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山本 忠利; 武部 愼一; 小川 弘道; 田中 忠夫; 向井 雅之; 古宮 友和; 横本 誠一*; 和達 嘉樹
JAERI-M 89-189, 18 Pages, 1989/11
低レベル放射性廃棄物最終貯蔵予定地より未攪乱状態で採取した4種類の通気層土壌試料を用いて、降水模擬条件での核種移行試験を行った。流出液中のSr、Csは検出限界以下で、Coは10~10Ci/mlの小さな値であった。土壌中の核種移行は表面では指数関数的な濃度減少を示し、イオン形で吸着した。深部では穏やかな濃度減少を示し、核種及び土壌の種類により非イオン形の移行が異なった。さらに表面付近の濃度分布から、遅延係数を計算し、10~10の大きな値を得た。これら土壌は大きな保持能力を有することを確認した。一方低濃度部分については高濃度部分の値に比べて1~2桁小さな値を示した。放射性汚染水による試験と比較したところ、表面では遅延係数が多少異なった。一方深部ではローム層上部でCoの僅かに大きな遅延係数が認められた。
山本 忠利; 武部 愼一; 小川 弘道; 田中 忠夫; 向井 雅之; 古宮 友和; 横本 誠一*; 和達 嘉樹
JAERI-M 89-144, 23 Pages, 1989/10
低レベル放射性廃棄物最終貯蔵予定地より未撹乱状態で採取した4種類の土壌試料(ローム層上部、下部、砂層、凝灰質層)を用いて、実験室規模での核種移行試験を行った。流出液中の核種濃度はいずれの土壌においても、Sr、Csは検出限界以下で、流出したCoにおいても510Ci/mlの小さな値であった。土壌中の核種移行は、高濃度部分では土壌の種類に依らず、各核種の大部分が土壌表面付近に吸着したのに対して、低濃度部分では深部まで移行した。特にローム層上部でのCoの移行が大きかった。核種による土壌中移行分布の違いは、核種の化学形および土壌の種類の双方に依るものと考えられる。さらに核種の遅延係数をイオン形での移行が支配的である高濃度部分から計算し、10~10オーダの大きな遅延係数を得た。こられ土壌が大きな保持能力を有することが確認された。一方、低濃度部分については、非イオン形での移動が関与し、高濃度部分の値に比べて1~2桁小さな値を示した。