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吉川 正人; 根本 規生*; 伊藤 久義; 奥村 元*; 三沢 俊司*; 吉田 貞史*; 梨山 勇
Mater. Sci. Eng., B, 47(3), p.218 - 223, 1997/00
被引用回数:1 パーセンタイル:11.83(Materials Science, Multidisciplinary)3C-SiC MOS構造にCo線を照射したときに発生する界面準位量と固定電荷量の熱アニールによる減少挙動を高周波C-V法を用いて調べた。400Cまでの等時アニールを行うと、界面準位量及び固定電荷量は減少した。界面準位の減少量については、3C-SiC/SiO界面のエネルギー準位に依存して変化することがわかった。これらの減少挙動を化学反応速度式からみちびいた等時アニール式を用いて解析した所、界面準位量の減少は3種類の、固定電荷量は2種類の異なった活性化エネルギーの組合わせによって説明できることがわかった。Si MOS構造の照射によって発生する界面準位や固定電荷の熱アニールでは、このような複数の活性化エネルギーが認められないため、3C-SiC MOS構造の熱アニール挙動は、Si MOS構造のそれとは大きく異なっていると考えられる。
伊藤 久義; 河裾 厚男; 大島 武; 吉川 正人; 梨山 勇; 谷川 庄一郎*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Physica Status Solidi (A), 162, p.173 - 198, 1997/00
被引用回数:132 パーセンタイル:97.83(Materials Science, Multidisciplinary)立方晶炭化ケイ素(3C-SiC)半導体における点欠陥の構造及びアニール挙動を明確にするために、化学気相成長法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した3C-SiC単結晶試料に1MeV電子線並びに2MeV陽子線等の高速粒子を照射し、照射試料の電子スピン共鳴(ESR)、光励起発光(PL)、陽電子消滅(PAS)測定を行った。この結果、Si単一空孔、C単一空孔/空孔-格子間原子対等の複数の3C-SiC固有の欠陥構造の同定に成功するとともに、それらのアニール挙動を明らかにした。さらに、これらの点欠陥が3C-SiCの電気特性や光学特性に与える影響を、ホール測定及びPL測定結果を基に議論するとともに、現在までに報告された研究結果とも対比して論術する。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 奥村 元*; 三沢 俊司*; 吉田 貞史*
Journal of Applied Physics, 77(2), p.837 - 842, 1995/01
被引用回数:64 パーセンタイル:91.99(Physics, Applied)化学気相成長法によりSi基板上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)単結晶に対し、1MeV電子線照射により形成される欠陥をフォトルミネッセンス(PL)法を用いて調べた結果、照射SiCにおける支配的な発光線E:1.913eVをはじめとした照射欠陥に起因する複数の発光線を見い出した。発光中心E-PLセンターのアニール挙動については、約100C及び約700Cにアニールステージが存在する等の結果が得られ、我々が先に明らかにしたSi単一空孔に起因するTl-ESRセンターのアニール挙動とほぼ一致することが解った。これより、1.913eV発光線はSi単一空孔に起因すると結論できる。また、E発光線が光励起キャリアのSiCバンド端と欠陥準位間の再結合により生じると仮定することにより、Si単一空孔の欠陥準位は価電子帯上端から0.50eV離れた位置(Ev+0.50eV)に存在すると推測される。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 三沢 俊司*; 吉田 貞史*
電子技術総合研究所彙報, 58(2), p.125 - 132, 1994/00
化学気相成長法により作製したn型及びp型立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)単結晶に1MeV電子線、2MeV陽子線を照射し、照射試料の電子スピン共鳴(ESR)測定を4Kから室温の温度領域で行った。この結果、照射誘起欠陥に起因する新たなESR信号T1,T6,T7,T8を見い出した。スピンハミルトニアンを用いた解析により、T1は荷電状態-1を有するSi単一空孔(スピン状態S=3/2,Td対称)に起因すること及びT5は荷電状態+1を有するC単一空孔(スピン状態S=1/2、D対称)に起因することが判明した。T6、T7については、スピン状態S=1を有する111方向に配列した空孔-格子間原子対に原因することが示唆された。また、等時アニールにより、T1欠陥は3種類のアニールステージ(150C,350C,750C)において消失すること、並びにT5,T6,T7欠陥は各々150C,300C,300Cのアニールステージを有することが明らかになった。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Inst. Phys. Conf. Ser., 0(137), p.255 - 258, 1994/00
シリコン(Si)上へのヘテロエピタキシャル成長時にアルミ(Al)不燃物をドープして作製したp型立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)において、1MeV電子線照射により形成される欠陥を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。その結果、既知のT1,T5センター以外に、2種類の新たなESRセンターT6,T7を見い出した。T6(g値~2.003)及びT7(g値~2.01)-ESRシグナルは、両方共、有効スピンS=1の微細相互作用に起因し、電子スピン-電子スピン間の相互作用定数Dは111軸対称であることが解った。Dの絶対値としては、T6,T7に対し各々1.210cm、5.210cmなる値が得られた。これらの値から、T6,T7センターにおける2電子スピン間の平均距離は各々6.1、3.8と見積れる。これらの結果は、T6,T7-ESRシグナルが、111軸方向に配列した空孔-格子間原子対に起因することを示唆している。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; L.Wei*; 谷川 庄一郎*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Hyperfine Interactions, 79, p.725 - 729, 1993/00
被引用回数:19 パーセンタイル:73.57(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)エピタキシャル成長立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)半導体中に1MeV電子線照射により生成する欠陥を陽電子消滅法を用いて調べた。この結果、照射量約110e/cm以上の範囲で、3C-SiC試料における陽電子消滅ガンマ線のエネルギースペクトル幅(ドップラー広がり幅)が照射量増加とともに狭くなり、スペクトル尖鋭化の程度を表すSパラメータが増加することが解った。また、SiCにおける陽電子の有効拡散長は、照射量増加に対し減少することが見い出された。これらの結果は、電子線照射による空孔型欠陥の形成を示している。さらに、Sパラメータの照射量依存性は、照射による単一空孔及び二重空孔の形成を仮定した計算結果とよく一致することが判明した。これより、照射中に単一空孔の生成に加え、空孔間の結合が生じ二重空孔が形成されると推測される。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; L.Wei*; 谷川 庄一郎*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Mater. Sci. Forum, 117-118, p.501 - 506, 1993/00
化学気相成長(CVD)法によりSi基板上にエピタキシャル成長させて作製した単結晶3C-SiCに対し、1MeV電子線照射前後における欠陥を、低速陽電子を用いた陽電子消滅測定により評価した。この結果、消滅ガンマ線のエネルギースペクトルを表すSパラメータが、210e/cm以下の照射量領域で、照射量とともに減少し、スペクトルのドップラー幅が広がることが見い出された。さらに、この低照射量領域の電子線照射により、陽電子の有効拡散長が照射前と比較し増加することが解った。これらの結果は、エピタキシャル成長3C-SiC結晶中に空孔型欠陥が残存し、この欠陥が低照射量電子線照射によって減少することを示唆している。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Amorphous and Crystalline Silicon Carbide III and Other Group IV-IV Materials, p.143 - 148, 1992/00
化学気相成長(Chemical Vapor Deposition; CVD)法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)に対する1MeV電子線照射効果を、ファン・デア・ポー(van der pauw)法を用いたキャリア濃度、移動度測定により調べた。この結果、3C-SiCの室温におけるキャリア濃度n、移動度は、照射量110e/cmから310e/cmの範囲で照射量増加と共に減少することが解った。これより、キャリア濃度及び移動度に対する損傷係数として各々-n/=3.810cm、/=3.210Vsなる値が得られた。これらの値はSiに対する損傷係数と比較し小さいことから、3C-SiCはSiと比べ高い耐放射線性を有することが示唆された。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
J. Electron. Mater., 21(7), p.707 - 710, 1992/00
被引用回数:67 パーセンタイル:94.38(Engineering, Electrical & Electronic)化学気相成長(CVD)法により作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)結晶に2MeV陽子線を照射し、生成する欠陥の構造を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。照射p型(Alドープ)3C-SiCのESR測定の結果、100k以下の低温で、n型試料では見られなかった新たなESRシグナル(T5と呼ぶ)を見い出した。T5センターは、g値の異方性(100主軸、g=2.0020,g=2.0007,g=1.9951)からD対称構造を持つ。さらに、T5シグナルが電子スピンと4個のSiサイトに存在するSi核スピンとの超微細相互作用で説明できることから、T5はCサイトの点欠陥、例えばC単一空孔に起因すると考えられる。T5シグナルがn型試料で観測されないのは、欠陥の荷電状態がn型、p型試料で各々0,+1であるためと推測される。また、照射試料の等時アニールにより、T5センターは150C程度の加熱により消失することが解った。
伊藤 久義; 吉川 正人; L.Wei*; 谷川 庄一郎*; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Mater. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 262, p.331 - 336, 1992/00
化学気相成長法によりシリコン基板上にエピタキシャル成長して作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)に、1MeV電子線照射により生成する欠陥を陽電子消滅及び電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。エネルギー可変単色陽電子ビームを用いた測定の結果、SiCへの電子線照射による消滅ガンマ線エネルギーのドップラー広がりの光鋭及び陽電子有効拡散長の減少が見い出され、照射による空孔型欠陥の生成が明らかになった。またESR測定からSi副格子位置の点欠陥の点欠陥に起因すると考えられるTlスペクトルが観測され、さらにTlセンター濃度の照射による増加はSiCキャリア(電子)濃度の減少とよく一致することが解った。これは、Tlセンターが電子トラップとして働き、電子一個を捕獲した状態にあることを示している。以上の結果から、電子線照射により3C-SiC中に負に帯電したSi単一空孔が形成されると結論される。
吉川 正人; 伊藤 久義; 森田 洋右; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Journal of Applied Physics, 70(3), p.1309 - 1312, 1991/08
被引用回数:38 パーセンタイル:85.12(Physics, Applied)3C-SiC MOS構造の照射効果を高周波C-V特性を用いて研究した。その結果、3C-SiC/SiO界面に界面準位が発生し、酸化膜中に固定電荷が蓄積した。これらの量は照射中にMOS構造のゲートに印加されるバイアスの極性に依存し、無バイアス及び正バイアスでは、吸収線量の2/3乗に比例して増加した。この関係はSiMOS構造の実験結果とよく一致するが、その発生量及び蓄積量はSiMOS構造のそれらと比べてはるかに少なかった。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Radiation-Induced &/or Process-Related Electrically Active Defects in Semiconductor-Insulator System, p.73 - 78, 1991/00
化学気相成長(CVD)法により作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)結晶に2MeVの陽子線を照射し、生成する欠陥を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。その結果、照射p形(Alドープ)3C-SiCにおいて、100K以下の低温で新たなESRシグナルを見い出した。このシグナル(以後T5と記述する)のgテンソル主値として、100方向を主軸とした3種類の値g=2.00200.0001,g=2.00070.0001,g=1.99510.0001が得られた。これはT5欠陥がD対称構造であることを示している。さらに、T5シグナルに対し観測された超微細構造から、T5はCサイトの点欠陥に起因すると考えられる。また、照射試料の等時アニールから、T5欠陥は150C程度の加熱により消失することが解った。
吉川 正人; 森田 洋右; 伊藤 久義; 三沢 俊司*; 梨山 勇*; 吉田 貞史*
EIM-90-130, p.47 - 55, 1990/12
ドライ酸化膜を持つ3C-SiC MOSキャパシタの照射効果を高周波C-V特性を用いて評価した。照射によってC-Vカーブは負バイアス側へシフトし、傾きが変化した。この挙動はSi MOSキャパシタの照射効果と同じであった。C-V特性の解析から、3C-SiC/SiO界面及びSiO膜中に照射でトラップサイトが発生することがわかった。この発生量は照射中の正のゲートバイアスで促進され、また酸化プロセスに大きく依存した。Si MOS構造の照射で発生するトラップ量の吸収線量依存性との比較から、3C-SiC MOS構造はトラップ発生がおこりにくく、耐放射線性にすぐれることがわかった。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 37(6), p.1732 - 1738, 1990/12
被引用回数:92 パーセンタイル:98.81(Engineering, Electrical & Electronic)化学気相成長(CVD)法によりエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)結晶において、陽子線・電子線照射により誘起される欠陥の構造を電子スピン共鳴(ESR)測定により調べた。2MeV陽子線照射、1MeV電子線照射3C-SiCのESR測定の結果、15本線(g値=2.00290.0001)から成るESRスペクトルが観測された。このスペクトルは、1個の常磁性電子(孤立電子)スピンと4個の等価なC原子位置におけるC核スピン及び12個の等価なSi原子位置におけるSi核スピンとの超微細相互作用で説明できることが解った。これより、この欠陥の構造としては、3C-SiC中のSi原子位置における点欠陥であると考えられる。
伊藤 久義; 吉川 正人; 森田 洋右; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 吉田 貞史*
EIM-89-129, p.1 - 10, 1989/12
化学気相生長法で作製した3C-SiCのキャリア濃度及び移動度に対する1MeV電子線照射効果を調べた。この結果、キャリア濃度及び移動度は照射により減少し、各々に対する損傷係数(照射による劣化係数)として3.810cm、3.210Vsなる値が得られた。これらの値とSiに対する損傷係数の比較から、3C-SiCはSiより高い耐放射線性を有することが示唆された。また、照射効果に関連して、照射により誘起される欠陥の挙動を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。この結果、照射3C-SiCにおいて等間隔に分離した等方的な5本線とその両側に存在する1対の5本線から構成されるESRスペクトル(g値=2.0029)を見出した。このスペクトルは1個の電子スピンとC核スピン及びSi核スピンとの超微細相互作用で説明される。これより、このスペクトル起因欠陥の構造として、Si原子位置における点欠陥が考えられる。