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大和田 謙二; 山内 徹*; 藤井 保彦*; 上田 寛*
Physical Review B, 85(13), p.134102_1 - 134102_4, 2012/04
被引用回数:9 パーセンタイル:38.15(Materials Science, Multidisciplinary)-NaVOの金属-絶縁体転移における臨界現象の研究を行った。臨界指数は0.226(3)を示し、また、異方的な散漫散乱分布から系が2次元的であり、かつ、秩序変数が非Ising的であることが明らかになった。非Ising的な秩序変数は系が'-NaVOのように単純な秩序-無秩序相転移ではなく、電荷密度波的であることを示している。つまり、各Vサイトの電荷は離散的(0か1)ではなく連続的(0から1)であり、その並びも変調している。これらの結果は中性子回折やNMR測定結果とも矛盾しない。
藤井 保彦; 新井 正敏
応用物理, 78(8), p.758 - 764, 2009/08
2001年度から現原子力機構と高エネルギー加速器研究機構KEKが共同で建設を開始したJ-PARCは、世界最強の陽子ビームによる核反応で発生する各種の第2,3次ビームを利用する多目的研究施設であり、2008年度で建設を終了し、今年度から利用のフェーズに入った。3台の大強度陽子加速器を基盤として、中性子,ミュオンを利用する物質・生命科学実験施設,ハドロン,ニュートリノを利用する原子核・素粒子実験施設、さらに今後建設が計画されている核変換実験施設が設置され、国際的な共同利用に供される。これら複合施設のシナジー効果により、J-PARCは基礎・応用研究から産業利用に至る第一線の科学技術を主導することが期待されている。本誌では読者の関心が高いと思われる物質・生命科学実験施設を中心に紹介する。
長島 章; 藤井 保彦
日本原子力学会誌ATOMO, 50(11), p.696 - 700, 2008/11
これまで「放射線利用」として開拓されてきた広範な応用分野において、近年の技術展開により、中性子,イオンビーム,レーザー,放射光などの品質の高い放射線の利用技術開発や応用分野の多様化により、「量子ビームテクノロジー」という新たな展開が始まっている。本著は原子力学会からの依頼に基づき、量子ビームテクノロジーの世界的視野での現状と動向について、原子力を専門としない大学生レベルの知識を持っている人を想定し、原子力機構の展開を中核として全4回に渡って解説する。本著は初回として、量子ビームの動向全体を概観し、量子ビームが注目されている状況と国際的な注目分野の概況について記述した。
藤井 保彦; 新井 正敏; 門野 良典*; 金谷 利治*; 神山 崇*; 新村 信雄*; 野尻 浩之*; 野田 幸男*; 八木 健彦*; 山田 和芳*
固体物理, 43(7), p.441 - 450, 2008/07
平成20年12月から利用を開始するJ-PARC/MLF(中性子,ミュオン)において、凝縮系科学分野で計画している新しい科学を切り拓く研究を各分野の専門家がそれぞれの夢も交えて紹介している。
大和田 謙二; 藤井 保彦; 村岡 次郎*; 中尾 裕則*; 村上 洋一*; 野田 幸男*; 大隅 寛幸*; 池田 直*; 菖蒲 敬久; 礒部 正彦*; et al.
放射光, 21(2), p.87 - 96, 2008/03
常圧下で電荷不均化を示すNaVOの温度圧力相図上で「悪魔の花」が観測された。われわれは、X線構造解析的手法と電荷配列に敏感な共鳴X線回折法の相補利用により、低圧側と高圧側に現われる二つの基底状態の構造の関係を電荷配列も含めて明らかにした。その結果、二つの等価な電荷配列パターンがNaVOにおけるIsingスピンに対応し、それに付随する原子変位はIsingスピンに線型に結合したものであることがわかった。このことからNaVOにおいて、逐次電荷不均化による悪魔の花が実現されていると結論した。またわれわれは、競合する相互作用の起源がIsing spin-phonon結合によるものであると推測した。
社本 真一; 藤井 保彦
JAEA-Review 2007-030, 196 Pages, 2007/10
2007年6月14日に日本原子力研究開発機構上野システム計算科学センターにおいて、第1回三機関連携「量子複雑現象」研究会が開催された。本研究会は平成18年12月20日に物質・材料研究機構,理化学研究所及び日本原子力研究開発機構の三機関で締結された「量子ビームテクノロジーの先導的研究開発に関する研究協力協定」(以下「三機関連携協定」)に基づいて、次世代機能材料開発に向けた量子複雑現象の解明を目的としたものである。三機関連携協定では、三機関の量子ビームで世界最高レベルを誇る機器や研究力を結束させ、新たに国際競争力のあるイノベーション創出に貢献するため、量子ビームを利用した先導的研究を連携協力して進めることで合意し締結された。本研究会はこの趣旨に沿って、お互いの研究の特徴を紹介し相互理解を深め、それと同時に始まった共同研究結果について議論を行うことで、今後のより緊密な共同研究を目指している。本報告書は本研究会の講演要旨及び講演で使用された発表資料を収録したものである。
大和田 謙二; 藤井 保彦; 村岡 次郎*; 中尾 裕則*; 村上 洋一; 野田 幸男*; 大隅 寛幸*; 池田 直*; 菖蒲 敬久; 礒部 正彦*; et al.
Physical Review B, 76(9), p.094113_1 - 094113_10, 2007/09
被引用回数:10 パーセンタイル:44.41(Materials Science, Multidisciplinary)ANNNI(Axial Next Nearest Neighbor Ising)物質, NaVOの基底状態C, C相の構造的関係をX線回折で調べた。C相の構造はC相の4層(AAA'A')の一つ(AもしくはA')で説明できることがわかった。ただし、原子変位は27%にまで押さえられる。一方、電荷秩序は完全に起きている。このことは電荷格子結合定数が圧力によって変わっていることを示しており、悪魔の相図を生み出す競合する相互作用比の変化の起源を考えるうえで興味深い。
大和田 謙二; 藤井 保彦; 中尾 裕則*; 村上 洋一*; 礒部 正彦*; 上田 寛*
Modern Physics Letters B, 20(5), p.199 - 214, 2006/02
被引用回数:5 パーセンタイル:21.81(Physics, Applied)最近のNaVOに関する放射光回折実験結果をレビューする。単斜晶シングルドメインからの共鳴X線回折はV, Vイオンのコントラストを増幅し、その結果NaVOの=35K以下における電荷秩序積層パターンをユニークに導いた。考えられる4つの電荷秩序パターンA, A', B, B'にもかかわらず、積層パターンはAAA'A'と決定された。A, A'をそれぞれISINGスピン(, )と対応させれば高圧力下で発見された「悪魔の階段」的相転移,「悪魔の花」相図も自然に理解される。電荷秩序系において「悪魔の花」が発見されたのは初めてであり、そのような系においてISINGスピンの中身まで議論されたのは初めてである。
藤井 保彦
エネルギー, 39(1), p.58 - 61, 2006/01
中性子産業利用特集号の中性子利用の国際競争として、我が国の中性子線源の利用と発展の歴史を紹介し、稼働中のJRR-3及び建設中のJ-PARCの産業利用への期待を述べる。
藤井 保彦
科学新聞, (3077), 1 Pages, 2005/12
大型施設である中性子施設や放射光施設が、国の科学技術発展及び産業・医療促進の基礎基盤設備(プラットフォーム)として位置付けられつつある国際的現状を紹介する。
藤井 保彦
原子力eye, 51(9), p.18 - 19, 2005/09
建設中のJ-PARCから発生する大強度中性子ビームを利用して期待される基礎研究から産業利用までの主要な研究分野と、それらの波及効果を概観する。
藤井 保彦
放射線と産業, (107), p.2 - 3, 2005/09
中性子産業利用特集号の巻頭言として、我が国の中性子線源と利用の発展の歴史を紹介し、稼働中のJRR-3及び建設中のJ-PARCの産業利用への期待を述べる。
大和田 謙二; 藤井 保彦; 勝木 裕也*; 村岡 次郎*; 中尾 裕則*; 村上 洋一; 澤 博*; 仁宮 恵美*; 礒部 正彦*; 上田 寛*
Physical Review Letters, 94(10), p.106401_1 - 106401_4, 2005/03
被引用回数:24 パーセンタイル:72.06(Physics, Multidisciplinary)共鳴X線散乱をNaVOのT以下で現れる斜方晶ドメインに適用することで低温相の電荷秩序パターンをユニークにAAA'A'であると決定した。これらの結果により、A, A'をイジングスピンに対応させることができ、NaVOのTにおける「悪魔の階段」的相転移を説明できるようになった。
渕崎 員弘*; 藤井 保彦*; 大石 泰生*; 大村 彩子*; 浜谷 望*; 片山 芳則; 岡田 卓
Journal of Chemical Physics, 120(23), p.11196 - 11199, 2004/06
被引用回数:22 パーセンタイル:58.10(Chemistry, Physical)SnIの低圧結晶相の液相線の位置を、約3.5GPaまで圧力下のX線回折その場測定によって決定した。液相線はSimonの式のような単調に増加する曲線にうまく当てはめることはできず、1.5GPa付近で折れ曲がり、それ以降はほとんど水平になる。この結果を分子動力学シミュレーションの結果と比較した。シミュレーションに採用されたモデルポテンシャルを改良する方法について議論する。
藤井 保彦
高圧力の科学と技術, 14(2), p.113 - 118, 2004/05
高圧力下における中性子散乱実験の特徴、特に中性子非弾性散乱は相転移の微視的機構解明のうえで優れた実験手段を提供することを解説している。中でもソフトフォノンモードによるペロブスカイト化合物の圧力誘起相転移を典型例として紹介するとともに、単純金属のフォノンの振る舞いやスピンパイエルス化合物における磁気非弾性散乱によるスピン励起の圧力変化の実験例を挙げ、将来的にJ-PARCへの高圧力グループの積極的な参加を呼び掛けている。
大和田 謙二; 廣田 和馬*; Rehrig, P. W.*; 藤井 保彦*; 白根 元*
Physical Review B, 67(9), p.094111_1 - 094111_8, 2003/03
被引用回数:104 パーセンタイル:94.62(Materials Science, Multidisciplinary)高電場-高温度のもと、中性子回折実験を注意深く行った結果、PZN-8%PTの分極回転の経路に関する詳細な温度電場相図を完成させた。これによりPZN-8%PTの温度-電場経歴依存性が明らかになった。さらにゼロ電場中冷却で今まで菱面体相と考えられてきた相が、実はもっと対称性の低い相であることがわかった。われわれはこの相をX相と名づけた。
西 正和*; 加倉井 和久*; 藤井 保彦*; 片野 進; 秋光 純*; M.Yethiraj*; Fernandez-Baca, J. A.*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 60(8-9), p.1109 - 1111, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:33.71(Chemistry, Multidisciplinary)CuGeOのスピン-パイエルス転移に伴うフォノンのソフト化はこれまでも観測されていないが、b-LA分枝のフォノンに異常があることが知られている。今回行った中性子非弾性散乱実験によれば、これまで観測されてきたエネルギー幅の広いピーグが、エネルギーが非常に接近した二つの分枝で構成されていることが明らかになった。このような分枝は、現在考えられている結晶構造では説明できない。このため一次元手風琴模型というモデルで解析を遂行中である。
片野 進; 藤田 治*; 秋光 純*; 西 正和*; 加倉井 和久*; 藤井 保彦*
Physical Review B, 57(17), p.10280 - 10283, 1998/05
被引用回数:12 パーセンタイル:55.67(Materials Science, Multidisciplinary)CuGeSiO系におけるスピン-パイエルス相(SP相)と反強磁性相(AF相)の相関を詳しく調べるために、中性子回折実験を行った。SP相はAF相の出現によって大きく抑制され、Si濃度約2.5%で消失する。したがって両相が共存するのは2.5%付近までである。両相における磁気モーメントと格子歪みの大きさをSi濃度の関数としてもとめ、新しい磁気相図を得た。
小西 啓之; 藤井 保彦*; 浜谷 望*; 川田 肇*; 大石 泰生*; 中山 則昭*; L.Wu*; 堂野前 等*; 新庄 輝也*; 松下 正*
Review of Scientific Instruments, 63(1), p.1035 - 1038, 1992/01
被引用回数:7 パーセンタイル:60.93(Instruments & Instrumentation)多くの金属人工格子において見出されている特異な硬化現象(Supermodulus effect)の微視的機構を解明する目的で、弾性異常発現下にあるAu/Ni人工格子の構造特異性をX線回折法により調べた。実験はダイヤモンド・アンビル型高圧セルによって試料に静水圧を印加しながら、高エ研PFの放射光を用いて行なった。これにより2GPa以上でのSupermodulus effectと共に、2GPa以下では圧縮率が負の値をとることが観測された。一方、バルクの金属においては圧縮率と熱膨張率の間にある密接な関係の成立することが経験的に分かっている。そこでAu/NiからのX線回折パターンの温度依存性を求めた。その結果、熱膨張率についてもバルクと異なる温度依存性、異方性が観測された。
藤井 保彦
no journal, ,
米中間で新たにスタートした中性子科学技術に関する国際協力の第1回ワークショップに、米中以外からも主要な関係者を招待して、講演,パネル討論を開催し、今後の進むべき方向を議論する。その中で出張者(藤井)には、日中間での国際協力の機会やアジア地域での両国の果たすべき役割などの話題提供が要請されているとともに、その後の討論での活発な意見の交換を期待されている。