検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 43 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Direct numerical demonstration of sign-preserving quasiparticle interference via an impurity inside a vortex core in an unconventional superconductor

永井 佑紀; 中井 宣之*; 町田 昌彦

Physical Review B, 85(9), p.092505_1 - 092505_4, 2012/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:44.07(Materials Science, Multidisciplinary)

銅酸化物高温超伝導体等の非従来型超伝導体は、原子力分野をはじめとして、さまざまな産業への応用も期待され世界中で盛んに研究されている。しかし、最も重要な超伝導発現機構は解明されておらず、超伝導を担う電子ペアがどのような対称性であるのかを明らかにすることが大きな課題の一つとして残されている。本論文では、上記課題に対し、走査型トンネル顕微鏡で観測される準粒子干渉効果を詳細に解析することにより、その対称性が決定可能であるという報告を行う。なお、上記課題の解決にあたっては、超大規模並列計算可能な自己無撞着計算手法の開発を行い、従来試みることすら不可能であった巨大な系を極めて効率の高い並列計算を用いて取り扱えたことが課題解決につながった。本論文では、計算量の低減が実現可能なロジックについても報告し、実際の計算時間等の比較結果も示す。以上、これらの結果は、超伝導機構解明手法の理論的提案のみならず、実空間第一原理計算等の広大な系を量子的レベルで取り扱える手法の一つとして有用であり、さまざまな系に適用可能であり、広く原子力分野の材料開発のためのシミュレーション基盤開発に資する成果と位置付けられる。

論文

Low-lying excitations induced by non-magnetic impurities in $$d$$-wave superconductors

中井 宣之; 永井 佑紀; 町田 昌彦

Physica C, 471(21-22), p.743 - 746, 2011/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

超伝導研究では現在、不純物による超伝導のダメージがホットな課題であり、第一原理的な数値計算による評価や近似理論を用いた簡易的な手法による評価等、さまざまな異なる手法を用いて研究が行われており、結果の理解や解釈に大きな混乱がある。そこで、本研究では異なる代表的な理論手法に基づいて、$$d$$波超伝導体の非磁性不純物による低励起状態の数値計算を行い、両者の結果を比較した。1つは実座標空間のボゴリューボフ-ド・ジャン理論、もう1つは波数空間のボルン近似の計算である。その結果、それら2つの手法による低励起計算の結果は等価であることをフーリエ変換を用いて実証することに成功した他、等価性が破れる極限についての知見も得ることができた。今後、この成果により、課題ごとに研究手法を適切に取捨選択することが可能となる。なお、本成果はJST・受託研究「超伝導新奇応用のためのマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーション基盤の構築」の研究成果である一方、原子力材料のマルチスケールシミュレーション研究開発にも資する成果である。

論文

Microwave surface impedance measurements of LiFeAs single crystals

今井 良宗*; 高橋 英幸*; 北川 健太郎*; 松林 和幸*; 中井 宣之*; 永井 佑紀; 上床 美也*; 町田 昌彦; 前田 京剛*

Journal of the Physical Society of Japan, 80(1), p.013704_1 - 013704_4, 2011/01

 被引用回数:36 パーセンタイル:81.82(Physics, Multidisciplinary)

鉄系高温超伝導体の超伝導発現機構は、未だ謎が多く未解明であるが、臨界温度や臨界磁場が高く、産業や原子力分野での応用を念頭に置いた場合、極めて有力な材料の一つである。したがって、その超伝導発現機構を理解し、さらに高温や高磁場でも安定な超伝導を得ることが可能となれば、応用上の大きな発展が期待できる。超伝導発現においては、電子の対が超伝導を担うことが知られていることから、二つの電子がどのようなペアリングをしているのかを明らかにすることが、超伝導発現機構を理解するための第一歩である。本論文では、この第一歩を進めるため、一つの鉄系高温超伝導体であるLiFeAs単結晶に対し、マイクロ波表面インピーダンス測定を行い、低温での磁場侵入長を測定し、その結果を数値計算結果と比較することで、この物質がマルチバンド由来の超伝導ギャップを持っていることを明らかにした。本成果は、バラエティ豊かな鉄系高温超伝導体の普遍的性質を捉えたものであり、高温超伝導のメカニズム解明に対し、一つの知見を与えうる成果である。

論文

Phenomenological theory for $$pm$$s-wave superconducting states of iron-based superconductors

町田 昌彦; 永井 佑紀*; 太田 幸宏; 中井 宣之; 中村 博樹; 林 伸彦*

Physica C, 470(Suppl.1), p.S372 - S374, 2010/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.12(Physics, Applied)

この発表では、鉄系超伝導体の3つの現象論による成果を報告する。一つ目は、$$pm$$s波という対称性を仮定することで、多くの異なる実験結果を自己無撞着に説明できること、二つ目は、その$$pm$$s波の対称性を確認する実験方法、三つ目は、多結晶体におけるその$$pm$$s波による臨界電流値の見積もりである。

論文

Small jump of specific heat and small gap in iron pnictide superconductors

中井 宣之; 中村 博樹; 太田 幸宏; 永井 佑紀*; 林 伸彦*; 町田 昌彦

Physica C, 470(Suppl.1), p.S368 - S369, 2010/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.48(Physics, Applied)

We demonstrate that a realistic multi-band model consistently explains the specific heat of typical iron-based superconductor. With density of states of each band obtained by first principle calculations, we evaluate multiple full-gap amplitudes from the angle resolved photoemission spectroscopy and successfully reproduce the specific heat. Consequently, it is found that the specific heat strongly depends density of states. In addition, the present calculations reveal that superconducting states of the iron-based pnictide are mainly characterized by two factors. One is an amplitude difference between large and small gaps, and the other is the distribution of their gap amplitudes.

論文

Simulation study on the vortex penetration in the presence of the square antidot array

中井 宣之; 町田 昌彦

Physica C, 470(20), p.1148 - 1150, 2010/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:43.49(Physics, Applied)

On the basis of the time-dependent Ginzburg-Landau theory we perform numerical simulations to study vortex penetration in the presence of the square antidot array. Two types of vortex penetration are demonstrated as the simulation results. The field penetration pattern is dependent on the size of the antidots, which is a critical factor for the direction of the vortex penetration.

論文

First-principles-based $$s$$$$^{pm}$$-wave modeling for iron-based superconductors; Specific heat and nuclear magnetic relaxation rate

中井 宣之; 中村 博樹; 太田 幸宏; 永井 佑紀; 林 伸彦*; 町田 昌彦

Physical Review B, 82(9), p.094501_1 - 094501_5, 2010/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.96(Materials Science, Multidisciplinary)

最近、発見された鉄砒素系超伝導体と呼ばれる物質群は、その超伝導転移温度が銅酸化物高温超伝導体に次いで高いため、超伝導の発現機構を調べる基礎研究だけでなく、応用研究も盛んに行われている。しかし、現時点で、この鉄砒素系超伝導体では、従来の理論だけで解決できない実験事実が非常に多く、異なるさまざまな結果の系統的理解に至っていない。そこで、この問題を解決するため、発表者らは、鉄砒素系超伝導体の第一原理計算に基づく$$s$$$$^{pm}$$波超伝導体模型を用い、比熱と核磁気緩和率の実験の再現を数値計算手法を使って行った。その結果、バンドごとに異なる超伝導ギャップの大きさを決め、それらの比を物質依存させることにより、比熱と核磁気緩和率の実験結果の再現に成功したほか、それらは光電子分光,磁場侵入長測定の実験結果とも矛盾しないことを明らかにした。また、本研究結果に基づくと、比熱,核磁気緩和率,磁場侵入長等の実験結果をよりよく再現するのは、非従来型である$$s$$$$^{pm}$$波のマルチギャップ超伝導であると断定できることがわかった。なお、本研究は、科学技術振興機構からの受託研究課題「超伝導新奇応用のためのマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーション基盤の構築」の下、行われた。

論文

Ambegaokar-Baratoff relations for Josephson critical current in heterojunctions with multigap superconductors

太田 幸宏; 中井 宣之; 中村 博樹; 町田 昌彦; 猪谷 大介*; 大橋 洋士*; 小山 富男*; 松本 秀樹*

Physical Review B, 81(21), p.214511_1 - 214511_6, 2010/06

 被引用回数:32 パーセンタイル:75.43(Materials Science, Multidisciplinary)

多重トンネル径路を有するSISジョセフソン接合に適用できるようAmbegaokar-Baratoff関係式を拡張した。この結果を鉄系超伝導体(5バンド超伝導体)と通常のBCS超伝導体(1バンド超伝導体)からなるヘテロジョセフソン接合に適用することで、$$I_{rm c}R_{rm n}$$が理論的な上限値に評価される。われわれは、こうした上限値が鉄系超伝導体のペア対称性を同定するうえで有用であることを明らかにした。すなわち、測定された$$I_{rm c}R_{rm n}$$がこの上限値より小さければ、鉄系超伝導体は$$pm s$$対称性と結論づけることができる。

論文

Exact diagonalization studies on two-band minimal model for iron-based superconductors

奥村 雅彦; 中井 宣之; 中村 博樹; 林 伸彦; 山田 進; 町田 昌彦

Physica C, 469(15-20), p.932 - 935, 2009/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:36.66(Physics, Applied)

最近発見された鉄系超伝導体の超伝導発現機構が盛んに研究されているが、すべての実験結果を説明できる発現機構は未解明である。そこで、われわれは2バンドミニマムモデルを厳密対角化法により数値的に厳密に解き、その解明を目指した。特に、実験の状況から、バンド内のオンサイト斥力(U),バンド間のオンサイト斥力(U'),フント結合(J)は未定とし、これらをフリーパラメータとして束縛エネルギーとスピンギャップエネルギーを評価した。その結果、J=0の場合はU'$$>$$Uの場合に束縛エネルギーが負になり、スピンギャップエネルギーが正になることがわかった。これは、このパラメータ領域で超伝導が発現する可能性を示しており、物理的背景等考察が必要ではあるが、これまでにない超伝導発現機構であることが期待される。

論文

Simulation study for the orientation of the driven vortex lattice in an amorphous superconductor

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

Physica C, 469(15-20), p.1106 - 1109, 2009/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:42.43(Physics, Applied)

弱い磁束ピン止めが多く存在するアモルファス超伝導体では、磁束の配置はグラス構造を示す。しかし、電流を印加して磁束を駆動すると、磁束構造は運動する格子構造に変化する。この運動する磁束格子の配向は磁束ピン止めに影響を受けることが実験によって観測された。われわれはシミュレーションによる実験の再現、及びそのメカニズム解明を目的とした研究を行った。時間依存するギンツブルグ・ランダウ理論を用い、磁束ピン止めが多く存在する場合の電流駆動による磁束運動を数値的にシミュレーションした。そのシミュレーションの結果、弱い磁束ピン止めが多く存在する場合、運動する磁束格子は磁束の運動する方向に第2近接磁束があることがわかった。これは磁束ピン止めがない場合に対して30度回転している。運動する磁束格子の配向が磁束ピン止めの影響を受けるという実験結果を本研究のシミュレーションで再現した。

論文

First-principle calculation for the phonon structure on iron-based superconductors

中村 博樹; 林 伸彦; 中井 宣之; 町田 昌彦

Physica C, 469(15-20), p.1024 - 1026, 2009/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:33.2(Physics, Applied)

3つの典型的な鉄系超伝導物質(LaFeAsO, BaFe$$_2$$As$$_2$$, FeSe)に対して第一原理計算によるフォノンの解析を行った。3つの物質はそれぞれ別の結晶構造を持っているが、鉄原子に関する光学フォノンはよく似た分散を示していることを発見した。さらに、FeSeに対してはフォノンの圧力効果も計算した。圧力をかけることによって鉄を含む光学フォノンの振動数が上昇し、さらにはフェルミエネルギーでの状態密度の上昇も見られた。これらの結果は高圧化での超伝導転移温度の上昇と関係する可能性がある。

論文

First-principle electronic structure calculations for magnetic moment in iron-based superconductors; An LSDA + negative U study

中村 博樹; 林 伸彦; 中井 宣之; 奥村 雅彦; 町田 昌彦

Physica C, 469(15-20), p.908 - 911, 2009/10

 被引用回数:25 パーセンタイル:68.57(Physics, Applied)

鉄系超伝導体における鉄原子の磁気モーメントの実験と理論での食い違いを解明するために、LaFeAsO$$_{1-x}$$F$$_{x}$$($$x=0.0$$及び$$x=0.125$$)に対してLSDA+$$U$$法による第一原理計算により電子状態を求めた。結果として、母物質及びドープされた物質の両方において$$U$$を負にすることによって実験をよく再現することを確認した。$$U$$が負になる理由としてはLSDAで期待される以上に鉄原子の電子軌道においてはクーロン相互作用が遮蔽されていることが考えられる。どのような状態の場合に$$U$$を負にするのが有効であるかについても議論した。

論文

Ginzburg-Landau simulation for a vortex around a columnar defect in a superconducting film

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 69(12), p.3301 - 3303, 2008/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.45(Chemistry, Multidisciplinary)

発表者らはギンツブルグ-ランダウ理論に基づき、磁束のピン外れについて数値シミュレーション研究を行った。本研究では、超伝導薄膜の柱状欠陥に注目しており、1本の柱状欠陥にピンされた1本の磁束がピンから外れる様子をシミュレーションしている。なお、対象となる柱状欠陥については金属と絶縁体の場合について研究した。さらに柱状欠陥に対して垂直に磁場を印加し、磁束がピンされる超伝導薄膜の臨界膜厚を評価した。ここで、臨界膜厚とは柱状欠陥の磁束に対するピニング力を表している。本研究の成果として、臨界膜厚は磁場強度に依存し、柱状欠陥の種類にも依存することを示した。

論文

Nuclear magnetic relaxation and superfluid density in Fe-pnictide superconductors; An Anisotropic $$pm s$$-wave scenario

永井 佑紀*; 林 伸彦; 中井 宣之; 中村 博樹; 奥村 雅彦; 町田 昌彦

New Journal of Physics (Internet), 10(10), p.103026_1 - 103026_17, 2008/10

 被引用回数:76 パーセンタイル:90.84(Physics, Multidisciplinary)

鉄系超伝導体に対して、Kurokiらが提唱する5バンドモデル(Phys. Rev. Lett. 101, 087004 (2008))に基づき、核磁気緩和率と超流動密度を理論的に議論した。その結果、それら物理量の実験結果が、ギャップが全面に開いた異方的$$pm s$$波超伝導によって整合的に説明できることが示され、その$$pm s$$波超伝導ギャップが超伝導対称性の有力な候補であることがわかった。また、対象とする現象論では、逆格子空間内M点まわりの電子的$$beta$$フェルミ面上の超伝導ギャップが、異方的であると仮定した。その異方的ギャップの最大値は、最小値に対し約4倍大きく設定される。

論文

Superconducting Pb island nanostructures studied by scanning tunneling microscopy and spectroscopy

西尾 隆宏*; 安 東秀*; 野村 淳士*; 宮地 浩輔*; 江口 豊明*; 坂田 英明*; Lin, S.*; 林 伸彦; 中井 宣之; 町田 昌彦; et al.

Physical Review Letters, 101(16), p.167001_1 - 167001_4, 2008/10

 被引用回数:98 パーセンタイル:93.22(Physics, Multidisciplinary)

超伝導コヒーレンス長の0.8から2.5倍の半径を持つナノスケールサイズのPb(鉛)アイランドについて、その磁場中での超伝導特性を、低温走査型トンネル顕微鏡を用いて研究した。超伝導状態の空間プロファイルが、ゼロバイアス電圧でのトンネル伝導度測定から得られた。それぞれのPbアイランドにおいて、磁束の侵入と排斥に対する臨界磁場、及び超伝導破壊に対する臨界磁場を測定した。それらの臨界磁場がアイランドのサイズに依存することと、アイランドへの磁束侵入が可能となる最小のサイズが存在することを観測した。

論文

Simulation studies for the vortex depinning dynamics around a columnar defect in superconductors

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

Physica C, 468(15-20), p.1270 - 1273, 2008/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:26.23(Physics, Applied)

Using the time-dependent Ginzburg-Landau equation with the complex relaxation rate and Maxwell equation, we perform the numerical simulation of vortex-pinning dynamics in two cases of metal-pinning and insulator-pinning. At the same time, the vortex-flow voltage induced by the vortex-motion and the Hall coefficient are calculated. Numerical simulations reveal that the trapped vortex at the pinning-site disrupts the vortex-motion of non-trapped vortices and the Hall coefficient depends on that vortex-motion.

口頭

アモルファス超伝導体の渦糸フロー状態に対するTDGLシミュレーション

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

no journal, , 

アモルファス超伝導体では磁束渦糸ピン止めが多く存在するため、磁束渦糸の配置は格子構造ではなく、グラス構造を示すことがある。しかし、電流を印加して磁束渦糸を駆動すると、静的なグラス構造から運動する格子構造に変化することが明らかになってきた。最近、この運動する磁束格子の配向が磁束ピン止めに影響を受けていることが示唆されたため、それのシミュレーションによる確認、及びメカニズムの解明を目的とする研究を、時間依存するギンツブルグ・ランダウ理論を用い、磁束ピン止めが多く存在する場合の電流駆動による磁束運動シミュレーションを通して行った。その結果、弱い磁束ピン止めが多く存在する場合、ある磁束に注目したとき、磁束の運動する方向に第2近接磁束があることがわかった。一方、磁束ピン止めのない場合、磁束の運動する方向に最近接磁束が存在する。これらの結果から、磁束ピン止めは運動する磁束の配置に影響を及ぼし、運動する磁束格子の配向を決めることがわかった。

口頭

渦糸フロー横電圧の符号反転に対するTDGLシミュレーション

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

no journal, , 

超伝導体に磁場を印加すると磁束渦糸が現れ、その磁束渦糸は印加電流によって駆動される。この駆動された磁束渦糸は電圧を生むため、印加電流と電圧を計測することにより磁束渦糸のダイナミクスを研究することができる。本研究では、ランダムに磁束渦糸ピン止めがある場合の磁束渦糸運動によるホール電圧に注目し、その温度依存性について数値シミュレーションを行った。その結果、ホール電圧の温度依存性において、低温と高温でホール電圧の符号が異なる結果が得られた。低温で起こるホール電圧の符号変化は、ホール電圧を生じさせる磁束渦糸運動が、ピン止めされた磁束渦糸の環状電流に影響されることに起因する。当研究結果によって、幾つかの超伝導体で観測されたホール電圧の符号反転は、ピン止めされた磁束渦糸と運動する磁束渦糸が同時に存在し、互いに影響を及ぼしあうことで説明される。

口頭

渦糸格子フローのシミュレーション研究

中井 宣之; 林 伸彦; 町田 昌彦

no journal, , 

弱い磁束ピン止めが多く存在するアモルファス超伝導体では、磁束の配置は格子構造ではなくグラス構造を示す。しかし、電流を印加して磁束を駆動すると、グラス構造から運動する格子構造に変化する。最近、この運動する磁束格子の配向は磁束ピン止めに影響を受けていることが観測されたため、それのシミュレーションによる確認、及びメカニズムの解明を目的としたシミュレーション研究を行った。その結果、弱い磁束ピン止めが多く存在する場合、運動する磁束格子は磁束の運動する方向に第2近接磁束があることがわかった。さらに、温度を上げた場合、磁束ピン止めのない場合と同様に、磁束の運動する方向に最近接磁束が現れることがわかった。この結果は磁束の運動における格子構造がある決まりに従って配置されていることを意味しており、それを解明することで磁束運動の詳細な機構の把握が可能となる。

口頭

密度行列繰り込み群による光学格子中pバンドフェルミオンの解析

奥村 雅彦; 大西 弘明; 中井 宣之; 山田 進; 町田 昌彦

no journal, , 

近年発達が目覚ましい光学格子フェルミ原子気体系において、縮退した多バンド効果が本質的に重要な役割を果たすであろうpバンド光学格子系(2バンド)におけるフェルミ原子の振る舞いについて、密度行列繰り込み群法を用いて解析した。これは、最近発見された鉄系高温超伝導体が本質的に多バンド構造が重要な役割を果たしていると考えられていることと関連し、多バンド構造を持つ物質の物性解明のために役立つ模型であると考えられる。今回の発表ではバンド内・バンド間の斥力がともに大きな場合のシミュレーション結果を発表した。結果は2バンドにまたがる反強磁性的な振る舞いが見られた。これは物理的描像から予想される結果と一致する。今後は計算精度の向上やパラメータサーチが課題である。

43 件中 1件目~20件目を表示