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石垣 将宏; 白井 宏一郎*; 安達 静子*; 石井 克哉*
AIP Conference Proceedings 1474, p.295 - 298, 2012/09
本研究では、熱音響現象の基礎的なダイナミクスを理解するため、熱音響自励振動(Taconis振動)の安定性について数値シミュレーションを用いて解析を行った。対象とする系は、両端を閉じた2次元矩形管及び円管とした。両端の管壁を高温、中央部分の管壁を低温になるような温度分布を与えた。その結果、2次元矩形管内のTaconis振動では、管内の温度境界層が薄い場合にヒステリシス現象が観測された。一方、温度境界層が厚い場合にはヒステリシス現象は観測されなかった。また軸対称円管においては、高温部と低温部の長さの比を0.3としたとき、基本モードと同様に2次モード及び不連続を伴う音響波が観測された。基本モードの定在波が発生する臨界温度比はRottによる理論解析と一致した。これらの解析から、これまで明らかになっていなかった、Taconis振動の種々の振動モードに対する安定性を明らかにすることができた。
横田 渉; 奈良 孝幸; 荒川 和夫; 中村 義輝; 福田 光宏; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 立川 敏樹*; 林 義弘*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.336 - 339, 1993/00
原研AVFサイクロトロンには2つのイオン源が設置されている。1つは重イオン生成用のECRイオン源(OCTOPUS)、他は軽イオン用のマルチカスプイオン源である。イオンの生成およびサイクロトロンへのビームの入射は1991年より始められた。主にH,D,He,Ar,ArおよびKrのイオンが生成され、サイクロトロンで加速されている。また、金属原素を含んだ物質で作ったロッドを直接ECRプラズマ中に入れる方法を用いて、金属イオンの生成を試みた。サイクロトロンへのビームの輸送効率は、ビームのエミッタンスや運動量の広がりに強く影響を受けるため、サイクロトロンのアクセプタンスとの関係が重要である。本論文では、これらのビーム特性とビームの輸送効率との関係、および金属イオン生成結果について報告する。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 唐沢 孝*; 田中 隆一; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.119 - 122, 1993/00
1988年からJAERI AVFサイクロトロンの建設を開始した。最大加速電圧を60kVまで発生させるため、共振器を設計変更した。多種類のイオンを加速可能とするため、マルチカスプとECRの2台の外部イオン源を装備した。1991年3月より加速試験が開始され、これまでにH(10,45,90MeV)、D(10,35,50MeV)、He(20,50,100MeV)、Ar(175MeV)、Ar(460MeV)およびKr(520MeV)のイオンの加速試験を行った。最高輸送効率10.6%、最大引出し効率65%であった。プロトン90MeVでは最大10Aの引出しに成功した。
立川 敏樹*; 林 義弘*; 石井 宏一*; 佐藤 岳実*; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 上松 敬; 奈良 孝幸; et al.
Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, p.270 - 274, 1992/00
モデル930AVFサイクロトロンのビーム生成試験は、1991年3月より開始した。これまでH(10,45及び90MeV),D(10,35及び50MeV),He(20,50及び100MeV),Ar(175MeV),Ar(460MeV)及びKr(520MeV)の各イオンについて加速試験を行い、いずれも目標の引出し電流値を達成した。各加速モードにおいてバンチャー効率2.5倍、P型チョッパーとS型チョッパーの組合せにより1.4s~1msのパルス間隔でシングルパルスを引出すことができた。ビームスキャナーにより2020mm~100100mmの面積が均一に照射されることが確認された。
横田 渉; 石堀 郁夫; 奥村 進; 上松 敬; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 神谷 富裕; 中村 義輝; 荒川 和夫; 立川 敏樹*; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.70 - 72, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンの入射器である、ECRイオン源(OCTOPUS)とマルチカスプイオン源は、原研に設置後、数ヵ月にわたる調整運転を経て所定の性能を得るとともに、サイクロトロンへのビームの供給を本年3月に開始した。本講演では、イオン源単体としての性能(イオンビームの価数、生成量、エミッタンス、安定度等)、運転パラメータの特性、およびサイクロトロンまでのビーム輸送に関して、これまで得られたデータ、問題点について報告する。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 田中 隆一; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.34 - 36, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンは、プロトンを90MeVまで加速するためにRF共振器をショート板方式に設計変更するとともに、イオン源は重イオン用にECRを、軽イオン用にマルチカスプを採用し、外部入射方式とした。サイクロトロンは、昨年6月より据付を開始し、本年3月中旬にはファーストビームを得た。これまでにH,D,He,Ar,Ar,及びKrの各イオンの加速テストに成功した。ビームの最大透過率は8.2%、引出し効率は65%である。P型とS型チョッパーを用い、He50MeVイオンで1.4s~1.0msのパルス間隔でシングルパルスの引き出しに成功した。
白井 宏一郎*; 石井 克哉*; 石垣 将宏
no journal, ,
管壁に温度差を与えることで気柱が自励振動を発生するタコニス振動の数値解析を行った。低温部と高温部の温度比が臨界値以上になったときに、閉管内で生じる自励振動を観測した。本研究では、これまで実験によってカオスなどが観測されている、低温部と高温部の長さの比が0.3のときに着目して解析を行った。その結果、3つのタイプの振動のモードを観測することができた。境界層が厚い領域では管の両端の圧力振幅が同位相で振動する2次モードの定在波が現れた。また境界層を薄くしていくと、温度比が小さい領域では1次モードが励起され、温度比の大きい領域では圧力の不連続面を伴った音波が観測された。本研究により、タコニス振動が生じているときの振動の分岐構造について明らかにすることができた。
白井 宏一郎*; 石井 克哉*; 石垣 将宏
no journal, ,
タコニス振動とは、低温部分と高温部分を持つ1本の細管内で生じる自励振動である。本研究では圧縮性Navier-Stokes方程式を用い、軸対称の管内で生じるタコニス振動の数値解析を行った。管の高温部と低温部の温度比が臨界値以上となったときに、管長を1/2波長とする定在波を観測した。本計算により得られた臨界温度比の値はRottの理論解析による値とほぼ一致した。