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論文

二国間原子力協力協定に係る昨今の米国政権の見解について

田崎 真樹子; 玉井 広史; 清水 亮; 木村 隆志; 北出 雄大; 中西 宏晃; 須田 一則

日本核物質管理学会第39回年次大会論文集(インターネット), 7 Pages, 2018/11

米国が他国と平和目的の原子力協力を行う上では、米国原子力法(AEA)に基づき、原則として9つの核不拡散要件を盛り込んだ二国間原子力協力協定(NCA)を締結する必要がある。本稿では、2018年7月末時点での米/サウジアラビアNCAに係る交渉と、2018年5月に署名された米/英、及び米/メキシコNCA等を例示し、昨今の米国のNCAに係る見解及び将来展望を考察した。

論文

国際原子力機関の拡大結論取得に係る加盟国の傾向の分析:拡大結論の取得可能条件の抽出

中西 宏晃; 木村 隆志; 清水 亮; 北出 雄大; 田崎 真樹子; 玉井 広史; 須田 一則

日本核物質管理学会第39回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/11

本研究は、国際原子力機関(IAEA)が加盟国に拡大結論を下すための条件を抽出するために、拡大結論を取得した及び取得していない加盟国の傾向の比較検討を行うものである。

論文

国レベルコンセプト(SLC)の全体像の調査結果の概要

木村 隆志; 田崎 真樹子; 北出 雄大; 清水 亮; 玉井 広史; 中西 宏晃; 須田 一則

日本核物質管理学会第39回年次大会論文集(インターネット), 5 Pages, 2018/11

本報告では、IAEAが開発・実施している国レベルコンセプト(SLC)の調査結果の概要、及び主にSLCの下にてIAEAによる拡大結論の導出を継続することの重要性について国内原子力事業者の理解を促進するために報告する。

論文

「地域保障措置」の設立に係る要素の考察

北出 雄大; 玉井 広史; 田崎 真樹子; 清水 亮; 木村 隆志; 中西 宏晃; 須田 一則

日本核物質管理学会第39回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/11

「地域保障措置」は既存のIAEA保障措置を強化する手段の1つと考えられ、2000年以降のNPT運用検討会議ではその重要性に言及し、また2011年以降のNSGガイドラインは原子力資機材受領国に対する保障措置の条件として「地域保障措置」も掲げている。本研究は、代表的な「地域保障措置」として機能しているEURATOM及びABACCの事例に基づき、「地域保障措置」の設立に係る要素について検討する。

論文

核拡散リスクの最小化に関する動向の分析

須田 一則; 清水 亮; 田崎 真樹子; 玉井 広史; 北出 雄大

日本核物質管理学会第38回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/04

1974年に実施されたインドの核実験以降、世界的に核不拡散に関する議論が実施されている。まず国際的な核燃料サイクル評価(INFCE)では、核拡散防止の観点から、濃縮能力、長期供給保証、再処理、プルトニウムの取扱い、高速増殖炉、使用済燃料の管理、新型燃料サイクル等、といった広範にわたる議論が行われた。その後、イラクや北朝鮮の核問題から、IAEA保障措置協定追加議定書が起草されるなど、制度的な強化が行われた。近年においては、IAEAの革新的原子炉及び燃料サイクル国際プロジェクトや第4世代原子力システムに関する国際フォーラムにおいて、核拡散抵抗性に係る評価手法の検討、また核物質が有する内在的な抵抗性に係る研究が各国の専門家の間で進められている。本報告では、INFCE-WG4(再処理、プルトニウムの取扱いとリサイクル)の代替技術(コ・コンバージョン、コプロセス等)の議論を基に、核拡散リスクの最小化に関する動向と今後の展開について検討する。

論文

米国が民生用原子力協力協定等に求める核不拡散要件の変遷について

田崎 真樹子; 須田 一則; 清水 亮; 玉井 広史; 北出 雄大

日本核物質管理学会第38回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/04

米国が他国と民生用原子力協力を行う上では、米国原子力法(AEA)123条が規定する9つの核不拡散要件を盛り込んだ協定を締結する必要がある。この9つの要件は本来、1970年代のインド核実験等を受けて米国が制定した1978年核不拡散法(NNPA)を受けてAEAに盛り込まれたものであるが、NNPAの制定から約40年の間に、国際情勢の変化や、新たな原子力供給国及び原子炉導入国の出現等に呼応して、質的に強化されるとともに、昨今では、地政学や核セキュリティ、米国が協定相手国との原子力ビジネスを促進する上での国毎の個別的な特別な考慮といったその他の要件も考慮され、結果として多種多様な協定が締結されることとなった。本論文では、上記の変遷について、変遷をもたらした要因とその結果を取りまとめるとともに今後の展望を探る。

論文

英国のEURATOM離脱に関する論考

玉井 広史; 田崎 真樹子; 北出 雄大; 清水 亮; 須田 一則

日本核物質管理学会第38回年次大会論文集(インターネット), 6 Pages, 2018/04

2017年3月、英国はEUに脱退を通告した。EURATOMとEUは運営形態がほぼ同一であることからEURATOMからの離脱もセットであるとされており、EU脱退までの2年間で英国-EURATOM間の関係の再定義を行い、これまでEURATOMによってカバーされてきた施策を継続する必要がある。主なものは、英国内の民生利用の原子力施設に対する保障措置の実施であり、あるいはEURATOMが域外国と締結している原子力協力協定である。いずれもこの2年以内の対処が大変難しいことが予想されており、英国産業界では代替措置の提案もなされている。日本の原子力平和利用にとっても、英国との資機材の円滑な移転等に支障をきたすことが懸念される。核不拡散の観点から英国のEURATOM離脱に際して英国内の対応と日本への影響の可能性について論じる。

論文

Prospective features for integration of nuclear forensics capability in national framework

玉井 広史; 大久保 綾子; 木村 祥紀; 篠原 伸夫; 田崎 真樹子; 清水 亮; 須田 一則; 富川 裕文

Proceedings of INMM 58th Annual Meeting (Internet), 6 Pages, 2017/07

核鑑識は、不法に使用された核物質等の試料を分析・照合し、その起源、経路等を解明して犯罪者等の摘発に資する技術的手段であり、警察・司法組織との緊密な連携が必須である。このための国内体制の整備がIAEAをはじめ国際的な協力のもとで進められており、各国の実情に応じた技術的な対応能力の強化・推進の方策に関する考察及び地域協力の在り方に関する検討結果を報告する。

論文

米国等における放射性廃棄物の核物質防護措置と考察

田崎 真樹子; 岩本 友則*; 須田 一則; 清水 亮; 玉井 広史; 小鍛治 理紗

第37回核物質管理学会日本支部年次大会論文集(CD-ROM), 9 Pages, 2017/02

国際原子力機関(IAEA)の核物質及び原子力施設の物理的防護に関する核セキュリティ勧告(INFCIRC/225/Rev.5)では、核物質の元素、同位体、数量及び照射の観点から核物質の種類を区分し、不法移転に対する物理的防護対策を決定することを各国に勧告している。例えば米国においては、特殊核物質(special nuclear material: SNM)の防護措置を決定する上では、IAEAの区分分けのファクターに加え、核物質の魅力度、具体的にはSNMが含まれる物質の化学的形態や濃度(希釈度)等も、SNMに対する核物質防護措置を決める一つの重要なファクターとなっている。SNMのうち、放射性廃棄物中のSNMに注目してIAEAの実施指針や米国等での核物質防護措置に係る規制等を調査するとともに、放射性廃棄物に対する核物質防護措置の最適化に係る考察を行った。

報告書

新米韓原子力協力協定について

田崎 真樹子; 清水 亮; 須田 一則

JAEA-Review 2016-019, 118 Pages, 2016/10

JAEA-Review-2016-019.pdf:4.73MB

1973年3月に発効した「米国と韓国の民生用原子力利用に係る協力協定」の改定交渉の最大の論点は、新たな非核兵器国による機微な技術や施設の保有を防ぐとの核不拡散政策を採る米国が、韓国内での協定対象物質のウラン濃縮(20%未満)及び使用済燃料のパイロプロセッシングの実施に係り、事前同意を付与するか否かであった。2015年11月に発効した「米国と韓国の平和目的の原子力利用に係る協力協定」(新協定)では、一定の要件の下に協定対象物の協定の合意議事録附属書III及びII記載の施設でのウラン濃縮及び再処理の実施を可能とする事前同意を付与する規定が設けられた。しかし新協定発効の時点では、当該附属書には施設名が無く、米国は現時点で事実上、事前同意を付与していない。このように新協定では米国の従来からの核不拡散政策が貫かれているが、韓国での将来的なウラン濃縮及び再処理の実施の可能性が開けた点で韓国にも利する。このような帰結は、核不拡散に係る国際情勢、米国の伝統的な核不拡散政策、現時点で韓国が採り得る選択肢等を考慮した上では、両国が互いに折り合える最大限の範囲で現実的な着地点を見出したと分析できる。

論文

核セキュリティ文化の醸成に関する一考察

玉井 広史; 田崎 真樹子; 小鍛治 理紗; 清水 亮; 須田 一則

核物質管理学会(INMM)日本支部第36回年次大会論文集(インターネット), 7 Pages, 2015/12

昨今、核セキュリティ強化に向けた核セキュリティ文化の醸成が謳われているが、原子力安全文化の浸透に比べ、核セキュリティ文化の認知度は必ずしも高いとは言えないと思われる。世界有数の原子力利用国である我が国において、国民レベルでの核セキュリティ文化の醸成・浸透を図ることは重要な課題と考えられる。東電福島第一原子力発電所事故を契機に、原子力安全と核セキュリティの相補性が認識され様々な対策が進められていることから、先行している原子力安全文化をお手本として核セキュリティ文化の醸成を図っていくことが、一般的になじみやすくまた早道であろう。そこで、原子力安全について様々なレベルで実施されている施策を参考に、核セキュリティに対する意識の涵養、望ましい心構えの向上、その浸透度の評価と改善、それらを通じたPDCAサイクルの確立を目指す我が国の核セキュリティ文化のあり方と醸成のためのアプローチについて考察する。

論文

包括的共同作業計画実施に係るIAEA保障措置の適用

清水 亮; 田崎 真樹子; 小鍛治 理紗; 玉井 広史; 須田 一則

核物質管理学会(INMM)日本支部第36回年次大会論文集(インターネット), 6 Pages, 2015/12

2015年7月14日、イランの核問題を巡るE3/EU+3とイランの交渉が合意に達し、イランは平和利用を前提としたウラン濃縮を含む核開発の権利が認められた。今後は、包括的共同作業計画(JCPOA)に従い、IAEAによるイランに対する査察活動が開始されることになる。イランは、現在IAEAの追加議定書を批准していないが、JCPOAに従い、暫定的に追加議定書が適用され、鉱山等を含む全ての核関連施設及び疑念のある国内の全ての場所・施設へのIAEAのアクセスが認められることになる。さらに、核関連の調達活動についても監視する仕組みが設けられた。イランのこれまでの核開発、JCPOAの概要を紹介するとともに、イランの核施設におけるIAEA保障措置の適用とその課題について報告する。

論文

米露のPu処分における核不拡散、核セキュリティについての検討

小鍛治 理紗; 須田 一則; 玉井 広史; 田崎 真樹子; 清水 亮

核物質管理学会(INMM)日本支部第36回年次大会論文集(インターネット), 7 Pages, 2015/12

冷戦後、米国とロシアはSTART条約等で核弾頭削減を実施してきた。2000年には一連の取組の結果として発生する余剰Puを34トンずつ処分する協定(PMDA)を締結している。近年、米国ではMOX燃料製造施設建設のコスト高のため、代替処分方法も検討している。改定PMDAでは兵器級Puを「Pu240/Pu239が0.10以下のもの」と定義づけ、第7条等で「Pu処分に際して当事国に監視、査察を実施する権利と義務」があること、第8条では「INFCIRC225/Rev.4の勧告を考慮に入れ責任もって管理する」よう定める。改正PMDAが定める34トンのPuを処分するため米国では、高速炉における照射、MOX燃料に加工し軽水炉において照射, 固化, 希釈、およびディープボアホールでの処分が検討されており、本研究ではそれぞれについて核不拡散、核セキュリティがどのように確保されているか検討を行った。

論文

酸素欠乏地下環境における炭素鋼腐食モデリング

柴田 俊夫*; 渡邊 正敏; 谷口 直樹; 清水 亮彦*

材料と環境, 62(2), p.70 - 77, 2013/02

酸素欠乏還元性環境中性水溶液中の炭素鋼はH$$_{2}$$Oと反応してH$$_{2}$$を発生し表面に腐食皮膜を生成する。腐食速度は腐食に伴って生成する腐食皮膜中を反応物質が拡散する速度によって決定される。腐食プロセスに関与する幾つかの拡散種の拡散定数は文献から知ることができた。しかしながら鉄酸化物中のH$$_{2}$$Oの拡散定数は見いだすことができなかったので、適切な仮定を用いて推定した。物質移動論モデルによって炭素鋼の腐食速度をシミュレーションした。腐食皮膜ポア中をH$$_{2}$$O及びFe$$^{2+}$$イオンが液相拡散するモデル、及び腐食皮膜中のH$$_{2}$$O固相拡散モデルについて、表計算ソフトのExcelを用いてシミュレーションを行った。腐食電流密度と腐食減肉厚さの時間的変化やそれらのpH依存性及び温度依存性を検討した。シミュレーション結果を実測値と比較した結果、腐食皮膜中のH$$_{2}$$O固相拡散が酸素欠乏環境における炭素鋼の腐食速度を決定していることが示唆された。

論文

北海道幌延地区における地下水中の有機酸のメタン生成微生物の基質としての可能性

玉村 修司*; 遠藤 亮*; 清水 了*; 岩月 輝希; 天野 由記; 大味 泰*; 五十嵐 敏文*

Journal of MMIJ, 128(10,11), p.570 - 575, 2012/10

北海道幌延地区の第四系と新第三系の声問層を帯水層とする地下水中で、微生物の競争排除則とメタン生成反応の非平衡度に基づき、ギ酸及び酢酸がメタン生成微生物の基質となっている可能性を評価した。微生物の競争排除則では、声問層を帯水層とする地下水中で酢酸が基質となっている可能性が示唆され、非平衡度による評価では、還元的なすべての地下水中で、両有機酸が基質となっている可能性が示唆された。これらのことから、還元的な環境では両有機酸がメタン生成微生物の基質となっていること、特に新第三系声問層を帯水層とする地下水中では、酢酸濃度は微生物の競争排除則により規定されている可能性が指摘された。

論文

Mass production results of superconducting cables for CS and EF coils of JT-60SA

杉本 昌弘*; 小杉 恵三*; 片山 功多*; 伊井 秀樹*; 高木 亮*; 遠藤 壮*; 清水 仁司*; 坪内 宏和*; 木津 要; 吉田 清

Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.799 - 802, 2012/05

JT-60SAの中心ソレノイド(CS)と平衡磁場(EF)コイル用の3種類の超伝導撚線の量産が完遂した。製作した超伝導素線の低温特性は十分に要求性能を満足するもので、かつ、その特性のばらつきは小さく、高い生産上の歩留まりも達成した。EF撚線に施されたニッケルめっきは素線間の摩擦がクロムめっきのCS撚線に比べ大きいことが見いだされ、初期には撚線中の断線が生じた。結果として、新規に開発した検査装置を用いた撚線手法は、撚線製作性を飛躍的に向上させ、品質保証に対しても効果的であった。

報告書

「原子力平和利用と核不拡散にかかわる国際フォーラム」結果報告

清水 亮; 鈴木 美寿; 桜井 聡; 玉井 広史; 山村 司; 直井 洋介; 久野 祐輔

JAEA-Review 2011-038, 116 Pages, 2012/02

JAEA-Review-2011-038.pdf:21.45MB

原子力の平和利用と核不拡散,核セキュリティの両立に向けた取り組みと、原子力新興国への協力のあり方について、関係する各国の専門家との意見交換を通じて広く理解推進を図るとともに、現状と課題を共有し、今後の議論に繋げていくことを目的として、「原子力平和利用と核不拡散にかかわる国際フォーラム」を原子力機構,日本国際問題研究所,東京大学G-COEの三者共催により、2011年2月2日,3日の2日間に渡り、学士会館(東京)において開催し、延べ310名の参加を得て盛況のうちに終了した。本報告書は、同フォーラムの基調講演要旨,パネル討論の概要、及びパネル討論で使用された発表資料を収録したものである。

論文

Evaluation of soft X-ray laser with ${it in situ}$ imaging device of high spatial resolution ZnO scintillator

中里 智治*; 清水 俊彦*; 山ノ井 航平*; 酒井 浩平*; 武田 耕平*; 西 亮祐*; 南 佑輝*; Cadatal-Raduban, M.*; 猿倉 信彦*; 西村 博明*; et al.

Japanese Journal of Applied Physics, 50(12), p.122202_1 - 122202_4, 2011/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:65.17(Physics, Applied)

軟X線レーザー診断のための高空間分解能イメージングデバイスとして、水熱合成法により製作したZnOの励起子発光パターンを計測する方法の可能性を評価した。X線の集光点付近での発光パターンを計測し、ウエスト位置での半径を見積もることにより、Ni様AgプラズマX線レーザーのビームウエストでの半径が横方向と縦方向で29$$mu$$mと21$$mu$$m、発散角が7.2mradと11mrad、ビーム品質M2が47と50と見積もられた。空間分解能は6$$mu$$mで、拡大レンズを最適化し望遠鏡で拡大することによりさらに改善できる。今回の結果により、ZnOの軟X線光源の開発と応用で重要な役割を果たす画像計測素子としての利用がさらに加速されることが期待できる。

論文

Structural and valence changes of europium hydride induced by application of high-pressure H$$_{2}$$

松岡 岳洋*; 藤久 裕司*; 平尾 直久*; 大石 泰生*; 三井 隆也; 増田 亮; 瀬戸 誠*; 依田 芳卓*; 清水 克哉*; 町田 晃彦; et al.

Physical Review Letters, 107(2), p.025501_1 - 025501_4, 2011/07

 被引用回数:16 パーセンタイル:27.01(Physics, Multidisciplinary)

1万気圧を超える高い水素圧力に晒されたユーロピウム水素化物の結晶構造と原子の価数状態を観測し、それらの変化を捉えることに成功した。その結果、従来知られている2水素化物よりも水素濃度が高く、ユーロピウムの価数が+3価で、面心立方金属格子を持つ結晶構造相が出現すること、すなわちユーロピウム水素化物も従来の水素化物の構造則に従うことが確認された。これによって、すべての希土類金属水素化物に共通する、水素濃度によってとりうる結晶構造の一般則が確立された。

論文

Abundances of rare earth elements in crude oils and their partitions in water

中田 亮一*; 高橋 嘉夫*; Zheng, G.*; 山本 祐平; 清水 洋*

Geochemical Journal, 44(5), p.411 - 418, 2010/10

 被引用回数:19 パーセンタイル:39.07(Geochemistry & Geophysics)

中国、新彊ウイグル自治区の泥火山より採取した原油及び共存する水の中の希土類元素の存在度を世界で初めて報告した。原油は軽希土類元素に富み、重希土類元素に枯渇した相対存在度パターンを示した。原油中の希土類元素濃度は共存水より百倍高かった。原油の疎水性と希土類元素イオンの性質を考慮すると、原油中の希土類元素は錯体として存在していると考えられる。$$^{13}$$C-NMRの分析によると、原油中にはフェノール基とカルボキシル基が含まれており、希土類元素はそれらの官能基に錯生成していると考えられる。原油中の希土類元素の相対存在度パターンは泥火山中の泥のパターンと類似しており、原油中の希土類元素は原油が発生した岩石もしくは堆積物から供給されたと考えられる。

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