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岸本 泰明; J.Y.Kim*; W.Horlon*; T.Tajima*; LeBrun, M. J.*; 白井 浩
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(Suppl.3A), p.A663 - A677, 1999/03
トロイダル配位における粒子シミュレーション及びイオン温度勾配モードに代表されるトロイダルモードの理論的なアプローチにより、JT-60の反転磁気シア実験で観測されている内部輸送障壁発生の物理機構に関して考察する。特に、理論的考察より、磁気シアが消失する領域においてトロイダルモード(乱流)構造に不連続面が出現し、それが安全係数の最小領域で輸送障壁をもたらすとする「不連続面モデル」を提案し、それをシミュレーションにおいて検証すると共に、プラズマ回転やモード自身が作る径電場がそのような不連続面に与える影響について考察する。
岸本 泰明; J.Y.Kim*; 福田 武司; 石田 真一; 藤田 隆明; 田島 俊樹*; W.Horton*; J.Furnish*; LeBrun, M. J.*
Fusion Energy 1996, Vol.2, p.581 - 591, 1997/00
トカマクにおけるイオン温度勾配不安定性をはじめとした異常熱輸送に対する弱/負磁気シア及びプラズマのシア回転の効果を、トロイダル粒子シミュレーション手法及び理論手法により調べる。特にシミュレーションにおいて、トロイダル結合効果によってプラズマ中に発生する巨視的なモード構造が、磁気シアが消失する安全係数の最小値の領域において分断され不連続面が形成されることを明らかにした。この不連続面がいわゆるJT-60Uの実験等で観測されている負磁気シア時の内部輸送障壁に対応するものと考えられる。さらにこのような不連続面にシアのあるプラズマ回転が及ぼす影響について、理論・シミュレーションの双方より調べる。
岸本 泰明; J.Y.Kim*; 田島 俊樹*; W.Horton*; J.Furnish*
Theory of Fusion Plasmas, ISPP17, p.213 - 226, 1997/00
トカマクプラズマのイオン温度勾配不安定性による熱輸送を粒子シミュレーション及び理論的手法により解析した。特に熱輸送やそれを引き起こす原因となっている乱流構造に対する弱及び負磁気シアーの効果、またプラズマ回転の効果を調べた。特に負磁気シアによる輸送障壁の存在をシミュレーションで明らかにすると共に、その背景にある理論モデルを構築した。
J.Y.Kim*; 岸本 泰明; 若谷 誠宏*; 田島 俊樹*
Physics of Plasmas, 3(10), p.3689 - 3695, 1996/10
被引用回数:52 パーセンタイル:82.07(Physics, Fluids & Plasmas)トロイダル粒子コードを用いて、トロイダルイオン温度勾配モードの巨視的な構造と安定性に対するポロイダルシア流の効果が理論と共にシミュレーションにより調べられた。トロイダルシミュレーションにおいては、ポロイダルシア流の大きさの増大と共にポロイダル断面におけるポテンシャル構造の非対称性と半径方向の相関距離が減少し、これらの結果は温度や密度等のプラズマ分布の空間変化を取り入れた巨視的なモード構造に対する理論と極めて良い一致を見た。
岸本 泰明; 田島 俊樹*; W.Horton*; LeBrun, M. J.*; J.Y.Kim*
Physics of Plasmas, 3(4), p.1289 - 1307, 1996/04
被引用回数:79 パーセンタイル:89.74(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクプラズマにおけるイオン温度勾配(ITG)モード不安定性とそれに伴う異常熱輸送の理論及び粒子シミュレーション研究が報告されている。トカマクにおいて励起されるITGモードは、トロイダル結合の効果により径方向に広がった巨視的な構造を有する。このような巨視的なモード構造は、それに伴う乱流揺動と熱輸送に強い制約をプラズマに与え、その結果温度や密度等のプラズマ分布は臨界勾配近傍で強い自己形成現象を示すことが明らかになった。このような特徴的な熱輸送を説明する「臨界勾配モデル」が提案された。このモデルはトカマク輸送において観測される顕著な現象、(1)ボーム輸送特性、(2)分布の臨界勾配性、(3)半径方向に増大する熱拡散係数、(4)モード励起の間欠性やプラズマ分布の同一性等を統一的に説明することができる。また、熱輸送に対するプラズマ回転等の効果も議論されている。
岸本 泰明; 田島 俊樹*; LeBrun, M. J.*; W.Horton*; J.Y.Kim*; J.Q.Dong*; F.L.Waelbroeck*; 徳田 伸二; 川野辺 満*; 福田 武司
IAEA-CN-60/D-10, 0, p.299 - 307, 1996/00
トロイダルイオン温度勾配(ITG)によって引き起こされる非局所的な乱流がプラズマの緩和と輸送に強い制約を与え、そして緩和状態を臨界安定の近傍(しかしわずか不安定側)に位置させることが明らかになった。このような顕著な現象によって特徴づけられる輸送過程が、揺動エネルギーと温度勾配に対する動的方程式によって記述される臨界勾配モデルを用いて調べられた。そのモデルはプラズマのシアー流がない場合にはボーム型の熱拡散と外部加熱のピーク度依存性を持つL-モードスケーリングを導く。またプラズマのポロイダルシアー流が存在する場合には径方向に結合したトロイダルモードがより小さなポテンシャル構造に崩壊し、ボーム様からジャイロボーム様の輸送に変化することを示している。