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岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
Proceedings of 11th Meeting of the Task Force on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-11), p.91 - 98, 2013/10
高エネルギー加速器機器の放射線による照射損傷の指標として、DPA(原子あたりのはじき出し数)があり、この評価精度が施設設計や運転管理に大きく影響する。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、荷電粒子に対するDPA値を正確に計算するために、クーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。その結果、陽子エネルギー20MeVを超える領域では、核反応により発生する荷電粒子の照射損傷に対する影響が大きくなることを明らかにした。一方、PHITS以外の計算コード(FLUKA, MARS等)において照射損傷モデルが近年開発された。高エネルギー領域のDPA値に関する実験データがほとんど無いことから、計算コード間の相互比較が損傷モデルの検証において重要となるが、ほとんど行われていない。そこで、本研究ではPHITSとMARSによるDPA値の計算結果の相互比較を行った。重イオン加速器で利用される130MeV/u Ge+Wにおいては、PHITSとMARSの計算結果はよく一致した。会合では、FLUKAとの比較、及び高エネルギー陽子・中性子照射についても言及する。
岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 303, p.120 - 124, 2013/05
被引用回数:10 パーセンタイル:61.16(Instruments & Instrumentation)"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、原子炉,核融合炉施設及び大強度ビーム加速器施設等に関して重要な課題の一つである。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、DPA値を正確に計算するために、原子核弾性散乱や核反応から生成する二次荷電粒子のクーロン散乱からの寄与を含むように拡張した。その結果、陽子及びヘリウムのエネルギーが20MeVを超える領域では、核反応により発生する荷電粒子の照射損傷に対する影響が大きくなることを明らかにした。さらに、中性子に対するDPA値については、熱領域からGeV領域の10桁に渡るエネルギー範囲で評価が可能となった。本成果により、PHITSコードを用いたさまざまな粒子に対する照射損傷の評価精度を格段に向上させた。
岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 274, p.57 - 64, 2012/03
被引用回数:24 パーセンタイル:84.89(Instruments & Instrumentation)"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、大強度ビーム、特に重イオンに関して重要な課題の一つである。最近、われわれは粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに含まれるDPA計算モデルを、輸送荷電粒子のクーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。100MeVを超える陽子及びヘリウム入射によるタングステンでは、核反応により生成する二次粒子のDPAへの寄与が顕著となることがわかり、高エネルギー領域において、本研究により改良したPHITSコードは、一般に材料損傷計算に使用される、核反応を取り扱えないSRIMコードよりもDPA導出に関して信頼できることがわかった。また、銅とタングステンに関して、広いエネルギーに対する欠陥生成効率をPHITSコードに組み込むことにより、はじき出し断面積の実験値をよく再現することがわかった。このように、改良したPHITSコードを用いて、広いエネルギー,さまざまな粒子に対するはじき出し断面積の評価を行うことを可能とした。
岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
JAEA-Conf 2011-002, p.157 - 162, 2011/09
"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、大強度ビーム、特に重イオンに関して重要な課題の一つである。最近、われわれは粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに含まれるDPA計算モデルを輸送荷電粒子のクーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。具体的には、6つのパラメータ(入射粒子と生成粒子の電荷、質量数及び入射粒子の運動エネルギーと散乱角)の関数からなるラザフォード微分断面積の代わりに、J. Lindhard等による統合的な1つのパラメータの微分断面積の式を採用した。核子あたり130MeVの76Ge入射による184Wの深さ方向のDPA計算を拡張後のPHITSと、2次元損傷計算で一般に使用されるTRIMコードによる計算結果とを比較したところよく一致した。クーロン弾性散乱を含まない拡張前のPHITSはこれらの結果より約100倍ほど小さく、特に重イオンに対してクーロン弾性散乱からの寄与は無視できないことがわかった。その他のエネルギー、ターゲット等の系統的なDPA計算についても発表を行う。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:184 パーセンタイル:99.44(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からのの横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。またやスケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:8 パーセンタイル:49.7(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03
被引用回数:175 パーセンタイル:98.48(Astronomy & Astrophysics)RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの, , と中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。
Domingo-Pardo, C.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
Physical Review C, 75(1), p.015806_1 - 015806_9, 2007/01
被引用回数:34 パーセンタイル:86.95(Physics, Nuclear)Pbの中性子捕獲断面積をCERN n_TOF施設において1eVから440keVのエネルギー範囲で測定した。100keVから440keVの領域では平均値を与えた。Pbとの比較により、全領域でのバックグラウンドが精度よく決められた。=30keVにおけるMaxwell平均断面積を79(3)mbと決めた。これは従来の測定値と一致した。しかしながら、=5keVでのわれわれの値は約35%、以前の実験値を上回った。この新しい実験値によるPb/Bi領域の過程元素合成への影響について議論した。
Domingo-Pardo, C.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
Physical Review C, 74(5), p.055802_1 - 055802_6, 2006/11
被引用回数:27 パーセンタイル:81.32(Physics, Nuclear)欧州合同素粒子原子核研究機構CERNのn_TOF施設において、Pbの中性子捕獲断面積をパルスハイトウェイティング法で測定した。2台のシンチレーション検出器を最適に配置し、散乱中性子バックグラウンドを無視できるところまで低減することに成功した。3keVから320keVまでの中性子エネルギー領域において、R-matrix解析により、16個の共鳴の共鳴パラメータを決定した。低いエネルギー領域では以前のデータとよく一致したが、45keV以上では相違が見られた。この結果から、s過程がPbの太陽系存在比の778%を占めることがわかった。
Domingo-Pardo, C.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
Physical Review C, 74(2), p.025807_1 - 025807_10, 2006/08
被引用回数:47 パーセンタイル:90.41(Physics, Nuclear)Biの中性子捕獲断面積を、欧州共同素粒子原子核研究機関CERNの中性子飛行時間実験施設n_TOF施設において、パルスハイトウェイティング法で測定した。検出器を最適配置して、中性子バックグラウンドを減らすことができた。Biは宇宙での元素合成における最後の安定元素であるため、Maxwell平均中性子断面積は崩壊による反応フローの元素合成循環過程を調べるうえで重要である。=5から8keVの間の熱エネルギー領域における捕獲反応率は現在元素計算に用いられている値より、約16%高いことがわかった。得られた断面積データは鉛ビスマス液体金属ターゲットを用いる加速器駆動核変換システムの核設計にも有用である。
Aerts, G.*; Abbondanno, U.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; Baumann, P.*; et al.
Physical Review C, 73(5), p.054610_1 - 054610_10, 2006/05
欧州原子核研究機関の中性子飛行時間実験施設n_TOFにおいて、1eVから1MeVの領域におけるThの中性子捕獲断面積を測定した。4keVから1MeVにおいて、4%より良い精度で平均捕獲断面積を導出した。IAEAによる独立な評価値は実験値とよく一致した。
Aerts, G.*; Abbondanno, U.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; Baumann, P.*; et al.
Physical Review C, 73(5), p.054610_1 - 054610_10, 2006/05
被引用回数:45 パーセンタイル:89.88(Physics, Nuclear)CERNにおける中性子飛行時間法実験施設n_TOFにおいて、Thの中性子捕獲イールドを1eVから1MeVのエネルギー領域で測定した。4keVから1MeVの範囲で、4%より良い精度で平均捕獲断面積が得られた。IAEAによる独立して行った評価と実験値は一致した。
Domingo-Pardo, C.*; O'Brien, S.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; et al.
AIP Conference Proceedings 819, p.288 - 292, 2006/03
CERN n_TOF施設においてPbとPbの中性子捕獲断面積を中性子飛行時間法により測定した。Pbでは 2.5keV以下において初めて2つの強い-wave共鳴を見いだした。Pbでは、以前の2つの測定には報告されていなかった多くの(97個)の共鳴を明らかにした。宇宙における鉛アイソトープの元素合成に関する新たな知見が得られた。
Terlizzi, R.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
AIP Conference Proceedings 819, p.283 - 287, 2006/03
CERNにおける飛行時間法実験施設n_TOFにおいてLaの中性子捕獲断面積を0.6eVから9keVのエネルギー領域で求めた。データは R-matrix法を用いて共鳴パラメータを求め、平均準位間隔を導いた。このデータからマックスウェル平均の中性子捕獲断面積を求め、過程の主成分に関する宇宙モデルで合成されるLaの存在比を求めることができた。
Mastinu, P. F.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 41, p.352 - 360, 2006/00
2001年より欧州共同原子核研究機関(CERN)の中性子飛行時間法実験施設(n_TOF)が稼働している。ここでの中性子ビームの特徴、特に高い瞬間強度,広いエネルギー範囲と低バックグラウンドを活かして、天体核物理や基礎物理研究のみならず革新的原子力システム開発分野における中性子反応測定のユニークな実験施設を提供した。この新施設の建設に至った科学的動機について紹介する。
Cano-Ott, D.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; lvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; Andrzejewski, J.*; Assimakopoulos, P.*; Audouin, L.*; Badurek, G.*; et al.
AIP Conference Proceedings 769, p.1442 - 1445, 2005/05
アクチナイド核種の高精度・高信頼度核データは核変換システムの核設計,安全性と性能評価のために必要である。特に、Np, Pu, Am核種の中性子捕獲断面積は核廃棄物の核変換処理方針の策定と最適化のために重要である。2004年のn_TOF実験において新しい実験手法を用いて得られたこれらの高精度核データについて報告する。
Furman, W.*; Cennini, P.*; Ketlerov, V.*; Goverdovski, A.*; Konovalov, V.*; Abbondanno, U.*; Aerts, G.*; lvarez, H.*; Alvarez-Velarde, F.*; Andriamonje, S.*; et al.
AIP Conference Proceedings 769, p.1039 - 1042, 2005/05
CERNのn_TOF施設において一連のNp核分裂断面積測定を行った。高速イオンチェンバーを核分裂生成核種の検出に用いた。全実験誤差はほぼ3%であった。5eVから1MeVの中性子エネルギーでの実験解析は、ENDF/B-VI評価値からの系統的なずれを示した。この差は5eV2keVの領域の分離共鳴ではファクター3に達し、以前の測定と一致することがわかった。閾値近傍においては6-7%の同様の不一致が見られた。このエネルギー領域はADSあるいはFBRでのNpの核変換にとって重要であり、Npの核データの再評価が必要であるとの結論を得た。
岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
no journal, ,
「原子あたりのはじき出し数(DPA)」の関数で評価される放射線損傷は、大強度ビーム、特に重イオンに関して重要な課題の一つである。最近、われわれは粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに含まれるDPA計算モデルにおいて輸送荷電粒子のクーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。核子あたり130MeVのGe入射による184Wの深さ方向のDPAに関して、拡張後のPHITSと2次元損傷計算で一般に使用されるTRIMコードによる計算結果とを比較したところよく一致した。拡張前のクーロン弾性散乱を含まないPHITSの結果は、これらの結果の約1/100程度であり、重イオンに対してクーロン弾性散乱からの寄与が無視できないことがわかった。また100MeVを超える陽子入射によるタングステンでは、核反応により生成する二次粒子のDPAへの寄与が顕著となることがわかり、高エネルギー陽子入射反応においても、本研究により改良したPHITSコードは核反応を取り扱えないTRIMコードよりもDPA導出に関して信頼できるコードであることがわかった。
岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; 岩元 大樹; 原田 正英; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*
no journal, ,
発表者等が開発した放射線による「原子あたりのはじき出し数(DPA)」の計算手法を、加速器施設における超伝導システムの放射線損傷に関する国際ワークショップで紹介する。粒子・重イオン輸送計算コードPHITSへ新たに輸送荷電粒子のクーロン散乱からの寄与を含むように改良し、エネルギー範囲10MeVから数GeVにおいて、あらゆる粒子と物質に対してDPA値を導出することが可能となった。原子炉等の材料損傷評価で使用されるSRIMコードは、銅に対する100MeVを超える陽子・ヘリウムの照射において、核反応生成物によるDPA値を導出できないことを示唆した。欠陥生成効率をPHITSによる照射損傷計算手法に導入することで、20MeV以下の中性子及び陽子照射及び1.1, 1.94GeVの陽子照射に対する銅の照射損傷の実験値をよりよく再現することが可能となった。また、J-PARCのADSターゲット試験施設(TEF-T)のビーム窓及び照射試料に対する評価では、欠陥生成効率を考慮しないDPA値は、考慮した場合に比べて約2倍高いことがわかった。