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Wilson, J.*; Cressey, G.*; Cressey, B.*; Cuadros, J.*; Ragnarsdottir, K. V.*; Savage, D.*; 柴田 雅博
Geochimica et Cosmochimica Acta, 70(2), p.323 - 336, 2006/01
被引用回数:104 パーセンタイル:86.39(Geochemistry & Geophysics)鉄製容器とモンモリロナイトが接触する地層処分システムにおけるモンモリロナイトの安定性を調べるために、水熱条件下でモンモリロナイトを金属鉄やマグネタイトと共存させた2種類の試験を実施した。1)NaCl溶液にNaモンモリロナイトと鉄を混合し(マグネタイトand/or方解石を混合するケースも実施)、250
Cで約100日間反応させた。2)FeCl
溶液に、Naモンモリロナイトと金属鉄を混合し、温度を80
250
Cとして、約90日間反応させた。1)の試験では、金属鉄を十分量添加した条件でのみ、モンモリロナイトはFeスメクタイトに変化した。Fe(II)スメクタイトが生成し、大気に晒らされることで、Fe(III)に酸化した。反応生成物のエチレングリコール処理による膨張性は、出発物質に比べて劣る。TEM像では、部分的に4面体層が失われ、7
の繰り返し構造の生成物となっていた。膨張性の低下は、この構造変化によるものと考えられる。溶液の活量は、Fe(II)サポナイトの安定領域であった。2)の試験では、スメクタイトの顕著な変質は250
Cでのみ認められ、反応生成物は7
の繰り返し構造を持つ。溶液の活量はバーチェリンの安定領域であった。これらの試験から、鉄とベントナイトの接触境界では、モンモリロナイトの変質により、ある程度の膨張性の低下は想定されるものの、それでもなおベントナイトが緩衝材/埋め戻し材として好ましいことを示している。
Wilson, J.*; Savage, D.*; Cuadros, J.*; 柴田 雅博; Ragnarsdottir, K. V.*
Geochimica et Cosmochimica Acta, 70(2), p.306 - 322, 2006/01
被引用回数:102 パーセンタイル:58.97(Geochemistry & Geophysics)高レベル放射性廃棄物の地層処分システムでは、鉄とベントナイトが接触するが、ベントナイトの構成粘土鉱物であるモンモリロナイトと、鉄の腐食生成物とが反応することにより、非膨張性のFe-層状ケイ酸やFe-スメクタイトが生成されることが示唆されている。モンモリロナイトが非膨張性の鉱物に変化すると、ベントナイトに期待されている膨潤特性が低減し期待される性能が低下することが懸念されている。この論文では、熱力学モデルを用いて、鉄とベントナイトの接触境界における、Fe-層状ケイ酸塩の安定性を論じる。このために、Al
O
-FeO-Fe
O
-MgO-Na
O-SiO
-H
Oの系からなる活量図を用い、単純化した組成の鉄に富む粘土鉱物の熱力学的特性の推定を行った。その結果fo
がマグネタイト-ヘマタイト平衡よりも十分小さく、溶液がマグネタイトに対して過飽和状態の条件では、Feサポナイトが安定な変質生成物となる。Feサポナイトは膨張性を有することから、モンモリロナイトの変質は処分システムに悪影響は及ぼさない可能性がある。一方、fo
がマグネタイト-ヘマタイト平衡よりも大きく、溶液がマグネタイトに飽和であると仮定すると、非膨張性のバーチェリンが安定となる。この場合には、処分システムの性能に影響を及ぼす可能性がある。