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山本 正弘; 小松 篤史; 佐藤 智徳; 中野 純一; 上野 文義
Proceedings of 17th Asian Pacific Corrosion Control Conference (APCCC-17) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2016/01
福島第一原子力発電所では、事故後の廃止措置が鋭意進められているが、最終的には30年以上の時間がかかると考えられている。その間、燃料などを内含する格納容器の健全性を維持することは非常に重要である。格納容器は炭素鋼でできているが、現在は窒素ガスを注入しているため腐食は大幅に緩和されている。しかしながら、格納容器内には多くの放射性物質が内包されており、これらからの線による腐食の影響が懸念される。そこで、炭素鋼の腐食への放射線影響を評価するために、線照射試験と実験室での電気化学試験で腐食量の予測を試みた。その結果、炭素鋼の腐食は、放射線分解で生成する酸素と過酸化水素量で推定できること、腐食速度は試験初期には大きいが時間経過後には定常値に近づき、その値を元に予測可能であることが明らかになった。
加藤 千明; 佐藤 智徳; 中野 純一; 上野 文義; 山岸 功; 山本 正弘
日本原子力学会和文論文誌, 14(3), p.181 - 188, 2015/09
福島第一原子力発電所事故の汚染水処理に用いた使用済み吸着塔の局部腐食発生条件に関する基礎的検討として、線照射下における人工海水を含んだゼオライト中のステンレス鋼(SUS316L)の電気化学試験を行った。ステンレス鋼の自然浸漬電位は線照射により貴化し、吸収線量率の増加に従いその定常自然浸漬電位が上昇した。一方、ゼオライト共存系では線照射下の電位上昇が抑制された。この電位上昇は、主に放射線分解で生じるHO濃度の増加によるものであることを明らにした。ゼオライトは線照射により生成するHOを分解し、その電位上昇が抑制されることを明らかにした。ステンレス鋼の局部腐食発生電位は、照射の有無、ゼオライトの種類や接触により大きく変化しないことから、ゼオライト共存は線照射下において定常自然浸漬電位を低下させ、局部腐食発生リスクを低減できることが期待できることを明らかにした。
山本 正弘; 佐藤 智徳; 小松 篤史; 中野 純一; 上野 文義
Proceedings of European Corrosion Congress 2015 (EUROCORR 2015) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2015/09
福島第一原子力発電所では、廃炉に向かう取り組みが進められているが、これは30年もかかる事業である。原子炉の健全性をこの期間中保つためには、一部で使用されている炭素鋼の腐食劣化が大きな課題である。核燃料デブリなどの放射線の影響下での腐食を明らかにするためにCoを用いた線照射下での腐食試験を実施した。試験より、放射線の線量率の上昇に伴い炭素鋼の腐食量が増加し、同様に酸化剤の生成量も増加することが分かった。この結果をもとに、放射線下での炭素鋼の腐食速度予測手法を提案した。
山本 正弘; 中野 純一; 小松 篤史; 佐藤 智徳; 塚田 隆
Proceedings of 19th International Corrosion Congress (19th ICC) (CD-ROM), 6 Pages, 2014/11
福島第一原子力発電所事故対応において、圧力容器や格納容器の腐食が重要な課題である。現状不確定な要因としてこれらの金属の腐食に対する放射線の影響がある。そこで、線照射下でのこれらの金属の腐食試験を実施した。また、試験後の酸素や過酸化水素量も測定した。試験結果より、放射線の影響で腐食量が増加すること、また腐食と酸素や過酸化水素の量が対応していることが明らかになった。さらに、電気化学的試験より、過酸化水素の拡散係数は酸素の0.75倍であり、酸素と過酸化水素量より腐食速度が予測可能であることが分かった。
中野 純一; 加治 芳行; 山本 正弘; 塚田 隆
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(7-8), p.977 - 986, 2014/07
被引用回数:4 パーセンタイル:30.92(Nuclear Science & Technology)東京電力福島第一原子力発電所(1F)の1、2および3号機では、海水が炉心に注入された。原子炉容器鋼の腐食が進行することが懸念されている。原子炉容器鋼耐久性を評価するために、50Cでの希釈海水中で腐食試験を線照射下で行った。10mg/Lおよび100mg/L NHを希釈海水中に添加した。NH無添加の希釈海水中において、0.2kGy/hで照射された鋼材の重量減少は非照射のそれと同等であり、4.4kGy/hで照射された鋼材の重量減少は非照射鋼材の約1.7倍まで増加した。NHを含む希釈海水中で照射された鋼材の重量減少はNH無添加の希釈海水中でのそれと同等であった。フラスコの気相をNで置換した場合、鋼材の重量減少、および希釈海水中のOおよびHO濃度は減少した。
中野 純一; 山本 正弘; 塚田 隆
日本原子力学会和文論文誌, 13(1), p.1 - 6, 2014/03
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の1, 2および3号機では、海水が炉心に注入された。炭素鋼と低合金鋼の腐食に及ぼす線照射の影響を調べるために、50Cでの希釈海水中で腐食試験を4.4kGy/hと0.2kGy/hの線量率の線照射下で行った。加えて、ヒドラジン(NH)を希釈海水中に添加した。NH無添加の希釈海水中において、0.2kGy/hで照射された鋼材の重量減少は非照射のそれと同等であり、4.4kGy/hで照射された鋼材の重量減少は非照射鋼材のそれの約1.7倍まで増加した。NHを含む希釈海水中で照射された鋼材の重量減少はNH無添加の希釈海水中でのそれと同等であった。線照射試験中、Nをフラスコの気相に導入した場合、鋼材の重量減少は減少した。
中野 純一; 佐藤 智徳; 加藤 千明; 山本 正弘; 塚田 隆; 加治 芳行
Journal of Nuclear Materials, 444(1-3), p.454 - 461, 2014/01
被引用回数:3 パーセンタイル:23.92(Materials Science, Multidisciplinary)沸騰水型原子炉(BWR)の運転温度よりも低い温度において、ステンレス鋼(SS)の応力腐食割れ(SCC)に及ぼす過酸化水素(HO)の影響を評価するため、HOを含む561423Kの高温水中でき裂進展試験を行った。小型コンパクト・テンション(CT)試験片を熱鋭敏化304SSから作製した。100ppbのHOを含む561Kの高温水中での試験では、CT試験片のサイドグルーブ近傍に粒界型SCC(IGSCC)の小さな領域が認められたにもかかわらず、423及び453KではCT試験片の中央部までIGSCC領域が拡大した。SCCに及ぼすHOの影響はBWR運転温度よりも低い温度で著しく現れた。き裂中の環境を評価するため、破面及び疲労予き裂上の外層酸化物分布をレーザーラマン分析により調べるとともに熱平衡計算を行った。
中野 純一; 佐藤 智徳; 加藤 千明; 山本 正弘; 塚田 隆; 加治 芳行
Journal of Nuclear Materials, 441(1-3), p.348 - 356, 2013/10
被引用回数:2 パーセンタイル:18.63(Materials Science, Multidisciplinary)ステンレス鋼(SS)の応力腐食割れ(SCC)進展形態に及ぼすすきま構造と過酸化水素(HO)の関係を評価するため、HOを含む高温水中でき裂進展試験を行った。異なる疲労予き裂長さを有する小型コンパクト・テンション(CT)試験片を作製し、20300 ppb HOを561Kの高温水中へ注入した。粒界型SCC(IGSCC)がCT試験片のサイドグルーブ近傍にのみ観察された。予き裂の短縮により、IGSCCの領域はCT試験片の中央部まで拡大した。SSに及ぼすHOの影響は高レベルのHOに曝された表面近傍に強く現れた。HOの残存率の計算はき裂の両側から流れ込んだHOの影響がき裂開口部を通して流れ込んだそれらよりも明瞭であることを示した。
中野 純一; 佐藤 智徳; 加藤 千明; 加治 芳行; 山本 正弘; 塚田 隆
Proceedings of 2012 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2012) (CD-ROM), 9 Pages, 2012/09
過酸化水素(HO)を含む高温水中でのステンレス鋼の腐食挙動は、Oのみを含むものと異なることが報告されている。HOの応力腐食割れ(SCC)に及ぼす影響を評価するため、HOを注入した高温水中でのSCC進展試験を行った。561K, 100ppb HOの環境では、粒界型SCC(IGSCC)が、CT試験片のサイドグルーブ近傍の領域に狭い範囲で認められた。しかしながら、453K, 100ppb HOの環境では、一様にSCCが進展し、CT試験片の板厚全体にIGSCCを示した。HOの熱分解が減少したため、SCC進展挙動に及ぼすHOの影響が低温でより強く示された。さらに、き裂内の環境状態を推定するため、CT試験片のき裂に形成した酸化皮膜の外層酸化物を調べ、熱力学平衡計算を行った。
山本 正弘; 加藤 千明; 佐藤 智徳; 中野 純一; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 加治 芳行; 辻川 茂男*; 服部 成雄*; 吉井 紹泰*; et al.
JAEA-Review 2012-007, 404 Pages, 2012/03
我が国の軽水炉は運転開始から20年以上経過したものが多くを占め、経年劣化に対応した技術を確立して安全に運転していくことが望まれている。特にSCCについては、これまでに幾つかのトラブル事象が報告されており、対応技術やメカニズムに関する数多くの研究例がある。今回、それらをできるだけ広く集めて整理し、体系的にレビューした。具体的には、軽水炉に発生したSCC事例とその評価の現状、SCC発生・進展因子に関する評価法の研究と知見の現状、SCC・腐食環境のモニタリング技術の現状等について調査を行った。調査した結果は、炉型(BWR, PWR),材料(ステンレス鋼,Ni基合金)及びSCC評価法(ラボと実機)について、横断的かつ総合的に検討を行い、それらの共通点,相違点を理解しやすい図表として整理し、相対的な比較を行いやすいようにまとめた。これらの整理した結果を元に、今後検討すべき課題を抽出し、また実機において留意していくべき事象に関してまとめた。ラボ試験における加速条件の評価においては、最新の解析技術を駆使したミクロな解析と統計的な手法を含めた計算機的な予測やモデル化技術が今後重要になることを示した。また、実機の状況を運転中に把握し、SCCが顕在化する以前の兆候をモニタリングする手法の重要性を示し、今後実用化を含めた検討が必要であることを示した。
中野 純一; 佐藤 智徳; 加藤 千明; 山本 正弘; 塚田 隆
Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 7 Pages, 2011/10
ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)挙動へ及ぼす過酸化水素(HO)の影響を評価するために、HOを注入した高温水中でのき裂進展試験及びその場電気化学的インピーダンス測定(EIS)を行った。561K, 100ppb HO中で試験したコンパクトテンション(CT)試験片の破面上では、粒界型SCC(IGSCC)がCT試験片のサイドグルーブ近傍にのみ観察された。HOの残存量を増やすため、CT試験片からシェブロンノッチ部を除去した。その結果、CT試験片の中央部までIGSCCが拡大した。ステンレス鋼の隙間付腐食試験片に対して行ったEISから得られた電荷移動抵抗を用いて、隙間内側のHOの残存率を微分方程式の計算コードにより計算した。シェブロンノッチ無のCT試験片でのHOの残存率がシェブロンノッチ有のそれよりも高いという計算結果を得た。
佐藤 智徳; 野田 和彦*; 加藤 千明; 山本 正弘; 中野 純一; 塚田 隆
Proceedings of Symposium on Water Chemistry and Corrosion in Nuclear Power Plants in Asia 2009 (CD-ROM), p.232 - 237, 2009/10
過酸化水素を含む高温水中でのステンレス鋼の表面における腐食挙動及び形成される酸化皮膜の電気化学的特性を評価するため、高温水中での皮膜形成時における電気化学インピーダンスの変化を測定した。その結果、皮膜抵抗は大きな変化は示さなかったが、電荷移動抵抗は浸漬直後に減少し、その後増加してある一定値となった。これは、過酸化水素注入直後には、皮膜と母材の界面における腐食反応が過酸化水素により加速されるが、その後、皮膜の成長と安定化により皮膜と母材との界面における腐食反応は抑制され、30時間程度で皮膜と母材界面における腐食反応は一定となったためであると推測された。また、316Lステンレス鋼の過酸化水素への耐食性は304Lステンレス鋼より高いことが示唆された。
五十嵐 慎一*; 板倉 明子*; 北島 正弘*; 中野 伸祐*; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 山本 博之; 北條 喜一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(5A), p.4179 - 4182, 2006/05
被引用回数:3 パーセンタイル:12.93(Physics, Applied)表面に局所的なストレスが加えられた場合、その反応性が変化する可能性が指摘されている。本研究ではシリコン基板に1013keVの水素イオンを照射(10ions/m)することにより局所的なふくれ(ブリスター)を作製し、ストレスの及ぼす表面反応性の変化に関する検討を試みた。この試料を大気曝露し表面を酸化させたところ、ブリスターの形状を反映した酸素分布が観測された。ブリスター形成による局所的なストレスが、酸化速度が促進させたためと考えられる。得られた結果から、ストレスを何らかの方法で変調させ局所的な表面反応の制御やパターニングが可能であることを明らかにした。
鈴木 武; 中野 正弘; 大川 浩; 照沼 章弘; 岸本 克己; 矢野 政昭
JAERI-Tech 2005-018, 84 Pages, 2005/03
JRR-2は我が国最初の汎用研究炉として、昭和35年10月に初臨界を達成以来、原子力の研究・開発に利用されてきたが、原研の「長期事業計画」(平成8年1月)に基づき平成8年12月に原子炉を永久停止した。その後、平成9年5月に原子炉の解体届を科学技術庁に提出し、解体工事を開始した。JRR-2の解体工事は、4段階に分けて実施することになっており、平成9年度から平成15年度までに、第1段階から第3段階までの工事をトラブルもなく終了した。第4段階においては、原子炉本体を一括撤去した後、残存する原子炉建屋等を有効利用する計画である。当初の計画では、第4段階は、平成16年度から開始し、平成19年度に終了する予定であったが、第4段階で発生する放射性廃棄物を低減するため、解体計画の見直しを行い、第4段階の工事に着手するまでの間、原子炉本体を安全に貯蔵することとした。本報告書は、第3段階後半について、解体工事の実施内容,放射性廃棄物発生量及び放射線業務従事者の被ばく等について報告するものであり、既刊の「JRR-2の解体,1」の続編である。
中野 正弘; 大川 浩; 鈴木 武; 岸本 克己; 照沼 章弘; 矢野 政昭
デコミッショニング技報, (30), p.11 - 24, 2004/09
JRR-2は熱出力10MW,重水減速・冷却,タンクタイプの研究炉として約36年間運転され1996年12月に永久停止された。その後、1997年原子炉解体届を科学技術庁に提出し、解体工事を開始した。JRR-2の解体は、4段階に分け行われ、第1段階,第2段階はトラブルもなくすでに終了しており、さらに第3段階の解体工事についても、計画どおり2004年2月に終了した。第1段階から第3段階までの解体工事における放射線業務従事者の被ばくは予測よりも充分少なく管理することができた。原子炉本体は第4段階において一括撤去工法により解体し、残存する原子炉建屋は、実験設備等他の施設に有効利用する計画である。当初の解体計画では、第4段階は2004年に開始し、2007年終了する予定であったが、第4段階で発生する放射性廃棄物を低減するため、計画の見直しを行い、解体届の変更届を提出して、第4段階開始までの間原子炉本体を安全に貯蔵することとした。
五十嵐 慎一*; 板倉 明子*; 北島 正弘*; 中野 伸祐*; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 山本 博之; 北條 喜一
表面科学, 25(9), p.562 - 567, 2004/09
材料表面に対し局所的な応力が加えられた場合、気体の吸着構造やその特性に変化が生じ、それとともに表面原子との反応性が変化する可能性が示唆されている。この現象を利用し、表面に意図的な応力変化を生じさせることにより、種々の領域において反応性の異なる表面を得ること、すなわち二次元パターニングの可能性が期待できる。ブリスターはガスイオン照射による表面のふくれであり、局所的な応力分布を生み出すと考えられる。本研究ではSi(100)表面に水素イオンを照射し、数ミクロン程度のブリスターを形成させ、その後大気暴露により表面を酸化させた。オージェ電子顕微鏡により、平坦な領域に比べ、ブリスターの周縁部で高い酸素強度が、またブリスター頂上部で低い強度が見られた。有限要素法によるブリスターの応力分布の計算から、周縁部では圧縮応力、頂上部では引っ張り応力が印加されており、得られた酸素の分布はこの応力分布と一致している。これらの結果は、応力による反応性の違いを反映した酸素パターニングが可能であることを示している。
中野 正弘; 有金 賢次; 大川 浩; 鈴木 武; 岸本 克己; 照沼 章弘; 矢野 政昭; 桜庭 直敏; 大場 永光
JAERI-Tech 2003-072, 92 Pages, 2003/08
JRR-2の解体計画及び第3段階前半までの解体工事の実施内容,放射性廃棄物発生量及び放射線業務従事者の被ばく等についてまとめた。JRR-2は我が国最初の汎用研究炉として、昭和35年10月に初臨界を達成以来、原子力の研究・開発に利用されてきたが、原研の「長期事業計画」(平成8年1月)に基づき平成8年12月に原子炉を永久停止し、平成9年5月原子炉の解体届を提出した。解体工事は、平成9年度から平成19年度までの11年間を4段階に分けて実施し、第4段階で原子体を一括撤去した後残存する原子炉建屋等を有効利用する計画で、平成9年8月工事を開始した。第1段階の原子炉の機能停止措置等は平成10年3月に、第2段階の原子炉冷却系統施設の系統隔離及び原子炉本体の密閉等は平成12年2月に、第3段階前半のトリチウム等の除染試験等は平成14年3月にそれぞれ計画どおり終了した。現在、平成15年度末終了の計画で、第3段階後半の原子炉冷却系統施設等の撤去工事を実施している。
角田 準作; 小金澤 卓; 番場 正男; 蔀 肇; 中野 正弘; 佐藤 貢; 菊池 博之
JAERI-M 89-194, 20 Pages, 1989/11
JRR-2は、重水減速・冷却の熱中性子炉であり、昭和62年4月まで高濃縮燃料(U濃縮度93%)を使用し利用運転を行ってきた。一方試験研究用燃料の核拡散防止の観点から、RERTRプログラムに基づき、使用燃料の濃縮度低減化を計画した。この移行にあたっては、炉心形状・寸法を変更することなく、かつ原子炉の性能及び安全余裕を低下させないことを前提とし、使用する燃料の検討を行い、ウランアルミ合金分散型燃料(U濃縮度45%)を採用することにした。このため、高濃縮燃料要素の炉心から、中濃縮燃料要素の炉心へと移行することになった。これにともない、昭和62年11月25日までに臨界試験を行い、続いて特性試験を昭和63年1月末まで実施した。その結果、中濃縮炉心核特性は高濃縮炉心とほぼ同等であることが確認され、中濃縮化の目的は十分に達成することができたと思われる。
斉藤 淳一; 荒 邦章; 永井 桂一; 西村 正弘; 小野島 貴光; 杉山 憲一郎*; Zhang, Z.*; 北川 宏*; 中野 晴之*; 岡 伸樹*; et al.
no journal, ,
ナトリウムの化学的活性度を抑制することを目的にナノ粒子分散ナトリウムの開発を実施している。本報では開発しているナノ粒子分散ナトリウム(ナノ流体)の基礎的特性の把握を開始し、これまでに反応抑制効果や物性の変化に関する知見が明らかになってきたことについて報告する。
塚田 隆; 山本 正弘; 三輪 幸夫; 加藤 千明; 中野 純一; 中原 由紀夫; 佐藤 智徳; 内田 俊介
no journal, ,
高経年軽水炉の構造材料の応力腐食割れ(SCC)評価手法を高度化するために必要な技術基盤の開発のため、本研究では、実プラントにおけるSCC挙動を理解するうえで不可欠な、水の放射線分解及び照射速度がSCC挙動へ与える影響について検討した。さらに、SCC評価手法の体系的な整理と分析を行い、今後同手法を改良するための課題を抽出した。