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小嵐 淳; Trumbore, S. E.*
no journal, ,
土壌は、陸域生態圏における最大の炭素貯蔵庫として、地球炭素循環の重要な役割を担っている。これまでの多くの研究は、炭素密度が高く、土壌微生物の活性が高い表層土壌の炭素動態やその気候変化に対する応答に焦点を当てている。そのため、地表面下の土壌は、表層土壌よりも多くの炭素を貯留できるにもかかわらず、深層土壌に貯留された炭素の分解性や動態は明らかになっていない。本研究では、シエラネバダ山脈の標高に沿う年平均気温や土壌特性の異なる数地点で1992年と2005年に採取した土壌試料に対して密度分画を行い、得られた画分の炭素量,14C同位体比を測定した。その結果、気温ではなく、土壌鉱物や土壌有機物の化学性が、深層土壌に存在する炭素の量と質を規定していることが示唆された。1992年と2005年の間に、深層土壌炭素のC同位体比の増加が認められた。この結果は、深層土壌において速く循環する炭素の存在を示しており、表層土壌のみを対象としたこれまでの研究で想定されているよりも多くの土壌炭素が、炭素のやり取りを活発に行っていることを示唆する。