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鎌倉 望; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; 山上 浩志; 坪田 雅己*; Paik, B.*; 市川 貴之*; 小島 由継*; 室 隆桂之*; 加藤 有香子*; et al.
Physical Review B, 83(3), p.033103_1 - 033103_4, 2011/01
被引用回数:5 パーセンタイル:25.35(Materials Science, Multidisciplinary)高容量水素貯蔵材料として期待されている軽元素系水素化物であるリチウムアミドの電子構造についてN 1軟X線発光,吸収分光により研究を行った。発光スペクトルの価電子帯上端と吸収スペクトルの伝導帯下端との間には絶縁体であるリチウムアミドのバンドギャップが観測されている。発光スペクトルによって得られた価電子帯は鋭い3ピークが価電子帯上端から約8eVまでのエネルギー範囲に分布している。バンド計算との比較から発光スペクトルの高結合エネルギー側のピークは水素との混成状態によるものであることがわかる。この状態についてはバンド計算よりも高結合エネルギー側に位置しているが、軟X線発光,吸収分光により得られたリチウムアミドの電子構造はバンド計算とほぼ一致することが明らかとなった。
鎌倉 望; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; 山上 浩志; 坪田 雅己*; Paik, B.*; 市川 貴之*; 小島 由継*; 室 隆桂之*; 木下 豊彦*
no journal, ,
リチウムアミド(LiNH)は高容量水素貯蔵材料として期待されている軽元素系水素化物である。本研究では絶縁体であるリチウムアミドの電子状態を軟X線発光分光(XES)・吸収分光(XAS)によって研究を行った。SPring-8の光エネルギーh=425eVの軟X線を用いたXESと蛍光収量法によるN 1 XASにより、占有準位,非占有準位のN 2部分状態密度を調べた。実験によって得られたN 1 XES, XASスペクトルにはLiNHのバンドギャップが観測されており、XESスペクトルで得られた占有準位のN 2部分状態密度は3ピークが価電子帯上端から約-8eVの範囲に広がっている。これらの特徴はLiNHに対するバンド計算とおおむね一致している。バンド計算との比較からXESスペクトルの高結合エネルギー側に観測されている水素との結合状態等LiNHの電子状態について議論する。