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下村 安夫
Journal of Nuclear Materials, 363-365, p.467 - 475, 2007/06
被引用回数:29 パーセンタイル:86.61(Materials Science, Multidisciplinary)ITER(国際核融合実験炉)計画の目的は核燃焼プラズマの研究を行い、500MWの核融合出力を長時間持続し、発電炉の鍵となる技術を実証することである。取り扱う熱,粒子,パルス幅ともに現在のトカマク装置の101000倍に相当し、プラズマと炉壁表面の相互作用が極めて重要になる。このことは将来の核融合炉においてさらに重要になる。これらの課題について整理し今後の研究方向を明らかにする。
下村 安夫
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.3 - 11, 2006/02
被引用回数:4 パーセンタイル:30.68(Nuclear Science & Technology)(国際核融合実験炉)計画の目的は核燃焼プラズマの研究を行い、500MWの核融合出力を長時間持続し、発電炉の鍵となる技術を実証することである。政府高官による建設地及び費用分担の交渉が2003年12月より本格的に開始された。EUはカダラッシ(仏)、日本は六ヶ所村(青森)への建設地誘致を主張し、お互いに譲らずこう着状態が続いている。EUまたは日本が非誘致極になった場合には分担費用は少なく、得る利益は多大である。建設地と機構長の早急な決定が強く望まれる。それらが決定すれば、直ちに、ITER国際研究機構をスムーズの立ち上げ,製作や建設に長期間を要するコイル,真空容器,建設などの発注手続きが開始できるように、また建設期のリスク管理が妥当に行えるようITER国際チームは各極内のチームと協力して準備を進めている。ITERの運転を効率よく行うためには、信頼性の高い種々のプラズマ計測系,プラズマの加熱,電流駆動系,遠隔保守機能,ブランケット試験体等の準備が不可欠である。
下村 安夫
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.9 - 16, 2005/11
被引用回数:21 パーセンタイル:79.04(Nuclear Science & Technology)ITERの建設の技術的準備は整い、建設開始に向けて、日本,欧州,ロシア,中国,米国,韓国の参加を得て、政府間協議が進められている。2004年には、ITER計画の建設母体である国際機関が設立され、2014年の運転開始が見込まれている。ITERは人類最初の核融合実験炉である。この装置を用いて、炉心プラズマを開発し、50万キロワットの核融合反応出力を得て、安全に信頼性高く運転することを通して、核融合炉の実用化の見通しを得る。またこの装置において、トリチウム生産兼発電用エネルギーの取り出し用のブランケットの試験なども行われる。
下村 安夫
プラズマ・核融合学会誌, 81(3), p.143 - 148, 2005/03
ITER(国際核融合実験炉)計画の目的は核燃焼プラズマの研究を行い、500MWの核融合出力を長時間持続し、発電炉の鍵となる技術を実証することである。2001年に完了した工学設計活動(EDA)の成果をさらに発展させ、建設開始に向けた技術的な準備が着実に進められている。これと平行して、EU,日本,ロシア,中国,米国,韓国の政府代表による公式協議が進められてきた。2003年末までに、協定書案,ITER国際研究機構の構成・運営,物品調達方式・分担,リスク管理,知的所有権などの検討はほぼ完了した。政府高官による建設地及び費用分担の交渉が2003年12月より本格的に開始された。EUはカダラッシ(仏)、日本は六ヶ所村(青森)への建設地誘致を主張し、お互いに譲らずこう着状態が続いている。EUまたは日本が非誘致極になった場合には分担費用は少なく、得る利益は多大である。建設地と機構長の早急な決定が強く望まれる。それらが決定すれば、直ちに、ITER国際研究機構をスムーズに立ち上げ、製作や建設に長期間を要するコイル,真空容器,建設などの発注手続きが開始できるように、また建設期のリスク管理が妥当に行えるようITER国際チームは各極内のチームと協力して準備を進めている。
下村 安夫
Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.5 - 11, 2004/08
被引用回数:22 パーセンタイル:79.11(Materials Science, Multidisciplinary)ITER建設の技術的準備は整い、建設開始に向けて、日本,欧州,ロシア,カナダ,中国,米国の参加を得て、政府間協議が進められている。2004年には、ITER計画の建設母体である国際機関が設立され、2014年の運転開始が見込まれている。ITERは人類最初の核融合実験炉である。この装置を用いて、炉心プラズマを開発し50万キロワットの核融合反応出力を得て、安全に信頼性高く運転することを通して、核融合炉の実用化の見通しを得る。またこの装置において、トリチウム生産兼発電用エネルギー取り出し用のプランケットの試験なども行われる。
Mukhovatov, V.*; 嶋田 道也; Chudnovskiy, A. N.*; Costley, A. E.*; Gribov, Y.*; Federici, G.*; Kardaun, O. J. F.*; Kukushkin, A. S.*; Polevoi, A. R.*; Pustovitov, V. D.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(12), p.235 - 252, 2003/12
被引用回数:55 パーセンタイル:82.78(Physics, Fluids & Plasmas)ITERはDT燃焼によって約0.5GWの核融合エネルギーを発生する最初の磁場閉じ込め装置である。最近の2, 3年の間に得られた研究成果によって、ITERのHモード運転においてQ10を達成できることがほぼ確実となった。それらには、三角形度を高くすることによって得られたグリーンワルド密度付近における良好なHモード閉じ込め,理論モデルに基づく炉心プラズマ閉じ込めの予測の改良,D/Tイオンとヘリウム中性粒子との弾性衝突を考慮したダイバータモデル計算によるヘリウム灰除去効率の改善,NTM(新古典テアリング・モード)のフィードバック制御による値の改善,ELM物理の理解の進展とELM緩和法の開発,ディスラプション緩和法の検証などがある。ITERはその機動性を用いて定常及び中間領域(ハイブリッド)運転を行うことも可能である。この論文においては、おもに誘導運転のプラズマ性能、及び定常運転のために要請される性能について議論を行う。
Mukhovatov, V.*; 下村 安夫; Polevoi, A. R.*; 嶋田 道也; 杉原 正芳; Bateman, G.*; Cordey, J. G.*; Kardaun, O. J. F.*; Pereverzev, G. V.*; Voitsekhovich, I.*; et al.
Nuclear Fusion, 43(9), p.942 - 948, 2003/09
被引用回数:43 パーセンタイル:76.69(Physics, Fluids & Plasmas)ITER のQの値=(核融合出力)/(補助加熱入力) を3つの異なる方法を用いて予測し比較した。第1の方法は経験的な閉じ込め時間比例則及び規定された輸送係数の分布を用いる。第2のアプローチは規格化パラメータをITERに類似した値に規定した放電に基づく外挿(ITER相似実験)を用いる。第3のアプローチは部分的に理論に基づいた輸送モデルに基づく。プラズマ電流15MA、プラズマ密度がグリーンワルド密度を15%下回る密度の条件ではITERH-98(y,2)比例則によるエネルギ-閉じ込め時間は3.7秒、標準偏差が14%である。第1の方法によってQの範囲を予測すると、補助加熱入力40MWの場合[6-15]である。また、良好なELMy Hモード閉じ込めが得られる範囲で補助加熱入力を最小に設定した場合は[6-30]である。JETにおけるITER相似実験による予測、及び、理論に基づいたモデルによる予測は、閉じ込め時間の経験則による予測と、不確定性の範囲内で一致する。
下村 安夫; 常松 俊秀; 山本 新; 丸山 創; 溝口 忠憲*; 高橋 良和; 吉田 清; 喜多村 和憲*; 伊尾木 公裕*; 井上 多加志; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(Suppl.), 224 Pages, 2002/01
日本,米国,欧州,ロシアの4極の協定に基づき、1992年7月に開始されたITER工学設計活動(ITER-EDA)は、ITER建設の判断に必要な技術的準備を整え、2001年7月に9年間の活動を完了した。本件は、ITER工学設計活動において完成された最終設計報告書の物理及び工学設計の成果を簡潔にまとめたものである。
下村 安夫
Physics of Plasmas, 1(5, Part2), p.1612 - 1618, 1994/05
ITERは、日・EC・米・ロシアの四極による共同プロジェクトである。概念設計活動が順調に完了したこと及びJT-60・JET・TFTR・DIII-Dなどのトカマク装置での研究の進展が大きかったこと等がきっかけとなり、ITERの工学設計活動が1992年7月から開始された。設計は、サンディエゴ・那珂・ガルヒンクに常駐する共同中央チームが主に行ない、750M$にのぼる工学R&Dは四極が分担して各極内で進める。これらの設計や工学R&Dの活動状況について述べる。
西尾 敏; 杉原 正芳; 下村 安夫
Fusion Engineering and Design, 23, p.17 - 31, 1993/00
被引用回数:4 パーセンタイル:44.87(Nuclear Science & Technology)トカマク型核融合炉においてプラズマの位置制御を行うにあたって真空容器の外に制御コイルを設置することの可能性を検討した。主な結果は以下の通りである。(1)非円形度が2のプラズマは、プラズマ表面の近くに受動安定化構造物を必要とする。(2)非円形度が2のプラズマを外置コイルで制御する場合、通常状態のプラズマは制御可能であるが、劣化プラズマは制御不能となる。(3)真空容器のトーラス一周抵抗は、制御性にほとんど影響を与えない。(4)非円形度を1.6に下げると、外置コイルを用いて劣化状態のプラズマを制御することが可能となる。
杉原 正芳; 多田 栄介; 下村 安夫; 常松 俊秀; 西尾 敏; 仲里 敏子*; 村上 好樹*; 小泉 興一; ITER設計チーム
JAERI-M 92-136, 43 Pages, 1992/09
ITERの概念設計では、低アスペクト比が採用されている。一方高アスペクト比の利点もある。そこで、自己点火に関して同等の性能を有するアスペクト比3と4の炉を定量的に比較検討した。その結果、高アスペクト比炉に顕著な利点がないことが明らかとなった。
村上 好樹*; 堀池 寛; 黒田 敏公*; 松崎 誼; 下村 安夫; 杉原 正芳
JAERI-M 92-056, 53 Pages, 1992/04
誘導電流のみからなるパルス炉の特性を明らかにし、代表的なトカマク型定常炉であるSSTRとの比較を行なった。パルス炉はSSTRに比べてトロイダル磁場を低くできること、トロヨン係数が小さいこと、エネルギー閉じ込めがよいことがわかったが、数千秒の燃焼時間を確保するためにはプラズマ大半径を1m程度大きくしなければならないことが明らかになった。パルス炉の運転領域は定常炉に比べて低温高密度となるためダイバータ熱負荷は軽減されるが、一方で熱的不安定性が重要な課題となることがわかった。本報告では定常電気出力を得るための蓄熱器および蓄電システムの検討も行なった。その結果、パルス炉の総合的効率は必ずしも定常炉より悪くないが、システムが大型化することが明らかになった。また熱サイクル疲労については応力レベルを定常炉の3分の1程度に低減する必要があることがわかった。
安積 正史; 長谷川 満*; 亀有 昭久*; 栗原 研一; 中村 幸治; 西尾 敏; 下村 安夫; 新谷 吉郎*; 杉原 正芳; 山根 実*; et al.
JAERI-M 92-041, 100 Pages, 1992/03
ITER(国際熱核融合実験炉)ポロイダルコイル(PF)システムの概念設計に対する日本の貢献の主な結果をまとめる。まずPF系の最適配置の決定、準DN配位やSN配位の検討および磁力線の精密な追跡がなされた。さらに中心ソレノイドコイルに働く反発力が求められた。次に垂直位置制御の指針が導出され、受動安定化シェルの性能評価が行なわれた。またTULFEX法によるプラズマ位置・形状同定法の適用や水平位置制御法が調べられ、遅い制御法に関するアルゴリズムが開発された。次にセパラトリックス掃引と周辺磁気面エルゴード化の検討がなされた。最後にTSCコードによるプラズマ動的挙動の検討を示した。以上の結果の多くはまだ完結してはいないが、ITERの成立性を示す概念設計としては十分であり、EDA(工学設計活動)でさらに深められる予定である。
西尾 敏; 荒木 政則; 新谷 吉郎*; 清水 克祐*; 黒田 敏公*; 杉原 正芳; 下村 安夫
Fusion Engineering and Design, 19, p.203 - 211, 1992/00
被引用回数:2 パーセンタイル:27.49(Nuclear Science & Technology)ITERにおけるダイバータ熱負荷の除去対策は極めて重要な課題である。そこで確実性の高い方法としてセパラトリックスの掃引を提案し、その工学的影響を評価することによって成立性を明らかにした。スウィープコイルを真空容器の中に設置することにより従来は10MW/mの除熱が限界であったが40MW/mまで高めることが可能になった。一方、容器内にコイルを設置することによる分解修理の困難さについてはコイルをセクタ毎にユニット化する方法で解決できることを示した。
仲里 敏子*; 溝口 忠憲*; 下村 安夫; 杉原 正芳; 常松 俊秀
JAERI-M 91-209, 38 Pages, 1991/12
ITER(国際熱核融合実験炉)の設計パラメータと運転性能についてシステム解析を行なった。ITERの自己点火運転の能力は新しく導出されたITER89Lモード則に対しても、従来の各種Lモード則とほぼ同程度であることが確認された。また新しく導出されたHモード則に対しても同様の評価を行なったところ十分な自己点火性能を有することが確認された。ハイブリッド長パルスおよび定常運転に対しては、壁負荷が高い時にはベータ限界が制限条件となり、またダイバータ条件(熱負荷など)が最も厳しい制限条件であることが示された。これらの制限条件を緩和する可能性として中間Zの不純物混入とトロイダル磁場増大の二つの方法が調べられ、それぞれ有効であることが示された。
溝口 忠憲*; 下村 安夫
核融合研究, 65(2), p.115 - 141, 1991/02
核融合炉の炉心構造を設計するにあたって、必要な炉心プラズマの条件と工学条件を同時に満足させることが最も重要な課題となる。高熱流束を受けるプラズマ対向機器や超電導マグネットなどのそれぞれの工学的条件が、互いに関連しており、最適な設計を行うことはこれらの種々の条件を適切に組み合わせることにほかならない。ここでは、まずこれらの設計条件及び制約条件の評価を実施し、開発された核融合炉システム解析コードへの適用を試みた。核融合実験炉及び第一世代動力炉の設計において、これら工学条件の制約及び改良が炉心規模にどのような影響を与えるか例をあげて示した。
小田島 和男; 下村 安夫
JAERI-M 88-068, 18 Pages, 1988/03
追加熱プラズマでは、加熱入力の増大に対して、直観的に蓄積エネルギーが増えるという関係に基づいてLモードのエネルギー閉込めの比例則を得た。
常松 俊秀; 安積 正史; 松本 宏; 根本 俊行*; 関 省吾; 下村 安夫; 杉原 正芳; 鈴木 紀男; 滝塚 知典; 徳田 伸二
JAERI-M 88-029, 95 Pages, 1988/02
本報告書は、昭和60年9月から昭和62年12月迄にオーストリーのウィーンで行われた、INTORワークショップ、フェーズIIA、パート3の作業会に、日本チームが提出した、トカマク・プラズマ閉込めのデータをまとめたものである。
下村 安夫; 鈴木 紀男; 杉原 正芳; 津田 孝; 小田島 和男; 常松 俊秀
JAERI-M 87-080, 25 Pages, 1987/06
トカマク・プラズマの閉じ込め特性の経験則を総合的に議論した。
下村 安夫; 小田島 和男
Comments Plasma Phys.Controll.Fus., 10(05), p.207 - 216, 1987/05
エネルギ増分に関するエネルギ閉じ込め則を実験データから求め次の結果を得た。~0.12a S 即ち、加熱パワー、方法、電流、磁場、密度等には依存せず、プラズマの大きさのみによって決まる。レギュレーション・アナリシスによって、他のスケーリング則が成立しないことも同時に示した。また閉じ込め則の改善についても言及した。