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論文

Adiabatic demagnetization cooling well below the magnetic ordering temperature in the triangular antiferromagnet KBaGd(BO$$_3$$)$$_2$$

Jesche, A.*; Winterhalter-Stocker, N.*; Hirschberger, F.*; Bellon, A.*; Bachus, S.*; 常盤 欣文; Tsirlin, A. A.*; Gegenwart, P.*

Physical Review B, 107(10), p.104402_1 - 104402_8, 2023/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:90.23(Materials Science, Multidisciplinary)

スピン-1/2三角反強磁性体KBaGd(BO$$_3$$)$$_2$$の結晶構造、熱力学特性、断熱減磁冷凍(ADR)効果を報告する。最近隣交換相互作用が44mKであるこの化合物は、ゼロ磁場で$$T_N$$=263mKの磁気秩序を示す。ADRテストは、$$T_N$$の2倍以上低い$$T_{min}$$=122mKの温度に達し、PPMSセットアップでは192mJ K$$^{-1}$$ cm$$^{-3}$$のエントロピー蓄積容量と8時間以上の保持時間を実現した。スピン-$$frac{1}{2}$$ Yb$$^{3+}$$アナログと比較して改善された。我々は、KBaGd(BO$$_3$$)$$_2$$は交換結合と双極子結合のバランスの取れた相互作用を示し、構造的ランダム性と幾何学的フラストレーションとともに$$T_{min}$$を秩序温度$$T_N$$よりもかなり低い位置にシフトさせ、したがって冷却を促進すると主張する。

論文

Frustrated magnet for adiabatic demagnetization cooling to milli-Kelvin temperatures

常盤 欣文; Bachus, S.*; Kavita, K.*; Jesche, A.*; Tsirlin, A. A.*; Gegenwart, P.*

Communications Materials (Internet), 2(1), p.42_1 - 42_6, 2021/04

低温量子コヒーレンスは量子コンピューターの操作と超流動/超伝導などのエキゾチックな量子状態の形成を可能にするため、非常に低い温度の生成はアプリケーションと基礎研究にとって非常に重要である。ミリケルビン温度に到達するための主要な技術の1つは、断熱消磁冷凍である。この方法は、常磁性塩のほとんど相互作用しない磁気モーメントを使用し、距離が大きいとモーメント間の相互作用が抑制される。大きな空間的分離は水分子によって促進されるが、材料の安定性が低下するという欠点がある。ここでは、水を含まない欲求不満の磁石KBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$が冷凍に理想的であり、少なくとも22mKを達成できることを示す。KBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$は、従来の冷媒と比較して、高温・超高真空下でも劣化しない。さらに、その磁気的フラストレーションと構造的ランダム性により、従来の冷媒の基本温度の主な制限要因である磁気相互作用のエネルギースケールよりも数倍低い温度まで冷却することができる。

口頭

フラストレートした磁性体による極低温冷却

常盤 欣文; Bachus, S.*; Kavita, K.*; Jesche, A.*; Tsirlin, A. A.*; Gegenwart, P.*

no journal, , 

断熱消磁冷却では、磁気モーメントの揺らぎによるエントロピーが周囲の熱を吸収する。しかし、低温では、磁気モーメントが磁気相互作用のエネルギースケール(J)に対応する温度において秩序することでエントロピーを消失し、到達温度に限界があった。我々は、Ybが三角格子を組むKBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$という物質で、本来の限界であるJ以下の温度にも冷却できることを示した。ほぼ理想的な断熱状態における冷却実験により、温度2Kで磁場5Tから0Tまで掃引すると、帯磁率から見積もられたワイス温度の-60mKより遥かに低い22mKまで到達した。これはフラストレーションによる磁気秩序の抑制によって、エントロピーが低温でも大きな値を保つためである。通常は、磁気モーメントの体積密度が低くなると、モーメント同士の距離が大きくなり、Jが小さくなる。このため、モーメントの体積密度小さくなると到達温度は低くなる。本物質では、フラストレーションの効果のため、従来の冷却材である常磁性塩と比べると、磁気モーメント密度が高いわりに低い到達温度を実現している。このような高密度なモーメントは、体積当たりの高い熱吸収量をもたらす。また、常磁性塩は水分子を多く含むため、潮解,風解といった劣化を起こす問題もあったが、本研究で用いたKBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$は水分子を含まないため、空気中で安定である。本物質は、到達温度、空気中での安定性、体積当たりの磁気モーメント密度の高さ、という全てを兼ね備えた理想的な冷却材である。

口頭

Frustrated magnet for adiabatic demagnetization cooling to milli-Kelvin temperatures

常盤 欣文; Bachus, S.*; Kavita, K.*; Jesche, A.*; Tsirlin, A. A.*; Gegenwart, P.*

no journal, , 

ヘリウム3の供給が不安定なため、ミリケルビン温度まで冷却するための断熱消磁冷凍(ADR)が大きな注目を集めている。ADR用の従来の冷媒である常磁性塩には水分子が含まれているため、空気中での安定性が失われる。したがって、取り扱いには特別な注意が必要である。ここでは、H$$_{2}$$Oフリーのフラストレーション磁石KBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$がADRの理想的な冷媒であり、少なくとも22mKを達成できることを示す。KBaYb(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$は、高温や超高真空などの過酷な条件下では劣化しない。さらに、その磁気フラストレーションは、従来の冷媒の限界である磁気相互作用のエネルギースケールよりも数倍低い温度への冷凍を可能にする。

口頭

単分子磁石挙動を示す無機物質Li$$_{2}$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$)Nの中性子散乱研究

古府 麻衣子; Jesche, A.*; Breitner, F.*; H$"o$hn, P.*; 河村 聖子; 中島 健次; 廣井 孝介; 大石 一城*; 河村 幸彦*

no journal, , 

単分子磁石とはナノスケールの単一分子が大きな磁気モーメント・磁気異方性を有し、磁化反転過程が非常に遅くなる物質群のことである。一般的な単分子磁石は錯体であり、磁性イオンに有機分子が配位する。低対称性であることが多く、スピン副準位の決定は容易ではない。本研究では、対称性の高い無機物質Li$$_{2}$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$)Nに着目した。Li$$_{2}$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$)Nは六方晶であり、Li$$_{2}$$N層に隔てられたLi三角格子にFeがドープされる。広い濃度領域($$x < 0.3$$)において単分子磁石挙動が観測されており、トンネルを介した磁化反転が顕著に現れる。単分子磁石挙動を示す無機物質はわずか数例のみであり、その詳細はよくわかっていない。我々は、Fe$$^{+}$$の副準位を調べるため、AMATERAS分光器で非弾性散乱測定を行った。複数の励起が観測された。これは、基底状態が$$J_{z}$$ = {$$pm$$7/2,$$pm$$5/2,...}のように単純に記述されず、混成した状態になっていることを示唆する。発表では、TAIKANで観測された磁気小角散乱の結果も合わせ、本物質の磁気特性について議論したい。

口頭

単分子磁石挙動を示す無機物質Li$$_{2}$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$)Nの中性子散乱研究

古府 麻衣子; Jesche, A.*; Breitner, F.*; H$"o$hn, P.*; 河村 聖子; 中島 健次; 廣井 孝介; 大石 一城*; 河村 幸彦*

no journal, , 

ナノスケールの単一分子が大きな磁気モーメント・磁気異方性を有し、磁化反転過程が非常に遅くなる物質群は単分子磁石と呼称される。一般に、単分子磁石は錯体で実現され、無機物質の報告はわずか数例しかない。本研究では、そのひとつである対称性の高い無機物質Li$$_2$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_x$$)Nに着目した。Li$$_2$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_x$$)Nは六方晶であり、Li$$_2$$N層に隔てられたLi三角格子にFeがドープされる。単分子磁石挙動は広い濃度領域($$x<0.3$$)で観測され、低温でトンネルを介した磁化反転が顕著に現れる。非常に強い異方性磁場($$approx 88$$T)を有し、基底状態が$$J=7/2$$ ($$S=3/2, L=2$$)であることも特徴である。我々は、Li$$_2$$(Li$$_{1-x}$$Fe$$_x$$)N ($$x=0.02, 0.2$$)の磁気特性を明らかにするため、中性子散乱測定を行なった。J-PARCのAMATERAS分光器で得られた中性子非弾性スペクトラムでは、低・高濃度ともに2, 5, 26meV付近に磁気励起が観測された。26meVの励起は$$|pm 7/2 rangle$$から$$|pm 5/2 rangle$$への遷移と考えると、ac磁化率の結果と整合する。しかしながら、低エネルギーの磁気励起は単純には説明できず、その起源について検討を進めている。一方、TAIKAN装置で測定した小角散乱では、磁気相関長は20K以下で成長しなくなることが明らかになった。本系の特徴である遅い磁気緩和が、磁気相関の発達を妨げることを示唆している。

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