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脇本 秀一; 山田 和芳*; Tranquada, J. M.*; Frost, C. D.*; Swainson, I.*; Birgeneau, R. J.*
Physica C, 460-462(1), p.166 - 169, 2007/09
被引用回数:1 パーセンタイル:6.71(Physics, Applied)過剰ドープしたLaSrCuO(0.25x0.30)の磁気励起を、三軸型分光器と飛行時間解析型分光器の両方を用いて、中性子散乱により調べた。三軸分光器を用いた低エネルギー領域(10meV)の実験結果から、超伝導を示す試料(, 0.27, 0.28)の磁気励起スペクトルは=6meV付近に極大を持ち、その極大値がドープ量の増加に伴って超伝導転移温度の低下に比例して減少することが示された。さらに、磁気散乱はにおいて、超伝導と同時に消滅することがわかった。飛行時間分光器を用いたとの試料の高エネルギー領域の測定では、2080meVにおいて磁気散乱が非常に弱まっていることが示された。これはストライプ的磁気秩序が実現しているLaBaCuOの結果と非常に対照的であり、過剰ドープ試料では全エネルギー領域で磁気散乱が弱まっていることを表している。これらの結果は高温超伝導と格子非整合なスピン揺らぎが協力的に直接関係していることの証拠となる。
脇本 秀一; Birgeneau, R. J.*; Kagedan, A.*; Kim, H.-K.*; Swainson, I.*; 山田 和芳*; Zhang, H.*
Physical Review B, 72(6), p.064521_1 - 064521_9, 2005/08
被引用回数:29 パーセンタイル:71.96(Materials Science, Multidisciplinary)過剰に電荷担体(ホール)を導入したLaSrCuOについて、非磁性不純物であるZnを少量Cuサイトに置換した試料と、Zn不純物を含まない試料を用いて、磁化測定と中性子非弾性散乱実験を行った。磁化測定の結果から、Zn不純物を含まない試料で、あるしきい値を超えて電荷担体が導入されると、常磁性的なキュリー項が現れることを示した。Zn置換した試料との比較から、このキュリー項はZn置換の場合と同様、何らかの理由で反強磁性的相関が局所的に断ち切られることによることがわかった。中性子散乱の結果からは、Zn置換した試料では、Znを含まない試料に比べ、動的反強磁性相関が強くなることがわかった。これらの結果は、過剰ドープ領域の試料が反強磁性相関を伴う超伝導相と、常磁性的相関を持つフェルミ液体相への微視的相分離を示すためと考えられる。
脇本 秀一; Birgeneau, R. J.*; Frost, C. D.*; Kagedan, A.*; Kim, H.*; Swainson, I.*; Tranquada, J. M.*; 山田 和芳*; Zhang, H.*
no journal, ,
中性子散乱により、高温超伝導体LaSrCuOの過剰ドープ領域の磁気励起を調べた。の試料ではっきりと観測された6meV付近の格子非整合な磁気励起が、ホール濃度の増加に伴い、に比例して減少し、の試料において、超伝導の消滅とともに観測されなくなった。これは低エネルギー領域の磁気励起が超伝導に直接関与することを示している。さらに高エネルギー領域の磁気励起をMAPS分光器を用いて調べた結果、高エネルギー磁気励起も過剰ドープ領域で大きく減衰していることが観測された。これらの結果は、SR実験で報告された、過剰ドープ領域で電荷が超伝導相とフェルミ液体相へ相分離するとする仮説を支持するものである。また、過剰ドープ試料と非磁性イオンZnを置換した系の比較から、過剰ドープ領域での超伝導の消滅は、過剰ドープ領域で誘起される常磁性との競合の結果起こることが示唆された。