Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
三宅 正宣*
PNC TJ9605 91-001, 28 Pages, 1990/10
本報告書は、『被覆管内面コーティング膜の腐食評価試験』に関する研究の一部として1990年2月20日3月30日の期間に行われた研究の成果をまとめたものである。今回の研究では、フェライト系ステンレス鋼及びコーティングステンレス鋼の内面腐食感受性を評価することを目的とし、模擬FPとして水酸化セシウムを対象とし炉外腐食試験を実施した。得られた結果は、以下のとおりである。(1)オーステナイト系ステンレス鋼2鋼種及びフェライト系ステンレス鋼1鋼種について水酸化セシウムによる腐食試験を温度500700範囲で行った。腐食試験後、オーステナイト系ステンレス鋼では粒界腐食の発生が確かめられた。一方、フェライト系ステンレス鋼では粒界腐食の発生は全く見られなかった。従って、水酸化セシウムに対するステンレス鋼の耐食性は、フェライト系の方がオーステナイト系より優れていると言える。(2)ニッケルーチタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、チタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウムコーティングオーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼については水酸化セシウムによる腐食試験を温度500700範囲で行った。ニッケルーチタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウムコーティングオーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼ステンレス鋼について水酸化セシウムによる腐食試験を実施したところ、コーティング層の局部剥離は見られたものの、ステンレス鋼母材に粒界腐食は全く生じなかった。チタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼については、粒界腐食の発生が認められた。ニッケルーチタン、アルミニウムコーティングは、ステンレス鋼被覆管母材の粒界腐食防止のためには極めて有益であると考えられる。
三宅 正宣*
PNC TJ9605 89-002, 79 Pages, 1989/10
本報告書は,「フェライト系ステンレス鋼の被覆管内面腐食挙動評価(III)」に関する研究の一部として1989年2月3月の期間に行われた研究の成果をまとめたものである。今回の研究では,ステンレス鋼被覆管とヨウ素及びテルルの腐食試験を500800の温度範囲で実施し,更に,チタンゲッターとテルルのような核分裂生成物との反応性についての熱力学的評価を行った。得られた結果は,以下のとおりである。(1)ステンレス鋼とヨウ素蒸気の反応により揮発性腐食生成物が生じ,結果としてステンレス鋼の重量減少が観測された。ヨウ素腐食は,直線則に従うことが確かめられ,その速度定数が評価された。腐食速度は,ヨウ素蒸気圧に比例し,温度の上昇にともない減少することが分かった。オーステナイト系ステンレス鋼は,フェライト系ステンレス鋼よりヨウ素に対する耐食性が優れていることが分かった。(2)ステンレス鋼に生じるテルル化物の種類及びその数は,腐食試験条件に大きく依存することが見いだされた。テルル腐食は,放物線則に従うことが確かめられ,その速度定数が評価された。その温度依存性を調べることにより腐食の活性化エネルギーが得られた。オーステナイト系ステンレス鋼とフェライト系ステンレス鋼のテルルに対する耐食性は,ほぼ同程度であることが分かった。(3)チタンテルル化物の熱力学的安定性の評価から,チタンゲッターは通常運転時の高速炉燃料ピン内で核分裂生成物のテルルとは反応する可能性がないことが分かった。しかしながら,チタンゲッター自身が燃料ピン内の酸素ポテンシャルを著しく下げた場合,テルルはゲッターにトラップされると考えられる。
三宅 正宣*
PNC TJ9605 88-002, 39 Pages, 1988/03
本報告は、「フェライト系ステンレス鋼の被覆管内面腐食挙動評価(2)」に関する研究として1988年2月3月の期間に行われた研究結果を述べたものである。本研究では、フェライト系ステンレス鋼とヨウ素及びテルル蒸気との腐食試験を実施した。腐食試験は、温度500800、時間240hで行った。(1) フェライト系ステンレス鋼は、ヨウ素蒸気との反応により重量減少を示し、これは揮発性腐食生成物の形成によると考えられる。この腐食反応は直線則に従い、600で最大となることがわかった。また、ヨウ素蒸気圧とともに増加する傾向があることがわかった。フェライト系ステンレス鋼のヨウ素蒸気圧に対する耐食性は、オーステナイト系ステンレス鋼と比べてわずかに劣っていると考えられる。(2) フェライト系ステンレス鋼は、テルル蒸気との反応により重量増加を示すが、これはテルル化物層の形成に起因すると考えられる。この腐食反応は、放物線則に従った。フェライト系ステンレス鋼のテルル蒸気に対する耐食性は、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して低温では劣るものの高温では大きな差はないと考えられる。
西川 雅弘*; 後藤 誠一*; 三宅 正宣*; 岡本 芳三*; 星屋 泰二; 高橋 亮人*; 戸田 三郎*; 橘 英三郎*; 田戸 茂*; 岡本 真実*; et al.
高出力密度核融合炉における要素交換技術の基礎設計, 147 Pages, 1988/03
核融合炉概念設計において、小型、高出力密度化を指向すればするほど中性子壁負荷の問題が大きくなり、新たな材料改質技術が必要とされる。このような既存材料の改善・長寿命化技術あるいは新材料開発技術が進展したとしても、各部の要素交換・補修・修理を前提としない設計では、信頼性の確保が困難となる。本研究では、要素交換を前提として、交換ならびに補修、修理に対し、機械構造的機構に設計・工夫した技術を積極的に評価し、取り組むことにより、炉全体の機能向上を目指している。具体的には、形状記憶合金を足掛かりとして、広くトカマク炉などにおける要素交換の着脱部分に適用出来る「要素迅速交換技術」の評価、検討を行い、形状記憶合金駆動素子を応用した大口径コンパクトゲートバルブの有用性について提案する。
三宅 正宣*
PNC TJ9605 87-002, 29 Pages, 1987/03
本報告は、「フェライト系ステンレス鋼の被覆管内面腐食挙動の評価」に関する研究の一部として1986年9月1987年3月の期間に行われた研究結果を述べたものである。 今回の研究では、高速炉被覆管将来材として注目されているフェライト系ステンレス鋼に加えて、純Fe,Cr及びオーステナイト系ステンレス鋼を対象とし、ヨウ素蒸気との腐食試験を実施した。腐食試験は、温度500700,時間220h,及びヨウ素蒸気圧0.05 Torrで行った。 得られた結果を以下に要約する。 1) いずれの材料においても、ヨウ素蒸気により揮発性腐食生成物が生じ、腐食後重量減少が認められた。その腐食は、直線則に従うことが確められ、各温度での腐食速度が求められた。腐食速度は600で最大となった。 2) 揮発生腐食生成物は、主としてFel2から成っていると推定された。また、Ni及びMoはヨウ化物を形成しにくいことがわかった。 3) SEM及びEDXAによる分析結果より、腐食後のステンレス鋼表面には、Ni及びMoから形成される層の存在が確められた。 4) 各試料の腐食試験結果から、フェライト系ステンレス鋼よりむしろオーステナイト系ステンレス鋼の方が耐食性が優れていると評価された。 5) 炉内でのステンレス鋼のヨウ素蒸気による腐食挙動を正確に予測するには、ヨウ素蒸気圧依存性等のより詳しい腐食挙動の評価が今後必要である。
倉沢 利昌; 竹下 英文; 村岡 進; 那須 昭一; 三宅 正宣*; 佐野 忠雄*
Journal of Nuclear Materials, 80(1), p.48 - 56, 1979/00
被引用回数:13耐熱金属材料としてSUS316、インコロイ800、インコネル600、ハステロイX-Rおよび純ニッケルを取り上げ酸化リチウム焼結ペレットとの両立性実験を行った。実験は10~106Torrの真空中で、800~1100Cの温度範囲にわたって行った。結果は次のとおりである。(1)純ニッケルについては反応生成物は認められなかった。合金材料では金属表面から内部に反応生成物(LiCrO)が縞状にほぼ一様な深さに成長した層状の浸食組織が形成され、合金マトリックスにクロムの欠乏が見られた。(2)粒界浸食はインコネル600にのみ観察されたが、それも1000C以上では層状組織が優勢となった。(3)各合金の酸化リチウムとの反応性を比較すると、たとえば1000Cでは、ハステロイX-R、インコネル600,SUS316、そしてインコロイ800の順に反応度は増加した。
竹下 英文; 倉沢 利昌; 村岡 進; 那須 昭一; 三宅 正宣*; 佐野 忠雄*
Journal of Nuclear Materials, 80(2), p.249 - 252, 1979/00
被引用回数:4酸化リチウムの焼結ペレットとモリブデンおよびモリブデン合金(TZM)の反応性を800~1100Cの温度範囲にわたって調べた。反応は950C付近から認められ、1000Cを越えると顕著に進行した。反応によってモリブデンおよびTZMの表面には反応生成物層が形成され、生成物は主としてLiMoOであることがX線回折により同定された。またTZMはモリブデンに較べやや高い反応性を示した。
大道 敏彦; 竹下 英文; 那須 昭一; 笹山 竜雄; 前多 厚; 三宅 正宣*; 佐野 忠雄*
Journal of Nuclear Materials, 82(2), p.214 - 219, 1979/00
被引用回数:8酸化リチウム焼結ペレットとFe-Ni-Cr合金の両立性実験において同定された主要腐食生成物LiCrOの蒸発分子種および蒸気圧を質量分析計により1673-1873Kの温度範囲にわたって測定し以下の結果を得た。1.主な蒸発分子種はLi(g)およびCr(g)で、その他CrO(g),CrO(g)およびLiCrO(g)が測定された。2.蒸発過程は次の反応を含むことを見い出した、LiCrO(s)=1/2CrO(s)+1/2Li(g)+1/4O(g)およびLiCrO(s)=LiCrO(g)。3.第2法則および第3法則に基づく処理により298KにおけるLiCrOの標準生成熱としてそれぞれ-935および-967kJ/molの値を得た。