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論文

Nested antiferromagnetic spin fluctuations and non-Fermi-liquid behavior in electron-doped CeCo$$_{1-x}$$Ni$$_{x}$$In$$_5$$

酒井 宏典; 徳永 陽; 神戸 振作; Zhu, J.-X.*; Ronning, F.*; Thompson, J. D.*; 小手川 恒*; 藤 秀樹*; 鈴木 康平*; 大島 佳樹*; et al.

Physical Review B, 106(23), p.235152_1 - 235152_8, 2022/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

Ni置換系CeCo$$_{1-x}$$Ni$$_x$$In$$_5$$について、核四重極共鳴と核磁気共鳴(NQR/NMR)を用いて調べた。$$T_{rm c}$$=2.3Kの超伝導転移gは、Ni置換によって徐々に下がってゆき、$$x$$=0.25の時にゼロとなる。超格子を用いた密度関数計算によってNQRスペクトルの帰属を行い、スピン格子緩和率$$1/T_1$$が一様に抑えられ、反強磁性スピン揺らぎがNi置換によって弱められることを明らかにした。$$x$$=0.25のとき、$$(T_1T)^{-1}$$が、$$T_{rm g}$$=2Kで極大を示すことがわかった。このことは、遍歴電子の反強磁性スピン揺らぎがネスティングによって打ち消し合っているとして理解できる。

論文

Nanoscale heterogeneity induced by nonmagnetic Zn dopants in the quantum critical metal CeCoIn$$_5$$; $$^{115}$$In NQR/NMR and $$^{59}$$Co NMR study

酒井 宏典; 徳永 陽; 神戸 振作; Zhu, J.-X.*; Ronning, F.*; Thompson, J. D.*; Ramakrishna, S. K.*; Reyes, A. P.*; 鈴木 康平*; 大島 佳樹*; et al.

Physical Review B, 104(8), p.085106_1 - 085106_12, 2021/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.71(Materials Science, Multidisciplinary)

典型的な量子臨界金属であるCeCoIn$$_5$$は、In元素をZn元素で少量置換することで、反強磁性を誘起できることが知られており、7%Zn置換系では、超伝導も共存する。NQRおよびNMRを用いて、微視的に電子状態を調べた結果、反強磁性はZn置換子周辺で起こり、超伝導は置換子から離れた電子状態が核となって起こり、近接効果により、バルク全体に超伝導が拡がる、という不均一性を見出した。Zn置換子周辺にある局所不均一性は、磁場をかけても残存することも見出した。

論文

$$^{239}$$Pu nuclear magnetic resonance in the candidate topological insulator PuB$$_4$$

Dioguardi, A. P.*; 安岡 弘志*; Thomas, S. M.*; 酒井 宏典; Cary, S. K.*; Kozimor, S. A.*; Albrecht-Schmitt, T. E.*; Choi, H. C.*; Zhu, J.-X.*; Thompson, J. D.*; et al.

Physical Review B, 99(3), p.035104_1 - 035104_6, 2019/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:37.59(Materials Science, Multidisciplinary)

正方晶プルトニウムボロン化合物PuB$$_{4}$$の単結晶、および粉末試料を用いて、$$^{239}$$Pu核核磁気共鳴(NMR)実験を行なった。この化合物は、最近になって強相関電子系のトポロジカル絶縁体候補物質と考えられている。$$^{239}$$Pu核NMRスペクトルは、結晶内Pu位置の局所対称性を反映したものとなっており、NMRシフトとNMR緩和率の温度依存性は、エネルギーギャップをもつ非磁性状態にあることが示唆された。これは、密度汎関数理論計算結果とも矛盾しない。実際に観測された巨視的なギャップ状態は、本化合物がトポロジカル絶縁体候補であることを支持している。

論文

Local moments in the heterogeneous electronic state of Cd-substituted CeCoIn$$_5$$; NQR relaxation rates

酒井 宏典; Ronning, F.*; 服部 高典; 徳永 陽; 神戸 振作; Zhu, J.-X.*; Wakeham, N.*; 安岡 弘志; Bauer, E. D.*; Thompson, J. D.*

Journal of Physics; Conference Series, 807(3), p.032001_1 - 032001_6, 2017/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:68.62(Physics, Condensed Matter)

量子臨界金属CeCoIn$$_5$$のInを少量のCdで置換した時の電子状態を核四重極共鳴(NQR)を用いて調べた。およそ半分のCd置換子周りで局所的にCeの局在モーメントが発生することを、縦緩和率$$1/T_1$$のサイト依存性から明らかにした。横緩和率$$T_{rm 2G}$$の測定も行い、局在スピン周りでは、$$T_1T/T_{rm 2G}^2$$が温度$$T$$に比例し、一方、置換子から離れたところでは、$$T_1T/T_{rm 2G}^2propto T^{0.7}$$となっており、純CeCoIn$$_5$$$$T^{0.75}$$に近く、バルクの電子状態は量子臨界状態のままである。

論文

Carrier-mediated ferromagnetism in the magnetic topological insulator Cr-doped (Sb,Bi)$$_{2}$$Te$$_{3}$$

Ye, M.*; Li, W.*; Zhu, S.-Y.*; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; Wang, J.*; Pan, H.*; Nurmamat, M.*; 角田 一樹*; Ji, F.*; et al.

Nature Communications (Internet), 6, p.8913_1 - 8913_7, 2015/11

AA2015-0647.pdf:0.64MB

 被引用回数:52 パーセンタイル:89.95(Multidisciplinary Sciences)

磁性元素を添加したトポロジカル絶縁体は、量子異常ホール効果や無散逸伝導などの魅力的な現象の発現が予言され、低消費電力スピンデバイスの開発につながっていくものと期待されている。既に、いくつかの磁性添加トポロジカル絶縁体で長距離磁気秩序が確認されている。しかし、量子異常ホール効果の発現は、極低温におけるCrを添加した(Sb,Bi)$$_{2}$$Te$$_{3}$$系に限られており、強磁性の微視的な起源はほとんど分かっていない。そこで、今回、X線磁気円二色性実験による元素選択的研究を行うことにより、本物質系の強磁性は、母体の正孔キャリアーを媒介としたものであり、Crの3d電子とSbやTeのp電子の相互作用が極めて重要であることを明らかにした。この結果は、異常量子ホール素子の実現に向けても重要である。

論文

Microscopic investigation of electronic inhomogeneity induced by substitutions in a quantum critical metal CeCoIn$$_5$$

酒井 宏典; Ronning, F.*; Zhu, J.-X.*; Wakeham, N.*; 安岡 弘志; 徳永 陽; 神戸 振作; Bauer, E. D.*; Thompson, J. D.*

Physical Review B, 92(12), p.121105_1 - 121105_5, 2015/09

 被引用回数:19 パーセンタイル:62.1(Materials Science, Multidisciplinary)

核四重極共鳴(NQR)法を用いて、SnやCdを置換した量子臨界金属CeCoIn$$_5$$について微視的研究を行った。その結果、両置換子によって誘起される局所的電子状態は、かなり異なっていることが分かった。この知見は、一般的に置換系で見られる系毎に異なる非フェルミ液体的挙動を統一的に説明することに役立つかも知れない。

論文

Energetic ion transport by microturbulence is insignificant in tokamaks

Pace, D. C.*; Austin, M. E.*; Bass, E. M.*; Budny, R.*; Heidbrink, W. W.*; Hillesheim, J. C.*; Holcomb, C. T.*; Gorelenkova, M.*; Grierson, B. A.*; McCune, D. C.*; et al.

Physics of Plasmas, 20(5), p.056108_1 - 056108_18, 2013/05

 被引用回数:33 パーセンタイル:82.22(Physics, Fluids & Plasmas)

DIII-Dトカマクにおいて微視的乱流による高速イオンの輸送を中性粒子ビーム(NB)入射により調べた。背景の微視的乱流を特徴づけるパラメータ(Eb/Te値、Ebは入射エネルギー、Teは電子温度)を変化させるために、中心部または周辺部入射を行った。いずれの場合も、微視的乱流による輸送の増加は小さく実験的には観測できなかった。微視的乱流による高速イオンの拡散を数値的・解析的に評価し、高速イオンの輸送の効果をモデル化した。その結果、コヒーレントなモードによる高速イオンの輸送とNB電流駆動の低下の方が乱流輸送によるものより大きく、ITERにとってより重要であることがわかった。

論文

Multi-intruder structures in $$^{34}$$P

Bender, P. C.*; Tabor, S. L.*; Tripathi, V.*; Hoffman, C. R.*; Hamilton, L.*; Volya, A.*; Clark, R. M.*; Fallon, P.*; Macchiavelli, A. O.*; Paschalis, S.*; et al.

Physical Review C, 85(4), p.044305_1 - 044305_10, 2012/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:56.39(Physics, Nuclear)

24MeVの$$^{18}$$Oビームと$$^{18}$$Oターゲットの反応で生じるプロトンと同時計数をとった$$gamma$$崩壊の解析によって$$^{34}$$Pの励起準位は大幅に拡張された。軽い荷電粒子はMicroballによって検出され、同時に放出される多重$$gamma$$線はGammasphereで検出された。多くの新しい$$gamma$$線遷移が同定され、励起準位が構築された。加えて、$$gamma$$線角度分布からスピンが特定され、パリティはドップラー幅拡がりの解析によって決定された寿命から推定された。観測されたほとんどの準位は0$$f$$$$_{7/2}$$か1$$p$$$$_{3/2}$$軌道に粒子を持つWBP-aとSDPF-NR相互作用を使ったシェルモデル計算によって理解された。2つの計算は約200keVの範囲でよく一致した。しかし、高エネルギー準位の2つはstretched $$pi$$$$f$$$$_{7/2}$$ $$otimes$$ $$nu$$$$f$$$$_{7/2}$$準位であるかもしれないが、計算はそれらのエネルギーを2から3MeVオーバーしている。さらに新しく観測された長寿命7919-keVは今のところ説明ができない。

論文

ITER test blanket module error field simulation experiments at DIII-D

Schaffer, M. J.*; Snipes, J. A.*; Gohil, P.*; de Vries, P.*; Evans, T. E.*; Fenstermacher, M. E.*; Gao, X.*; Garofalo, A. M.*; Gates, D. A.*; Greenfield, C. M.*; et al.

Nuclear Fusion, 51(10), p.103028_1 - 103028_11, 2011/10

 被引用回数:35 パーセンタイル:80.59(Physics, Fluids & Plasmas)

ITERのテストブランケットモジュールが作ると思われる誤差磁場の影響を調べる実験をDIII-Dにおいて実施した。プラズマ回転とモードロッキング,閉じ込め,LH遷移,ELM安定化,ELMとHモードペデスタル特性,高エネルギー粒子損失等を調べた。実験では、ITERの1つの赤道面ポートを模擬する3つ組のコイルを1セット使用した。その結果、ITERのTBMが作る誤差磁場のためにITERの運転が妨げられるような結果は得られなかった。一番大きな変化はプラズマ回転を減速させるものであり、非共鳴ブレーキング効果によってプラズマ全体の回転が50%程度減少した。密度や閉じ込めへの影響は、回転の影響の1/3程度である。これらの影響は、プラズマ圧力の高いプラズマや回転の低いプラズマで顕著である。それ以外の影響は軽微であった。

論文

Li(Zn,Mn)As as a new generation ferromagnet based on a I-II-V semiconductor

Deng, Z.*; Jin, C. Q.*; Liu, Q. Q.*; Wang, X. C.*; Zhu, J. L.*; Feng, S. M.*; Chen, L. C.*; Yu, R. C.*; Arguello, C.*; 後神 達郎*; et al.

Nature Communications (Internet), 2, p.1425_1 - 1425_5, 2011/08

 被引用回数:158 パーセンタイル:93.74(Multidisciplinary Sciences)

(Ga,Mn)Asは典型的な強磁性III-V族半導体として知られている。これは3価のGa原子を2価のMnで置き換えたものであるが、化学的溶解度が限られているため準安定であり、薄膜でしか製作できないものであった。また電子ドープも行うことができなかった。この困難な条件を超えるため、Masekらは理論的にI-II-V族半導体LiZnAsを提案した。この物質では原子価が等しい(Zn,Mn)の置き換えによる磁性の発現とLi濃度を過剰あるいは不足させることによるキャリアードープを独立に制御可能である。本研究では世界で初めてバルクな状態でのLi$$_{1+y}$$(Zn$$_{1-x}$$Mn$$_x$$)Asの合成に成功した。わずかにLiを過剰にすることで、50Kまでの温度で強磁性が現れること、またp型のキャリアーを持つことが観測され、これらの結果を報告した。

論文

Search for a 2-quasiparticle high-$$K$$ isomer in $$^{256}$$Rf

Robinson, A. P.*; Khoo, T. L.*; Seweryniak, D.*; Ahmad, I.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; Chowdhury, P.*; Davids, C. N.*; Greene, J.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064311_1 - 064311_7, 2011/06

 被引用回数:32 パーセンタイル:84.86(Physics, Nuclear)

104番元素$$^{256}$$Rfの励起状態に半減期17$$mu$$秒の核異性体があることを実験的に明らかにした。実験はアルゴンヌ国立研究所の反跳核分離装置を用いて行い、検出器に打ち込まれた$$^{256}$$Rfと同時計数する内部転換電子を測定することで同定した。核異性体の生成率から、この核異性体は中性子数152の原子核で通常観測される2準粒子状態の$$K$$核異性体ではなく、4準粒子状態の$$K$$核異性体であると考えられる。2準粒子状態の核異性体が観測されなかった理由は、その核異性体が核分裂によって崩壊し、その半減期が$$^{256}$$Rfの基底状態の半減期に近いと考えれば説明できる。あるいは、原子核の4重極変形度が104番元素から突然小さくなり、2準粒子状態の核異性体がまったく存在しない、という可能性も考えられる。

論文

Bridging the nuclear structure gap between stable and super heavy nuclei

Seweryniak, D.*; Khoo, T. L.*; Ahmad, I.*; Kondev, F. G.*; Robinson, A.*; Tandel, S. K.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; Chowdhury, P.*; et al.

Nuclear Physics A, 834(1-4), p.357c - 361c, 2010/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:47.82(Physics, Nuclear)

陽子数100,中性子数152近傍の原子核における一粒子軌道エネルギーの実験値は、超重核領域の殻構造を予測する理論計算の検証に重要な役割を果たす。われわれは$$^{252}$$No及び$$^{254}$$Noに2準粒子状態の高K核異性体を観測し、それらのエネルギーから陽子数100近傍における陽子の一粒子軌道エネルギーを評価することに成功した。また$$^{257}$$Rfに3準粒子状態の高K核異性体を発見し、$$^{257}$$Rfの$$alpha$$崩壊の実験データから中性子の一粒子軌道エネルギーも評価した。得られた実験値をさまざまな理論計算の予測値と比較した結果、Woods-Saxonポテンシャルを用いた計算が最もよく実験値を再現することを見いだした。

論文

Spectroscopy of $$^{257}$$Rf

Qian, J.*; Heinz, A.*; Khoo, T. L.*; Janssens, R. V. F.*; Peterson, D.*; Seweryniak, D.*; Ahmad, I.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; et al.

Physical Review C, 79(6), p.064319_1 - 064319_13, 2009/06

 被引用回数:31 パーセンタイル:83.95(Physics, Nuclear)

アルゴンヌ国立研究所の反跳核分離装置を用いて、$$^{257}$$Rfの$$alpha$$線,$$gamma$$線,内部転換電子測定実験を行った。$$^{257}$$Rfの励起状態に、高いK量子数を持った3準粒子状態と解釈される半減期160$$mu$$秒の新核異性体を発見した。また、$$alpha$$崩壊の抑止係数より、$$^{257}$$Rfの娘核である$$^{253}$$Noの1準粒子状態の中性子軌道配位を同定した。中性子数151核の1/2$$^{+}$$[620]準位の励起エネルギーの系統性より、中性子数152の変形閉殻の大きさが、原子番号が増えるにつれて大きくなることを明らかにした。

論文

$$K^{pi}=8^{-}$$ isomers and $$K^{pi}=2^{-}$$ octupole vibrations in $$N=150$$ shell-stabilized isotones

Robinson, A. P.*; Khoo, T. L.*; Ahmad, I.*; Tandel, S. K.*; Kondev, F. G.*; 中務 孝*; Seweryniak, D.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; et al.

Physical Review C, 78(3), p.034308_1 - 034308_6, 2008/09

 被引用回数:49 パーセンタイル:90.87(Physics, Nuclear)

$$^{246}$$Cm及び$$^{252}$$Noの励起準位に、量子数$$K^{pi}=8^{-}$$を持ち、$$K^{pi}=2^{-}$$の八重極振動回転バンドを経由して崩壊する核異性体を発見した。これらの中性子数$$N=150$$核における$$K^{pi}=8^{-}$$及び2$$^{-}$$準位は、原子番号$$Z=94$$$$sim$$102の範囲においてほぼ一定の励起エネルギーを持つことから、中性子の励起に起因する準位と考えられる。ただし$$^{246}$$Cmの2$$^{-}$$準位だけは例外的に低い励起エネルギーを持ち、中性子の励起に加えて陽子の配位の影響を受けていると考えられる。

論文

Intruder excitations in $$^{35}$$P

Wiedeking, M.*; Rodriguez-Vieitez, E.*; Fallon, P.*; Carpenter, M. P.*; Clark, R. M.*; Cline, D.*; Cromaz, M.*; Descovich, M.*; Janssens, R. V. F.*; Lee, I.-Y.*; et al.

Physical Review C, 78(3), p.037302_1 - 037302_4, 2008/09

 被引用回数:14 パーセンタイル:64.91(Physics, Nuclear)

アルゴンヌ国立研究所タンデム加速器施設(ATLAS)で、$$^{208}$$Pb($$^{36}$$S, $$Xgamma$$)反応により、$$^{35}$$Pの励起状態を生成し、そこから脱励起する$$gamma$$線を観測することによって、$$^{35}$$Pのエネルギー準位を構築した。その結果、約5MeVの励起エネルギーに多数の新しい状態を発見した。殻模型計算と比較した結果、魔法数20を仮定した$$sd$$殻模型計算ではこれらの多くの状態は出てこないため、これらは中性子数20の殻ギャップから中性子が1個励起する状態、もしくは2個励起する状態であると考えられる。発表者らが行ったモンテカルロ殻模型計算では、実験で観測された多数の状態が存在することが示された。これらの励起エネルギーは$$^{35}$$Pにおける中性子数20の殻ギャップを敏感に反映するものであるため、モンテカルロ殻模型計算で使われた有効相互作用が妥当であり、$$^{35}$$Pでは大きな殻ギャップが存在することが確かめられた。

論文

Influence of self-irradiation on the magnitude of the superfluid density in PuCoGa$$_5$$ probed by muon spin rotation

大石 一城; Heffner, R. H.; 伊藤 孝; 髭本 亘; Morris, G. D.*; Bauer, E. D.*; Graf, M. J.*; Zhu, J.-X.*; Morales, L. A.*; Sarrao, J. L.*; et al.

Physica B; Condensed Matter, 403(5-9), p.1013 - 1014, 2008/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)

PuCoGa$$_5$$$$T_c=18.5$$Kの超伝導体として知られている。本系の特徴として、Puの崩壊により自発的に試料内に欠陥を作成する自己照射効果のため、超伝導転移温度が経時変化とともに減少することが報告されている。われわれは試料作成から25日及び400日経過した同一単結晶試料を用いて$$mu$$SR実験を行い、磁場侵入長$$lambda$$(1/$$lambda^2proptorho_s$$, $$rho_s$$は超伝導電流密度)の温度依存性を観測した。その結果、作成後25日の試料に比べ、約400日経った試料では自己照射効果により$$T_c$$は約20%減少した一方で、超伝導電流密度$$rho_s$$は約70%も減少することがわかった。不純物による$$T_c$$の減少を予測したAbrikosov-Gorkov(AG)理論によれば、$$rho_s$$が70%減少した場合、$$T_c$$は約50%減少することが期待されるが、PuCoGa$$_5$$では$$T_c$$の減少は20%に抑制された。Franzらによれば、この$$T_c$$の抑制はコヒーレンス長$$xi$$が不純物間距離に比べ短い場合に生じることが理論的に予測されている。このモデルを用いて$$rho_s$$の温度依存性を計算した結果、実験結果を非常によく再現することから、PuCoGa$$_5$$では$$xisim2$$nmと短いコヒーレンス長がこの$$T_c$$の抑制に寄与していると考えられる。

論文

Muon spin rotation measurements of the superfluid density in fresh and aged superconducting PuCoGa$$_5$$

大石 一城; Heffner, R. H.; Morris, G. D.*; Bauer, E. D.*; Graf, M. J.*; Zhu, J.-X.*; Morales, L. A.*; Sarrao, J. L.*; Fluss, M. J.*; MacLaughlin, D. E.*; et al.

Physical Review B, 76(6), p.064504_1 - 064504_10, 2007/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:51.77(Materials Science, Multidisciplinary)

We have measured the temperature dependence and magnitude of the superfluid density $$rho_{rm s}(T)$$ via the magnetic field penetration depth $$lambda(T)$$ in PuCoGa$$_5$$ using the muon spin rotation technique in order to investigate the symmetry of the order parameter, and to study the effects of aging on the superconducting properties of a radioactive material. The same single crystals were measured after 25 days ($$T_c = 18.25$$ K) and 400 days ($$T_c = 15.0$$ K) of aging at room temperature. The temperature dependence of the superfluid density is well described in both materials by a model using $$d$$-wave gap symmetry. Within the context of a strong-coupling, dirty $$d$$-wave model, a zero-temperature gap value $$Delta_0 = 3.0k_BT_{c0}$$ is obtained in the fresh sample for a scattering rate $$Gamma=0.005 pi k_BT_{c0}$$, which is consistent with Abrikosov-Gor'kov (AG) pair-breaking theory. In the aged sample the same model yields $$Delta_0 = 2.4k_BT_{c0}$$ for $$Gamma=0.010 pi k_BT_{c0}$$. This value of $$Gamma$$ is much less than required by the AG pair-breaking formalism. Furthermore, the aged $$rho_{rm s}(0)$$ is reduced by at least 70% compared to the fresh sample, which is also incompatible with $$Delta T_c/T_{c0} sim$$ 20%, according to AG theory. We conclude that the data in aged PuCoGa$$_5$$ support the postulate that the scattering from radiation-induced defects is not in the limit of the AG theory of an order parameter which is spatially averaged over impurity sites, but rather in the limit of short-coherence-length superconductivity.

論文

Buckling instability in amorphous carbon films

Zhu, X. D.*; 鳴海 一雅; 楢本 洋*

Journal of Physics; Condensed Matter, 19(23), p.236227_1 - 236227_6, 2007/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:31.31(Physics, Condensed Matter)

イオンビーム援用蒸着法によってサファイヤ(0001)基板上に作製した非晶質炭素膜の座屈不安定性について報告する。基板温度が150$$^{circ}$$Cで蒸着した膜では、応力の解放に伴う興味深いパターン(ネットワーク状, 膨れ, $$pi$$字型の正弦波パターン, 非常に長い規則正しい正弦波パターン)が見いだされた。この正弦波パターンは、中心部の不規則な座屈から発して、外側の座屈領域に伸びる。この規則正しいパターンは、高さ$$sim$$500nm,波長$$sim$$8.2$$mu$$mで、最大で長さ396$$mu$$mに達する。しかし、蒸着時の基板温度が550$$^{circ}$$Cになると、長さは70$$mu$$mに減少し、さらに温度を上げると、正弦波パターンの代わりに薄膜の剥離が起こる。この結果は、Crosby(1999 Phys. Rev. E 59 R2542)による理論予測に対応する。

論文

Plasma-surface interaction, scrape-off layer and divertor physics; Implications for ITER

Lipschultz, B.*; 朝倉 伸幸; Bonnin, X.*; Coster, D. P.*; Counsell, G.*; Doerner, R.*; Dux, R.*; Federici, G.*; Fenstermacher, M. E.*; Fundamenski, W.*; et al.

Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03

国際トカマク物理活動(ITPA)スクレイプオフ層(SOL)及びダイバータ物理トピカルグループが、各国のトカマク実験データを検討した成果を発表する。(1)ELMによりSOLへ排出されたプラズマが極性ドリフトにより第一壁方向へ輸送されるモデルを、リミターでの熱負荷計測結果に基づき提案した。この場合、ITERにおいてELMによるリミターが受ける熱負荷は損失エネルギーの10-20%と考えられる。(2)ディスラプション時のダイバータへの熱負荷について最近のデータをまとめた。高密度ディスラプションでは、熱崩壊時以前に最大80%のエネルギーが放射損失により失われること,熱崩壊時は熱流束の幅が広がることなどが実験データベースから明らかとなった。ITERにおけるダイバータへの熱負荷は以前の予測よりも減少した。ただし、内部輸送障壁の崩壊や垂直変異イベントでは大きな熱負荷と考えられる。また、不純物のガスジェット及びペレット入射による熱負荷の緩和結果についても述べる。ほかに(3)ITERにおけるトリチウムの蓄積量の予測,(4)タングステンタイル、及び炭素タイルにおける複合プラズマ材料相互作用に関してもまとめる。

論文

AFM investigation on surface evolution of amorphous carbon during ion-beam-assisted deposition

Zhu, X. D.*; Ding, F.*; 楢本 洋*; 鳴海 一雅

Applied Surface Science, 253(3), p.1480 - 1483, 2006/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:38.44(Chemistry, Physical)

Ne$$^{+}$$イオンを用いたC$$_{60}$$のイオンビーム援用蒸着法により、鏡面研磨したSi(111)ウェハー上に水素フリーの非晶質炭素を作製し、基板温度400$$^{circ}$$Cと700$$^{circ}$$Cにおいて、成長時間による薄膜表面の形状変化を原子間力顕微鏡(AFM)で評価した。表面形状とRMS粗さの解析により、成長するにつれて薄膜表面の粗さが増すことがわかった。成長時間を長くすると、島とピットの協奏的な核生成が出現し、3次元成長をする。400$$^{circ}$$Cにおいては不規則な小山状になり、700$$^{circ}$$Cにおいては細長い小山状になった。さらにその後、400$$^{circ}$$Cでは竹の節状、700$$^{circ}$$Cでは波紋状の構造に発展することが観測された。このような表面形状の進展を解明するためには、スパッタリング効果以外に、非晶質炭素膜中の化学結合の構成を考慮すべきだと考える。

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