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報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究(共同研究)

木本 和志*; 市川 康明*; 松井 裕哉

JAEA-Research 2017-009, 18 Pages, 2017/11

JAEA-Research-2017-009.pdf:6.5MB

原子力機構は、微視的亀裂の進展に着目した室内実験および化学反応も考慮できるような数値解析による研究を通じ、一般性の高い岩盤の長期挙動メカニズムに関する知見を得ることを目的とした研究を、岡山大学との共同研究として2016年度より開始した。2016年度は、既往の研究成果を踏まえ、円柱状の花崗岩コアサンプルを用い、速度異方性の有無を調べるための超音波計測を行った。超音波計測は、円筒の直径方向を透過する縦波、横波および表面波について行った。その結果、縦波に関しては、著しい速度異方性が認められること、横波および表面波には、方向による群速度の有意な変化は認められるものの、異方性のタイプが特定できるほどの明確な傾向は認められなかった。また、表面波計測の結果を、透過波と反射波成分に分離して検討を行った結果、結晶粒に起因した散乱は至る所で発生しているが、特に強い散乱波が局所的かつ限られた場所で発生することが分かった。

報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究; 2015年度(委託研究)

市川 康明*; 木本 和志*; 松井 裕哉; 桑原 和道; 尾崎 裕介

JAEA-Research 2016-018, 23 Pages, 2016/12

JAEA-Research-2016-018.pdf:4.41MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分坑道の力学的安定性は、建設・操業時から坑道埋戻し後の数千年$$sim$$数万年という長期にわたって要求される。時間依存的挙動を示す岩石や岩盤の長期的な挙動を把握することは重要な課題である。一方で、岩石中の地下水の化学的な反応も長期挙動に影響を及ぼすことが明らかになった。この力学と化学の連成現象にも影響を及ぼすマイクロクラックの評価については、かねてからの課題でもある。2015年度は、周波数帯域を20MHzまで拡張したレーザドップラ振動計を用い、花崗岩供試体を透過する表面波の計測と群速度の推定を行った。その結果、群速度は100kHz$$sim$$500kHzまで、振動しながら減少する傾向にあることを明らかにした。群遅延からの群速度推定は、空間的に平均化した波形を用いることで信頼性、推定可能周波数帯域が向上し、波数-周波数スペクトルによる推定よりも容易であることも示された。ここで得られた結果は、将来的に花崗岩の粘弾性理論によるモデル化や、マイクロクラック非破壊評価のための評価値を与える際に有用な情報であると考えられる。本研究の知見を利用するためには、今後、群速度の変動と亀裂や結晶粒といった媒体の微視的な性状との対応を明らかにする必要がある。

報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究; 2014年度(委託研究)

市川 康明*; 木本 和志*; 佐藤 稔紀; 桑原 和道; 高山 裕介

JAEA-Research 2015-025, 31 Pages, 2016/03

JAEA-Research-2015-025.pdf:13.0MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分坑道の力学的安定性は、建設・操業時から坑道埋戻し後の数千年$$sim$$数万年という長期にわたって要求される。時間依存的挙動を示す岩石や岩盤の長期的な挙動を把握することは重要な課題である。一方で、岩石中の地下水の化学的な反応も長期挙動に影響を及ぼすことが明らかになった。この力学と化学の連成現象にも影響を及ぼすマイクロクラックの評価については、研究坑道を利用した調査研究段階(第3段階)においては、重点的に取組むべき課題でもある。平成27年度は、昨年度に引き続き、結晶質岩のマイクロクラックによる、超音波の散乱減衰挙動を調べるための数値解析および計測技術の開発を行った。実験は万成花崗岩を用い、水中でヘッドウェーブを、空気中でレーザー振動計を用いて表面波の計測を行った。一方、数値シミュレーションでは、FDTD法(時間領域差分法)による弾性波の伝播散乱解析を実施した。シミュレーションの予想と実験結果に有意な差があり、この原因として、マイクロクラックおよび造岩鉱物の結晶異方性の影響が考えられる。そのため、これらの2点の影響について更に検討を行う必要があることが明らかとなった。

報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究; 2013年度(委託研究)

市川 康明*; 木本 和志*; 佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 桑原 和道

JAEA-Research 2014-027, 25 Pages, 2015/02

JAEA-Research-2014-027.pdf:16.92MB

岩石や岩盤は、クリープや応力緩和などの時間依存的挙動を示すことが知られており、その性質を把握することは長期の力学的安定性を評価するための重要な課題となる。これまでの研究より、長期挙動に影響をおよぼす力学と化学の連成現象をモデル化・解析する手法を開発することが課題として抽出された。この連成現象にも影響をおよぼすマイクロクラックの評価については、長期岩盤挙動研究において重点的に取組むべき課題でもある。本研究は、結晶質岩のマイクロクラックによる、超音波の散乱減衰挙動を調べるための数値解析および計測技術の開発を行ったものである。数値解析には、FDTD法(時間領域差分法)を用い、二重節点(split node)により、亀裂をモデル化した。開発したシミュレーション手法によって弾性波モデリングの上で有用な知見が得られることが分かった。一方、計測技術の開発である超音波計測では、接触型超音波探触子により入射波を岩石試料中に送信し、受信はニードルハイドロフォンの位置を精密に制御しながら水中で計測を行う水浸法によって行った。その結果、岩石試料中の弾性波の散乱減衰を評価するために有用な情報を取得できることが分かった。

報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究; 2012年度(委託研究)

市川 康明*; 木本 和志*; 佐藤 稔紀; 丹野 剛男; 引間 亮一; 真田 祐幸

JAEA-Research 2013-045, 69 Pages, 2014/03

JAEA-Research-2013-045.pdf:9.51MB

岩盤は断層や節理などのさまざまなスケールの不連続面群と鉱物を非均質に内包した複合材料であり、結晶質岩についてミクロな視点で岩石を見ると、個々の結晶粒子と粒界及び粒子内における微視亀裂の集合体である。岩盤の長期挙動の研究では、応力と化学反応が連成した現象を理解することが重要である。そこで本研究では、(1)石英の溶解に関する理論的並びに実験的研究、(2)結晶質岩の弾性波速度伝播に関する実験的研究を実施した。石英の溶解に関する理論的並びに実験的研究では、石英供試体の溶解速度を実験的に得るとともに石英に対する溶解速度式を提案した。結晶質岩の弾性波速度伝播に関する実験的研究では、花崗岩のコアサンプルを用いて超音波伝播速度を計測し、数百kHz$$sim$$数MHz帯の弾性波の位相や周波数等をはじめとする伝播特性を調べた。

口頭

鉱さいたい積場の水輸送調査を目的とした地表部近傍の熱伝導特性評価

岩崎 佳介*; 木本 和志*; 大久保 賢治*; 粟井 聡平*; 坂尾 亮太; 瀧 富弘

no journal, , 

日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターでは、ウラン鉱山開発の事業終了に伴う鉱山施設の跡措置に取り組んでいる。本研究では跡措置後の地盤中の水分移動に関するモニタリング手法の開発を目的として人形峠環境技術センター内の鉱さいたい積場における地盤中の地温計測及びデータ解析を実施した。水分の移動は多くの場合熱輸送と連動しており、熱輸送状況を調べることで水輸送に関する情報を得ることが期待できる。データ解析では現地計測によって得られた地盤中の地温計測データから、一次元熱伝導方程式に基づいて気温変動に伴う地温変化の程度を特定したことで、水分の移動に起因する地温変化が積雪期に顕著に表れるとの結果が得られた。

口頭

表面波計測による結晶質岩の物性評価に向けた基礎的検討

松井 裕哉; 尾崎 裕介; 木本 和志*; 市川 康明*

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分では、プラグ等の設計の信頼性向上ため、坑道埋戻し後千年以上の坑道周辺岩盤の時間依存挙動の定量的評価が望まれている。一方、岩石中の地下水の化学的な反応が岩盤の長期挙動に影響を及ぼすことが明らかになってきており、この影響評価のため、力学と化学の連成現象をモデル化する手法を開発する必要があること、その際、岩石中のマイクロクラック分布などの情報を定量化する必要があることが課題となっている。本発表では、表面波計測による結晶質岩の物性評価のための基礎的な検討結果について報告する。

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