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論文

Ultra-high temperature creep rupture and transient burst strength of ODS steel claddings

矢野 康英; 関尾 佳弘; 丹野 敬嗣; 加藤 章一; 井上 利彦; 岡 弘; 大塚 智史; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; et al.

Journal of Nuclear Materials, 516, p.347 - 353, 2019/04

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

一般的に耐熱マルテンサイト鋼の高温でのクリープ強度はオーステナイト鋼に比較し劣ることが知られているが、超高温である1000$$^{circ}$$Cにおける9Cr-ODS鋼被覆管のクリープ強度は、耐熱用オーステナイトステンレス鋼と比較しても卓越強度を示すことが明らかになった。1000$$^{circ}$$Cでのクリープ強度は、650から850$$^{circ}$$Cのデータを使用し定式化し、予想した破断強度よりも高いものであった。この優れた強度は、9Cr-ODS鋼の母相が$$alpha$$から$$gamma$$相に相変態することに起因すると考えられる。また、9Cr-ODS鋼被覆管の急速加熱バースト強度も、一般的な11Cr-耐熱マルテンサイト鋼であるPNC-FMS被覆管に比較し高い傾向であった。累積損傷和(CDF)を使用し解析することにより、ある程度の精度をもって、過渡時や事故時の9Cr-ODS鋼及びPNC-FMS被覆管の寿命予測が可能となることを示すことができた。

論文

Effect of re-oxidation rate of additive cations on corrosion rate of stainless steel in boiling nitric acid solution

入澤 恵理子; 山本 正弘; 加藤 千明; 本岡 隆文; 伴 康俊

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(4), p.337 - 344, 2019/04

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

The boiling nitric acid solution containing highly oxidizing cations dissolved from the spent nuclear fuels corrodes stainless steels because of the nobler corrosion potential and their fast reduction rate. The cations themselves are re-oxidized to higher oxidizing states in a bulk solution after the corrosion reaction. In this paper, the re-oxidation rate constants of typical cations, such as Cr, V, Pu, and Np, were analyzed, and discussed about the effect on time dependencies of the corrosion rate. It was indicated that the cations with a large re-oxidation rate constant, such as Np, could keep the corrosion rate at high level continuously for the long immersion duration.

論文

Diffusion and sorption behavior of HTO, Cs, I and U in mortar

赤木 洋介*; 加藤 博康*; 舘 幸男; 坂本 浩幸*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.233 - 236, 2018/11

福島第一原子力発電所の廃止措置によって放射性物質によって汚染されたコンクリートが多量に発生することが想定される。廃止措置や放射性廃棄物管理(除染や処分等)のための計画を策定するうえでは、コンクリート材料中の放射能インベントリや分布を推定することが重要となる。本研究では、OPCモルタル中のHTO, Cs, I, Uの実効拡散係数(De)及び分配係数(Kd)を、透過拡散試験及びバッチ収着試験によって実測した。取得されたDeはHTO, I, Cs, Uの序列となり、陽イオン排除効果がOPCモルタルにおいて重要なメカニズムであることが確認された。バッチ試験で得られたKdは、拡散試験で得られたKdより1桁以上高い値となり、試料の粉砕が収着に対して影響を及ぼすことが確認された。OPCモルタル中の拡散・拡散メカニズム理解は、放射性核種のコンクリートへの浸透挙動の予測するうえで重要である。

論文

Model calculation of Cr dissolution behavior of ODS ferritic steel in high-temperature flowing sodium environment

大塚 智史; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 矢野 康英; 加藤 章一; 古川 智弘; 皆藤 威二

Journal of Nuclear Materials, 505, p.44 - 53, 2018/07

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

高温流動Na中での燃料被覆管からのCr溶出挙動に及ぼす各種試験パラメータ(Na中溶存Cr濃度、試験温度、軸方向温度勾配、Na流速)の影響を系統的に把握するための計算モデルを構築し、数値計算を行った。Cr溶出挙動が液体Na中の溶存Cr濃度の微量の変化に大きく影響される計算結果を得た。Na中のCr濃度は、Na冷却高速炉(SFR)内における燃料被覆管からのCr溶出挙動の予測・制御のため、注目すべき重要なパラメータであると考えられる。Na中溶存Cr濃度を0.07wtppmmとした場合の本モデル計算で得たODS鋼被覆管肉厚方向のCr濃度プロファイルは、BOR-60照射試験データとよく一致した。

論文

Ecological and genomic profiling of anaerobic methane-oxidizing archaea in a deep granitic environment

伊能 康平*; Hernsdorf, A. W.*; 今野 勇太*; 幸塚 麻里子*; 柳川 克則*; 加藤 信吾*; 砂村 道成*; 広田 秋成*; 東郷 陽子*; 伊藤 一誠*; et al.

ISME Journal, 12(1), p.31 - 47, 2018/01

岐阜県瑞浪市の超深地層研究所において、深度300メートルの地下水を地下坑道から採取し、地下微生物の生態系を調査した。その結果、花崗岩深部でマグマ由来のメタンに依存した微生物生態系が存在することを明らかにした。

論文

Ultra-high temperature tensile properties of ODS steel claddings under severe accident conditions

矢野 康英; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 大塚 智史; 井上 利彦; 加藤 章一; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 487, p.229 - 237, 2017/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:4.24(Materials Science, Multidisciplinary)

シビアアクシデント時におけるODS鋼被覆管とラッパ管材料の引張特性を調べることを目的に、室温から融点近傍の1400$$^{circ}$$Cまでの引張試験を実施した。900$$sim$$1200$$^{circ}$$Cまでの超高温での引張特性は他の炉心材料と比較し優れた特性を有していたが、それ以上の超高温温度域になると急激な特性低下が認められた。この強度低は、$$gamma$$/$$delta$$変態を伴って、変形メカニズムが伸びの低下を伴う粒界すべりに変化することに起因すると考えられる。一方、12Cr-ODS鋼とFeCrAl-ODS鋼では、1200$$^{circ}$$C以上でも急激な低下は生じず、高い強度を維持していた。本研究成果の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25$$sim$$28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」を含む。

論文

Evaluation on tolerance to failure of ODS ferritic steel claddings at the accident conditions of fast reactors

上羽 智之; 矢野 康英; 大塚 智史; 永沼 正行; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 加藤 章一; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; 木村 晃彦*; et al.

Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/04

酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼は、高速炉燃料要素用に開発している長寿命被覆管候補材料である。実証炉規模の高速炉で冷却材喪失(LOF)型および過出力(TOP)型の事故を想定した場合のODSフェライト鋼被覆管の破損耐性を累積損傷和(CDF)によって評価し、受動的炉停止システムが動作するまでCDFが破損目安値の1.0を十分に下回るという結果を得た。

論文

Field test around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant site using improved Ce:Gd$$_{3}$$(Al,Ga)$$_{5}$$O$$_{12}$$ scintillator Compton camera mounted on an unmanned helicopter

志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:6.81(Nuclear Science & Technology)

無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの4$$times$$4から8$$times$$8への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、65$$times$$60mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65$$times$$180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む$$gamma$$線の画像を得た。再構成$$gamma$$線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。

論文

高温水中におけるバルク水溶存酸素濃度変化時のステンレス鋼すき間内電位および導電率の応答挙動

相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義

腐食防食協会第63回材料と環境討論会講演集, p.253 - 256, 2016/10

軽水炉構造材である低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)内部においては、主き裂とは別に粒界および粒内腐食が観察される。このことから、高温高圧水中におけるステンレス鋼のすき間構造部においては外界よりも厳しい腐食環境が形成され、それがき裂の進展に寄与する可能性がある。われわれは前報において、SUS316Lステンレス鋼の人工すき間内に小型のセンサーを設置し、局部的溶液導電率$$kappa$$を調べたところ、すき間ギャップが十分小さい場合、$$kappa$$は外部環境(バルク水)より100倍以上の値を示すことが分かった。一方で、前報では溶存酸素濃度は純酸素飽和条件で一定としたため、すき間内環境の形成に及ぼす溶存酸素の影響は不明である。そこで本研究においては、バルク水の溶存酸素濃度を周期的に時間変化させ、その際のすき間内における導電率の応答挙動をIn-situ分析することで、すき間内環境に及ぼす溶存酸素の影響を考察した。その結果、バルク水を脱気状態から酸素飽和状態に変化させた場合、すき間内部の溶液導電率が最大で10倍以上となった。このことから、溶存酸素がすき間環境を形成する要因であると考えられた。

論文

The Study of the magnetization process of Fe film by magnetic Compton scattering and M$"o$ssbauer spectroscopy

安居院 あかね; 増田 亮*; 小林 康弘*; 加藤 忠*; 柄本 俊*; 鈴木 宏輔*; 櫻井 浩*

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 408, p.41 - 45, 2016/06

AA2015-0849.pdf:1.54MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:88.02(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では磁気コンプトン散乱およびメスバーワー分光を用いてFe薄膜の磁化過程を詳細に調べた。磁気コンプトン散乱からスピン磁気モーメントと軌道磁気モーメントの磁化曲線を算出した。メスバーワースペクトルからは磁化と外部磁場のなす角の印加磁場依存性を調べた。これにより磁化曲線の振る舞いは磁化と外部磁場のなす角の変化と大きなかかわりがあることが分かった。

論文

Hydrogen behavior in primary precipitate of F82H steel; Atomistic calculation based on the density functional theory

渡辺 淑之; 岩切 宏友*; 村吉 範彦*; 加藤 太治*; 谷川 博康

Plasma and Fusion Research (Internet), 10, p.1205086_1 - 1205086_2, 2015/12

材料中の水素は、格子欠陥(転位,欠陥集合体,析出物,粒界など)と強く相互作用して材料の特性・形状変化を促進させることが懸念されているが、そのメカニズムについてはいまだ十分に明らかになっていない。本発表の内容は、F82H鋼の主要析出物であるクロム炭化物(Cr$$_{23}$$C$$_{6}$$)を対象とし、同炭化物中の水素の存在状態を電子論的に評価した内容をまとめたものである。解析より、同炭化物中の水素原子の安定構造はCrに囲まれた三方両錐体中心位置であり、各原子の電荷に起因した構造であることを明らかにした。また、算出された水素の形成エネルギーは-0.48eV(発熱型反応)であった。ここで、純鉄中の水素原子の形成エネルギーが+0.25eV(吸熱型反応)であることから、F82H鋼中において水素原子は、Feベースの母相よりもCr$$_{23}$$C$$_{6}$$ベースの析出物に捕獲されている方がよりエネルギー的に有利である可能性が示唆された。これらの知見は、照射下材料の水素効果を予測するための要素技術開発に重要となる。

論文

Intergranular oxidation within crevice of austenitic stainless steel in high temperature water

相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 8 Pages, 2015/05

高温高圧水中(温度288$$^{circ}$$C,圧力8.5MPa,溶存酸素濃度32ppm,導電率1.2$$pm$$0.2$$mu$$S(25$$^{circ}$$Cにおける値))に浸漬(500h)した低炭素オーステナイトステンレス鋼のすき間内において粒界酸化が発生した。粒界酸化はすき間の開口部から一定の距離を有し、かつすき間幅が比較的小さい特定の箇所で発生した。粒界酸化部ではFeとNi成分が選択溶解し、Crリッチな酸化物が形成した。粒界酸化の最大浸食深さは500hで約50$$mu$$mであった。粒界酸化部周辺で形成された表面酸化皮膜層を電位-pH図を以て熱力学的に解析したところ、環境のpHは約3.2から3.4と推定された。粒界酸化部が起きた箇所に小型のセンサーを挿入し、すき間内の局所的な溶液導電率を測定した。測定した導電率を理論的に求めた導電率-pHの関係と比較した。その結果、すき間内ではバルクに比べ約100倍の導電率を示し、それに対応するpHは約3.5であった。以上の結果から、すき間内では溶液の酸性化が起き、それにより粒界酸化が発生したものと推定された。

論文

Mathematical Modeling of Radioactive Contaminants in the Fukushima Environment

北村 哲浩; 操上 広志; 山口 正秋; 小田 好博; 齋藤 龍郎; 加藤 智子; 新里 忠史; 飯島 和毅; 佐藤 治夫; 油井 三和; et al.

Nuclear Science and Engineering, 179(1), p.104 - 118, 2015/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.49(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所事故に伴い環境に放出されその後地表に降下した放射性物質の分布を予測することは重要で、速やかに進めて行く必要がある。このような予測を行うために、放射性物質として特に放射性セシウムに着目し、現在複数の数理モデルを開発している。具体的には、土壌の表層流出に伴う放射性セシウムの移行については土壌流亡予測式を用いた流出解析、河川における核種移行については河川解析コードTODAM・iRICを用いた移行解析、河口域における土砂堆積については3次元解析コードROMS等を応用した堆積解析を行っている。また、セシウムと土壌の吸着メカニズムについては分子原子レベルの分子挙動計算法を用いた解析を開始しており、最終目標として吸着係数等の把握を目指している。

論文

Current status of the technology development on lithium safety handling under IFMIF/EVEDA

古川 智弘; 平川 康; 加藤 章一; 飯島 稔; 大高 雅彦; 近藤 浩夫; 金村 卓治; 若井 栄一

Fusion Engineering and Design, 89(12), p.2902 - 2909, 2014/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:36.56(Nuclear Science & Technology)

核融合炉-DEMOで適用が計画されている候補材料の照射試験のために、幅広いアプローチ活動の下で、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学設計・工学実証活動(EVEDA)が進められている。IFMIFターゲット施設の日本側の主要な活動は、世界最大級のリチウムループである「EVEDAリチウム試験ループ(ELTL)」を用いた工学実証である。このELTLの設計・制作と並行して、リチウム安全取扱いに関する技術確立に向けた研究が、IFMIF-EVEDAの下で関連技術の一つとして2008年より開始された。この研究では、リチウムの化学反応に関する実験、リチウム燃焼に関する実験、リチウム中不純物の化学分析技術の確立及び先進型リチウム漏えい検出器の開発を行った。本報告では、これら研究成果の現状について述べる。

論文

Physical properties of F82H for fusion blanket design

廣瀬 貴規; 野澤 貴史; Stoller, R. E.*; 濱口 大; 酒瀬川 英雄; 谷川 尚; 谷川 博康; 榎枝 幹男; 加藤 雄大*; Snead, L. L.*

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1595 - 1599, 2014/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:8.15(Nuclear Science & Technology)

低放射化フェライト/マルテンサイト鋼(RAF / M)は、増殖ブランケットの最も有望な候補材料である。しかし、設計解析に用いられるRAF/Mの物性値の評価例は非常に限られている。本研究では、設計解析に使用される材料特性データについて再評価するとともに、F82Hの複数ヒートについて新たに物性値を評価した結果を報告する。これまで、F82Hの熱伝導率はIEAラウンドロビン試験の中間報告値が国内外で広く参照されてきたが、複数ヒートの測定結果と比較すると、総じて20%程度過大に評価していることが明らかとなった。また、物性への中性子照射効果の一例として、573K及び673 Kにおいて、6dpaまで中性子照射したF82Hとその溶接部における抵抗率は、最大で6%低下することを明らかにした。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

論文

Reduction of contaminated concrete waste by recycling aggregate with the aid of pulsed power discharge

Arifi, E.*; 石松 宏一*; 飯笹 真也*; 浪平 隆男*; 坂本 浩幸*; 舘 幸男; 加藤 博康*; 重石 光弘*

Construction and Building Materials, 67(Part.B), p.192 - 196, 2014/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:75.67(Construction & Building Technology)

福島第一原子力発電所の事故によって多量の放射性汚染コンクリートが発生している。放射性廃棄物としての汚染コンクリートの減容化に対するパルスパワー放電の適用可能性が調査された。汚染コンクリートは、パルスパワー放電過程で、非汚染粗骨材を汚染マトリクスから分離することにより除染される。本研究では、放射性汚染コンクリートを模擬するために、Csの安定同位体を用いた。試験の結果、汚染コンクリートから回収された骨材の体積は最大で60%であり、一方で、回収骨材中のCsはおおよそ3%であった。大部分のCsは、放電過程で水中に移行した。これらの結果より、パルスパワー法によって、骨材の再利用による汚染コンクリートの減容できる可能性が示された。本手法の実際の廃棄物への適用性を評価していくため、より実際の廃棄物に近い条件で試験を実施する必要がある。

論文

The Effect of alkaline alteration on sorption properties of sedimentary rock

下田 紗音子*; 中澤 俊之*; 加藤 博康*; 舘 幸男; 清田 佳美*

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1665, p.179 - 184, 2014/09

セメント系材料によるアルカリ環境の影響については、高レベル廃棄物地層処分の性能評価において評価される必要がある。本研究では、幌延深地層研究所の堆積岩のアルカリ変質及び未変質試料を用いて、Cs, Ni, Thの収着挙動を調査した。バッチ法で得られた模擬地下水系でのCs, Ni, ThのK$$_{rm d}$$は、変質の度合いに応じて変化した。CsのK$$_{rm d}$$は変質とともに増加傾向を示し、二次鉱物がイオン交換反応によるCs収着に寄与していることが示唆された。一方、NiとThのK$$_{rm d}$$は変質の進行とともに低下した。この変化は、NiとThの表面錯体による収着を支配する粘土鉱物の溶解に起因している可能性がある。これらの結果は、岩石のアルカリ変質がK$$_{rm d}$$に及ぼす影響が、変質岩石の表面特性と収着メカニズムに依存することを示すものである。

論文

Multilayered surface oxides within crevices of type 316L stainless steels in high-temperature pure water

相馬 康孝; 加藤 千明; 山本 正弘

Corrosion, 70(4), p.366 - 374, 2014/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:55.58(Materials Science, Multidisciplinary)

288$$^{circ}$$C, 8MPaの純水中において316Lステンレス鋼のすき間に生成した表面酸化皮膜の断面構造を走査型透過電子顕微鏡法を用いて分析した。溶存酸素濃度を2ppmとした場合、すき間内の開口部から一定の距離において2ないしは3層構造を有する多層酸化皮膜が生成した。多層酸化皮膜はFeベースの酸化物を核とし、外層にCrが濃縮する構造を示した。この構造は自由表面ではこれまでに報告例のないものであった。一方、脱気環境中においてはFe$$_{3}$$O$$_{4}$$を中心とした外層とCrが濃縮した内層からなる2層皮膜がすき間内の位置に関係なく観察された。多層皮膜が形成する環境条件を電位-pH図を用いて分析したところ、開口部から400$$mu$$mの距離では、電位が一度低下した後、pHの低下を伴いながら再上昇することが示唆された。以上の結果から、ギャップが数$$mu$$m程度の狭小なすき間内においても、電位とpHの時間変化で特徴づけられる、すき間内の特異的な水環境が存在することが示された。

論文

Development of microwave ion source for industrial applications

高橋 伸明*; 村田 裕彦*; 三堀 仁志*; 桜庭 順二*; 曽我 知洋*; 青木 康*; 加藤 隆典*; 齋藤 勇一; 山田 圭介; 池永 訓昭*; et al.

Review of Scientific Instruments, 85(2), p.02C306_1 - 02C306_3, 2014/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:81.48(Instruments & Instrumentation)

Microwave ion source is one of the long-life ion sources, which has been developed for industrial applications such as ion implantation. In this paper, the characteristics of the extracted Ar ion beam from the plasma were studied under various conditions, in terms of magnetic field and pressure of gas. The measured spectra show that, within the experimental condition, most of the beam constituents were singly charged ions, Ar$$^{+}$$ in contrast to ECR ion sources which permits to obtain high current useful for ion implantation. The details of the beam characteristics will be presented corresponding the magnetic field and the pressure of gas.

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