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論文

EBSD解析によるステンレス鋼の疲労損傷検出; EBSDパターンクオリティの適用性

黒田 雅利*; 釜谷 昌幸*; 山田 輝明*; 秋田 貢一

日本機械学会論文集(インターネット), 83(852), p.17-00072_1 - 17-00072_7, 2017/07

これまでに、電子後方散乱回折(EBSD)測定により得られる結晶方位データを解析することで得られる平均局所方位差(Averaged Local Misorientation, Mave)(Kamaya, 2009)とオーステナイト系ステンレス鋼の低サイクル疲労の損傷量との間に相関があることを報告している。ここでは、実用上の観点から、Maveと、市販ソフトウエアで得られるイメージクオリティ(Image Quality: IQ)とを比較することで、IQの疲労損傷評価に対する適用性について検討し、各パラメータの有用性と特徴を明らかにした。また、X線回折(X-Ray Diffraction: XRD)測定も実施し、得られたXRDデータとIQ値分布とを比較することで、疲労損傷の蓄積に伴うIQ値分布の変化はすべり変形によりもたらされたことを示した。

論文

Evaluation of fracture toughness of fine-grained isotropic graphites for HTGR

山田 輝明*; 松島 友貴*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 沢 和弘

Nuclear Engineering and Design, 271, p.323 - 326, 2014/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.24(Nuclear Science & Technology)

微粒等方性黒鉛IG-110とIG-430の破壊靱性の実験評価手法及びノッチ角度の依存性効果を調べるため、高温ガス炉用黒鉛の破壊靱性評価手法として近年提案されている三点曲げ試験を、ノッチ角度の異なる試験片を用いて行い、以下のことが分かった。(1)IG-110とIG-430の破壊靱性値はそれぞれ、0.890MPa・m$$^{1/2}$$、1.031MPa・mm$$^{1/2}$$であった。IG-110の破壊靱性値は、他の手法により得られた値と同じかやや低かった。(2)微粒黒鉛の破壊靱性値は、ノッチ角度に依存しない。(3)実験データを用いて、Griffith TheoryによるIG-110とIG-430の引張強度の比を見積もったところ、製造メーカから提供された引張強度比とよく一致した。

論文

Evaluation of fracture toughness of fine-grained isotropic graphites for HTGR

山田 輝明*; 松島 友貴*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 沢 和弘

Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/10

微粒等方性黒鉛IG-110とIG-430の破壊靱性の実験評価手法及びノッチ角度の依存性効果を調べるため、高温ガス炉用黒鉛の破壊靱性評価手法として近年提案されている三点曲げ試験を、ノッチ角度の異なる試験片を用いて行い、以下のことがわかった。(1)IG-110とIG-430の破壊靱性値はそれぞれ、0.890(MPam$$^{1/2}$$), 1.031(MPam$$^{1/2}$$)であった。IG-110の破壊靱性値は、他の手法により得られた値と同じかやや低かった。(2)微粒黒鉛の破壊靱性値は、ノッチ角度に依存しない。(3)実験データを用いて、Griffith TheoryによるIG-110とIG-430の引張強度の比を見積もったところ、製造メーカから提供された引張強度比とよく一致した。

論文

Analysis of the fracture behavior of hydrided fuel cladding by fracture mechanics

黒田 雅利*; 山中 伸介*; 永瀬 文久; 上塚 寛

Nuclear Engineering and Design, 203(2-3), p.185 - 194, 2001/01

 被引用回数:13 パーセンタイル:28.08

反応度事故条件下における軽水炉燃料棒の破損挙動を解明するために、水素吸収管の破壊に関する解析を破壊力学に基づき行った。応力強度因子(SIF)、J積分及び塑性降伏荷重といった破壊力学パラメータを用いて破壊評価ダイヤグラム(FAD)を構築し、被覆管の破壊応力を評価した。FADから予測される被覆管の破壊応力は、原研が実施したNSRRパルス照射試験や高速加圧バースト試験の結果と定量的に一致した。

論文

Influence of precipitated hydride on the fracture behavior of zircaloy fuel cladding tube

黒田 雅利*; 吉岡 邦彦*; 山中 伸介*; 穴田 博之*; 永瀬 文久; 上塚 寛

Journal of Nuclear Science and Technology, 37(8), p.670 - 675, 2000/08

RIA条件下及び内圧負荷時のジルカロイ被覆管の破損挙動に及ぼす析出水素化物の影響を明らかにするために、有限要素法解析により被覆管に負荷される応力-ひずみ分布を求めた。解析に必要なd-Zrと水素化物の機械的性質は超音波音速測定法及び引張試験により測定した。解析結果から、水素化していない被覆管では、内表面で相当塑性ひずみが最も大きくなり、内表面が破損の起点となったと予想される。一方、外表面に水素化物がリム状に偏析した被覆管では、水素化物リム層が比較的低い内圧で破壊することから、破損起点は外表面であったと推測される。水素化した被覆感の応力状態から推定される破損挙動は、NSRRで行われた高燃焼度燃料に対するパルス照射試験結果や高速加圧バースト試験結果と良く一致することがわかった。

口頭

高温ガス炉用黒鉛の強度に及ぼす微細構造の影響

角田 淳弥; 柴田 大受; 橘 幸男; 黒田 雅利*

no journal, , 

高温ガス炉の安全性に着目し、本質的に安全な高温ガス炉の研究開発を進めている。高温ガス炉の炉内構造物には黒鉛が使用されるが、その微細構造に着目することで、普遍的に黒鉛の材料特性を評価できる可能性がある。本研究では、高温ガス炉用の微粒等方性黒鉛(IG-110及びIG-430)について、圧縮強さに及ぼす微細構造(気孔状態)の影響を調べた。その結果、気孔率の増加に伴い圧縮強さが低下し、その低下の傾向は両銘柄でほぼ同様であることから、複数の銘柄の黒鉛の材料特性を比較評価するうえで、気孔率が指標の一つとして有望であることを示した。

口頭

微粒等方性黒鉛の破壊靱性に及ぼす切欠き先端形状の影響

松島 友貴*; 山田 輝明*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 柴田 大受; 沢 和弘

no journal, , 

微粒等方性黒鉛(ETU-10)の破壊靱性に及ぼす切欠き先端形状の影響を明らかにするため、切欠き先端角度が約15$$^{circ}$$及び約30$$^{circ}$$の2種類の試験片を用いて、三点曲げ破壊靱性試験を実施した。線形破壊力学に基づき、荷重-変位曲線上の最大荷重を用いて計算した破壊靱性値は、切欠き先端角度が約15$$^{circ}$$と約30$$^{circ}$$の試験片について、それぞれ0.933(MPa m$$^{1/2}$$), 0.926(MPa m$$^{1/2}$$)となった。両者の破壊靱性値がほぼ等しい値を示したことから、破壊靱性値は切欠き先端角度の影響を受けないことがわかった。また、破壊靱性値に及ぼす切欠き先端角度や曲率半径の影響を有限要素法解析により評価したシミュレーション結果と実験結果の比較結果についても議論する。

口頭

Fatigue properties and fracture mechanism of 2D C/C composite materials

角田 淳弥; 柴田 大受; 橘 幸男; 黒田 雅利*

no journal, , 

超高温ガス炉(VHTR)の炉内構造物は高温ガス炉(HTGR)よりも過酷な条件にさらされるため、制御棒被覆管への耐熱性セラミックスの適用が望まれている。炭素繊維強化/炭素複合材料(C/C複合材料)は、現在制御棒被覆材として使用されている金属材料に代わる有望な候補材の一つである。本研究では、VHTRの設計データを取得するため、2種類の2次元C/C複合材料について、引張疲労特性の測定を行った。また、2次元C/C複合材料の破壊のメカニズムを明らかにするために、破壊した試験片の組織観察を行った。その結果、2種類の2次元C/C複合材料の疲労特性はほぼ同じであることがわかった。一方、破壊メカニズムはマトリックスの特性に依存して異なることが明らかになった。

口頭

Fracture mechanism of fine- and coarse-grain graphite

角田 淳弥; 柴田 大受; 橘 幸男; 黒田 雅利*

no journal, , 

黒鉛は、減速材に黒鉛、冷却材にヘリウムガスを用いた高温ガス炉(HTGR)の炉内構造物として使用される。HTGRは高温のヘリウムガスを取り出すことが可能であり、固有の安全性を有する魅力的な原子炉である。その中で、超高温ガス炉(VHTR)は、第4世代原子炉の中でも有望な原子炉である。高温ガス炉の運転期間中、黒鉛構造物は中性子照射に起因する寸法変化、特性変化及び熱勾配により、内部応力等の負荷が生じる。黒鉛構造物の健全性を破壊機構により評価するために必要な基礎的データを取得するため、黒鉛の破壊靭性値やひずみ解放エネルギーを評価することが重要である。本研究では、微粒黒鉛と粗粒黒鉛の破壊靭性値を測定するとともに、ひずみ解放エネルギーを算出した。また、き裂の進展を顕微鏡により観察し、粒子サイズの観点からその違いを考察した。

口頭

高強度な高温ガス炉燃料成形体の焼成条件の検討

山本 健義*; 東條 拓也*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 相原 純; 橘 幸男

no journal, , 

高温ガス炉(HTGR)用燃料の耐酸化性を向上させるため、燃料コンパクトとして、これまでの黒鉛母材に代わるSiC/C混合母材の適用についての研究開発を進めている。この研究開発の一環として、試作したSiC/C混合母材燃料(模擬)コンパクトのヤング率を圧縮試験及び超音波法により測定した。データのバラつきについて、コンパクトが完全な等方性を有していないためであると考えられる。また、試作条件とSiC/C混合母材燃料(模擬)の強度の関係をモデル化し、高い強度を持つSiC/C混合母材燃料の製造条件を予測するために適したSiC/C混合母材燃料(模擬)の試作条件を決定した。

口頭

X線応力測定に及ぼす表面状態の影響

松尾 武*; 秋田 貢一; 黒田 雅利*

no journal, , 

X線回折を利用した応力測定には、表面粗さなどの被測定物の表面状態が影響することが知られているが、その影響を定量的に取り扱った例は見られない。本研究では、表面状態がX線応力測定におよぼす影響を定量化することを最終目的として進めている。本報告では、被測定物の表面状態の調整に電解研磨を用いた場合について検討し、電解研磨条件によって表面粗さが異なり、その結果、X線で測定した応力が異なることを明らかにした。今後、系統的な検討を行い、表面状態がX線応力測定に及ぼす影響の定量的取り扱い方法を確立する。

口頭

EBSD解析によるステンレス鋼の疲労損傷検出の検討(パターンクオリティの適用性)

黒田 雅利*; 釜谷 昌幸*; 秋田 貢一; 山田 輝明*; 島崎 智憲*; 谷川 良平*

no journal, , 

疲労負荷を与えたオーステナイトステンレス鋼のサンプルに対して電子後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction: EBSD)測定を実施し、疲労の進行に伴うIQ(Image quality)値の分布と結晶方位差の分布の変化を比較することで、パターンクオリティの疲労損傷検出に対する適用性について検討した。また、そのEBSD測定で用いたものと同一の疲労負荷を与えたサンプルに対してX線回折測定を実施し、得られたX線回折データと既述のIQ値の分布とを比較することで、疲労によりもたらされるパターンクオリティの変化が、どのような結晶学的な変化によりもたらされるかについて考察した。

口頭

ショットピーニング加工を施したステンレス鋼の表面特性予測モデリング

黒田 雅利*; 秋田 貢一; 小林 祐次*; 辻 俊哉*; 島崎 智憲*

no journal, , 

実験計画法的アプローチをステンレス鋼に対するショットピーニング加工に適用することで、ショットピーニング加工条件から被加工材の表面特性を予測できる応答曲面モデルを構築するとともに、そのモデルの妥当性について検討を行った。その結果、本研究で構築した応答曲面モデルにより、幅広いショットピーニング加工条件から被加工材の表面の粗さ、硬さ、残留応力などの表面特性が予測可能であることを示した。

口頭

バルク状黒鉛のX線応力測定法の検討

熊谷 正芳*; 岩田 沙織*; 秋田 貢一; 黒田 雅利*; 大谷 眞一*

no journal, , 

原子炉材料として使用する際の課題として、中性子の照射による寸法変化や熱膨張、微視き裂の発生などがあり、継続的に研究が行われてきた。しかし、研究の多くは顕微鏡などによる組織観察と機械的性質の測定などが中心であった。一方で、黒鉛材料には成形時に導入される残留応力や上記の寸法変化・熱膨張などによる使用中に生じる応力・残留応力についての検討は多くない。そこで、本研究では金属材料では応力測定方法として広く用いられているX線応力測定法によるバルク黒鉛の応力測定法について検討を行った。その結果、004回折の格子歪が外部負荷と対応することを実験的に確認し、X線による非接触・非破壊での残留応力測定の可能性を示した。

口頭

高温ガス炉の安全性向上のための革新的燃料要素に関する研究,4; 耐酸化燃料要素の成形モデルの構築

黒田 雅利*; 東條 拓也*; 山本 健義*; 相原 純; 橘 幸男

no journal, , 

高温ガス炉は固有の安全性を有する第4世代原子炉である。しかしながら、高温ガス炉特有の事故である空気侵入事故時に想定をはるかに超える空気が炉内に侵入した場合には、燃料要素が酸化する恐れがある。そのため、燃料要素自体に耐酸化性能を有する耐酸化燃料要素の研究開発が現在進められている。燃料要素の健全性が事故時においても維持されるためには、高強度な耐酸化燃料要素の作製技術が求められる。そこで本研究では、耐酸化燃料要素の成形体の強度に影響を及ぼすパラメータとしてホットプレス条件を取り上げ、統計的手法を適用することによりホットプレス条件から成形体の強度を予測できるモデルを作成した。またそのモデルにより高強度な耐酸化燃料要素を作製できるホットプレス条件を予測した。

口頭

高強度な高温ガス炉用耐酸化燃料要素の開発; 燃料成形体の機械的強度特性評価

東條 拓也*; 山本 健義*; 黒田 雅利*; 相原 純; 橘 幸男

no journal, , 

高温ガス炉の燃料は黒鉛・炭素母材で成形した燃料要素を使用している。しかしながら、高温ガス炉の安全性・信頼性を更に向上させるため、高温ガス炉の特徴的な事故のひとつである空気侵入事故時に、想定をはるかに超える空気が侵入した場合でも、燃料の耐酸化性能が維持されるよう、耐酸化性能を持たせる研究が現在行われている。本研究では、様々なホットプレス条件で作製した耐酸化燃料要素に対して強度試験を行った。その結果、ホットプレス温度では1300$$sim$$1600$$^{circ}$$Cの範囲で温度が低いほど圧縮強さは大きくなる傾向を示した。

口頭

高温ガス炉の安全性向上のための革新的燃料要素に関する研究,1; 全体概要

橘 幸男; 大平 幸一*; 黒田 雅利*

no journal, , 

高温ガス炉の安全性の更なる向上を目的として、高温ガス炉特有の事故である減圧事故(配管破断事故)に伴う空気侵入事故時に、想定をはるかに超える空気が炉心に侵入した場合においても、形状及び健全性を維持できる、SiCを含む母材とすることで耐酸化性能を付与した革新的な燃料要素の研究開発を、原子燃料工業及び熊本大学と共同で、平成26年から28年にかけて行った。ここではその全体概要を述べる。

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