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大平 茂; Steiner, A.*; 中村 博文; R.Causey*; 西 正孝; Willms, S.*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.990 - 997, 1998/00
被引用回数:14 パーセンタイル:72.98(Materials Science, Multidisciplinary)タングステンはその高熱抵抗からITERのダイバータの候補材としてあげられているが、トリチウムの滞留量評価に必要なデータには大きなばらつきが見られる。この原因としては、表面酸化膜の存在、焼結圧延の際に生成する格子欠陥の生成、入射粒子の性状による滞留挙動の違いによるものが大きいと考えられる。これらの影響を明らかにするため、電流、イオンエネルギーの異なる水素イオン源、中性粒子を発生するRFプラズマ源等を使用し、様々な条件(温度、照射量等)の下で、タングステン試料中のトリチウム滞留挙動を観測した。その結果、イオンで打込まれた水素同位体は、昇温脱離スペクトルにおいて600C及び1200Cに2つのピークとなり焼結圧延された試料から脱離するが、中性粒子照射の試料、あるいは焼鈍前処理された試料においては高温側の脱離ピークは見られず、欠陥のトラップと粒子エネルギーの相関が示唆された。