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佐野川 好母*; 宮本 喜晟; 秋野 詔夫; 椎名 保顕; 菱田 誠*; 小川 益郎; 文沢 元雄; 稲垣 嘉之; 武田 哲明; 高田 昌二; et al.
JAERI-Review 98-024, 403 Pages, 1999/01
原研は昭和44年5月に、1000Cの高温核熱を炉外に取り出して種々の目的に利用する多目的高温ガス実験炉(VHTR)の計画を立てた。それ以来この炉の設計・製作に不可欠なデータの取得と、高温のヘリウムガス循環技術の確立を目指して、約30年間にわたって研究開発を行ってきたが、この報告書は、そのなかでも伝熱・流動分野の主な成果の要点を、実際にその研究開発に従事した研究者自身が執筆したものをまとめたものであり、そのなかには、従来の学問上の定説を書き換えた研究もいくつかある。しかしながら、この長い年月の間には、実際に研究開発に従事した者の多くは原研を去り、また資料が散逸してしまったものもあって、すべてを収録することはできなかったが、貴重な知見として現在の高温工学試験研究炉(HTTR)の設計や技術に直接生かされているものばかりである。また、今後の高温ガス炉(HTGR)の研究開発ばかりではなく、高温を取り扱うすべての機器の技術開発にも役立つ貴重な資料である。
下村 寛昭
JAERI-Research 96-034, 73 Pages, 1996/06
高温ガス炉の利点を活かし得る原子力ガスタービンの技術的課題を明確にするため、閉サイクル・ヘリウムガスタービンと開放サイクルガスタービンとの相違点について検討するとともに、閉サイクルガスタービンの基本的問題、出力と熱効率について考察した。次に、熱交換器類を中心とする圧力損失がガスタービンの主要要素である圧縮機及びタービンの断熱効率に及ぼす影響を検討し、これによる出力と熱効率の低下について計算例を挙げて説明した。さらに、ヘリウムタービンの比速度がもたらす設計諸元及び取り扱いの困難性等に対する種々の問題点を指摘し、これらの妥当性をドイツのヘリウムタービン運転実績によって証明した。最後に、ヘリウム閉サイクルガスタービンの困難を克服し、高温ガス炉との結合を成功させるために必要な基本的課題とその解決のための概念的方策を示した。
下村 寛昭
日本原子力学会誌, 38(10), p.803 - 813, 1996/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.44(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉を熱源とする原子力ガスタービンの候補となる閉サイクルガスタービンについて、その利点ならびに実用されている解放サイクルガスタービンとの相違点と閉サイクル固有の問題を指摘するとともに、それらが熱効率等の性能に及ぼす影響を検討評価し、併せて設計パラメータへのヘリウムの影響を説明する。また、過去に旧西ドイツで実施された研究開発が不成功であった原因について考察し、その主要原因が閉サイクルガスタービンに特有な熱交換器等の圧力損失がもたらす圧縮機及びタービンの外部効率の低下にあることを種々の計算等から明らかにする。さらに、当面の作動流体と考えられるヘリウムのガスタービン特性等に対する得失を述べた後、外部効率低下を減少するための熱交換器の基本構造、軸受及び軸封技術等に対する研究開発の基本的方向を示すとともに、HTTRがガスタービン開発にも有用なデータを提供し得ることを述べた。
下村 寛昭; 加藤 道雄
4th Int. Symp. on Magnetic Bearings,Proc., 0, p.383 - 387, 1994/00
高温ガス炉を熱源とする閉サイクルガスタービン開発にとって磁気軸受技術がキーテクノロジとなり、ヘリウムを作動流体とする場合、ロータの高速化の結果、不釣合力と固有振動数の関係から、大きな支持力と減衰特性が求められる結果、巨大な駆動電力が必要となり、静電誘導トランジスタの応用と回路の改善で大電力化、高効率化とシステムの信頼性向上等が達成できるこを述べる。次に、予想されるガスタービン用磁気軸受の要目と静電誘導トランジスタの要点を示し、開発した増幅器主要部の構成と作用を解析し、直流及び模擬交流入力に対する基本特性について、負荷のインダクタンス、並列容量等と電気的特性との関係を検討した。また、電磁石インピーダンスと制御デバイスの等価インピーダンスとの整合の必要性、スイッチング周波数及び制御ロータ回転数と並列容量の関係等を明らかにした他、より高効率化を図るための概念に言及している。
稲垣 嘉之; 高田 昌二; 林 晴義; 小林 敏明; 太田 幸丸; 下村 寛昭; 宮本 喜晟
Nucl. Eng. Des., 146, p.301 - 309, 1994/00
被引用回数:6 パーセンタイル:52.28(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉のプラントにおいて、ヘリウム/水熱交換型冷却器は、冷却材(ヘリウムガス)を冷却するために不可欠な機器である。原子炉の安全上、冷却器の冷却性能を長期にわたり維持することは非常に重要であり、性能劣下の原因としては主に冷却水による伝熱管内の汚れが考えられる。HENDELに設置されたこの型の冷却器(4台)について、運転時間約16000hrまでの冷却性能の経時変化を調べた。イオン交換樹脂による冷却水の純水化処理を行った冷却器では、伝熱管内の汚れはほとんど認められなかった。しかし、ろ過水に防食材を加えただけの冷却水を用いた冷却器では、伝熱管内の汚れにより冷却性能が運転時間の経過とともに低下した。また、高温ガス炉の炉内構造物を模擬した黒鉛構造物の酸化によって黒鉛粒子が発生し、それが伝熱管の外表面に付着して冷却性能が低下する現象がみられた。
井岡 郁夫; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 國富 一彦; 宮本 喜晟; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 32(12), p.1221 - 1223, 1990/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.32(Nuclear Science & Technology)今までに、内部断熱方式の高温配管について、数多くの試験結果が報告されているが、それらはすべて単管方式の結果であり、HTTRに用いられる二重管方式の高温配管についての報告はない。そこで、HENDELのT試験部に設置した実寸大の高温二重配管について、実機条件下での内管表面のホットスポットの有無、内部断熱層の有効熱伝導率を測定した。その結果、内管表面にホットスポットの発生はなく、その温度は、設計温度を十分下回っていた。また、内部断熱層の有効熱伝導率と平均温度の実験式を示し、HTTRの高温二重配管の設計が十分安全であることを明らかにした。
下村 寛昭; 川路 さとし; 太田 幸丸
Proc. of the 2nd Int. Symp. on Magnetic Bearings, p.93 - 99, 1990/00
HENDELにおけるヘリウムガス循環機及び同往復動式圧縮機に関する運転経験と各種試験結果から、これらの機能向上がHTTRを始めとする高温ガス炉の開発と信頼性あるいは安全性の向上にとって極めて重要であることが明らかになった。これら機器の大幅な性能向上を図るため、能動式磁気軸受を応用したHENDEL用ヘリウムガス循環機(ガス軸受式)と同規模な循環機に相当する高速模擬ローター試験装置及び高速無摺動ピストン式往復動圧縮機を試作開発し、各種試験を実施した。これらの作動特性と検討結果から、各々の機器に関する実用機開発への見通しが得られると同時に、能動式磁気軸受システムの問題点も明らかになった。より高性能なシステムを実現する上で制御安定性を広い領域で実現することが大切であり、現状は必ずしも満足でないことも判った。高性能化するための解析的計算例を示すとともに原理的改善策にも言及した。
下村 寛昭; 川路 さとし
Proc. of the IAEA Specialists' Meeting on Communication and Data Transfer in NPP, 17 Pages, 1990/00
HENDELの計画に際して、その大規模かつ複雑な試験プラントを限られた人員で容易、安全に運転し、極めて多数のプラント情報と試験データを迅速、容易に得られることを基本的な設計思想とした。これを実現するための設計クライテリアとそれらを具体化するためのハードウェア構成、分散型計装システムによるヒューマンエラー及び不完全プラント条件による誤操作等の防止の考え方、在来計装及びバックアップ方法、スーパーヴァイザリコンピューターと運転シーケンスのソフト化及び運転多様化への対応方法、データ処理システム及びデータ転送ネットワークの等について、ハード、ソフト両面の考え方と実用に至らせるまでの技術処置方法、使用実績等について述べた。使用実績から本システムは目的を完全に満足する一方、システムのブラックボックス化と作業の単純化に伴う新たな問題も発生し、今後の大規模システムでの課題となることを指摘した。
下村 寛昭; 川路 さとし; 藤崎 勝夫; 飯塚 隆行
JAERI-M 89-064, 90 Pages, 1989/06
大型構造機器実証試験装置(HENDEL)に使用中のガス軸受機械としては最大級のヘリウムガス循環機、計5台のうち、代表的機種について実施した軸振動に関する試験結果を中心として報告する。また、過去のティルティングパッド及びガス軸受に関するいくつかの研究結果と本試験結果を比較検討した。試験結果からガス軸受機械の軸系における不安定振動又は振れ回りを防止するためには高度なバランシング、軸受パッドの追従性及び軸受部の気膜厚さの調整が極めて重要であることが判った。しかしながら、これらの要求を実際に、特に大型ガス軸受機械において満足するには多くの困難が存在するため、微弱なハーフスピードホワールが発生し始めた状態を高感度に検出し、自動的にこれに対処することが装置を含むプラントの安全を保つ上に重要であるとの結論に達した。
日野 竜太郎; 丸山 創; 高瀬 和之; 宮本 喜晟; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 31(4), p.470 - 476, 1989/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉(VHTR)燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)に12本の電気加熱方式の模擬燃料棒を挿荷した燃料体1カラムの実寸大模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを1000Cまで加熱する高温試験を行った。本報は、模擬燃料体カラム内の発熱分布を均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の高温試験結果について報告するものである。12本の模擬燃料棒の発熱量を均一にした試験では、ヘリウムガスはほぼ一様に配分されること、熱放射による伝熱量が相当に多いこと、模擬燃料棒の熱伝達率は既報の整理式とよく一致することが明らかとなった。また、燃料体カラム内の出力を傾斜させた試験結果をもとに燃料ブロック内温度分布の数値解析を行った。
下村 寛昭; 川路 さとし; 藤崎 勝夫; 飯塚 隆行
Gas-Cooled Reactor Coolant Circulator and Blower Technology, p.148 - 156, 1988/00
HENDELに使用中のガス軸受ヘリウムガス循環機である再生式及び遠心式の両型式について過去に発生した問題点に触れた後、主要な問題がガス軸受における軸の振れ廻り振動(whirling)であることを述べた。このwhirlingの発生に関する各種パラメータのうち、軸受荷重及び軸受内のガス膜厚さの影響を上記両型式のガス循環機についての試験結果を参照しながら説明し、その基本的原因が軸受を構成するティルティングパッドの力学的特性に大きく支配されると同時に、ロータの質量アンバランス及びガス膜厚さと密接な関係を有することを示した。
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 丸山 創; 井沢 直樹; 宮本 喜晟; 下村 寛昭; 河村 洋
日本原子力学会誌, 30(4), p.343 - 349, 1988/00
被引用回数:1 パーセンタイル:19.68(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、HENDELの燃料体スタック実証試験部1チャンネル試験装置に電気加熱方式の模擬燃料棒を組み込み、ヘリウムガスを1000Cまで加熱する高温試験を行った。本報は、軸方向に一様な発熱分布の模擬燃料棒と指数関数状の発熱分布を有する模擬燃料棒を挿荷して、ヘリウムガスを1000Cまで昇温させたときの燃料冷却チャンネルの伝熱流動特性について報告するものである。圧力損失については、本試験結果とこれまでの試験結果を合わせて整理し、摩擦損失係数の整理式を得た。また、本試験で得られた燃料棒の熱伝達率は、これまでの試験結果とよく一致し、模擬燃料棒の軸方向発熱分布の違いによる熱伝達率の差はほとんどみられなかった。
下村 寛昭; 奥山 邦人; 近藤 康雄; 加治 芳行; 根小屋 真一; 国玉 武彦; 藤崎 勝夫; 川路 哲; 小林 敏明; 加藤 道雄
JAERI-M 87-058, 48 Pages, 1987/04
1986年3月~1987年2月に至る期間中、HENDELの運転を通して その技術的な主要事項とTおよびT試験部を除く試験内容、障害等を含めて要約した。当期間においてTおよび新たに設置したT試験部を含めてM+Aル-プは比較的安定に運転された。T試験部に関連して、既設高温配管を解体、検査すると共にM+Aル-プとT試験部との間に新たに高温配管および中温配管を設置した。運転及び改造の外に官庁検査及び安全対策の為の調整、整備を実施した。当該期間内にはガス循環機及び電気系統に関する障害等も発生した。これらに対する対策及び試験を通してガス循環機及び圧力容器等に関する有用な技術情報が得られた。これらは高温ガス試験研究炉 或いは一般産業機械技術にとって有益なものとなろう。尚、本報の主用内容についてはHENDEL/KVK協定に基づいて62年3月の定期協議においてドイツ側に報告した。
近藤 康雄; 下村 寛昭; 加藤 道雄
防食技術, 36(4), p.234 - 238, 1987/04
HENDEL冷却水系にフローインジェクション分析法を応用した水質管理システムを導入した。本システムにより、冷却水中の防食剤濃度及び鉄イオン濃度をオンラインで自動的に分析することが可能となった。鉄イオンについては、検量線の直線性及び分析値の再現性は非常に良好であった。リン酸イオンについては分析値に多少のバラツキが見られた。これは、リン酸イオンを測定する際に、冷却水中のリン化合物をオルソリン酸に分解する必要があるが、この分解過程での分解率が個々の測定時に多少異なること、及び還元剤であるL-アスコルビン酸の酸化能力が劣化し易いことに起因するものと判断される。
丸山 創; 高瀬 和之; 日野 竜太郎; 井沢 直樹; 河村 洋; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 29(2), p.133 - 140, 1987/02
被引用回数:1 パーセンタイル:19.35(Nuclear Science & Technology)多目的高温ガス実験炉心の1カラムを模擬したHENDEL燃料体スタック実証試験部(T)多チャンネル試験装置により、カラム内の模擬燃料棒の発熱量に任意の分布を与えた伝熱流動試験を実施した。併せてカラム内の発熱量分布に起因する黒鉛ブロック温度分布を調べるために、3次元温度分布解析コードを作成し、模擬燃料体内の温度分布解析を行った。カラム内の任意の1流路の発熱量を変化させる不均一出力分布試験の結果、温度分布のひずみにより冷却材流量が再配分されることが確認された。また3次元温度分布解析の結果、不均一出力分布試験および炉心内出力分布を模擬した傾斜出力試験における黒鉛ブロック水平断面内温度の最大値と最小値の差は、それぞれ約35C、約20Cであった。
丸山 創; 高瀬 和之; 日野 竜太郎; 井沢 直樹; 菱田 誠; 下村 寛昭
Nucl.Eng.Des., 102, p.1 - 9, 1987/00
被引用回数:9 パーセンタイル:66.68(Nuclear Science & Technology)多目的高温ガス実験炉炉心燃料体を模擬した燃料体スタック実証試験装置(T)により、燃料チャンネル1本分に関する伝熱流動試験を行った。試験の結果、燃料棒の摩擦係数と熱伝達率は内面加熱時の平滑環状流路の値と比較して、それぞれ約20%、約15~60%高い値を示した。この原因として燃料棒表面に取り付けられたスペーサリブによる伝熱促進効果、あるいは両面加熱による熱伝達率の向上が考えられる。また低レイノルズ数域において、熱放射が有効な伝熱機構であることが確認された。
丸山 創; 高瀬 和之; 日野 竜太郎; 井沢 直樹; 河村 洋; 下村 寛昭
Nucl.Eng.Des., 102, p.11 - 20, 1987/00
被引用回数:5 パーセンタイル:50.76(Nuclear Science & Technology)高温ガス試験炉炉心燃料体を模擬した燃料体スタック実証試験装置(T)により、燃料体1カラムに関する伝熱流動試験を行った。併せて3次元温度分布解析コードを作成し、模擬燃料体内の温度分布解析を行った。均一出力分布試験により得られた燃料棒の熱伝達は、1チャンネル試験の結果と良く一致し、スペーサゾブにより伝熱が促進されることが確認された。カラム内の任意の1流路の発熱量を変化させた不均一出力分布試験の結果、温度分布のひずみにより冷却材流量が再配分されることが確認された。また3次元温度分布解析の結果、不均一出力分布試験及び炉心内出力分布を模擬した傾斜出力分布試験における黒鉛ブロック水平断面内の最高温度と最低温度の差は、それぞれ約35C、約20度であった。
奥山 邦人; 井沢 直樹; 下村 寛昭
JAERI-M 86-090, 35 Pages, 1986/06
高温ガス炉の核熱を利用した水素製造システムにおいて重要な機器である熱交換機型水蒸気改質器の基本特性を解析するためのシュミレ-ションモデルを開発した。本モデルは、加熱ガスのヘリウムガスからプロセスガスへの熱伝達及び化学反応速度を考慮した1次元モデルである。本報告では、先ず解析モデルと数値計算手法について述べ、次に計算結果の例として、ガス温度、反応速度、平衡達成度、熱流束などの反応管に沿う分布を示し、それらの特徴について述べる。
下村 寛昭; 井沢 直樹; 川路 哲; 飯塚 隆行; 藤崎 勝夫
JAERI-M 86-066, 65 Pages, 1986/04
ヘリウムル-プ「HENDEL」に使用中のガスベアリング型循環機のベアリング荷重に関する測定及び解析を行った。これらの試験結果からジャ-ナルベアリングのパッドに作用する静荷重は予想されていたような一定値に留まらない上、作動気体の運動量及び圧力勾配と駆動用電動機における電磁力のよる外力に起因して、非等方的である事が明らかになった。ベアリングに作用する動荷重については、その値が静荷重に依存し、そのベクトルの絶対値は一回転中に変動する事も分かった。循環機シャフトの発散的振動は上記の動荷重の振動とスプリングピヴォットの比較的低い剛性に起因することが実験結果及び解析結果から推論され、予知された。ガスベアリング式循環機に関するこれらの弱点を解決するため、2・3の設計概念とこれらを具体化する方法についても言及した。
近藤 康雄; 下村 寛昭
防食技術, 35(2), p.90 - 96, 1986/00
重合リン酸塩系インヒビターにより水処理を行い、比較的長期間にわたって満水保缶の状態が続く冷却水系において、熱交換器の腐食状態とインヒビターの腐食効果について検討した。満水保缶時の熱交換器水冷ジャケット内の冷却水中にインヒビター濃度は1週間で15~30%程度低下し、スケール付着物の化学分析結果にSiOをベースにした比率による障害判別法を適用したところ熱交換器は腐食障害域に属していた。満水保缶時の熱交換器水冷ジャケット内の冷却水は外界と隔離された完全密閉の状態にあり、この状態の冷却水中では炭素鋼は金属溶解の状態を示し、重合リン酸塩系インヒビターの効果は見られなかった。しかし、完全密封系では時間の経過と共に水中の溶存酸素が消費されるためにカソード反応の酸素還元反応が停止し見掛け上腐食は抑制された。