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Schnaars, K.; 金子 政志; 藤澤 清史*
Inorganic Chemistry, 60(4), p.2477 - 2491, 2021/02
被引用回数:6 パーセンタイル:59.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)高レベル放射性廃液の有害度低減のために、マイナーアクチノイドに対して高選択的な試薬が必要とされている。混合N,Oドナー配位子-テトラキス[(6-カルボキシピリジン-2-イル)mメチル]エチレンジアミン(HTPAEN)は、Am/Eu分離におけるマスキング剤として良い性能を示すことが知られている。本研究では、Oドナーの塩基性を変えることでM-N相互作用を操作することが可能なを調査するため、負電荷を帯びたTPAENのカルボン酸を中性のアミド基に置換した新規配位子-テトラキス[(6--ジエチルカルバモイルピリジン-2-イル)メチル]エチレンジアミン(TPAMEN)を導入した。TPAMENとEu(OTf)及びEu(NO)6水和物と結晶化することで、正電荷を帯びた[Eu(TPAMEN)]錯体を生成した。M-O/N結合距離を報告されている[Eu(TPAEN)]錯体と比較し、DFT計算の援用により電子密度の違いについて議論した。さらに、[M(TPAEN)]及び[M(TPAMEN)] (M = Eu, Am)の錯生成エネルギーの差の予測によって、TPAMEN配位子のAm/Eu分離に向けた潜在的な性能についての知見を得た。
日下 良二; Schnaars, K.; 渡邉 雅之
no journal, ,
金属元素が水相から有機相へ抽出されるメカニズムを解明することにとって、金属イオンと抽出剤(配位子)を溶かした水溶液の表面で形成した金属錯体の構造やその性質を明らかにすることは有用であることを最近我々は示した。本研究では、ランタノイドのジ-2-エチルヘキシルリン酸(HDEHP)による溶媒抽出のメカニズムを解明するために、水溶液表面において形成したランタノイドとHDEHP錯体のP=O伸縮振動領域における振動スペクトルを振動和周波発生(VSFG)分光法によって観測し、水溶液表面のランタノイド-HDEHP錯体の構造を調べた。