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柴田 晃; 中村 夏紀; 二川 正敏; 前川 克廣*
材料試験技術, 62(1), p.35 - 40, 2017/01
日本原子力研究開発機構は照射誘起応力腐食割れ(IASCC)研究の一環として、材料試験炉内におけるステンレス鋼のき裂進展試験の実施を計画している。当該試験ではIASCCのしきい値(610n/m (1MeV))以上に予備照射が行われたSUS316鋼と未照射のSUS316鋼の溶接が必要となる。照射材-未照射材の溶接健全性を確認するために、原子炉内で照射下材料から試験片を作り、照射材-未照射材の溶接試験を実施し、その健全性評価を行った。
柴田 晃; 涌井 隆; 中村 夏紀; 二川 正敏; 前川 克廣*; 那珂 通裕
材料試験技術, 62(1), p.41 - 47, 2017/01
現在広く使用されている核燃料被覆管材料ジルカロイ4は、より耐食性のあるM5等のZr-Nb合金への置き換えが進められている。しかしながらZr-Nb合金のジルカロイ4に対する相対的に良好な耐食性の根源は未だ明らかになっていない。Zr-Nb合金の良好な耐食性の根源を明らかにするため、M5とジルカロイ4の酸化皮膜の評価を行った。球状圧子を用いた微小硬さ試験を行い、荷重-深さ曲線に対し有限要素解析を援用しカルマンフィルタを用いた逆解析から材料定数を同定する手法よりM5とジルカロイ4の酸化皮膜の力学的特性を求め、他の手法による観察結果と比較した。その結果、M5の酸化皮膜はジルカロイ4の酸化皮膜に比較すると延性的であることが判明した。
柴田 晃; 中村 夏紀; 那珂 通裕
Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 11 Pages, 2017/00
2011年3月11日に発生したマグニチュード9.0の地震は東北地方太平洋沖地震として知られている。JMTRホットラボはこの地震により様々な損害を被った。本発表では、JMTRがこの地震から被った様々なダメージについて報告する。JMTRホットラボは鉄セル,鉛セル,コンクリートセルの三種類のセルが存在する。コンクリートセルにおいては、ホットセルの背面遮へい扉の電子錠が地震により破損した。また、ホットラボ建家の様々な場所でコンクリートにき裂が生じた。本発表ではこれらホットラボの被った損害について報告する。
中村 夏紀; 柴田 晃; 那珂 通裕
Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 4 Pages, 2017/00
JMTRホットラボは排気筒取替工事のため現在給排気設備を停止している。給排気設備停止下におけるホットラボを適切に管理するため、ホットラボでは様々な維持管理を行っている。本発表では、その1つとして施設の目張りとその有効性を確認する表面密度測定について報告する。ホットラボでは放射性物質が漏洩する可能性のある箇所をテープで目張りし、その有効性を確認するため目張り付近の表面密度測定を行い、漏洩がないことを確認している。これらの維持管理は排気筒取替工事が完了するまで行われる。
土谷 邦彦; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 柴田 晃; 中村 夏紀; 棚瀬 正和*; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 川端 方子*; 竹内 宣博*
no journal, ,
放射化法によるMo/Tc製造開発の一環として、Mo(n,)Mo反応で生成するMoから高放射能濃度のTc溶液を得る方法として、Mo/Tcのアルカリ溶液からTcのMEKによる溶媒抽出及びアルミナを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製・濃縮を組合せたMo/Tc分離・濃縮試験装置を開発した。本研究では、開発した分離・濃縮装置のMoOペレット溶解性能、溶媒抽出性能及び回収性能を調べた。この結果、高密度MoOペレットとMoO粉末を混合した試料(約300g)は、50Cで750mLの6M-NaOHで溶解することにより、2時間以内で溶解でき、目標値を達成した。また、抽出層にてMo溶解液とMEKを撹拌し、Tcの模擬元素を用いたRe回収率は、90%を達成した。この結果、本試験装置に要求される回収率を達成することができた。今後、カラムクロマトグラフィーにより、得られる溶液の分析を行い、医薬品基準を満足する条件を選定する。