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報告書

キャビティーリングダウン法による携帯型装置の車載測定に基づくメタン漏出の効率的な検出手法の検討

丹羽 正和; 下茂 道人*; 島田 耕史; 後藤 翠

JAEA-Research 2022-004, 38 Pages, 2022/06

JAEA-Research-2022-004.pdf:2.86MB
JAEA-Research-2022-004-appendix(CD-ROM).zip:0.41MB

地下貯留層の天然ガスは、断層や割れ目に沿った移流によって地表に到達するので、天然ガス資源探査の初期段階においては、地表でのメタンの漏出を検出するための調査がしばしば行われる。一方、沈み込み帯に沿ったスラブの脱水に由来する流体も溶存ガスとしてメタンを豊富に含むことが多いが、これらはしばしば高温、かつ塩分に富むなど特徴的な化学的特徴を有することから、放射性廃棄物の地層処分における重要な評価対象として指摘されている。本研究では、高精度(ppbレベル)かつ短い測定間隔(約1秒)でメタンガス濃度が測定できる波長スキャンキャビティーリングダウン分光法(CRDS法)による携帯型分析装置を採用し、スラブ脱水起源の深部流体の湧出を検出するための車載測定の適用性について検討した。事例対象とした紀伊半島南東部の本宮地域での車載測定では、メタン含有温泉である川湯温泉および湯の峰温泉において、バックグラウンド濃度を超える明らかなメタンアノマリ($$>$$2ppm)が検出された。ガウスプルームモデルに基づく大気中のメタン拡散の推定結果は、車載測定の結果と調和的である。本研究で適用したCRDS法による車載測定は、資源探査などにおいて、地表でのメタン漏出を迅速かつ容易に特定するのに有効な手法となる可能性がある。本報告書では、車載測定の実施事例に加え、測定装置の使用方法についても併せて取りまとめた。

論文

背斜軸周辺の大気中メタンアノマリについて

下茂 道人*; 丹羽 正和; 宮川 和也; 安江 健一*; 戸野倉 賢一*; 徳永 朋祥*

深田地質研究所年報, (23), p.21 - 34, 2022/00

深田地質研究所と東京大学,原子力機構は、共同研究として、地下深部で生成したガスが断層を通じて地表へ放出されることに着目し、キャビティーリングダウン分光法(CRDS)を用いた可搬型分析装置による大気環境中のメタンや二酸化炭素濃度の時空間変化を迅速に捉えることで、断層の地表分布の調査手法の開発に取り組んでいる。これまでの北海道幌延町における調査により、背斜軸上の尾根部において、メタン湧出箇所を新たに確認した。本稿では、背斜軸に沿ったメタン湧出箇所の連続性やメタンフラックス、地中レーダーによる地下構造調査および既存のボーリング調査結果の再考の結果を報告する。想定背斜軸上の5箇所においてメタンの湧出が確認されたことから、背斜軸に沿い、地下からメタンが滲出している可能性が高いことが確認された。メタン湧出箇所における地中レーダーの結果、滲出点を頂点とする上側に凸の反射面が確認され、滲出点の直下に背斜軸が位置することが確認された。本研究の結果から、CRDSと物理探査、ボーリング調査、地球化学分析を組み合わせることにより、地下の流体移動経路に関する情報が得られる可能性が示された。

論文

和歌山県田辺市本宮町川湯温泉周辺の露頭の赤外線画像

島田 耕史; 後藤 翠; 丹羽 正和; 下茂 道人*

地質学雑誌, 127(10), p.I - II, 2021/10

AA2021-0095.pdf:1.35MB

地下からの高温流体(液体・気体)の継続的な滲出地点は、赤外線画像により簡便に把握できるであろう。このことを、川沿いに自然湧出する川湯温泉の露頭において、赤外線画像と可視光画像が同時に得られるFLIR社製、C5カメラにより確かめた画像を紹介する。川岸や川底から湧出する温泉による露頭や水面の温度上昇、温泉とともに高濃度メタンを含む気体が滲出する割れ目周辺の岩の温度上昇、冬季に川をせき止めて作られる仙人風呂の土手造成により、この割れ目が流体通路として機能しなくなった様子が一目で確認できる。赤外線画像は、地下からの高温流体の滲出地点の迅速把握に有効な場合がある。

論文

大気環境中のメタンと二酸化炭素濃度変化の関係に着目した地下起源ガスの判別

宮川 和也; 下茂 道人*; 丹羽 正和; 天野 健治; 徳永 朋祥*; 戸野倉 賢一*

深田地質研究所年報, (22), p.139 - 153, 2021/00

深田地質研究所と東京大学,原子力機構は、共同研究の一環として、地下深部で生成したガス(地下ガス)が断層を通じて地表へ放出されることに着目し、キャビティーリングダウン分光法を用いた可搬型分析装置による大気環境中のメタンや二酸化炭素濃度の時空間変化を迅速に捉えることで、断層の地表分布の調査手法の開発に取り組んでいる。大気環境中のガス濃度の微小変化には、地下ガスのみでなく、動植物や自動車などの複数の放出源の影響が含まれており、測定結果から地下ガス以外による影響を取り除くことで(スクリーニング)、断層の地表分布の推定精度の向上および調査の効率化が期待される。本稿では、各起源ガスの影響調査とスクリーニングの試行例を報告する。自動車の排ガスや人の呼気の影響については、そのほとんどを除外できたが、微生物発酵ガスの影響については、地下ガスとの区別が困難な場合があることが分かった。本共同研究で得られた断層の情報は、令和2年度以降の幌延深地層研究計画において日本原子力研究開発機構(原子力機構)が取り組んでいる課題「地下水の流れが非常に遅い領域を調査・評価する技術の高度化」において地質環境モデルを検討する際に活用できるものである。

論文

大気中メタンの分布に基づく断層周辺のガス移行経路の推定

下茂 道人*; 丹羽 正和; 宮川 和也; 天野 健治; 戸野倉 賢一*; 徳永 朋祥*

深田地質研究所年報, (22), p.119 - 137, 2021/00

深田地質研究所と東京大学,原子力機構は、共同研究として、地下深部で生成したガス(地下ガス)が断層を通じて地表へ放出されることに着目し、キャビティーリングダウン分光法を用いた可搬型分析装置による大気環境中のメタンや二酸化炭素濃度の時空間変化を迅速に捉えることで、断層の地表分布の調査手法の開発に取り組んでいる。幌延町が位置する天北盆地周辺は、褶曲構造が発達しており、褶曲軸とほぼ平行に大曲断層が同町を南北に縦断している。大曲断層周辺では、地表に油・ガス徴が確認されており、地下から油・ガスが地表に到達する移行経路が存在している可能性が考えられる。本稿では、徒歩測定による大気中メタン濃度測定結果を報告するとともに、ガス滲出箇所の分布や地質構造から想定される大曲断層周辺の地下流体の移行経路について述べる。

報告書

超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2009年度

下茂 道人*; 熊本 創*; 露口 耕治; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇; 大山 卓也

JAEA-Research 2012-043, 98 Pages, 2013/03

JAEA-Research-2012-043.pdf:26.71MB

本研究では、超深地層研究所計画における地下水流動場の把握を目的とした水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析技術の高度化に関する研究開発の一環として、サイトスケール(研究所用地周辺を含む2km四方の領域)に着目し、それを包含するローカルスケール(研究所用地周辺を含む約9km四方の領域)を対象とした水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施した。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場に影響を与える水理地質構造の推定及び深度1,000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道掘削時のグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。さらに、研究坑道掘削が地下水の水質分布に与える影響の程度を把握することができた。

報告書

超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2008年度

下茂 道人*; 熊本 創*; 小坂 寛; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇; 大山 卓也

JAEA-Research 2012-004, 126 Pages, 2012/04

JAEA-Research-2012-004.pdf:14.3MB

本研究では、超深地層研究所計画における地下水流動場の把握を目的とした水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析技術の高度化に関する研究開発の一環として、ローカルスケール(研究所用地周辺を含む約十km四方の領域)を対象とした水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施した。モデル化・解析に用いたデータは、地表からの調査予測研究段階(第1段階)で得られた調査データ及び第2段階における研究坑道を深度200mまで掘削時の調査データである。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場に影響を与える水理地質構造の推定、及び深度1000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道掘削時のグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。また、研究坑道掘削に伴う地下水の水質分布に与える影響の程度を把握することができた。

報告書

超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2006-2007年度

下茂 道人*; 熊本 創*; 尾上 博則; 三枝 博光

JAEA-Research 2011-017, 132 Pages, 2011/09

JAEA-Research-2011-017.pdf:9.55MB

本研究では、今後の研究坑道の掘削に伴う周辺の地下水流動場の変化や研究坑道への湧水量等の予測・評価による研究坑道の設計・施工への情報提供、及び研究坑道の掘削を伴う研究段階(第2段階)での今後の調査計画策定への情報提供を目的として、水理地質構造モデルを構築するとともに、それを用いた地下水流動解析を行い今後の研究坑道の掘削に伴う地下水流動場への影響を予測した。モデル化・解析に用いたデータは、地表からの調査予測研究段階(第1段階)で得られた調査データ、第2段階での堆積岩中の研究坑道掘削時の湧水量や水圧変化に関するデータ、並びに両立坑の切羽から掘削されたパイロットボーリング調査結果である。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場の変化に大きな影響を与える水理地質構造の推定、及び深度1,000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道へのプレグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。

報告書

亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行評価のための試験手法の検討と解析(共同研究)

下茂 道人*; 熊本 創*; 伊東 章*; 唐崎 建二*; 澤田 淳; 小田 好博; 佐藤 久

JAEA-Research 2010-040, 57 Pages, 2010/11

JAEA-Research-2010-040.pdf:5.12MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分システムの性能評価において、天然バリアを構成する岩盤中における水理・物質移行特性を適切に評価することが重要である。本件では岩石基質(マトリクス)部の間隙率が高くかつ亀裂が発達しており、多孔質媒体と亀裂性媒体の双方の特徴を併せ持った性質を有する堆積岩について、亀裂を含む岩石ブロック試料の採取方法の具体的な手順、及び対象とする亀裂の抽出,観察,原位置での試験方法,ブロック試料の固定化方法などについて、具体的な方法を整理した。さらにブロック状の岩石試料の採取前後で実施する原位置試験と、ブロック試料採取後に実施する透水・トレーサー試験の方法を検討した。また堆積岩が分布する広域的なスケールでの地下水流動場の評価検討のために、異なる性質のデータを複合的に用い、順解析と逆解析を組合せた水理地質構造モデルの不確実性について検討し、これらのデータの有効性について取りまとめた。

報告書

亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行評価のためのデータ取得・解析,3

下茂 道人*; 熊本 創*; 伊東 章*; 唐崎 建二*; 澤田 淳; 小田 好博; 佐藤 久

JAEA-Research 2009-060, 70 Pages, 2010/03

JAEA-Research-2009-060.pdf:14.26MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分サイトの性能評価にあたっては、天然バリアを構成する岩盤中における水理・物質移行特性を適切に評価することが重要である。本研究では、亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行データを室内試験により拡充するとともに、試料採取方法及びトレーサー試験方法の検討を行った。さらに、水理地質構造モデルの不確実性を把握,低減するための方法論を体系的に整理して取りまとめた。室内試験では、稚内層の岩石コアから人工の平行平板亀裂を有する試料を作成して、これを対象とした透水試験並びに非収着性トレーサー試験を実施し、既往の試験結果と同様の傾向が示された。試料採取方法,トレーサー試験方法の検討では、ワイヤーソー切断技術に着目し、課題等を整理した。堆積岩が分布する広域的なスケールでの地下水流動場の評価検討については、水圧データ以外のデータを用いて、水理地質構造モデルや境界条件などを推定する方法や、データの有効性について取りまとめた。

論文

Uncertainty reduction of hydrologic models using data from surface-based investigation

唐崎 建二*; 伊藤 一誠*; Wu, Y.*; 下茂 道人*; 澤田 淳; 前川 恵輔; 畑中 耕一郎

Proceedings of TOUGH Symposium 2009 (Internet), 9 Pages, 2009/09

We present some examples of using information other than pressure data to constrain the model. The initial model was constructed using information from surface geology and a few boreholes. Inversion analysis of pressure implied the existence of a low-permeability rock. We then used river flow data and temperature data from a hot spring as a basis for estimating the recharge flux, which suggested that the overall permeability of the modeled area could be one order of magnitude larger than that of the base model. Next, we simulated a saltwater washout process and compared the simulated salinity distribution with the salinity data from a borehole. We found that a better match to the salinity data is obtained if the increase of permeability is taken up by the fault zone rather than uniformly by the entire model. A smaller-scale match to the temperature, pressure, and density profiles from two boreholes indicated that there was a low permeability fault in between the two boreholes.

報告書

亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行評価のためのデータ取得・解析,2

下茂 道人*; 熊本 創*; 唐崎 建二*; 佐藤 久; 澤田 淳

JAEA-Research 2008-101, 70 Pages, 2009/03

JAEA-Research-2008-101.pdf:7.03MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全評価では、最終処分施設建設地の選定までの各調査段階において、調査地区の特性を把握し、地下水流動及び物質移行モデルの構築や、モデル解析のためのパラメータ設定に適宜反映させることが重要である。従来の研究では、堆積岩における物質移行現象に関しては、粒子間間隙を主な移行経路として考えてきた。しかし、亀裂が発達した堆積岩においては、亀裂が粒子間間隙よりも卓越した水みちを形成する可能性がある。本研究では、亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行データを室内試験により拡充するとともに、それらのデータに基づいた数値解析により、パラメータ値の違いが岩盤内の物質移行現象に与える影響を整理した。また、堆積岩が分布する広域的なスケールでの地下水流動場を評価する手法開発の一環として、幌延地域の孔内温度分布データに着目した検討により検討対象としたボーリング孔間に透水係数の低い断層のコア部の存在を推定した。

論文

立坑の冠水・排水時の湧水量・水圧観測データを用いた水理地質構造モデルの構築

熊本 創*; 下茂 道人*; 三枝 博光; 大山 卓也

第38回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.281 - 286, 2009/01

日本原子力研究開発機構では、岐阜県瑞浪市において、おもに結晶質岩を対象とした地下研究施設の建設を進めている。施設建設にあたっては、坑内湧水量や周辺への水圧応答など、建設に伴うデータ取得を行っている。また、掘削途中(深度約180m地点)では、排水処理方法の改善のため、掘削及び排水を停止し、坑内は一時的に冠水され、その後、再排水された。この一連の坑内水位変動は、大規模な回復・揚水試験と考えられ、これに伴う水圧応答データは、周辺の水理地質構造や透水性評価に非常に有効なデータである。本報では、この掘削・冠水・再排水時の湧水量や水圧応答データを用いて、筆者等がこれまでに構築してきた水理地質構造モデルの妥当性確認及び更新の結果について述べる。

論文

Evaluation of uncertainties originating from the different modeling approaches applied to analyze regional groundwater flow in the Tono area of Japan

井尻 裕二*; 三枝 博光; 澤田 淳; 小野 誠*; 渡辺 邦夫*; 唐崎 建二*; Doughty, C.*; 下茂 道人*; 文村 賢一*

Journal of Contaminant Hydrology, 103(3-4), p.168 - 181, 2009/01

 被引用回数:9 パーセンタイル:30.29(Environmental Sciences)

高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価においては、シナリオ,概念モデル及び入力パラメータ値の不確実性が計算結果に及ぼす影響を定量的に評価することが重要な課題の1つとなっている。本研究では、複数の不均質連続体モデルを用いて東濃地域周辺を対象とした広域地下水流動解析を実施し、概念モデルに起因した不確実性について検討を行った。その結果、概念モデルの不確実性は、解析技術者が設定する境界条件及びモデル化する水理地質構造などに大きく依存し、確率論的モデルにおけるモンテカルロシミュレーションのばらつきに起因した不確実性よりも大きいことが明らかとなった。

論文

Hydrogeological characterization for estimation of hydraulic responses due to construction of the Mizunami Underground Research Laboratory

三枝 博光; 下茂 道人*; 熊本 創*; 尾上 博則; 竹内 竜史; 竹内 真司; 大山 卓也

Proceedings of 36th International Association of Hydrogeologists Congress 2008 (IAH 2008) (CD-ROM), 10 Pages, 2008/10

超深地層研究所は、結晶質岩(花崗岩)を主な対象とした深地層の研究施設の一つであり、この計画では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画における地下水流動特性評価においては、水理調査と水理地質構造モデルの構築,地下水流動解析を繰り返し実施してきた。このモデル化・解析は、地下施設への地下水流入量及び地下施設建設が周辺環境へ与える影響の推定を目的として実施した。その結果、モデル化・解析結果の信頼性向上及び妥当性確認のために必要な水理地質構造などを抽出することができた。また、研究施設建設中の水圧応答データを用いたモデルの妥当性確認及び更新を行った。本稿では、これらの結果について紹介する。

報告書

亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行評価のためのデータ取得・解析(委託研究)

下茂 道人*; 熊本 創*; 唐崎 建二*; 澤田 淳; 前川 恵輔; 佐藤 久

JAEA-Research 2008-029, 95 Pages, 2008/03

JAEA-Research-2008-029.pdf:4.51MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分サイトの性能評価にあたっては、天然バリアを構成する岩盤中における水理・物質移行特性を適切に評価することが重要である。しかし、これまでの知見から、特に幌延地域の亀裂の発達した堆積岩では、亀裂性媒体と多孔質媒体の双方の特徴を併せ持った性質を有することが明らかとなってきている。本件では、亀裂を有する堆積岩中における水理・物質移行パラメータの拡充を目的とした室内試験を実施するとともに、特に岩盤中の物質移行現象の評価で重要となる亀裂内の実流速について、その違いが亀裂を有する堆積岩内の物質移行現象に与える影響について数値解析的な検討を行った。また、幌延地域は、地下水中に塩水及び溶存ガスが含まれるとともに、地下深部において高い間隙水圧が認められる場所が確認されている。本件では、この高圧箇所の形成要因を把握することを目的とした数値解析的検討を行った。

報告書

亀裂を有する軟岩の水理・物質移行特性データの取得・解析(委託研究)

下茂 道人*; 熊本 創*; 前川 恵輔

JAEA-Research 2007-016, 141 Pages, 2007/03

JAEA-Research-2007-016.pdf:20.36MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分サイトの性能評価にあたっては、天然バリアを構成する岩盤中における水理・物質移行特性を適切に評価することが重要である。これまで軟岩における物質移行現象は、粒子間間隙を主な移行経路と考えてきた。しかし亀裂が発達した軟岩では、亀裂が卓越した水みちを形成する可能性がある。本研究は、亀裂を有する軟岩中における水理・物質移行特性の解明を目的とし、軟岩試料を対象とした室内試験及び解析を行った。幌延深地層研究センターの試錐孔(HDB-9$$sim$$11孔)で採取されたコア試料を対象とした室内試験(透水試験,トレーサー試験,拡散試験)を実施し、深度,地層の種類や年代,続成作用等が試験結果に与える影響を検討した。さらにブロック型の自然亀裂試料を用いた透水試験,トレーサー試験を実施し、試験規模の違いによる水理・物質移行パラメータの変化について検討した。また、実スケールの岩盤を想定した亀裂を有する軟岩中の流れと物質移行現象の概念モデルに関する数値解析的検討を行い、岩盤のモデル化手法に関する考察を行った。なお、本研究は旧核燃料サイクル開発機構の成果である。

論文

幌延深地層研究計画における地下研究施設掘削に伴う地下水流動予測解析; 地上からの調査結果に基づく水理地質構造のモデル化と解析

熊本 創*; 下茂 道人*; 操上 広志

地下水流動解析とモデル化に関するシンポジウム発表論文集, p.43 - 50, 2007/01

本研究は、これまでの地表からの調査結果に基づいて構築された水理地質構造モデルを用いて、研究坑道の掘削過程を模擬した地下水流動解析を行い、掘削に伴う研究坑道への湧水量や周辺の水位,水圧変化等の予測解析を実施したものである。解析の結果、小断層帯が湧水量や周辺の水圧へ与える影響が大きく、またその分布の違いによる予測湧水量のばらつきが大きいことが明らかとなった。

論文

孔間水理試験データを用いた地下水流動モデルのキャリブレーション

熊本 創*; 下茂 道人*; 三枝 博光; 尾上 博則

第36回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.287 - 292, 2007/01

日本原子力研究開発機構では、岐阜県瑞浪市において、地下研究施設建設に伴う地下水流動場への影響予測のための水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を進めている。筆者等は、これまでに、地表からの探査やボーリング調査結果等に基づき、モデルの構築及び周辺観測井内の定常状態の水頭観測値を用いた水理パラメータの同定を行ってきた。今回、孔間水理試験で得られた非定常データを用い、揚水に対する圧力応答の再現性に着目した、地質構造及び水理パラメータの同定を実施した。その結果、遮水性や透水性を有する断層等の地質構造を反映することで、孔間の圧力応答を再現できた。また、定常観測値によるキャリブレーションでは求められない、比貯留係数の特定が可能であることがわかった。

論文

Hydrogeological model in Horonobe Underground Research Laboratory project

操上 広志; 國丸 貴紀; 藪内 聡; 瀬尾 昭治; 下茂 道人*; 熊本 創*

Proceedings of 2nd International Conference on Coupled T-H-M-C Processes in Geo-systems; Fundamentals, Modeling, Experiments and Applications (GeoProc 2006), p.584 - 589, 2006/05

日本原子力研究開発機構が進めている幌延深地層研究計画では、堆積岩の水理地質及び地球化学に関する調査・モデル化を実施している。本論文は水理地質調査及びモデル化の現状を報告するものである。水理地質調査はおもに深層ボーリング孔を利用した水理試験,フローメーター検層,コアを利用した室内試験から成る。これまでの調査から、透水係数に深度依存性があることや割れ目帯が水理特性に大きく寄与していることがわかってきた。これらの知見に基づき、割れ目帯の空間的分布を考慮した等価不均質連続体モデルを利用した地下水流動解析を実施し、水圧と比較することでモデルの妥当性を検討した。

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