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前川 藤夫; U.Moellendorff*; P.Wilson*; 池田 裕二郎
Fusion Technology, 36(2), p.165 - 172, 1999/09
ドイツ・カールスルーエ研究所(FZK)のサイクロトロン施設に設けられた核融合炉材料照射用の19-MeV重陽子ビームによる重陽子-ベリリウム中性子源について、多数箔放射化法により照射場スペクトルを決定した。同中性子源を用いて放射化箔を照射し、22の閾反応率を求めた。一方、モンテカルロ計算により同照射場の中性子スペクトルを推定し、これを初期推定値としてSAND-IIコードにより実験で得られた閾反応率と整合するようにスペクトルの調整を行い、最終的な照射場スペクトルとした。ビーム電流10Aの時にターゲットに密着した55mmの試料片における全中性子束は2.5210n/s/cmであった。スペクトル調整に用いた放射化断面積には原則としてFENDL/A-2.0ライブラリを用いたが、必要に応じてデータの追加及び修正を行った。得られた照射場スペクトルは、今後の核融合炉材料照射実験で使われる予定である。
前川 藤夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎; U.Moellendorff*; H.Tsige-Tamirat*
Fusion Technology 1998, 2, p.1465 - 1468, 1998/00
IEA国際協力研究のサブタスク「中性子工学」の一環として、d-Be中性子場におけるステンレス鋼-316(ITER仕様)と低放射化フェライト鋼F82Hの放射化積分実験を行った。ドイツ・カールスルーエ研究所のサイクロトロンを用いて19-MeVに加速した重水素ビームをベリリウムターゲットにあて、d-Be反応により生成する中性子を試料に照射した。その後、試料中に生成した誘導放射能を高純度ゲルマニウム検出器で測定した。その結果、ステンレス鋼-316と比較した時のF82H鋼の低放射化特性が実証された。また、生成する誘導放射能をACT4コードとFENDL/A-2.0及びJENDL放射化ファイル、またFISPACTコードとEAFライブラリを用いて計算した。計算結果は実験値と比較的良く一致し、これらのコード及び放射化断面積ライブラリが妥当であることが分かった。