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論文

Effect of starch retrogradation on molecular dynamics of cooked rice by quasi-elastic neutron scattering

平田 芳信*; 中川 洋; 山内 宏樹; 金子 耕士; 萩原 雅人; 山口 秀幸*; 大元 智絵*; 勝野 那嘉子*; 今泉 鉄平*; 西津 貴久*

Food Hydrocolloids, 141, p.108728_1 - 108728_7, 2023/08

結晶化度は食品や材料の機械的性質に反映される。結晶化度は澱粉の構造ダイナミクスと関係しているはずである。本研究では、中性子準弾性散乱(QENS)を用いて、炊飯澱粉の老化に伴う分子ダイナミクスの変化を調べた。測定されたQENSの幅は老化に伴い狭くなった。また、弾性非干渉散乱構造因子(EISF)は増加し、老化現象に伴い分子ダイナミクスが空間的に抑制されることが示された。低移動度と高移動度をそれぞれ結晶相と非晶質相に対応させた2値分布の連続拡散モデルを用いてEISFを解析したところ、低移動度成分の割合が老化によって増加することが示された。

論文

Development of an ${it in-situ}$ continuous air monitor for the measurement of highly radioactive alpha-emitting particulates ($$alpha$$-aerosols) under high humidity environment

坪田 陽一; 本田 文弥; 床次 眞司*; 玉熊 佑紀*; 中川 貴博; 池田 篤史

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1030, p.166475_1 - 166475_7, 2022/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:33.4(Instruments & Instrumentation)

福島第一原子力発電所(1F)の長期的な廃止措置において、損傷した原子炉に残存する核燃料デブリの取り出しは、技術的に多くの困難を伴う不可避の重要課題である。デブリ取り出しは機械的な切断を伴い、$$alpha$$放射性核種を含む微粒子($$alpha$$エアロゾル)が高濃度で発生し、吸入時の健康リスクが大きい。1Fの解体・廃止措置における作業員の放射線被ばくを最小化するためには、粒子の発生場所である原子炉格納容器(PCV)内における$$alpha$$エアロゾルの濃度を監視することが重要である。このため、$$alpha$$エアロゾルのin-situモニタリングシステム(in-situ alpha air monitor: IAAM)を開発し、1Fの実環境で想定される条件下でその技術的性能を検証した。IAAMは次の4つの技術的要求を満たすことが確認された。(1)高湿度下での安定動作、(2)フィルターレス動作、(3)高計数率の$$alpha$$線測定能力、(4)高バックグラウンドの$$beta$$/$$gamma$$線下でも$$alpha$$線が選択的に測定できること。IAAMは、高湿度環境(相対湿度100%)及び$$beta$$/$$gamma$$線高バックグラウンド(最大100mSv/hの$$gamma$$線)下で、濃度3.3 $$times$$ 10$$^{2}$$ Bq/cm$$^{3}$$以上の$$alpha$$エアロゾルを計数の飽和なしに、選択的に測定することが可能であることが確認された。これらの結果は、IAAMが燃料デブリの解体時及び1Fの長期的な廃止措置全体において、信頼性の高い$$alpha$$エアロゾルのモニタリングシステムとして利用できる可能性を示すものである。

論文

High temperature gas-cooled reactors

武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.

High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02

本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950$$^{circ}$$Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。

報告書

2019年度夏期休暇実習報告; HTTR炉心を用いた原子力電池に関する予備的検討; 核設計のための予備検討,2

石塚 悦男; 中島 弘貴*; 中川 直樹*; Ho, H. Q.; 石井 俊晃; 濱本 真平; 高松 邦吉; Kenzhina, I.*; Chikhray, Y.*; 松浦 秀明*; et al.

JAEA-Technology 2020-008, 16 Pages, 2020/08

JAEA-Technology-2020-008.pdf:2.98MB

2019年度の夏期休暇実習において、HTTR炉心を原子力電池に見立てた場合の核的な予備検討を実施し、MVP-BURNを用いて熱出力5MWで30年の連続運転が可能となる燃料の$$^{235}$$U濃縮度と可燃性毒物に関して検討した。この結果、$$^{235}$$U濃縮度が12%、可燃性毒物の半径及び天然ホウ素濃度が1.5cm及び2wt%の燃料が必要になることが明らかとなった。今後は、炉心の小型化について検討する予定である。

論文

Reactor physics experiment in graphite moderation system for HTGR, 1

深谷 裕司; 中川 繁昭; 後藤 実; 石塚 悦男; 川上 悟; 上坂 貴洋; 守田 圭介; 佐野 忠史*

KURNS Progress Report 2018, P. 148, 2019/08

日本原子力研究開発機構は高温ガス炉の核設計予測手法の高度化を目的とした研究開発を始めた。商用高温ガス炉初号基のためのフルスケールモックアップ試験を回避できる可能性がある一般化バイアス因子法の導入と高温ガス炉体系への炉雑音解析の導入を目的とする。そのために、B7/4"G2/8"p8EUNU+3/8"p38EU(1)と名付けた黒鉛減速体系炉心を京都大学臨界実験装置KUCAのB架台に新たに構築した。この炉心は一般化バイアス因子法を用いるための参照炉心としての役割を果たし、この炉心では、炉雑音解析手法開発に必要な炉雑音の測定も行っている。それに加え、HTTR運転員の保安教育も行った。

論文

Numerical evaluation on fluctuation absorption characteristics based on nuclear heat supply fluctuation test using HTTR

高田 昌二; 本多 友貴*; 稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 石井 俊晃; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10

HTGRに接続する核熱利用システムの設計では、化学プラント会社の容易な参入を可能にするため、非原子炉級で設計されるが、熱利用システムで異常が発生した場合でも原子炉の運転を継続できることとしている。需要地近接立地で負荷追従運転を実現するため、原子炉入口および出口冷却材温度を一定に保ちながら一次系ガス圧力を変化させるインベントリ制御は原子炉出力を制御する方法の候補の1つとされている。HTTRを用いた非核加熱運転による熱負荷変動吸収試験結果をもとに、異なる一次系ガス圧力で原子炉入口温度をステップ状に変動させた。数値解析の結果、圧力の低下により変動吸収特性が劣化しないことが明らかになった。また、原子炉出力の80%でも、原子炉出口温度がスクラムレベルに達しないことも明らかにした。

論文

Uncertainty analysis for source term evaluation of high temperature gas-cooled reactor under accident conditions; Identification of influencing factors in loss-of-forced circulation accidents

本多 友貴; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 4(3), p.031013_1 - 031013_11, 2018/07

近年、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて、不確実さ評価の重要性が高まっている。本研究では、高温ガス炉の不確実さ伝搬評価の入力値となる影響因子の系統的な選定手順を提案するとともに本手法の適用性確認を目的とし試評価を実施した。試評価は、高温ガス炉の代表的な過渡事象である減圧事故に制御棒挿入失敗が重畳した場合を対象とし、ソースターム評価に影響を及ぼす燃料温度を不確実さ因子に設定し核熱流動の観点から実施し、結果として、提案した手法により16の影響因子を選定した。今後は選定した影響因子を入力値とし不確実さ伝搬解析を実施予定である。

論文

Uncertainty analysis for source term evaluation of high temperature gas-cooled reactor under accident conditions; Identification of influencing factors in loss-of-forced circulation accidents

本多 友貴; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 大橋 弘史

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 9 Pages, 2017/07

近年、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて、不確実さ評価の重要性が高まっている。本研究では、高温ガス炉で想定される減圧事故に制御棒挿入失敗が重畳した事象を対象とした不確実さ評価手法の確立を目指した検討を進めており、ソースターム評価に影響を及ぼす燃料温度評価の不確実さの定量化を目指している。本論文では、そのはじめとして、不確実評価の入力値となる重要因子選定手順を提案するとともに変動パラメータの系統的な導出及び当該変動パラメータが保有する不確実さ抽出の結果について報告する。

報告書

HTTRを用いた崩壊熱最適評価手法の適用性確認試験(非核加熱試験); 原子炉の残留熱除熱特性評価モデルの検証

本多 友貴; 稲葉 良知; 中川 繁昭; 山崎 和則; 小林 正一; 青野 哲也; 柴田 大受; 石塚 悦男

JAEA-Technology 2017-013, 20 Pages, 2017/06

JAEA-Technology-2017-013.pdf:2.52MB

崩壊熱は高温ガス炉の代表的な事象である減圧事故時の高温ガス炉の固有の安全性を示す上で重要な因子である。これまで、安全評価で使用する崩壊熱については、旧原子力安全委員会の安全審査指針に基づき、十分な保守性を考慮した評価式を用いてきた。一方で、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて不確実さ評価の重要性が高まっている。これを受けて、原子力機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)を活用して不確実さ評価手法の確立を目指した研究を進めているが、本検討を進めるにあたり参照値となる崩壊熱データが必要となった。しかしながら、これまで、ブロック型高温ガス炉を対象とした崩壊熱最適評価手法の適用性確認に必要なデータは存在していない。そこで、HTTRを用いて、実炉データに基づく崩壊熱の評価を実施し、崩壊熱最適評価手法の適用性確認に必要なデータ取得を目指す。一連の試験の初めとして、平成28年度2月に、長期運転をしていないHTTRを用いて、崩壊熱が無い理想的な条件の下、崩壊熱評価の適用性確認試験(コールド試験)実施し、高温ガス炉の残留熱除熱特性データを取得した。本報告書では、実炉データに基づく崩壊熱の評価手法の提案をすると共に、当該評価に必要となる原子炉の残留熱除熱特性評価手法の検証について報告する。

論文

Investigation of absorption characteristics for thermal-load fluctuation using HTTR

栃尾 大輔; 本多 友貴; 佐藤 博之; 関田 健司; 本間 史隆; 澤畑 洋明; 高田 昌二; 中川 繁昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 54(1), p.13 - 21, 2017/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.62(Nuclear Science & Technology)

原子力機構ではGTHTR300Cの設計研究を行っている。水素製造施設のような熱利用系において発生した異常による熱負荷の変動が発生した場合でも、原子炉システムは、安定かつ安全な運転、更に安定な電力供給を継続することが求められている。そのためには、熱負荷変動を原子炉システムで吸収でき、安定かつ安全な運転を継続できることを実証する必要がある。原子力機構では、原子炉及びIHXによる熱負荷変動吸収特性を明らかにするために、核熱を伴わない熱負荷変動吸収試験を計画・実施した。その結果、原子炉は予想より大きな吸収容量を有しており、IHXも熱利用系で発生した熱負荷変動を吸収できることを明らかにすることができた。このことから、原子炉及びIHXは、熱利用系で発生した熱負荷変動の有意な吸収容量を有していることを確認した。さらに、RELAP5/MOD3に基づいた安全評価コードは、熱負荷変動吸収挙動を保守的に評価できることを確認した。

論文

Sensitivity analysis of xenon reactivity temperature dependency for HTTR LOFC test by using RELAP5-3D code

本多 友貴; 深谷 裕司; 中川 繁昭; Baker, R. I.*; 佐藤 博之

Proceedings of 8th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2016) (CD-ROM), p.704 - 713, 2016/11

高温ガス炉は固有の安全性を保有しており、この安全性を実証するために高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて強制冷却喪失試験(LOFC試験)を実施している。原子炉出力9MWにおけるLOFC試験では、原子炉出力低下後に再臨界が確認された。これまで、強制冷却喪失事象を評価するため、RELAP5-3Dコードを用いて一点炉動特性解析手法の高度化を進めてきている。本研究では、高温ガス炉は原子炉出入口に大きな温度差があり、過渡時の温度変動領域が大きいことから、Xe-135反応度の温度依存性に着目し、Xe-135の吸収断面積の温度依存性について、原子炉出力9MWにおけるLOFC試験における再臨界への影響を評価した。その結果、このXe-135反応度の温度依存性の影響は非常に大きく、高温ガス炉の強制冷却喪失事象においてはこの温度依存性を適切に考慮することが重要であることを明らかにした。

論文

Nuclear heat supply fluctuation tests by non-nuclear heating with HTTR

稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041001_1 - 041001_7, 2016/10

高温ガス炉の熱利用系は、化学プラントメーカーの参入拡大と経済性向上のため、非原子力級として設計される。したがって、熱利用系で異常事象が生じても、原子炉の運転を続けられることが必要である。原子力機構は、異常事象後に原子炉の運転を続ける際の熱負荷変動吸収を評価するための計算コードを開発し、HTTRの運転データを用いてコードを改良してきた。しかしながら、更なるコードの改良のためには、原子炉入口冷却材温度の変動に対応する炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の過渡温度挙動に関するデータが不足していた。そこで、HTTRを使った核熱供給変動試験を、熱的効果に焦点を絞った非核加熱運転で実施した。試験では、冷却材ヘリウムガス温度をガス循環機の圧縮熱によって120$$^{circ}$$Cまで加熱し、新しい試験手順を考案することによって17$$^{circ}$$Cの十分高い温度変動を核出力のない理想条件下で原子炉入口冷却材に加え、炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の温度応答を調べた。試験結果は、炉側部金属の温度応答が炉心支持黒鉛構造物より速いことを予測通り適切に示した。また、炉側部金属による熱負荷変動吸収のメカニズムを明らかにした。

報告書

HTTRを用いた熱負荷変動試験(非核加熱試験); 温度過渡に対する高温ガス炉システム応答特性の確認

本多 友貴; 栃尾 大輔; 中川 繁昭; 関田 健司; 本間 史隆; 澤畑 洋明; 佐藤 博之; 坂場 成昭; 高田 昌二

JAEA-Technology 2016-016, 16 Pages, 2016/08

JAEA-Technology-2016-016.pdf:2.84MB

高温工学試験研究炉(HTTR)では、温度過渡に対する高温ガス炉システム全体の応答特性を明らかにしシステム解析コードに反映することを目的とし、熱負荷変動試験(非核加熱試験)を実施した。原子炉システムでの熱負荷変動特性に対して、炉床部炉内構造物等のフィン効果等が影響する。一方、原子炉の運転中では炉心での発熱による干渉により、フィン効果の定量化が困難となる。このため、本試験では、上記弊害を排除できる非核加熱という理想的な条件において実施した。熱負荷変動試験(非核加熱試験)は、温度過渡に対する原子炉の応答特性を確認する核熱供給試験(非核加熱試験)と、中間熱交換器の応答特性を確認する熱利用系異常模擬試験(非核加熱試験)により成る。HTTRを用いた2つの非核加熱試験により、温度過渡に対する高温ガス炉システムの応答特性データを取得した。

論文

Characteristic confirmation test by using HTTR and investigation of absorbing thermal load fluctuation

本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 小野 正人; 藤原 佑輔; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 5 Pages, 2016/06

現在HTTRでは特性確証試験を実施しており、これらのうち、熱負荷変動試験をHTTR再稼働後に予定している。予備解析から、熱負荷変動により原子炉入口温度が変動した場合でも原子炉出口温度が安定することを確認している。これは、高温ガス炉が熱負荷吸収特性を持つことを意味している。本論文はこの高温ガス炉の熱負荷吸収のメカニズムに注目し、高温ガス炉の熱負荷吸収特性は大きな負の減速材反応度に起因することを解析により示した。さらに、原子炉中間地点において、黒鉛減速材反応度の添加傾向が逆転していることを明らかにした。本傾向は原子炉入口と原子炉出口のHe温度の差が大きい高温ガス炉特有のものと考えられる。

報告書

HTTR核熱供給試験(コールド試験)データによるシステム解析コードの検証及び水素製造施設異常時の原子炉挙動予測評価

本多 友貴; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 栃尾 大輔; 坂場 成昭; 沢 和弘

JAEA-Technology 2015-012, 17 Pages, 2015/06

JAEA-Technology-2015-012.pdf:11.38MB

日本原子力研究開発機構では、水素製造施設の接続に係る高温ガス炉の安全設計方針案を作成しており、水素製造施設の状態によらず原子炉施設の状態量が通常運転の範囲を逸脱しないことを水素製造施設の一般産業化の条件として提案している。本報告では、これらの条件が原子炉施設の設計を充足することを示すため、高温ガス炉システムを対象としたシステム解析コードを用いて平成27年1月にHTTRを用いて実施した核熱供給試験(コールド試験)の再現解析を行い、当該解析コードが冷却材強制循環条件下における原子炉温度過渡挙動評価へ適用可能であることを明らかにした。また、HTTRに接続予定の水素製造施設での異常時における原子炉挙動の予測解析を実施し、原子炉出力や原子炉出口冷却材温度等の注目パラメータについて、過渡変化を吸収し通常運転時の許容変動幅内に制御する設計が可能であることを示し、水素製造施設の一般産業化の条件を充足する設計が工学的に成立する見通しを確認した。

論文

Nuclear heat supply fluctuation test by non-nuclear heating using HTTR

高田 昌二; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 稲葉 良知; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 7 Pages, 2015/05

高温ガス炉熱利用系の安全設計方針の策定のため、原子炉に対する外乱の影響を評価する必要がある。出力運転における核熱供給試験を模擬するため、新たな試験手順を考案して、核熱供給試験(コールド)を実施した。熱利用システムにおける異常事象の安全評価を行うため、試験結果は、炉床部温度を計算する数値解析コードの解析モデルの検証に使われた。試験では、ヘリウムガス温度がヘリウムガス圧縮機の圧縮熱により120$$^{circ}$$Cまで加熱された状態で、十分高い外乱を原子炉入口温度に付加する必要がある。しかし、冬季運転において、冷却水の凍結防止のため、最終ヒートシンクからの放熱に技術的な制限があった。試験手順の改善の結果、十分な温度外乱が原子炉入口温度に投入された。金属構造物の応答は炉床部構造物の黒鉛ブロック温度の応答より速いことがわかった。温度の応答は、構造物の熱容量、外乱の大きさ及び伝熱条件に大きく影響を受けた。

論文

Establishment of control technology of the HTTR and future test plan

本多 友貴; 齋藤 賢司; 栃尾 大輔; 青野 哲也; 平戸 洋次; 小澤 太教; 中川 繁昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 51(11-12), p.1387 - 1397, 2014/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.88(Nuclear Science & Technology)

HTTRの制御系の性能は2002年に行われた制御系応答試験で明らかにされ、各制御系に外乱を与えても安定に制御できることを確認した。また、今後高温ガス炉が商用炉として稼働するにあたり、高温ガス炉が長期に渡り安定に高温の熱を供給できる事を実証する必要がある。本論文では、2010年に行われた長期高温連続運転試験で得られた結果を基にHTTRの長期連続運転時の制御特性の評価を行った。さらに現在、原子力機構では商用高温ガス炉として高温ガス炉水素製造システムの設計を行っており、水素製造システムで熱負荷変動が生じた場合にも原子炉が安定することが求められている。そこで、高温ガス炉水素製造システムに起因する熱負荷変動時の原子炉システムの安定性の実証と共に、高温ガス炉水素製造システムの詳細設計に必要なデータ、熱負荷変動に対する原子炉システムの応答挙動解析コードの高度化に必要なデータ収集のため、HTTRを用いた熱負荷変動試験を計画している。予備検討の結果から、実際の運転を想定し制御系を作動させた場合の挙動を示し、試験の実施条件を検討した。

論文

Development of separation technique of sodium nitrate from low-level radioactive liquid waste using electrodialysis with selective ion-exchange membranes

入澤 啓太; 中川 明憲; 鬼澤 崇*; 小河原 貴史*; 花田 圭司; 目黒 義弘

Proceedings of 15th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2013) (CD-ROM), 5 Pages, 2013/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:60.76(Engineering, Environmental)

An advanced method, in which electrodialysis separation of sodium nitrate and decomposition of nitrate ion are combined, has been developed to remove nitrate ion from low-level radioactive liquid wastes including nitrate salts of high concentration. An engineering scale apparatus with two electrodialytic devices, in which the sodium and nitrate ions were separately removed by each device, was produced on the basis of the results of fundamental investigation previously reported, and the performance of the apparatus was tested. Both the ions were successfully removed at the same time, though these ions were separately transferred using two electrodialytic devices. And also effect of several experimental parameters such as current and temperature on current efficiency of both the ions of each device was investigated.

論文

Results of whole body counting for JAEA staff members engaged in the emergency radiological monitoring for the Fukushima nuclear disaster

高田 千恵; 栗原 治*; 金井 克太; 中川 貴博; 辻村 憲雄; 百瀬 琢麿

NIRS-M-252, p.3 - 11, 2013/03

2011年3月11日の巨大な地震と津波は、莫大な量の放射性物質を環境中に放出した。地震発生の翌日、原子力機構は緊急時放射線モニタリングを開始した。福島から帰ってきた作業者を対象とした全身カウンタが開始されたのは3月末であった。この測定で得られた$$^{131}$$Iの体内残留量は検出下限値未満から7kBq、福島での作業開始日で推定された当初の吸入量は1kBq未満から60kBqであった。$$^{134}$$Cs及び$$^{137}$$Csの測定値は検出下限値未満から3kBqであった。$$^{131}$$Iの$$^{137}$$Csに対する比の中央値は11であった。最大の預託実効線量は0.8mSvで、これは3月13日から14日までに派遣された第2陣のモニタリング・チームのメンバーの値である。

論文

Measurements of $$^{131}$$I in the thyroids of employees involved in the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

栗原 治*; 金井 克太; 中川 貴博; 高田 千恵; 辻村 憲雄; 百瀬 琢麿; 古田 定昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 50(2), p.122 - 129, 2013/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:44.02(Nuclear Science & Technology)

2011年3月11日に発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震に起因する大津波により、東京電力福島第一原子力発電所は全交流電源喪失からメルトダウンに至る深刻な事故に至った。福島第一原子力発電所作業員の放射線防護システムは、この事故によりほとんどの機能を喪失した。原子力機構では、この事故支援の一環として、車載型全身カウンタによって作業員の内部被ばくモニタリングを開始したものの、さらに正確な、さらに高感度な、甲状腺沈着$$^{131}$$Iの計測がさらに求められた。本論文では、著者らの研究所で行った高純度Ge半導体検出器及び遮へい室を利用した、甲状腺計測について述べる。4月20日から8月5日までに測定した被検者の総数は560名であった。甲状腺$$^{131}$$I量の最大値及びその次に高い数値である9760Bq及び7690Bqが、5月23日に測定した2名の男性被検者から検出された。われわれの計測から得られた知見を本論文で述べる。

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