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辺見 努; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 奥野 清; 小泉 徳潔; 石見 明洋; 勝山 幸三
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4802704_1 - 4802704_4, 2014/06
被引用回数:1 パーセンタイル:9.39(Engineering, Electrical & Electronic)原子力機構はITER計画において9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当する。TFコイルの巻線はNbSn超伝導導体、ジョイント部及び冷媒入口部等から構成される。冷媒入口部近傍の超伝導導体は7Tの磁場中で68kAの電流容量が求められ、高い超伝導性能が要求され、NbSn素線の曲げ等による劣化を避ける必要がある。冷媒入口部では、超伝導体を生成するための熱処理において、ステンレス鋼製のジャケットとNbSn撚線の熱膨張率の違いにより、圧縮方向の熱残留歪が生じる。また、ヘリウムを導入するために撚線とジャケットとの間に隙間が生じるが、熱残留圧縮歪により、この隙間においてNbSn素線が座屈して曲げが生じ、超伝導性能が劣化する可能性がある。そこで、NbSn素線に曲げが生じた場合に変化する熱処理中の冷媒入口部の伸び及び熱処理後のジャケットの熱残留歪を測定し、素線の曲げの発生状況を調査した。加えて、原子力機構(大洗)の照射燃料集合体試験施設(FMF)に設置された高解像度X線CTを用いた非破壊検査による詳細な素線の曲げ観察を実施した。以上をまとめて、冷媒入口部近傍のNbSn素線の曲げの発生状況を調査した結果について報告する。
佐野 健二*; 山田 有紗*; 松井 明洋*; 辻 秀之*; 長谷川 伸; 澤田 真一; 前川 康成
Desalination, 324, p.34 - 36, 2013/09
被引用回数:3 パーセンタイル:14.09(Engineering, Chemical)逆浸透(RO)膜を用いた海水淡水化(脱塩)プロセスのエネルギーコスト削減には、脱塩プロセスにおけるRO膜への加圧エネルギー量の低減が必須である。そこで、電解質である高分子塩をグラフト鎖として導入した膜をRO膜と組合せた複合膜を用いることで、高分子塩の浸透圧による脱塩プロセスの加圧エネルギーの低減を試みた。脱塩処理速度の観点から、水透過速度の高いろ紙を基材に用いた。放射線グラフト重合法を用いてアクリル酸を導入したグラフト化ろ紙をRO膜と組合せた複合膜の水透過量のグラフト率依存性を調べたところ、グラフト率2.4%の複合膜で透過量が11%増加すること、及び、グラフト率を10%まで増加させるとろ紙の目詰まりにより透過量が減少することを見いだした。本実験では、高分子塩を含むグラフト鎖を複合膜中に導入することで、高分子塩の浸透圧により複合膜を介した水の透過量が増大していることから、本複合膜を用いたシステムにより従来のRO膜単体を用いた脱塩プロセスよりも加圧エネルギーが低減できることが示された。
濱田 一弥; 加藤 崇; 松井 邦浩; 辻 博史; 本田 忠明*; 西田 和彦*; 吉田 清; V.Kalinin*; M.Wykes*; 森 幹郎*; et al.
Proc. of 16th Int. Cryogenic Engineering Conf. /Int. Cryogenic Materials Conf., 0, p.131 - 134, 1996/00
原研はITER工学設計活動の一環として、ITER超電導コイル、構造体及び熱シールド等を冷却するクライオプラントを設計した。ITERは4.5Kで125kW、80Kで350kWの冷凍能力を必要とし、冷凍機は5~7台で構成される。さらに、超電導コイルは強制冷却方式であるために、原研が開発した極低温ヘリウム循環ポンプを採用する。設計では、ITER工学設計活動終了時点で製作可能な機器を熱効率、現地据え付けなどの観点から評価してシステムを構築した。その結果、現在の技術水準から十分建設は可能であるとの結論を得た。学会では、一連の設計結果について発表する。