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論文

MAAP code analysis for the in-vessel phase of Fukushima-Daiichi Nuclear Power Station Unit 1 and comparison of the results among Units 1 to 3

佐藤 一憲; 吉川 信治; 山下 拓哉; 下村 健太; Cibula, M.*; 溝上 伸也*

Nuclear Engineering and Design, 422, p.113088_1 - 113088_24, 2024/06

The accident progression of the in-vessel phase of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Unit 1 was analyzed using the MAAP code. Although there is a large uncertainty in the initial stage of accident progression behavior in Unit 1 with little measurement data, it is presumed to have similarities to that of Unit 3. As a result, in Unit 1, since there was almost no alternative water injection during the in-vessel phase, cooling of the debris transferred to the lower plenum was small. It was likely that a large molten pool of metals had formed, and that the steam supply to the high-temperature core materials was suppressed and metal oxidation was relatively small. The analysis results for Unit 1 were compared with those for Units 2 and 3, and differences between units such as the thermal conditions of the debris that relocated to the pedestal and the degree of metal oxidation were shown.

論文

MAAP code analysis focusing on the fuel debris conditions in the lower head of the pressure vessel in Fukushima-Daiichi Nuclear Power Station Unit 3

佐藤 一憲; 吉川 信治; 山下 拓哉; 下村 健太; Cibula, M.*; 溝上 伸也*

Nuclear Engineering and Design, 414, p.112574_1 - 112574_20, 2023/12

Based on the updated knowledge from plant-internal investigations, experiments and computer-model simulations until now, the in-vessel phase of Fukushima-Daiichi Nuclear Power Station Unit 3 was analyzed using the MAAP code. In Unit 3, it is considered that ca. 40 percent of UO$$_{2}$$ fuel was molten when core materials relocated to the lower plenum of the reactor pressure vessel. Initially relocated molten materials would have been fragmented by mixing with liquid water, while solid materials would have relocated later on. With this two-step relocation, debris in the lower plenum seems to have been permeable for coolant, thus debris seems to have been once cooled down effectively. Although the present MAAP analysis seems to slightly underestimate core-material oxidation during the relocation period, this probable underestimation was compensated for by an existing study that was considered more reliable, so that more realistic debris conditions in the lower plenum could be obtained. Probable debris reheat-up behavior was evaluated based on interpretation of the pressure data. This evaluation predicted that the fuel debris in the lower plenum was basically in solid-phase at the time when it relocated to the pedestal. With this study, basic validity of the former prediction of the Unit 3 accident progression behavior was confirmed, and detailed boundary conditions for future studies addressing the later phases were provided.

論文

令和4年度開始「廃炉・汚染水・処理水対策事業費補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(原子炉圧力容器の損傷状況等の推定のための技術開発)」2022年度最終報告

山下 拓哉; 下村 健太; 永江 勇二; 山路 哲史*; 溝上 伸也; 三次 岳志; 小山 真一

廃炉・汚染水・処理水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 53 Pages, 2023/10

令和4年度に原子力機構が補助事業者となって実施した「廃炉・汚染水・処理水対策事業費補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(原子炉圧力容器の損傷状況等の推定のための技術開発))の成果概要を、最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水・処理水対策事業費事務局ウェブサイトにて公開される。

論文

Development of nondestructive elemental analysis system for Hayabusa2 samples using muonic X-rays

大澤 崇人; 長澤 俊作*; 二宮 和彦*; 高橋 忠幸*; 中村 智樹*; 和田 大雅*; 谷口 秋洋*; 梅垣 いづみ*; 久保 謙哉*; 寺田 健太郎*; et al.

ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 7(4), p.699 - 711, 2023/04

小惑星試料中の炭素をはじめとする主要元素の濃度は、地球上の生命の誕生や太陽系の進化について非常に重要な情報を与えてくれる。ミュオンX線を用いた元素分析は、固体物質の元素組成を決定する最も優れた分析方法の一つであり、特にバルク試料中の軽元素濃度を非破壊で測定できる唯一の方法である。我々は、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから回収した貴重な微小試料中の炭素などの主要元素の濃度を測定するために、ミュオンX線を用いた新しい分析システムを開発した。この分析システムは、ステンレス製の分析チャンバー、クリーンな環境で小惑星サンプルを操作するためのアクリル製のグローブボックス、分析チャンバーを囲むように配置されたGe半導体検出器から構成されている。測定に重要なバックグラウンドレベルを含め、分析装置の性能は初期から後期まで大幅に向上した。フィージビリティスタディの結果、最新型のミュオンX線分析装置は、「はやぶさ2」のサンプルモデル中の炭素濃度を6日間の測定で10%以下の不確かさで決定できることがわかった。

報告書

事故時の原子炉圧力容器及び炉内構造物の解析評価に用いる強度特性データ集

下村 健太; 山下 拓哉; 永江 勇二

JAEA-Data/Code 2022-012, 270 Pages, 2023/03

JAEA-Data-Code-2022-012.pdf:38.25MB

発電用原子炉である軽水炉において、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所と同様な全交流電源喪失が発生した場合には、原子炉圧力容器(RPV: Reactor Pressure Vessel)内の冷却機能の喪失、炉内の水位低下による燃料棒の露出、炉心溶融に伴うRPVの破損やRPV破損に伴う炉内の放射線物質の漏えいが発生することが考えられる。事故進展におけるRPVの損傷、溶融した燃料デブリの流出・拡大等の過程を検証、推定することは、廃炉作業を進める上で重要な情報となる。RPVの破損要因については、RPV下部構造部に加えられる荷重・拘束に起因する破損(力学的破損)、低融点金属や高融点酸化物とRPV底部の構造部材との共晶現象による破損(材料間反応による破損)、RPV底部の構造部材の融点近傍での破損が考えられる。破損要因の内、力学的破損については、数値解析(熱流動解析及び構造解析)により検証を行う。このような数値解析を実施する際には、RPV及び炉内構造物を構成する材料(ジルコニウム,炭化ホウ素,ステンレス鋼,ニッケル合金,低合金鋼等)の融点近傍までの伝熱特性(熱伝導率,比熱,密度)や材料特性(熱膨張係数,ヤング率,ポアソン比,引張,クリープ)が必要となる。本資料においては、公開文献を基に、RPV及び炉内構造物を構成する各材料の融点近傍までの母材の特性データをデータ集として取りまとめた。なお、RPV及び炉内構造物を構成する構造物の中には溶接部も存在するため、今回限られたデータであるが、溶接部に関する特性データも併せて示した。

論文

Development of a bunch-width monitor for low-intensity muon beam below a few MeV

須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02

低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅54$$pm$$11nsと測定することに成功した。

論文

Negative muonium ion production with a C12A7 electride film

大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.65

負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10$$^{-3}$$/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2$$pm$$0.1keVであった。

論文

ミューオン高周波加速のための高時間分解能バンチ長測定

須江 祐貴*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 四塚 麻衣*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 二ツ川 健太*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.55 - 60, 2019/07

本論文では、RFQによって89keVまで加速されたミューオンのバンチ長測定について述べる。ミューオンの性質の詳細測定のための、4種類の加速構造を持つリニアックがJ-PARCにおいて開発中である。2017年に、RFQを用いたミューオン加速の実証と横方向プロファイル測定が行われた。次の課題は、次段の加速器のアクセプタンスとビーム整合するために必要な縦方向のビームモニタである。このために、マイクロチャンネルプレートを用いた新しい縦方向ビームモニタを開発中である。このモニタは加速周波数324MHzの1%に相当する時間分解能である30から40psを目標にしている。2018年10月に、RFQによって89keVまで加速された負ミューオニウムイオンのバンチ長測定に成功した。測定されたバンチ長は、0.54$$pm$$0.13nsであった。

論文

J-PARC E34 muon g-2/EDM実験; 低エミッタンスミューオンビーム実現に向けた高時間分解能縦方向ビームプロファイルモニターの開発

四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 下村 浩一郎*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.814 - 817, 2019/07

ミューオンの異常磁気能率(g-2)は新物理の兆候が期待されている物理量であり、実験値と標準理論の予測値の間には現在3$$sigma$$以上の乖離が確認されている。J-PARC E34実験では独自の手法による精密測定を目指しており、主要な系統誤差を削減するために低エミッタンスビームを使用する。これは、熱エネルギーまで冷却したミューオンを、速度に応じた複数段階の線形加速器を用い212MeVまで再加速することによって生成する。実験の要求から加速中のエミッタンス成長を抑える必要があるため設計値実現には異なる加速器間でのビームマッチングが重要であり、実際のビームプロファイル測定に基づいて行われる必要がある。時間方向の測定に使用するモニターには、加速位相の1%である30$$sim$$40psに相当する精度が要求されている。また、イオン源開発初期のビーム強度が低い段階でも使用可能でなければならないため、ミューオン1つに対して感度を持つ必要がある。この2つの要求を満たすため、高い感度を持つマイクロチャンネルプレートと、波高依存性の削減により高時間分解能の達成が可能であるCFD回路を用いたモニターの開発を行った。また、性能評価のためにテストベンチの構築を行い、ピコ秒パルスレーザーをMCP表面に照射した際に起こる光電効果によって生成した光電子を用い、時間分解能65psの評価値を得た。本発表では、テストベンチによるモニターの性能評価結果を報告する。

論文

Development of the longitudinal beam monitor with high time resolution for a muon linac in the J-PARC E34 experiment

四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 須江 祐貴*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 齊藤 直人; 長谷川 和男; 近藤 恭弘; 北村 遼; et al.

Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.2571 - 2574, 2019/06

J-PARC E34実験はミューオンの異常磁気モーメントと電気双極子モーメントの高精度測定を目標にしている。この実験では、室温で生成されたミューオニウムをレーザー共鳴方でイオン化した超低速ミューオンを多段のリニアックで加速したミューオンビームを用いる。実験の要請を満たすには加速中のエミッタンス増大を抑えることが必要である。エミッタンス増大の主要な要因の一つは異なった加速構造間でのビームの不整合であるので、これらを測定するための縦横両方向のビームモニタが重要である。このうち、324MHzの加速構造の縦方向測定を行うモニタは、その加速周期の1%の時間分解能が要求される。さらに、ビーム調整段階でのミューオンビーム強度が非常に低いので、ミューオン1つに対する感度が必要である。これらの要求を実現するために、我々はマイクロチャンネルプレートを用いた縦方向ビームモニタを開発している。テストベンチでの分解能評価では、65psを達成した。さらに、RFQを用いたビーム試験で、縦方向バンチ長を測定することに成功した。さらに精度を高めるための改良も計画中である。本論文ではこの縦方向ビームモニタのテストベンチでの性能評価について述べる。

論文

Muon profile measurement after acceleration with a radio-frequency quadrupole linac

大谷 将士*; 須江 祐貴*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 飯嶋 徹*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1067(5), p.052012_1 - 052012_7, 2018/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:47.41

RFQによって加速されたミューオンのプロファイル測定を行った。正ミューオンをアルミデグレータに入射し、負ミューオニウムを生成する。加速された負ミューオニウムはMCPとCCDカメラで構成されるプロファイルモニタに輸送される。測定された垂直方向のプロファイルはシミュレーションとよく一致した。このプロファイル測定はJ-PARCにおけるミューオン異常磁気モーメント測定への重要な一里塚となる。

論文

First muon acceleration using a radio-frequency accelerator

Bae, S.*; Choi, H.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 21(5), p.050101_1 - 050101_6, 2018/05

 被引用回数:15 パーセンタイル:78.31(Physics, Nuclear)

ミューオンがRF加速器によって初めて加速された。正ミューオンと電子の束縛状態である負ミューオニウムをアルミ標的中での電子獲得反応によって生成し、静電加速器により初期加速する。それを高周波四重極加速空洞(RFQ)によって89keVまで加速した。加速された負ミューオニウムは、偏向電磁石による運動量の測定と飛行時間により同定された。このコンパクトなミューオン加速器は、素粒子物理や物性物理などのミューオン加速器の様々な応用への第一歩である。

論文

J-PARCでのRFQによるミューオン加速に向けた準備状況と展望

北村 遼*; 大谷 将士*; 近藤 恭弘; Bae, S.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; et al.

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.100 - 103, 2017/12

J-PARCにおいて、新しいミューオンg-2実験が計画されている。この実験では、超低温ミューオンを生成し、線形加速器によって再加速する。このミューオンリニアックの初段の加速構造として、RFQが用いられる。初期の加速試験において、J-PARCリニアックの予備機として製作されたRFQ(RFQ II)を用いる予定である。この論文では、初期の加速試験に用いる、アルミニウムのデグレーダを用いた低速ミューオン源の開発状況、また、このミューオン源を用いたミューオン加速のシミュレーション研究について述べる。

論文

Non-destructive elemental analysis of a carbonaceous chondrite with direct current Muon beam at MuSIC

寺田 健太郎*; 佐藤 朗*; 二宮 和彦*; 川島 祥孝*; 下村 浩一郎*; 吉田 剛*; 河井 洋輔*; 大澤 崇人; 橘 省吾*

Scientific Reports (Internet), 7(1), p.15478_1 - 15478_6, 2017/11

AA2017-0455.pdf:1.15MB

 被引用回数:15 パーセンタイル:63.95(Multidisciplinary Sciences)

電子やX線を用いた特性X線分析は基礎的化学分析手法として様々な分野で用いられている。近年、その高い透過性からミュオン捕獲特性X線を用いた分析手法が注目を集めている。我々はここに最新の強力なDCミュオン源であるMuSICを用いて行った炭素質コンドライトの分析結果について報告する。炭素を約2%含むJbilet Winselwan隕石を測定した結果、Mg, Si, Fe, O, S, Cからのミュオン捕獲特性X線を検出し、元素存在度のパターンはCMコンドライトとして無矛盾であった。本非破壊分析手法は炭素に高い感度を持つことから、C型小惑星からのサンプルが持ち帰られた場合にも、それを分析する強力な新手法となりえる。

論文

改良9Cr-1Mo鋼製円筒容器の耐震座屈評価法に関する研究

岡藤 孝史*; 三浦 一浩*; 佐郷 ひろみ*; 村上 久友*; 久保 幸士*; 佐藤 健一郎*; 若井 隆純; 下村 健太

日本機械学会M&M2017材料力学カンファレンス講演論文集(インターネット), p.591 - 595, 2017/10

次世代高速炉の容器は、容器径が増大し、相対的に薄肉化することに加え、近年の想定地震荷重の増大に対応するため水平免震化されることにより、長周期の水平地震荷重が負荷された状態で、相対的に大きな鉛直荷重を繰り返し受けることになる。加えて、容器材料として、従来のオーステナイト系ステンレス鋼のほか、高降伏応力かつ加工硬化係数の小さい改良9Cr-1Mo鋼の適用も見込まれる。高速炉高温構造設計規格で規定されている座屈評価法は、厚肉容器の塑性座屈を主対象としており、繰返し荷重の影響も考慮されていない。そこで、既往研究の知見も踏まえ、薄肉円筒容器構造の軸圧縮、曲げ、せん断の弾性座屈とそれらの相互作用、および鉛直荷重の繰返し負荷による座屈荷重低下を考慮でき、かつ改良9Cr-1Mo鋼製容器にも適用可能な新たな座屈評価式を提案し、改良9Cr-1Mo鋼製円筒容器に対する座屈試験と数値解析を実施し、当該座屈評価法の適用性と解析精度を検討した。

論文

Creep-fatigue tests of double-end notched bar made of Mod.9Cr-1Mo steel

下村 健太; 加藤 章一; 若井 隆純; 安藤 勝訓; 廣瀬 祐一*; 佐藤 健一郎*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 9 Pages, 2015/05

本研究は、SFR機器の設計基準が考えうるすべての破損様式をカバーしていることを確認するための実験的・解析的研究である。現行の設計基準におけるクリープ疲労損傷評価法は、従来のオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304)の実験や数値解析に基づいて構築されている。改良9Cr-1Mo鋼の材料特性はオーステナイト系ステンレス鋼のそれらとはかなり異なるので、現行の設計基準の改良9Cr-1Mo鋼製機器への適用性を確認する必要がある。両側切欠きを有する改良9Cr-1Mo鋼試験片に対する30分のひずみ保持を伴う単軸クリープ疲労試験を実施した。キリカキ底の半径は、1.6mm, 11.2mmと40.0mm。1.6mmと11.2mmの切欠き試験片は切欠き底から破損したが、40.0mmの切欠き試験片は明らかに内部から破損した。また、保持時間は合計わずか2,000時間程度であるにもかかわらず、多くのクリープボイドと、粒状界き裂成長が観察された。このような特異な破損様式の原因を究明するため、いくつかの追加実験と数値解析を実施した。それらの結果から、このような特異な破損様式の原因を絞り込むことができた。最大の要因をはっきりさせるための将来の計画も提案した。

口頭

ナトリウム冷却型高速炉のトラブル事例データベースの開発

下村 健太; Garcia Rodriguez, D.*

no journal, , 

供用期間中検査(ISI)は、一般的な原子力発電所やナトリウム冷却型高速炉(SFR)の安全性の維持にとって大変重要である。昨今では、原子炉の安全性を確保しつつ、従来のISIより合理的かつ経済的なISIを行うことを目的として、リスク情報を活用した供用期間中検査(RI-ISI)が提案されている。RI-ISIでは、過去の運転経験から得られる経年劣化に関する情報を元にISIの程度を決めている。今まで原子力機構には、SFRのトラブル事例をまとめたデータベースが存在したが、RI-ISIに適用という観点では、データベースが整備されていなかった。そこで、RI-ISIにも適用可能なSFRのデータベースの作成を行うこととした。今回は作成したデータベースの概要について報告する。

口頭

The Formulation of material characteristics of austenitic stainless steels at extremely high temperature

下村 健太; 鬼澤 高志; 加藤 章一; 安藤 勝訓; 若井 隆純

no journal, , 

本発表では、原子力プラントのシビアアクシデント時に対応した超高温におけるオーステナイト系ステンレス鋼の材料特性式の定式化について述べる。福島第一原子力発電所のシビアアクシデントの後、異常発生の防止(第1層から第3層)だけでなく、異常状態の緩和(第4層)も重要視されるようになった。シビアアクシデント状態での構造健全性評価を行うために、有限要素解析のような数値解析に使用可能な材料特性が要求されている。しかしながら、超高温において構造健全性評価に適用できる材料特性は無かった。したがって、原子力プラントのシビアアクシデント時すなわち1000$$^{circ}$$Cまでの超高温においてオーステナイト系ステンレス鋼に対して引張及びクリープ試験を実施した。この試験で得られた結果を基に、最大1000$$^{circ}$$Cまでの超高温において構造解析に適用可能な単調応力-ひずみ関係とクリープ破断関係を定式化した。その結果、これらの式により有限要素解析のような数値解析を使用した構造健全性評価を可能とした。

口頭

超高温における316FR鋼の材料特性式

奥田 貴大; 山下 勇人; 豊田 晃大; 下村 健太; 鬼澤 高志; 加藤 章一

no journal, , 

本研究は、次世代高速炉プラントのシビアアクシデント(SA)時に対応した超高温における316FR鋼の材料特性式の設定について述べる。次世代高速炉プラントにおける炉容器等の構造材料として316FR鋼の採用が予定されている。福島第一原子力発電所における事故以来、高速炉プラントにおいてもSA時の構造健全性評価が重要視されており、次世代高速炉プラントの開発には、SA時の構造健全性評価に適用可能な316FR鋼の超高温材料特性が要求されている。しかしながら316FR鋼の材料特性は取得されていなかった。したがって、316FR鋼を対象に、700$$^{circ}$$Cを超える試験温度で引張試験とクリープ試験を実施した。この試験で得られた結果を基に、316FR鋼の超高温材料特性を良好に評価できる弾塑性応力-ひずみ関係式、クリープ破断関係式及びクリープひずみ式を設定した。

口頭

オーステナイト系ステンレス鋼の超高温材料特性式の開発

鬼澤 高志; 下村 健太; 加藤 章一; 若井 隆純

no journal, , 

原子力プラントにおけるシビアアクシデント時の構造健全性評価に適用することを目的に、オーステナイト系ステンレス鋼の超高温材料特性式を開発した。具体的には、SUS304およびSUS316に対して、1000$$^{circ}$$Cまでの引張試験およびクリープ試験を実施して、取得したデータより超高温の材料特性を評価した。さらに、取得データおよび評価結果に基づき、高速炉設計用として650$$^{circ}$$Cまで整備されている各種材料特性式との接続性を考慮しつつ、1000$$^{circ}$$Cまで適用可能な弾塑性応力-ひずみ関係式およびクリープ特性式を開発した。

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