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東海林 瑞希*; 栗原 健輔*; Lobzenko, I.; 都留 智仁; 芹澤 愛*
軽金属, 74(12), p.535 - 545, 2024/12
Al-Cu合金では時効処理中に板状のGuinier-Preston (GP)ゾーンが形成されるのに対し、Al-Mg-Si合金では時効処理の初期段階で球状のナノクラスタが形成される。よく知られたAl-CuのGP(I)ゾーンとは異なり、Al-Mg-Siのナノクラスタ内に特定の構成は存在しない。しかし、溶質濃度と局所的な配置がその後の析出物形成に決定的な役割を果たすはずである。本研究では、Al-Cu合金とAl-Mg-Si合金におけるGPゾーンとクラスタの形成過程における安定な形状を決定する因子を第一原理計算と機械学習ポテンシャルを用いて評価した。Al-Cuの三体結合の形成エネルギーは、結合角90
のCu-Cu-Cu三重項が最も安定であった。実際に、機械学習ポテンシャルを用いたモンテカルロ(MC)シミュレーションを行った結果、結合角90
で形成されるCu原子の偏析がより多く観測された。一方、Al-Mg-Si合金の3体クラスタは、特定の方向異方性がなく結合角度が60
のときが最も安定であり、その結果、MC計算で球状のナノクラスタの形成が確認された。これらの結果は、局所的な結合の安定性という本質的な特徴が、GPゾーンとナノクラスタの形状を支配することを示している。
東海林 瑞希*; 栗原 健輔*; Du, J.-P.*; 尾方 成信*; Lobzenko, I.; 都留 智仁; 芹澤 愛*
no journal, ,
Al-Mg-Si合金は、時効初期に形成するナノクラスタの寄与により、複雑な二段時効挙動をとるとされている。本研究では、Kinetic Monte Carlo計算(以下、KMC)を用いてAl-Mg-Si合金モデルに対し、拡散障壁を考慮した溶質原子の拡散過程の探索を行うことでナノクラスタの形成メカニズムについて調査した。373KにおけるAl-Mg-Si合金中の溶質原子の拡散挙動を調査した計算した結果、実験で得られているMg/Si比を有するナノクラスタの形成を再現することがわかった。