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Waldherr, G.*; Wang, Y.*; Zaiser, S.*; Jamali, M.*; Schulte-Herbrggen, T.*; 阿部 浩之; 大島 武; 磯谷 順一*; Du, J. F.*; Neumann, P.*; et al.
Nature, 506(7487), p.204 - 207, 2014/02
被引用回数:430 パーセンタイル:99.62(Multidisciplinary Sciences)量子ビットが担う"重ね合わせ"という量子情報は、外部との意図しない相互作用により容易に壊されるので、量子エラー訂正無しでは量子コンピューティングは実現困難である。ダイヤモンド中のカラーセンターの一つであるNVセンターの単一分子に相当する単一欠陥を用いて、電子スピン1個と核スピン3個からなるハイブリッド量子レジスタを作製(C 99.8%濃縮した合成ダイヤモンド結晶に電子線照射と熱処理によりNVセンターを形成)し、室温動作の固体スピン量子キュービットでは世界で初めて量子エラー訂正のプロトコルの実行に成功した。この方法はスケーラブルなので、フォールト・トレラントな量子操作を多量子ビットへ拡張することが可能となり、固体量子情報デバイス実現への道を開くものである。
柴田 薫; 高橋 伸明; 中島 健次; 川北 至信*; 佐藤 卓*; 筑紫 格*; 中川 洋; 藤原 悟; Mezei, F.*; Mutka, H.*; et al.
no journal, ,
J-PARC物質生命科学実験施設(MLF)パルス中性子源ビームラインBL02に一部建設が開始された背面反射型Si結晶アナライザー分光器DNAの仕様検討のために、パルス中性子源に設置を想定したSi結晶アナライザーを用いた背面反射型分光器の光学系の検討を行った。分光原理概略は以下の通りである。ブラッグ反射(=約87.5)による試料からの散乱中性子のエネルギー解析は精密球面加工した金属面上へ貼り付けられたSiウエハ結晶(Si(111),Si(311))で行う。金属球面の球中心は、それぞれ試料位置の上方及び下方に位置するように調整され、ブラッグ反射した中性子ビームは、それぞれ試料上方及び下方の円環上の複数の位置敏感型中性子検出器で検出される。そのため、散乱面に垂直方向の角度分解はそれぞれの結晶アナライザーに対応する検出器の縦方向の位置分解能で分解することが可能になる。また散乱面内の角度は、円環を構成する検出器のそれぞれの位置により分解することで、単結晶試料からの2次元散乱も測定可能である。以上の新しい光学系の収束原理,エネルギー分解能,運動量分解能等の検討結果について報告する。
高橋 伸明; 柴田 薫; 中島 健次; 新井 正敏; 川北 至信*; 佐藤 卓*; 筑紫 格*; 中川 洋; 藤原 悟; Mezei, F.*; et al.
no journal, ,
DNAは、J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)BL02へ建設中のSi結晶アナライザー背面反射型中性子非弾性散乱実験装置である。本装置は、最も強度の高い結合型減速材を線源に選択し、パルス整形高速ディスクチョッパーを用いることで、大強度・高分解能(最高1eV)を狙った分光器である。チョッパーの開口時間の可変性を利用し、実験者の要求に応じた強度・分解能が選択可能となるよう設計されている。パルス整形は、高エネルギー分解能を得られる一方で、線源で発生する白色中性子ビームを切り出すことから、測定エネルギー範囲が40eV程度に制限される。本装置では、多孔ディスクを高速回転させることで生み出される複数のパルス整形された中性子ビームを用いて非弾性領域の測定を効率的に測定に用いる技術(RRM: Repetition Rate Multiplication)を合計3台の高速ディスクチョッパーを用いて実現するよう設計されている。本発表では、本実験装置におけるチョッパーシステムの設計指針と、RRM技術により生み出される効果を示す。
柴田 薫; 高橋 伸明; 中島 健次; 神原 理; 川北 至信*; 佐藤 卓*; 筑紫 格*; 中川 洋; 藤原 悟; Mezei, F.*; et al.
no journal, ,
Si完全結晶ウエハを結晶アナライザーに用いる背面反射型逆転配置飛行時間型分光器としてダイナミクス解析装置DNAは、原子, 分子, スピンのナノ秒オーダーの運動を測定する目的で、J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)に昨年度平成20年度から建設が進められている。DNA分光器は、結合型中性子源から取り出された中性子ビーム(BL02)を高性能スーパーミラーガイド管によって輸送し、途中複数のディスク・チョッパーによってそのビームを整形,入射中性子波長範囲を調整し、線源から42m離れた位置に置かれる実験試料に入射させる。試料から約2.3m離れた位置に試料中心を取り囲むようにSi結晶アナライザーユニットが設置され、試料から散乱された中性子線のうちブラッグ反射条件に合うエネルギーの中性子線のみを反射し、試料位置近傍の上下に設置された中性子検出器に検出させる。約1micro eVの高エネルギー分解能を実現し、ナノ秒オーダーの原子・スピンの運動を測定する広い分野の研究成果が期待されている。最終検討を進めている装置仕様及び建設計画について報告する。
高橋 伸明; 柴田 薫; 中島 健次; 新井 正敏; 川北 至信*; 佐藤 卓*; 筑紫 格*; 中川 洋; 藤原 悟; Mezei, F.*; et al.
no journal, ,
J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)のBL02へ建設中のダイナミクス解析装置DNAは、結合型減速材を線源とし、線源から7.75mの位置に設置される高速ディスクチョッパーを用いてパルス整形することで、大強度かつ高分解能を狙ったSi結晶アナライザー背面反射型中性子非弾性散乱実験装置である。パルス整形は、高エネルギー分解能を得られる一方で、線源で発生する白色中性子ビームを切り出すことから、測定エネルギー範囲が制限される。本装置では、4か所スリットを設けたディスクを高速回転させることで生み出される複数のパルス整形された中性子ビームを用いて非弾性領域の測定を効率的に測定に用いる技術(RRM: Repetition Rate Multiplication)を同型の実験装置では世界で初めて実現する計画である。
柴田 薫; 高橋 伸明; 川北 至信; 中島 健次; 稲村 泰弘; 中谷 健; 相澤 一也; 曽山 和彦; 及川 健一; 吉田 登; et al.
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Si結晶アナライザー背面反射型分光器(DNA)は約1eVの高エネルギー分解能を実現し、生体関連物質の機能解明,高分子等のソフトマター物質,電池材料等の機能性材料の開発,磁性物質の研究等の幅広い研究分野で役立つことが期待されており、現在J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)に建設が進められている。装置概要は以下の通りである。結合型中性子源から発生する大強度の比較的時間幅の広い中性子ビーム(BL02ビームライン)を高性能スーパーミラーガイド管によって約42m下流の試料位置まで輸送する。途中複数のディスク・チョッパーによってそのパルスビームを整形、入射中性子波長範囲を調整する。試料から約2.3m離れた位置に試料中心を取り囲むように、アルミニウム製精密球面に貼り付けられたSi結晶ウエハによって、試料から散乱された中性子線のうちブラッグ反射条件に合うエネルギーの中性子線のみを反射し、試料近傍の上下に設置された位置敏感型中性子検出器に検出させる。装置建設の完成は、来年平成23年夏ごろを目標として、その後約半年間、コミッショニングを行い、平成24年4月以降供用運転を開始する予定である。
柴田 薫; 高橋 伸明; 川北 至信; 中島 健次; 神原 理; 稲村 泰弘; 中谷 健; 相澤 一也; 曽山 和彦; 及川 健一; et al.
no journal, ,
背面反射型Siアナライザー分光器DNAは、J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)結合型モデレータビームラインBL02にSi完全結晶ウエハを結晶アナライザーに用いる背面反射型逆転配置飛行時間型分光器として、約1eVの高エネルギー分解能を実現し、原子,分子,スピンのナノ秒オーダーの運動を測定する目的で本格的に建設が進められている。研究成果の期待される分野としては、生体関連物質の機能解明,高分子等のソフトマター物質,電池材料,触媒材料等の機能性材料の開発,磁性物質等が検討されている。建設計画は平成21年度から3年間の予算で建設することが決定し現在(H22.11)ビームライン遮蔽体の設置中である。装置建設の完成は、平成23年6月頃を目標として、その後約半年間、コミッショニングを行い、平成24年4月以降供用運転を開始する予定である。
高橋 伸明; 柴田 薫; 川北 至信; 中島 健次; 稲村 泰弘; 中谷 健; 中川 洋; 藤原 悟; 佐藤 卓*; 筑紫 格*; et al.
no journal, ,
MLFのBL02へ建設中のダイナミクス解析装置DNAは、結合型減速材を線源とし、線源から7.75mの位置に設置される高速ディスクチョッパーを用いて入射中性子ビームをパルス整形することで、大強度かつ高エネルギー分解能を狙ったSi結晶アナライザー背面反射型装置である。パルス整形は、線源で発生する白色中性子ビームを線源付近においてごく短時間のみ切り出す手法であり、ある波長の中性子ビームの時間幅を狭くすることで高エネルギー分解能を得ることができる。また、切りだす時間幅を変えることでエネルギー分解能を可変に選択できるという利点がある。その一方で、切り出した時間幅を通りぬけることができる中性子のみを測定に用いるため、測定エネルギー範囲が制限されるという欠点がある。本装置では、パルス整形デバイスとして、複数のスリットを設けたディスクチョッパーを用い、パルス発生周期(J-PARCの場合25Hz)の何倍もの速度で、かつパルス発生周期と非同期に高速回転させる計画である。これにより生み出される複数のパルス整形された中性子ビームを用いて非弾性散乱領域を余すところなく効率的に測定する技術(RRM: Repetition Rate Multiplicationと呼んでいる)を同型の実験装置では世界で初めて実現する計画である。発表では、測定原理、チョッパー群の設計及びその指針を示し、パルス発生周期と非同期に回転させるチョッパーからいかに有益なデータを得ようと計画しているかについて述べ、議論したいと考えている。