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松井 剛一*; 文字 秀明*; 榊原 潤*; 斉藤 克弘*; 田中 正暁; 小林 順; 上出 英樹
JNC TY9400 99-005, 89 Pages, 1999/03
本報告書は、筑波大学と核燃料サイクル開発機構との共同研究として実施している首題研究のうち、平成10年度の成果に関するものである。本研究では、高速炉の局所閉塞事故に関して、燃料ピン表面温度を決定づける閉塞物内の熱輸送現象を解明し、その評価手法を構築するため、ポーラス状閉塞物内部の熱流動場に関する実験研究を行う。平成9年度は、ヨウ化ナトウム(NaI)水溶液とパイレックスガラス球を用い、粒子画像流速測定法による多孔質状閉塞内部の流動場の可視化手法を確立するための基礎実験を行った。濃度を調整してNaI水溶液の屈折率とパイレックスガラス球の屈折率を一致させた。1サブチャンネルに相当する簡易ループ試験装置を製作し、NaI水溶液を作動流体とした本可視化手法の有用性を確認した。燃料集合体内の2つのサブチャンネルを模擬した試験装置の設計・製作を行った。平成10年度は、平成9年度の成果を踏まえ2サブチャンネル体系での閉塞物内部および周辺の流速測定実験を主として行なった。Nd-YAGレーザーを光源とし、NaI水溶液濃度を調整し屈折率を調べる実験を再度行い、濃度56.9[wt%]とすればパイレックスガラス球の屈折率と一致することを確認した。簡易ループを用いた実験では、ノイズ除去を行うことにより可視化によって得られる流速ベクトル分布はレーザドップラ流速計による測定結果と定量的に一致した。実験条件を策定する上で重要なNaI水溶液の密度、粘度および熱伝導率について測定した。燃料集合体内の2つのサブチャンネルを模擬したテスト部を用いて、閉塞内部および健全流路内の流速分布について測定し、閉塞内部および健全側流路の流動場についての知見を得た。さらに、レーザー誘起蛍光法により閉塞物内部の温度分布を計測する手法について検討し、NaI水溶液中での適用性を確認した。