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中田 宏勝; 三坂 侃; 鶴田 晴通
Physical Protection of Nuclear Materials:Experience in Regulation,Implementation and Operations, p.195 - 200, 1998/00
東海研究所には、現在、防護対象核物質を取り扱う施設が21ある。原研における核物質防護は1970年代半ばに始まり、1979年までに、区分Iと区分IIの核物質量を取り扱う施設について管理体制の確立と施設の改良を完了している。1989年には、法律に基づき核物質防護規定を定めるとともに、区分IIIの核物質量を取り扱う施設についても、必要な措置を講じた。東海研究所では広大な敷地の中に防護対象施設が散在していることから、防護区域は防護対象施設だけに限定し、さらに区分I施設については、その外側に周辺防護区域を設定している。東海研究所の核物質防護は20年を経たが、幸いにして、この間、核物質防護上の問題又は不法行為もしくはそれに類することは発生していない。
稲辺 輝雄; 中田 宏勝; 秋江 拓志; 与能本 泰介; 小林 日出雄*; 圷 長; 伊藤 治彦; 岩村 公道; 大久保 努; 大杉 俊隆; et al.
JAERI-M 93-106, 104 Pages, 1993/05
本報告書は、軽水炉将来技術総合試験施設計画の中核をなす、燃料照射・炉特性研究のための試験炉について、システム構成、構造概念、核熱特性等の面から技術的検討を行い、試験炉としての概念の成立性を検討した結果をまとめたものである。検討の対象としたのは、PWR条件及びBWR条件の両モードの運転を実施し燃料照射試験を行うとともに炉特性試験を行う「PWR/BWR両用型試験炉」、PWR条件あるいはBWR条件のみのモードの運転を実施しこれらの試験を行う「PWR専用型試験炉」及び「BWR専用型試験炉」、並びに、燃料照射試験のみを効率的に行うことを目標とした「燃料照射専用型試験炉」の4種類である。検討の結果、これらの試験炉は、いずれも、技術的に成立するとともに、必要な燃料照射能力も確保し得るとの見通しを得た。
小森 芳廣; 神永 雅紀; 桜井 文雄; 安藤 弘栄; 中田 宏勝; 数土 幸夫; 二村 嘉明
ANL/RERTR/TM-18, CONF-9009108, 0, p.241 - 248, 1993/00
JMTRの低濃縮化に係る安全解析を行うにあたり、使用するDNB熱流束相関式について実験を含めた検討を実施した。実験では、JMTR燃料要素の冷却水チャンネルを模擬した矩形流路のテストセクションを製作し、JMTRの圧力及び流量範囲におけるDNB熱流束データを採取した。実験データと既存の相関式を比較した結果、低流量及び中間流量域(約10m/s以下)では、Sudoの式が最も良く実験データと合うことが分かった。なお、Sudoの相関式のうちの高流量域の式については、圧力効果が含まれていないため、加圧条件下にも適用出来るようにするために一部修正した。また、この相関式を用いた場合のDNBRの許容限界値としては、1.5とすることが適当であるとの結果が得られた。
桜井 文雄; 小森 芳廣; 齋藤 順市; 小向 文作; 安藤 弘栄; 中田 宏勝; 坂倉 敦; 新保 利定; 斎藤 実; 二村 嘉明
Proc. on 12th Int. Meeting,Reduced Enrichment for Research and Test Reactors, p.269 - 280, 1991/00
材料試験炉部では、JMTRのLEU化に係る安全審査のための準備作業の一環として、LEUシリサイド燃料に関する各種の試験・開発を進めている。この内、今回は、可燃性吸収体Cdワイヤ入りLEU炉心の核計算法の開発、LEU燃料要素の活動試験及びLEUシリサイド燃料のFP放出実験について報告する。
宮島 生欣*; 河村 弘; 原田 良夫*; 中田 宏勝
日本セラミックス協会学術論文誌, 98(1139), p.721 - 725, 1990/07
核融合炉用の燃料であるトリチウムは、Li含有セラミックス等を中性子照射することによって製造される。このLi含有セラミックスを入れる照射容器材はジルコニウム合金であり、これはトリチウムによって水素脆化を起こす。その水素脆化を防止するために必要なセラミックスコーティング膜或はコーティングされた照射容器材の機械的特性を把握するために、引張試験、扁平試験、引張試験時及び扁平試験時のアコースティックエミッション(AE)測定を行った。本試験の結果、コーティング処理後の照射容器材は使用に耐えうる強度を有すること、また、コーティング膜の剥離及びクラックに対応したAE信号及び応力変化が発生することが明らかになった。
蓼沼 克嘉*; 河村 弘; 石塚 悦男; 坂本 直樹*; 中田 宏勝
JAERI-M 90-037, 33 Pages, 1990/03
核融合炉において中性子増倍材としてベリリウムを用いる場合、ベリリウム中のトリチウム挙動を把握することは重要なことである。そこで、ベリリウム中のトリチウム分布を測定する方法として、電解研磨法を検討した。本法は、電解によってベリリウムを研磨し、それに伴って溶出してくるトリチウムを測定する方法である。まず予備実験として電解研磨の種類、電解電圧と電流密度の関係、電解時の電極間距離、研磨液の温度や攪拌の影響、電流密度と研磨厚さの関係について検討を行なった。次に、最適電解研磨条件すなわち電解電圧と電流(密度)の関係を求めた。そしてその条件における電解電気量(クーロン量)と研磨量(研磨厚さ)あるいは、発生水素ガス量との関係、発生水素ガスの酸化処理による回収性、更に研磨液中のトリチウム分析に関する検討を行なった。以上の検討の結果、ベリリウムの電解研磨特性を把握することができ、本法によるベリリウム分布測定についての見通しが得られた。
石塚 悦男; 河村 弘; 須貝 宏行; 棚瀬 正和; 中田 宏勝
JAERI-M 90-013, 37 Pages, 1990/02
ベリリウムは以前から各種研究炉において中性子反射材等として利用されてきたが、最近では核融合実験装置の中性子増倍材へも利用されようとしている。そこで、中性子照射によってヘリウムとトリチウムが同時に生成した原子力級ホットプレスベリリウムを用いてトリチウムの反跳放出及び拡散挙動を明らかにするための実験を行った。
河村 弘; 石塚 悦男; 相良 明男*; 鎌田 耕治*; 中田 宏勝; 斎藤 実; 二村 嘉明
Journal of Nuclear Materials, 176-177, p.661 - 665, 1990/00
被引用回数:24 パーセンタイル:88.55(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉において、ベリリウムは中性子増倍材や低Z被覆材として用いられようとしている。このような環境下においてベリリウムが使用される場合、ベリリウム中のトリチウムインベントリーが大きいか否か、すなわちトリチウムを保持しやすいか否かは、燃料のリサイクリング(トリチウム回収等)の観点から重要な事項になる。今回は、最も一般的な製作方法であるホットプレス法によって製作されたベリリウムに重水素を打ち込み、反跳粒子検出法によって求めたベリリウム中の重水素深さ分布及び加熱時の重水素保持特性について報告する。
河村 弘; 蓼沼 克嘉*; 内田 勝秀*; 宮島 生欣*; 中田 宏勝
日本セラミックス協会学術論文誌, 97(1131), p.1398 - 1402, 1989/11
一般的にセラミックスコーティングは、産業機械部品、圧延用ローラー等の表面処理として行われており、そのコーティング膜に種々の機能を持たせて用いられている。そのなかでも、特に水素ガス等による腐食雰囲気で腐食防止用膜としてコーティング膜を用いる場合には、より厳しく、しかも定量的なコーティング膜の欠陥率評価が必要になるが、そのような欠陥率評価技術は確立されていないのが現状である。一方、原子力分野、特に核融合開発の分野においても、構造材からのトリチウム透過防止、第一壁材の表面保護等あるいはトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止のためにセラミックスコーティングが行われようとしている。本論文では、特にトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止膜として考えられているセラミックスコーティング膜について行った各種欠陥率評価手法の検討結果を報告する。
河村 弘; 蓼沼 克嘉*; 内田 勝秀*; 宮島 生欣*; 中田 宏勝
Journal of the Ceramic Society of Japan, International Edition, 97, p.1403 - 1408, 1989/00
一般的にセラミックスコーティングは、産業機械部品、圧延用ローラー等の表面処理として行われており、そのコーティング膜に種々の機能を持たせて用いられている。そのなかでも、特に水素ガス等による腐食雰囲気で腐食防止用膜としてコーティング膜を用いる場合には、より厳しく、しかも定量的なコーティング膜の欠陥率評価が必要になるが、そのような欠陥率評価技術は確率されていないのが現状である。一方、原子力分野、特に核融合開発の分野においても、構造材からのトリチウム透過防止、第一壁材の表面保護等あるいはトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止のためにセラミックスコーティングが行われようとしている。本論文では、特にトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止膜として考えられているセラミックスコーティング膜について行った各種欠陥率評価手法の検討結果を報告する。
鈴木 忍; 市橋 芳徳; 中崎 長三郎; 長松谷 孝昭*; 中田 宏勝; 伊丹 宏治
JAERI-M 88-199, 39 Pages, 1988/10
新型転換炉の原型炉「フゲン」の炉心部に使用されているジルコニウム合金製圧力管の中性子照射下でのクリープ歪量を確認する目的で、JMTRに設置された上記圧力管と同材質のクリープ照射試験装置炉内管は1978年まで7年間照射試験に供された。照射試験終了後、撤去された炉内管の廃棄のための切断および照射試験後に供されるテストセクション部の切出し作業が1981-1982年に掛けて実施された。切断作業は大別して(1)非放射化部で、かつ汚染密度の低い部分の空中の切断、(2)放射化部を含む汚染密度の高い部位の水中プラズマアーク切断、および(3)ホットセル内での機械切断の3とおりである。本報告書は空気中切断に続いて行われた水中プラズマアーク切断について、今後同様な作業を計画する場合の参考と成り得るデータ等を収録する目的でまとめられた。
佐川 尚司; 中田 宏勝; 河辺 隆也*; 平山 省一*
JAERI-M 88-012, 32 Pages, 1988/02
核融合炉研究開発は、最近プラズマ物理や超伝導マグネット、加熱技術開発等で急速な進展がみられ、臨界プラズマ試験装置の次の段階として、大型のDT燃焼の実験炉についても本格的な検討が始められている。本報告は、核融合炉工学試験装置におけるテストセクションの利用と中性子束分布について述べたものである。
中田 宏勝; 猿田 徹; 寺田 博海; 露崎 典平; 福田 幸朔
JAERI-M 86-068, 17 Pages, 1986/04
材料試験炉(JMTR)に設置されているインパイルガスル-プ(OGL-1)は、高温ガス炉用燃料の開発に欠かせない照射装置であって、同ル-プにより燃料の性能確認の為の一連の照射試験が行われている。ル-プは昭和52年に完成し、以来9体の燃料要素が照射されており、照射中の燃料から放出される核分裂生成物を利用して、一次系EP濃度監視計装の開発と、EPプレ-トアウト測定も行われている。本稿では、これら照射試験の最近の成果について報告する。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 佐藤 雅幸
日本原子力学会誌, 28(4), p.307 - 311, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)材料試験炉(JMTR)は、昭和43年3月に臨界に達したのち、各種燃料や材料の照射試験に利用されて来た。照射技術の基本を成す照射装置としては、水力ラビット装置,キャプセル及びインパイルループがあり、原子力開発の進展に対応して、各種の装置を整備して来た。本稿では、照射技術として開発要素を多く有するキャプセルとインパイルループの現状について解説する。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 中崎 長三郎; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 阿部 弘
JAERI-M 85-021, 36 Pages, 1985/03
材料試験炉では、軽水炉燃料ピンの出力急昇試験を行うための設備(BOCA/OSF-1)の開発と設備を昭和53年度より行って来た。本報告は、前報(JAERI-M8533及び同9343)に引き続き、昭和56年の9月から12月にかけて実施したBOCA照射設備の特性試験の結果をまとめたものである。特性試験では、まず装置の長期運転性能を確認したのち、BOCA照射設備を構成する沸騰水キャプセル、キャプセル制御装置及びHe出力可変装置について原子炉運転中に各種測定を実施した。その結果、BOCA照射設備は軽水炉燃料ピンをBWR条件下において2倍以上の変化幅をもって最大50kW/mまで出力急昇させると云う目標をほぼ満足していることを確認した。また、各装置も設計どうりの性能を有し、安定して作動することが確認された。
伊丹 宏治; 中田 宏勝; 田中 勲; 山本 克宗; 青山 功; 井川 勝市
JAERI-M 83-104, 16 Pages, 1983/07
多目的高温ガス炉では、軽水炉や高速炉と異なった燃料型式を採用し、材料も高温に耐えるものを使用しなければならないことから、燃料と材料の研究開発が重要である。この研究開発に不可欠な照射試験を効率良く行うため、原研では高温照射設備の開発と整備を進めている。現在、大洗研究所のJMTRにOGL-1インパイルガスループをはじめ、ガススィープキャプセル照射装置、高温照射用の特殊キャプセルなどを整備し、照射試験に使用している。本稿では、これらの高温照射設備の概要を紹介する。
中田 宏勝; 田中 勲; 市橋 芳徳; 伊丹 宏治; 伊藤 尚徳
JAERI-M 82-119, 87 Pages, 1982/09
JMTR(材料試験炉)は我国における動力炉の研究開発に必要な照射実験を行うため設置されたものであり、50MWの高中性子束炉、各種照射装置および大型ホットラボから成っている。利用可能な照射装置には、多様なキャプセル、水力ラビット装置、中性子制御装置、高温高圧水ループ、同ガスループなどがある。本稿の目的は、これら照射装置に関する情報を提供することである。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 永堀 浩; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 土田 昇; 阿部 弘; 中崎 長三郎; 伊藤 昇; 小向 文作; et al.
JAERI-M 9343, 37 Pages, 1981/03
材料試験炉では、軽水炉燃料ピンの出力急昇試験に必要な「He出力制御型沸騰水キャプセル(略称He-BOCA)」の開発・整備を昭和53年度より行っている。本報は、前報(JAERI-M8533)に引続き、主に昭和54年から55年にかけて行った各種検討と試験の結果をまとめたものである。出力急昇試験設備としては、新燃料のみならず照射済燃料ピンを、軽水炉と同等の条件下で大量に試験できるものとすることを目標に開発を進めている。今期は主に、BWR条件下で燃料を照射するためのBOCA本体及びBOCA制御装置と、燃料ピンの発熱量を変えるためのHe出力可変装置の詳細設計を行うとともに、設計を確認するために一連の試験を行った。また、He-BOCAにより行う出力急昇試験の計画を検討し、実施のための準備を進めた。
中田 宏勝; 相沢 雅夫
JAERI-M 8837, 84 Pages, 1980/05
軽水炉燃料ピンのペレット-被覆管機械的相互作用(PCMI)に関する知見を得るため、3本の特殊仕様燃料ピンを1本づつ同一構造のキャプセル(76F-1A,76F-2A,および76F-3A)に封入してJMTRで照射した。キャプセルには燃料ピンの照射中変形を阻害せず被覆管の温度を低く保つためNaKを熱媒体として使用するとともに、燃料ピンの発熱量を正確に測定するため燃料ピン周囲に電気ヒーターを巻きつけ計算によらず熱媒体温度と発熱量の関係を求め得るようにした。この結果、照射中の最高発熱量は76F-1Aキャプセルの場合で342w/cm、76F-2Aの場合で386w/cm、更に76F-3Aキャプセルの場合で397w/cmであることがわかった。本報告では、これらキャプセルの設計、製作、および検査、発熱量の測定法を確認するために行った実験の結果などとともに、キャプセルの発熱量を含む照射履歴についてのべる。
中田 宏勝; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 阿部 弘; 中崎 長三郎; 瀬崎 勝二; 永岡 芳春
JAERI-M 8533, 35 Pages, 1979/11
JMTRでは、昭和44年以来各種燃材料の照射試験を行って来たが、昭和53年度より5ヶ年計画で軽水炉燃料ピンの出力急昇試験を行うのに必要な「He-3出力制御型沸騰水キャプセル(略称He-BOCA)」の開発・整備を行うことになった。同キャブセルは、加圧静止水を熱媒休とする照射装置であり、簡単な装置で軽水炉と同等の圧力・温度条件が得られ、かつキャブセル周囲に設けるHe-3ガスのスクリーンにより燃料ピンの発熱量を容易に変えられるものである。完成後の設備は新燃料のみならず照射済燃料ピンを大量に試験できる能力を有し、BWRおよびPWR条件下で出力急昇試験の他パワーサイクルを行うことができる。本報告ではHe-BOCAの原理や開発計画について説明するとともに、BOCAの基本的伝熱特性を調べるために行った炉外予備実験の結果、BWR条件下で短尺燃料ピンを出力急昇できることを目標として概念設計したHe-BOCAの概要、などについて述へる。