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Alzahrani, H.*; 堺 公明*; 松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁
Proceedings of 20th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-20) (Internet), p.1262 - 1275, 2023/08
ナトリウム冷却高速炉の炉上部プレナム部自由液面において発生する渦によるカバーガス巻込み現象の評価手法の開発が求められており、CFD解析によって得られた流速分布から渦を予測する評価手法の開発が進められている。本研究は、渦の予測のためのCFD解析の効率化の観点からAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用性について検討した。解析メッシュを詳細化する基準指標として、速度勾配テンソルの第二不変量Qが負となる指標(Index-1)およびIndex-1に圧力勾配の条件を追加した指標(Index-2)を選択した。垂直平板のある非定常渦体系にAMR法を適用し、得られた詳細化メッシュを用いて解析を行った結果、Index-2によって詳細化された解析メッシュにおける圧力分布や垂直平板周りの流速分布が、リファレンスとなる一様詳細メッシュのものと同等となり、Index-2によってはく離点近傍のメッシュが詳細化されることで渦の発生や成長をより正確に予測できることが確認された。
Alzahrani, H.*; 松下 健太郎; 堺 公明*; 江連 俊樹; 田中 正暁
Proceedings of 12th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS12) (Internet), 6 Pages, 2022/10
ナトリウム冷却高速炉(SFR)において、炉上部プレナム内自由液面部に生じるくぼみ渦によるカバーガス巻込み現象が、SFRの安全設計上の課題となることから、渦によるガス巻込み現象の評価手法の開発が求められている。日本原子力研究開発機構において、3次元CFD解析によって得られた流速分布から渦の存在を予測する評価手法の整備を進められており、3次元CFD解析の効率化の観点から自由液面部の解析メッシュへのAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用が検討されている。本研究では、詳細化の基準指標として、速度勾配テンソルの第二不変量Q0のみの基準指標、およびQ0に圧力勾配条件を加えた基準指標について検討し結果を比較した。垂直平板の存在する非定常後流渦の体系へAMR法を適用した結果、Q0のみの基準指標と比較し、Q0に圧力勾配条件を加えた基準指標では平板周辺のよどみ領域付近のメッシュが詳細化された。詳細化されたメッシュで過渡解析を実施したところ、Q0に圧力勾配条件を加えた指標基準による詳細化で得られたメッシュにおける解析結果は、平板付近の圧力分布についてリファレンスとなる一様詳細メッシュの結果と近い分布となった。
内田 真緒*; Alzahrani, H.*; 塩野 幹人*; 堺 公明*; 松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁
Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03
ナトリウム冷却高速炉の設計において、炉心反応度への予期せぬ影響の観点からカバーガスの巻込み現象が重要な課題の一つとなり、既往研究において高速炉プレナム内の自由液面部における自由表面渦のガスコア成長を評価するための、渦モデルに基づく評価手法が開発されている。本研究では、非定常渦のガスコア成長の予測精度を明確にするために、開水路試験体系を持つ回流水槽による水試験を実施した。また、実験と同じ体系による数値解析に基づいた評価手法によりガスコア長さを予測し、試験結果と比較した。その結果、試験では、下降流速が大きくなる下流領域においてガスコア長さが大きくなることが観測された。一方、数値解析結果を用いたガスコア長さの予測では、試験とは異なる位置でピークが現れ、ピーク値も過大評価となった。