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論文

シンポジウム「核燃料サイクル・バックエンドの科学; その研究教育の在り方」と故安俊弘教授の足跡

中山 真一; 奥村 雅彦*; 長崎 晋也*; 榎田 洋一*; 梅木 博之*; 高瀬 博康*; 川崎 大介*; 長谷川 秀一*; 古田 一雄*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(2), p.131 - 148, 2016/12

平成28年6月25日に東京大学にて、核燃料サイクル・バックエンドに関する研究を支えるためのシンポジウム「核燃料サイクル・バックエンドの科学 -その研究教育の在り方-」が開催された。限られた参加者による限られた時間内のシンポジウムであったが、この分野に身を置いてきた参加者による闊達な意見交換がなされ、今後の議論につながる意見を共有できた。このシンポジウムの内容を報告するとともに、本シンポジウムの企画者のひとりであり、シンポジウム直前に亡くなられたカリフォルニア大学バークレー校の安俊弘(Joonhong Ahn)教授に対する追悼の意を表し、本紙面を借りてその功績を紹介する。

論文

Hydrogen behavior in primary precipitate of F82H steel; Atomistic calculation based on the density functional theory

渡辺 淑之; 岩切 宏友*; 村吉 範彦*; 加藤 太治*; 谷川 博康

Plasma and Fusion Research (Internet), 10, p.1205086_1 - 1205086_2, 2015/12

材料中の水素は、格子欠陥(転位,欠陥集合体,析出物,粒界など)と強く相互作用して材料の特性・形状変化を促進させることが懸念されているが、そのメカニズムについてはいまだ十分に明らかになっていない。本発表の内容は、F82H鋼の主要析出物であるクロム炭化物(Cr$$_{23}$$C$$_{6}$$)を対象とし、同炭化物中の水素の存在状態を電子論的に評価した内容をまとめたものである。解析より、同炭化物中の水素原子の安定構造はCrに囲まれた三方両錐体中心位置であり、各原子の電荷に起因した構造であることを明らかにした。また、算出された水素の形成エネルギーは-0.48eV(発熱型反応)であった。ここで、純鉄中の水素原子の形成エネルギーが+0.25eV(吸熱型反応)であることから、F82H鋼中において水素原子は、Feベースの母相よりもCr$$_{23}$$C$$_{6}$$ベースの析出物に捕獲されている方がよりエネルギー的に有利である可能性が示唆された。これらの知見は、照射下材料の水素効果を予測するための要素技術開発に重要となる。

論文

Impacts of friction stir processing on irradiation effects in vacuum-plasma-spray coated tungsten

小沢 和巳; 谷川 博康; 森貞 好昭*; 藤井 英俊*

Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2054 - 2057, 2015/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:81.41(Nuclear Science & Technology)

低放射化フェライト鋼(F82H)は先進核融合炉の構造材料候補である。第一壁ならびにダイバータではプラズマスパッタ抑制のため、タングステン被膜が必須とされている。F82H鋼に、真空プラズマ溶射法でタングステン(W)を皮膜し、その後摩擦攪拌処理(FSP)にて強化した試料に対しイオン照射実験を実施し、WとF82Hの各要素のイオン照射後の硬さと微細組織に及ぼす細粒化の影響を調べた。これまでの結果からは、800$$^{circ}$$C、5.4dpaでイオン照射したFSP-W皮膜の顕著な照射硬化は認められていない。

論文

Modification of vacuum plasma sprayed tungsten coating on reduced activation ferritic/martensitic steels by friction stir processing

谷川 博康; 小沢 和巳; 森貞 好昭*; Noh, S.*; 藤井 英俊*

Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2080 - 2084, 2015/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:28.02(Nuclear Science & Technology)

核融合炉内機器のプラズマ対向壁材料として有力視されているタングステン(W)皮膜形成法として真空プラズマ溶射(VPS)法が現実的手法として期待されている。しかし、VPS-Wでは空孔率が高いことから、バルクWに比べて熱伝導率が著しく引く、強度も低くなる、といった課題を示している。そこで本研究では、VPS-W皮膜の摩擦撹拌処理(FSP)による強化を試みた。その結果、FSP処理により空孔率が低く、バルクW並の強度と熱伝導率を有する細粒Wに強化することに成功した。

論文

Effect of helium on irradiation creep behavior of B-doped F82H irradiated in HFIR

安堂 正己; 野澤 貴史; 廣瀬 貴規; 谷川 博康; 若井 栄一; Stoller, R. E.*; Myers, J.*

Fusion Science and Technology, 68(3), p.648 - 651, 2015/10

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

照射下クリープに及ぼすヘリウムの影響を調べるために、F82H鋼およびボロン添加したF82H鋼の圧力管を準備し、573Kおよび673Kにて6dpaまでの中性子照射を行った。照射後、これらの圧力管の径を非接触型レーザーシステムにて測定し、クリープひずみの解析を行った。この結果、573K, 673Kにて照射されたF82H鋼のクリープひずみは約260MPaおよび170MPaの応力までそれぞれ直線的に増加することがわかった。特に673K照射材では、いくらかの$$^{10}$$BN添加F82H鋼のクリープひずみは、ヘリウムの発生しない$$^{11}$$BN添加F82H鋼に比べて増加する傾向にあった。この原因として、ボロンによって発生したヘリウムによりバブルが形成し、わずかなスウェリングが生じたためと考えられる。

論文

Evaluation of damage accumulation behavior and strength anisotropy of NITE SiC/SiC composites by acoustic emission, digital image correlation and electrical resistivity monitoring

野澤 貴史; 小沢 和巳; 朝倉 勇貴*; 香山 晃*; 谷川 博康

Journal of Nuclear Materials, 455(1-3), p.549 - 553, 2014/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:30.82(Materials Science, Multidisciplinary)

SiC/SiC複合材料は核融合DEMO炉の有力な候補材である。本論文は、アコースティックエミッション(AE)測定,電気抵抗(ER)測定,デジタル画像相関(DIC)法等の様々な手法により複合材料の損傷許容性,強度異方性を明らかにすることを目的とした。AEの結果より、2D複合材において、引張及び圧縮試験ともに比例限度応力(PLS)以前より損傷の蓄積が開始することが明らかとなった。波形データの予備検討結果から、AE検出強度は微視的なき裂発生に起因し、強い界面摩擦力からき裂発生後も応力-ひずみ曲線において線形的な振る舞いをしていたことが示唆された。繊維のすべりがPLS近傍で開始し、結果として非線形挙動を示すと考えられる。一方で、ノッチ試験片を用いた予備的な引張試験より、いずれの負荷方位においても複合材料は原則としてノッチ鈍感であることが示唆された。詳細な破損メカニズムについて、ER, DIC試験の結果と併せて、議論する予定である。

論文

Physical properties of F82H for fusion blanket design

廣瀬 貴規; 野澤 貴史; Stoller, R. E.*; 濱口 大; 酒瀬川 英雄; 谷川 尚; 谷川 博康; 榎枝 幹男; 加藤 雄大*; Snead, L. L.*

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1595 - 1599, 2014/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:8.15(Nuclear Science & Technology)

低放射化フェライト/マルテンサイト鋼(RAF / M)は、増殖ブランケットの最も有望な候補材料である。しかし、設計解析に用いられるRAF/Mの物性値の評価例は非常に限られている。本研究では、設計解析に使用される材料特性データについて再評価するとともに、F82Hの複数ヒートについて新たに物性値を評価した結果を報告する。これまで、F82Hの熱伝導率はIEAラウンドロビン試験の中間報告値が国内外で広く参照されてきたが、複数ヒートの測定結果と比較すると、総じて20%程度過大に評価していることが明らかとなった。また、物性への中性子照射効果の一例として、573K及び673 Kにおいて、6dpaまで中性子照射したF82Hとその溶接部における抵抗率は、最大で6%低下することを明らかにした。

論文

R&D status on water cooled ceramic breeder blanket technology

榎枝 幹男; 谷川 尚; 廣瀬 貴規; 中島 基樹; 佐藤 聡; 落合 謙太郎; 今野 力; 河村 繕範; 林 巧; 山西 敏彦; et al.

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1131 - 1136, 2014/10

 被引用回数:15 パーセンタイル:9.29(Nuclear Science & Technology)

我が国の原型炉ブランケット開発の最重要ステップとして、水冷却固体増殖テストブランケット・モジュール(TBM)の開発が進められている。TBM試験と原型炉ブランケット開発のために、モジュール製作技術開発、増殖増倍材ペブル製作技術、トリチウム生成率評価試験と構造設計が行われている。実機構造材F82Hを用いた製作技術開発は、F82Hの工学物性値の評価結果に基づいて実施され、実規模のモジュールの第一壁,側壁,増殖材充填容器、の製作に成功するとともに、第一壁と側壁の接合、厚さ90mmの後壁の実規模モックアップの製作に成功した。モジュール筐体モックアップの製作を検討している。また、トリチウム生産のために必要な技術として、高温での耐久性に優れた先進増殖・増倍材ペブル製作技術の開発を進めた。また、核融合中性子研究施設(FNS)を用いたトリチウム生成回収試験による、トリチウム生産技術開発についても進展した。本報告ではこれらのTBM開発の最新の成果を報告する。

論文

Stress envelope of silicon carbide composites at elevated temperatures

野澤 貴史; Kim, S.*; 小沢 和巳; 谷川 博康

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1723 - 1727, 2014/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:51.53(Nuclear Science & Technology)

SiC/SiC複合材料は先進核融合DEMOブランケットの有力な候補材である。DEMO設計のため、SiC/SiC複合材料の高温強度安定性を特定する必要があり、さらに、独特な織物構造のため、強度異方性を明らかにする必要がある。そのため、本研究は、高温でのさまざまなモードの試験により機械的特性を評価し、設計のための応力包括線の特定を行った。本研究では、SiC/PyCの多層被覆界面を有する平織Tyranno-SA3繊維強化CVIマトリックス複合材料を評価した。引張,圧縮試験は高温用の微小試験片技術により行い、面内剪断試験は混合破壊モードが複合材に適用できるという仮定のもと、非主軸の引張試験により推定した。なお、すべての試験は真空下で行った。予備的評価の結果、比例限度応力と最大強度ともに1000度以下では有意な劣化が生じ得ないことを明らかにした。また、高温の圧縮,面内剪断データも同様に、総じて強度劣化は認められなかった。これらの結果より、設計のための高温での応力包括線を最終的に得た。

論文

Compatibility of Ni and F82H with liquid Pb-Li under rotating flow

金井 亮彦*; Park, C.*; 登尾 一幸*; 笠田 竜太*; 小西 哲之*; 廣瀬 貴規; 野澤 貴史; 谷川 博康

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1653 - 1657, 2014/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.24(Nuclear Science & Technology)

The present study reports the compatibility of a reduced-activation ferritic steel F82H and Ni exposed to liquid Pb-Li flow using a rotating disk apparatus at 873 K. Cross-sectional observations revealed that grain boundary attack of Pb caused a liquid metal embrittlement of Ni and formation of pitting holes and Cr-depleted zone in F82H.

論文

Corrosion-resistant coating technique for oxide-dispersion-strengthened ferritic/martensitic steel

酒瀬川 英雄; 谷川 博康; 安堂 正己

Journal of Nuclear Science and Technology, 51(6), p.737 - 743, 2014/06

AA2013-0280.pdf:1.68MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:61.51(Nuclear Science & Technology)

酸化物分散強化型鋼は高速炉の燃料被覆管及び核融合炉ブランケット第一壁の構造材料として魅力的な材料である。高クロム系ODSフェライト鋼は良好な耐食性をもつが加工性に乏しく異方性を有することから実用化には困難が伴う。一方、より低クロム系ODSフェライト・マルテンサイト鋼は良好な加工性をもち異方性はマルテンサイト変態を通じて低減させることができる。しかしその耐食性は高クロム系ODSフェライト鋼よりも劣る。本研究は8CrのODSフェライト・マルテンサイト鋼を対象としての耐食性改善のためのコーティング技術を開発した。従来材料製作工程におけるカプセル材を軟鋼からステンレス鋼に変えてコーティング材としてそれを使用することにより、304あるいは430のステンレス鋼で覆われたODS鋼を製作した。

論文

材料の物性値に対する放射線照射誘起効果,2-6; 圧力管型試験片を用いたF82H鋼の照射下クリープの評価

安堂 正己; 野澤 貴史; 廣瀬 貴規; 谷川 博康

プラズマ・核融合学会誌, 90(1), p.64 - 67, 2014/01

核融合炉ブランケット構造材料の第一候補材である低放射化フェライト鋼F82Hの照射クリープ特性評価のため、圧力管型クリープ試験片を用い、照射温度300$$sim$$500$$^{circ}$$CにてHFIR炉で中性子照射試験を行ったところ、熱クリープの生じない300$$^{circ}$$Cでの照射においてクリープ変形が生じることが負荷応力とひずみ量の関係から明らかとなった。また従来のFFTFでの高照射量データとの比較を行い、照射クリープ速度(ひずみ/照射量)-負荷応力での整理を行ったところ、高照射量での結果と類似の傾向を示すことがわかった。論文では、圧力管型クリープ試験片を用いた照射下クリープ試験及び評価についての概要についても紹介した。

論文

Irradiation response in weldment and HIP joint of reduced activation ferritic/martensitic steel, F82H

廣瀬 貴規; Sokolov, M. A.*; 安堂 正己; 谷川 博康; 芝 清之; Stoller, R. E.*; Odette, G. R.*

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S557 - S561, 2013/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:46.51(Materials Science, Multidisciplinary)

The objective of this work is to investigate irradiation response in the joints of F82H. The joints of F82H were prepared using TIG welding, EB welding and Hot-Isostatic-Pressing (HIP). As for weld joints, mechanical specimens were cut out of weld-metal (WM), heat-affected-zone (HAZ). These specimens were irradiated in an instrumented irradiation capsule, RB-15J in HFIR at Oak Ridge National Laboratory. The irradiation temperature was controlled at 573 and 673 K using liquid lithium as a heating medium, and the irradiation dose was up to 6 dpa. Tensile tests after 573 K irradiation revealed that the hardening in WM and base metal (BM) are greater than 300 MPa. On the other hand, HAZ exhibits about half of that of the WM and BM. Since the HAZ is the weakest part in the joint even before irradiation, neutron irradiation significantly enhances the weakness of the HAZ and it could be in danger of local deformation at this region.

論文

Microsegregation in a F82H plate

酒瀬川 英雄; 谷川 博康

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S18 - S22, 2013/11

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

BA活動を通じESR技術を用いて製造された低放射化フェライト鋼F82H-BA07ヒート鋼に対してEPMA観察を行ったところ、少なくともクロム,タングステン,バナジウム,マンガンのマイクロ偏析が圧延方向に平行に確認された。とりわけ、タングステンのは最大1.0wt%もの濃度差を生じていた。このようなマイクロ偏析は微細組織に影響を与え強度特性にも影響を及ぼすことが考えられる。そのため均質化熱処理条件の最適化は重要となる。本発表はこのマイクロ偏析がナノメートルオーダーの微細組織と強度特性に及ぼす影響を考慮しつつ、マイクロ偏析を解消できる均質化熱処理の策定を試みた。

論文

Application of master curve method to the evaluation of fracture toughness of F82H steels

Kim, B. J.; 笠田 竜太*; 木村 晃彦*; 若井 栄一; 谷川 博康

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S38 - S42, 2013/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:25.82(Materials Science, Multidisciplinary)

Fracture toughness data was obtained for the reduced-activation ferritic (RAF) steels F82H with different size of specimens (1 CT, half CT and quactor CT) using the master curve (MC) method in the transition temperature region. Effects of specimen size on the fracture toughness is not observed and the reference temperature ($$T$$$$_{0}$$) is around -108$$^{circ}$$C which has similar values to those (-119$$^{circ}$$C) of other previous works. However, the data are not well represented by a MC, showing a rather large number of data below the lower boundary curve. A new master curve was derived within the framework of the ASTM E1921 standard to apply the MC method to the F82H steel. New master curve analysis can be applicable to RAFS to estimate the reference temperature ($$T$$$$_{0}$$) with proper description of the data scatter in the transition temperature region of fracture toughness than that of the conventional master curve.

論文

Re-defining failure envelopes for silicon carbide composites based on damage process analysis by acoustic emission

野澤 貴史; 小沢 和巳; 谷川 博康

Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2543 - 2546, 2013/10

 被引用回数:11 パーセンタイル:19.82(Nuclear Science & Technology)

SiC/SiC複合材料は核融合DEMOブランケットの有力な候補材である。潜在的な擬延性破壊のため、このクラスの複合材料の破損シナリオを特定することは実用化に向けた設計コードの開発において重要であることは疑う余地はない。本研究は、擬延性SiC/SiC複合材料の破損挙動を明らかにし、強度マップを得ることである。そのため、引張,圧縮及び面内剪断モードによる破損過程の詳細をアコースティックエミッション(AE)法により明らかにし、特に、AE試験の結果にウェーブレット解析を適用することにより、損傷蓄積過程を分類した。特筆すべきは、引張及び圧縮試験ともに、マトリックスクラックが比例限度応力以下で生じている点であり、これはSiC繊維の表面粗さに起因して強い繊維/マトリックス界面摩擦力が得られたことによるものと結論づけられた。本論文では、より現実的かつ合理的な破損クライテリアとして、実際のマトリックスクラック応力を参照し、破損包括線を改定したものを示す。

論文

若手による核融合炉実用化に向けた技術成熟度評価

笠田 竜太*; 後藤 拓也*; 藤岡 慎介*; 日渡 良爾*; 大山 直幸; 谷川 博康; 宮澤 順一*; 核融合炉実用化若手検討会*

プラズマ・核融合学会誌, 89(4), p.193 - 198, 2013/04

核融合炉若手実用化検討会等において技術成熟度評価(TRL)を若手有志により行ってきた。本報では、TRL評価法の概要を説明するとともに、本活動によって行われた我が国の核融合炉開発に対するTRL評価結果を示す。

論文

A Feasible DEMO blanket concept based on water cooled solid breeder

染谷 洋二; 飛田 健次; 宇藤 裕康; 星野 一生; 朝倉 伸幸; 中村 誠; 谷川 尚; 榎枝 幹男; 谷川 博康; 中道 勝; et al.

Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03

核融合原型炉水冷却ブランケットの製作性向上を目指して、混合ペブル増殖材料概念に着目して設計研究を行い、トリチウムの自給自足性を充たしていることを示した。他方、核融合炉ブランケットは電磁力対策及びメンテナンスのためにモジュール化が必要になる。この際に各モジュール間のギャップには、トリチウム増殖領域を確保できないことからTBR値の減少が懸念されるが、各モジュールを3次元モデルで詳細に評価した結果、3cm程度までのギャップ幅ならば、ギャップ内での中性子散乱の寄与によってTBR値は減少しないことがわかった。このことは、ブランケットの保守を容易にするとともに計測装置のアクセス性の改善を示している。次に核融合の健全性の観点から、ブランケットモジュール内の配管破断に対応するために筐体厚さが重要になってくる。現行の原型炉ブランケット概念の筐体厚さは22mmであり、冷却配管が破断した際の蒸気圧8MPaに対する耐圧性を期待できない。本論文では、TBRと筐体厚さのトレードオフ関係を定量化し、ブランケットの健全性に関して議論する。

論文

Characterization of failure behavior of silicon carbide composites by acoustic emission

野澤 貴史; 小沢 和巳; 谷川 博康

Ceramic Materials for Energy Applications II, p.95 - 110, 2012/11

本研究はさまざまな試験モードによるSiC/SiC複合材料の破損挙動の解明を目的とし、複合材料の破損を検出するためにアコースティックエミッション法を適用したものである。平織の化学気相浸透法で作製されたSiC/SiC複合材料を対象に、引張及び圧縮モードにおいて荷重負荷方位を変えた試験より、複合材料の異方性を議論したところ、軸強度及び面内強度それぞれにおいて損傷蓄積過程にアコースティックエミッションの挙動に違いが認められた。特に、引張と圧縮試験において損傷密度に違いが認められた。また、ウェーブレット解析により特性周波数の時間応答を評価することで破損モードとの関連付けを行った。

論文

Development of the water cooled ceramic breeder test blanket module in Japan

榎枝 幹男; 谷川 尚; 廣瀬 貴規; 鈴木 哲; 落合 謙太郎; 今野 力; 河村 繕範; 山西 敏彦; 星野 毅; 中道 勝; et al.

Fusion Engineering and Design, 87(7-8), p.1363 - 1369, 2012/08

 被引用回数:29 パーセンタイル:3.81(Nuclear Science & Technology)

核融合ブランケットの開発においては、ITERの核融合環境を用いて、モジュール規模で増殖ブランケットの試験を行う、ITERテストブランケット・モジュール(TBM)試験は、原型炉へ向けた重要なマイルストンである。我が国は、水冷却固体増殖TBMを主案として試験を実施するためにその製作技術開発を進めている。我が国は、これまでに開発した接合技術を用いて、実規模のモジュールの第一壁,側壁,増殖材充填容器、の製作に成功するとともに、第一壁と側壁の組合せ試験にも成功した。さらに、厚さ90mmの後壁の製作技術についても、模擬材料を用いたモックアップの製作を終了した。モジュール製作技術をほぼ見通した。また、トリチウム生産のために必要な技術として、先進増殖・増倍材ペブル製作技術の開発や、核融合中性子を用いたトリチウム生成回収試験による、トリチウム生産技術開発についても進展した。本報告ではこれらのTBM開発の最新の成果を報告する。

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