Radiation-induced co-graft polymerization of 2-hydroxyethyl methacrylate and ethyl methacrylate onto silicone rubber films

佐々木 隆; B.D.Ratner*; A.S.Hoffman*

Hydrogels for Medical and Related Applications ;ACS Symposium Series, 31, p.283 - 294, 1976/00

本研究はポリマーの親水性あるいは疎水性の成分と生体親和性との相関関係を調べることを目的とした。即ち、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA、親水性)とエチルメタクリレート(EMA、疎水性)とを線同時照射法によってシリコンゴムフィルム共グラフトする条件を確立し、グラフト物について医用材料としての基本的性質を調べた。EMAまたはHEMAのグラフトは水の存在によってそれぞれ促進または抑制された。この二つの相違なる効果を利用し、反応溶媒のアルコールに添加する水の量を調節することによって、広範囲のモノマー組成比にわたり同一照射条件で一定のグラフト率を得ることができた。EMA単独グラフト物は元のシリコンと同様、凝血性を示した。一方、EMA/HEMA組成比3/1(モノマー液中)で得たグラフト物はHEMA単独グラフト物と同程度の優れた抗凝血性を示した。 本報告はワシントン大に留学中の成果で、ACS Meeting('75)に口頭発表したものが、上記単行本に集録された。