環境影響評価の結果を報告する。原因究明にかかわる試験においては、実廃液サンプルの化学分析、アスファルト塩混合物の熱分析、暴走的発熱反応試験、発煙時の可燃性ガス分析などを行った。環境影響評価では、環境モニタリングデータと大気拡散シミュレーションコードSPEEDIによる解析結果より、環境へ放出されたCs量を推定した。また、一般住民の被ばく線量評価を行った
内山 軍蔵; 宝徳 忍; 藤根 幸雄; 前田 充
Nuclear Technology, 122(2), p.222 - 227, 1998/05
被引用回数:17 パーセンタイル:77.70(Nuclear Science & Technology)硝酸溶液中におけるネプツニウム(VI)とブチルアルデヒド異性体との反応速度データを取得した。イソ-ブチルアルデヒドはノルマル-ブチルアルデヒドよりも、Np(VI)に対して強い還元力を有していることが分かった。また、Np(VI)のブチルアルデヒド異性体による還元反応速度はNp(VI)、ブチルアルデヒド及び硝酸の各濃度の一次に比例することが分かった。
西森 信行; 相良 建至*; 藤田 建*; 若松 文彦*; 仏崎 透*; 前田 和秀*; 秋吉 啓充*; 鶴田 薫*; 中村 裕之*; 中島 孝夫*
Nuclear Fusion, 631, p.697C - 700C, 1998/03
低エネルギーにおける核子ー重陽子(N-d)散乱の偏極分解能は、核子-核子間力のP波に対して敏感である。したがって、陽子-重陽子(p-d)、中性子-重陽子(n-d)散乱の偏極分解能の違いが存在すれば、核力の荷電対称性の破れ(CSB)について調べることができる。既に12MeVp-d散乱の精密データを得ており、今回は12MeVn-d散乱実験を行った。偏極分解能の角度分布、及びピーク値の違いからp-d散乱の場合には、その間に存在するクーロン力で陽子ビームのエネルギーが下がるという描像が成り立つことがわかり、およそ0.64MeVであることがわかった。この違いがすべてクーロン力によるものでなければ、核力にCSBが存在することになる。12MeVでは、クーロン力を正確に採り入れた3体計算がなされてないので、確かな結論は出せないが、3MeVでは既になされており、近い将来計算がなされれば、CSBについてなんらかの結論が得られるであろう。
内山 軍蔵; 藤根 幸雄; 吉田 善行; 前田 充; 本山 聡*
JAERI-Research 98-005, 20 Pages, 1998/02
再処理溶液系にかけるTRU元素の原子価状態評価モデルを開発した。本モデルの基本式は(1)物質収支式、(2)酸化還元平衡式、(3)反応速度式、(4)電荷中性式の4式である。本モデルは酸化還元平衡(定常)状態あるいは非定常状態にある溶液系を計算対象としている。本モデルにより、高放射線下及び多成分系のために測定が困難なTRU元素等の原子価状態を、元素濃度、電極電位、硝酸濃度、酸化還元試薬濃度、温度などの比較的容易に測定が可能な溶液データをもとに推測することができる。
内山 軍蔵; 木原 武弘; 宝徳 忍; 藤根 幸雄; 前田 充
Radiochimica Acta, 81(1), p.29 - 32, 1998/00
核燃料再処理工程において、ネプツニウムを6価(Np(VI))から5価(Np(V))に光還元することで選択的に効率良く分離するプロセスについて検討した。実験は、Np(VI)-U(VI)-30%TBP(リン酸トリブチル)-70%DD(-ドデカン)-3M硝酸溶液系で行い、Np(VI)の還元率及び分離率を測定した。光化学セルを組み込んだミキサセトラ型抽出器を用いた、UとNpの相当分離実験において、Uとともに供給したNpの約90%がNp(V)に光還元され、また水相に抽出されて、ウランと分離された。本実験の結果は、Np(VI)を光還元的Np(V)にし、U等と分離する方法として有効であることを示している。
内山 軍蔵; 藤根 幸雄; 前田 充
Nuclear Technology, 120(1), p.41 - 47, 1997/10
被引用回数:4 パーセンタイル:37.06(Nuclear Science & Technology)ブチルアミン化合物を用いた溶媒洗浄法を開発した。シュウ酸ブチルアミン及び炭酸ブチルミンの各洗浄試薬による模擬劣化溶媒中のジルコニウム、ルテニウム、プルトニウム及びリン酸ジブチル(HDBP)の洗浄率を測定した結果、以下のことがわかった。(1)ジルコニウム及びプルトニウムの洗浄にはシュウ酸ブチルアミンを低pH溶液条件で用いるのが効果がある。(2)シュウ酸ブチルアミン及び炭酸ブチルアミンを高pH溶液条件で用いるとジルコニウム、プルトニウムの他にルテニウムやHDBPを洗浄することができる。
竹下 功; 前田 充; 三好 慶典; 大野 秋男; 岡崎 修二; 中島 健; 藤根 幸雄; 久保田 益充; 村岡 進; 荒 克之; et al.
原子力工業, 43(9), p.1 - 37, 1997/09
燃料サイクルバックエンドにおける安全性確保、技術の高度化を図ることを目的として進めているNUCEF計画は、施設の完成から4年目を迎えた。本特集は、NUCEFにおける臨界安全性研究、高度化再処理研究、TRU廃棄物管理研究のこれまでの研究成果及び今後の展開を概説するものである。1.NUCEF計画の概要、2.STACYによる実験、その研究成果、3.TRACYによる実験、その研究成果、4.BECKYによる実験、その研究成果と今後の計画、5.研究協力の現状と今後の計画、6.今後のNUCEF計画の展開
内山 軍蔵; 藤根 幸雄; 宝徳 忍; 前田 充
Solvent Extr. Ion Exch., 15(5), p.863 - 877, 1997/00
被引用回数:4 パーセンタイル:30.76(Chemistry, Multidisciplinary)硝酸-TBP/nDD溶液系におけるn-およびiso-ブチルアルデヒドの分配比を測定した。その結果、本実験系におけるn-およびiso-ブチルアルデヒドの分配比はほぼ同じであることがわかった。両ブチルアルデヒド異性体の分配比は有機相TBP濃度の増加とともに大きくなった。ブチルアルデヒド分配比と有機相TBP濃度で表されるブチルアルデヒド異性体の抽出平衡定数は約2であることがわかった。
木原 武弘; 藤根 幸雄; 深澤 哲生*; 松井 哲也*; 前田 充; 池田 孝志*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(5), p.409 - 413, 1996/05
被引用回数:2 パーセンタイル:24.71(Nuclear Science & Technology)PUREXプロセス溶液におけるネプツニウム5価(NpO)の分析のため、レーザー誘起光音響分光システム(LIPAS)を開発した。Np(V)の検出限界吸収係は、硝酸中で3.5910[cm]であり、この値は、一般的な吸光光度法よりも二桁低い値である。シグナル強度は、共存するウラン濃度に比例して強くなる。ウラン溶液の比熱で信号を補正することにより、ウラン共存下のNpの信号は、ウラン非共存系のNpの信号と一致する。硝酸によるピエゾ素子の腐食を防ぐため、フッ素樹脂によるコーティングを検討した。溶媒の影響を除くための、ダブルセルシステムにより光音響スペクトルを測定した。
木原 武弘; S.I.Sinkov*; 藤根 幸雄; 前田 充
Value Adding Through Solvent Extraction (Proc. of ISEC 96), 2, p.1603 - 1607, 1996/00
核燃料再処理への応用のため、レーザー誘起光音響分光法のための光ファイバーシステムを開発した。ウラン溶液中に存在する550nmのCr(III)の吸収を、Pn(IV)の模擬として使用した。検出限界吸収係数は、1.710cmとなることが分かり、その値は一般的な吸光光度計の検出限界吸収係数よりも二桁良い値である。光音響スペクトルのためのダブルセルシステムを開発した。その検出限界吸収係数は、U(IV)共存下、646.6nmにおいて7.010cmであった。このシステムを模擬溶解液の光音響スペクトルの測定に応用した。
内山 軍蔵; 朝倉 俊英; 渡辺 眞樹男; 藤根 幸雄; 前田 充
Value Adding Through Solvent Extraction (Proc. of ISEC 96), 2, p.1291 - 1296, 1996/00
ピューレックスプロセスに基づく新しいネプツニウム、テクネチウム、プルトニウム及びウランの分離法の開発を行っている。共除染工程とN/Pu分配工程との間に設けたネプツニウム及びテクネチウム分離工程におけるそれら核種のウラン負荷溶媒からの分離率に及ぼす硝酸濃度の影響を調べることを目的としてケミカルフローシート実験を実施した。ネプツニウム分離工程では、Np(6価)の還元剤n-ブチルアルデヒドを用いるが、そこではウラン(6価)とともに抽出されたネプツニウムの95%が、またテクネチウムについては78%が溶媒から分離された。テクネチウム分離工程では、高濃度硝酸(5.5M)を用いた結果、ネプツニウム工程から抽出されたまま移行したネプツニウム及びテクネチウムのそれぞれ98%以上がウラン負荷溶媒から分離された。
朝倉 俊英; 根本 英幸; 内山 軍蔵; 藤根 幸雄; 前田 充
JAERI-Tech 95-027, 34 Pages, 1995/03
再処理溶液2相系として、リン酸トリブチル(TBP)及びドデカンからなる有機溶液、硝酸及び硝酸ウラニルからなる水溶液を用い、PUREXプロセス溶液条件における1-ブタノールの分配比を測定した。1-ブタノールの分配比は、1-ブタノール濃度、有機相中のTBP濃度、水相中の硝酸濃度に依存し、約0.09~5の範囲で変化した。
S.I.Sinkov*; 木原 武弘; 藤根 幸雄; 前田 充
JAERI-Tech 95-016, 48 Pages, 1995/03
溶液中微量成分を遠隔的に計測するため、光ファイバーを用いたレーザ光音響分光システムの開発を進めている。複合レンズによる調光、板状圧電素子を有する角型セルの適用について試験を行った。このシステムを用いて、硝酸ウラニル(UNH)溶液中におけるPu模擬物質(Pu(III)、Pu(IV)、Pu(VI)と同じ波長域で吸収ピークを有する物質)の測定を行い、硝酸及びUNHの影響を避けた525-562nmにおいて検出下限(吸収係数)1~310cmまでの微濃度まで測定できることを示した。また、光ファイバー出口での調光を省略したシステムについても検討を行い、測定前の調整作業を大幅に簡略できる可能性を示した。
内山 軍蔵; 前田 充; 藤根 幸雄; 内田 勝秀*
ICEM 95: Proc. of 5th Int. Conf. on Radioactive Waste Management and Environmental Remediation,Vol. 1, 0, p.403 - 407, 1995/00
再処理廃溶媒を液中燃焼処理する際に発生するリン酸廃液からTRU核種を分離する方法としてリン酸ビスマス共沈法とアルミナ膜分離法を組合せた方法を取り上げ、その有効性を実験的に検討した。その結果、共沈分離法では、Pu及び模擬TRU核種(Dy、Sm、Nd、Ce)に対するBiの添加量(モル比)10以上、温度80C、リン酸濃度1Mの条件下で、Pu及び模擬TRU核種の除染係数が100以上になることがわかった。また、0.2m孔径のアルミナ膜分離法では、共沈した模擬TRU核種をリン酸溶液から100以上の高い除染係数で分離できることがわかった。これらの実験結果は本方法がリン酸溶液中に溶解しているTRU核種の固液分離法として有効であることを示している。
内山 軍蔵; 藤根 幸雄; 前田 充; 杉川 進; 辻野 毅
Solvent Extr. Ion Exch., 13(1), p.59 - 82, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:13.32(Chemistry, Multidisciplinary)ピューレックス再処理工程におけるトリチウムの閉じ込めプロセスを評価検討するためにトリチウムのリン酸トリブチル(TBP)による抽出挙動を調べた。回分抽出実験ではU-30%TBP/n-ドデカン(nDD)-HNO-HO系におけるトリチウムの分配比を、また、6段のミキサセトラ型抽出器(内部循環式)を用いた化学工程実験では、トリチウム洗浄工程におけるトリチウムの除染係数をそれぞれ測定した。実験の結果、(1)大部分のトリチウムは水及び硝酸の化学形でTBPに抽出されること,(2)有機相中トリチウムの約1%は有機溶媒の分解生成物に固定化されること,(3)有機相ウラン濃度=85g/dm,水相硝酸濃度=3M,O/A(有機相流量と水相流量の比)=25の条件で6段の洗浄段で約500のトリチウムの除染係数が得られることがわかった。
内山 軍蔵; 前田 充; 藤根 幸雄; 天川 正幸*; 内田 勝秀*; 千田 充久*
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(3), p.228 - 239, 1994/03
被引用回数:8 パーセンタイル:60.11(Nuclear Science & Technology)再処理工場から発生する蒸留残渣などの廃溶媒はTRUを含有する有機廃液である。その処理技術として液中燃焼法を中心に試験研究を実施した。本報告では、廃溶媒の燃焼挙動及び燃焼生成物(リン酸、ルテニウム、ヨウ素、ジルコニウム及びランタノイド化合物)の装置内移動挙動などについて述べる。試験の結果以下のことが知られた。(1)廃溶媒は液中燃焼法により処理することができる。(2)液中燃焼法を共沈法、固液分離法及びガラス固化法と組合せることにより、廃溶媒をそのまま有機ポリマーを用いて固化体化した場合に比べてTRU固体廃棄物の発生量を大巾に減少できる。
辻野 毅; 内藤 俶孝; 前田 充; 妹尾 宗明; 星 三千男; 井沢 直樹; 竹下 功; 板橋 隆之; 岡崎 修二; 土尻 滋
原子力工業, 40(5), p.9 - 59, 1994/00
本特集は、NUCEF施設の完成を契機に、NUCEF計画のねらい、NUCEFにおける研究計画、建設・整備の経緯、施設の概要と安全性、及びNUCEF計画の今後の展開について、まとめて報告するものである。
藤根 幸雄; 館盛 勝一; 大井 孝治; 鈴木 伸一; 前田 充; 本山 聡*; 井上 英明*
Proceedings of 4th International Conference on Nuclear Fuel Reprocessing and Waste Management; RECOD '94, Vol.1, 0, 14 Pages, 1994/00
ピュレックス法再処理の抽出第1サイクル共除染工程では、テクネチウムがUO、Pu、Zrなどと錯体を作ってTBPに抽出されプロセスの後段へ流れて行く。U/Pu分離工程に多量のテクネチウムが流入すると、還元されたPuの再酸化反応が発生し、ウランからのプルトニウムの分離が不完全になる。これを防止するために共除染工程とU/Pu分離工程の間においてテクネチウムを分離除去する操作を行う。MOX燃料等の従来と異なる燃料を処理する際には、テクネチウムがU/Pu分離性能に及ぼす影響を評価して操作条件を最適化しておく必要があり、そのためのシミュレーションコードを開発して、プロセスの検討を行った。