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報告書

ベントナイト/ケイ砂混合体における炭素鋼の不動態化条件

谷口 直樹; 川上 進; 森田 光男*

JNC-TN8400 2001-025, 27 Pages, 2002/03

JNC-TN8400-2001-025.pdf:0.82MB

炭素鋼オーバーパックの寿命評価では処分環境における炭素鋼の腐食形態を把握することが重要である。日本における地下水条件を想定した場合、第2次取りまとめにおいて設定された仕様の緩衝材中で炭素鋼は不動態化せず、全面腐食の進展する可能性が高いことがこれまでの研究により確認されている。しかし、軟岩系岩盤における処分では緩衝材のまわりにコンクリート製の支保工を施工することが想定され、緩衝材に浸潤する地下水のpHが高くなることによって、腐食形態に変化を及ぼす可能性がある。そこでコンクリート材料として普通ポルトランドセメントおよび低アルカリ性セメントを用い、アノード分極測定によりセメントと接触した水溶液中での炭素鋼の不動態化条件を検討した。その結果、第2次とりまとめにおける緩衝材の仕様において炭素鋼が不動態化するのは外部から浸潤する地下水のpHが約13以上の場合であり、支保工として低アルカリ性セメントを使用すれば炭素鋼は不動態化しないことが確認された。また、緩衝材の因子(乾燥密度とケイ砂混合率)に対する炭素鋼の不動態化条件を検討した。その結果、第2次取りまとめにおいて設定された緩衝材仕様は十分に裕度をもって炭素鋼が不動態化せず、全面腐食を受ける領域にあることが確認された。

報告書

ベントナイト間隙水のラマン分光測定

鈴木 覚; 間中 光雄; 森田 光男*

JNC-TN8400 2000-020, 25 Pages, 2000/04

JNC-TN8400-2000-020.pdf:0.94MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における多重バリアシステムで、圧縮ベントナイトには放射性核種の移行遅延効果が求められており、そのメカニズムの解明が急務である。圧縮ベントナイト中の放射性核種は、構成鉱物の粒子間間隙水や粘土鉱物(モンモリロナイト)の層間水を主な移行経路として拡散する。ベントナイト中の核種の見かけの拡散係数の活性化エネルギーが自由水中のそれに比べて高いという報告があり、これは間隙水や層間水の構造・粘性が自由水とは異なるためであると考えられている。この研究では、含水したベントナイトについてラマン分光測定を行ない、自由水とベントナイトの間隙水の構造の違いについて検討した。クニピアF(モンモリロナイト含有率98$$sim$$99重量%、クニミネ工業)とイオン交換水を任意の含水率(98$$sim$$75重量%)で混合した。混合物を超音波洗浄機で振とうした後、2ヶ月程度静置し、イオン交換水混合試料について5条件(含水率98、95、90、80、75重量%)およびNaCl水溶液混合試料について2条件(80、75重量%)についてラマン分光測定を行なった。また、あわせてイオン交換水、0.5M NaCl水溶液および乾燥状態のクニピアF(相対湿度25RH%)の測定も行なった。ラマン測定は反射モードで行ない、測定時の温度は室温で24$$sim$$26$$^{circ}C$$であった。測定の際には試料からの蛍光の低減に注意したが、除去できなかった蛍光についてはベースライン補正を行ない、2400$$sim$$4000cm-1の領域でラマンスペクトルを得た。イオン交換水は約3250、3400、3630cm-1にラマン散乱の極大ピークを持ち、3400cm-1のピーク強度が相対的に大きい。複数のピークの存在は、水分子間の複数の水素結合状態があることを示しており、低い波数のピークほど強い水素結合に帰属される。含水したベントナイトのラマンスペクトルは約3200$$sim$$3250、3400、3630cm-1にピークがあり、含水率の低下に伴い、3400cm-1に比べ3200$$sim$$3250cm-1のピークが相対的に増加している。また、乾燥したクニピアFのスペクトル(dry)は層間水によるもので、3150cm-1のピークが著しく大きい。NaCl水溶液を含水させた試料でも、含水率の低下に伴う、3250cm-1のピークの相対的な増加が認められた。これらのピークは、イオン交換水と同様に

報告書

炭素鋼オーバーパックにおける腐食の局在化の検討

谷口 直樹; 本田 明; 川崎 学*; 森田 光男*; 森本 昌孝*

JNC-TN8400 99-067, 119 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-067.pdf:8.25MB

炭素鋼オーバーパックの腐食寿命の評価においては腐食にともなう表面の不均一化の程度を評価することが不可欠である。処分開始初期の酸化性環境下においては最も顕著な不均一化の原因として、不動態皮膜の局所的な破壊によって生起する局部腐食の進展が考えられる。本研究では炭素鋼が不動態化する溶液を用いて、代表的な局部腐食である孔食およびすきま腐食について水溶液環境における生起臨界条件と進展挙動を検討した。その結果、炭酸塩と塩化物を含む水溶液中では、不動態領域の広い範囲で孔食またはすきま腐食に対して感受性をもつことがわかった。しかし、孔食またはすきま腐食が生起した場合でもその進展とともに深さ方向への腐食の進展は抑制され、金属表面の全面にわたって腐食が進行するようになることがわかった。浸漬試験データの極値統計解析を行った結果、孔食/すきま腐食の進展を仮定しても従来の評価で用いられてきた経験式によって最大腐食深さを保守的に評価できることがわかった。次に酸素が消費されたあとの還元性環境下における炭素鋼の腐食の不均一化の評価に資するため、地下水の飽和した圧縮ベントナイト中で定電流加速試験を実施した。試験で得られた腐食深さを極値統計法により解析して平均腐食深さに対する最大の腐食深さを評価した。その結果、平均腐食深さが大きくなると、孔食係数は小さくなり、均一な状態に近づくことが確認された。1000年間の平均腐食深さを5$$sim$$10mmとすると、そのときの孔食係数は2程度と見積もられた。

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