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論文

海溝型地震・津波発生における粘土鉱物の役割

亀田 純*; 清水 麻由子

粘土科学, 54(3), p.105 - 113, 2016/00

The very large slip on the shallow portion of the subduction interface during the 2011 Tohoku-oki earthquake (Mw 9.0) caused a huge tsunami along the northeast coast of Honshu, Japan. In order to elucidate the mechanics of such tsunamigenic slip, the Integrated Ocean Drilling Program Expedition 343 (Japan Trench Fast Drilling Project, JFAST), was carried out one year after the earthquake and succeeded in recovering rocks constituting the active plate boundary fault. Mineralogical analyses using X-ray diffraction revealed that the shallow portion of the megathrust is significantly enriched in smectite (60-80wt.%) compared to the surrounding sediments. This mineralogical feature is a fundamental reason for realizing the weak fault zone under various slip conditions as demonstrated by laboratory friction experiments. The smectite-rich deposits are broadly distributed in the northwestern Pacific Ocean, and may therefore potentially enhance conditions for large shallow slip during earthquakes, which would result in large tsunamis for this region.

論文

Multiscale thermodynamic analysis on fracture toughness loss induced by solute segregation in steel

山口 正剛; 亀田 純*

Philosophical Magazine, 94(19), p.2131 - 2149, 2014/04

 被引用回数:16 パーセンタイル:62.33(Materials Science, Multidisciplinary)

合金鋼においては、半金属溶質元素の粒界偏析によって大幅な破壊靭性値($$K_{rm Ic}$$)低下が引き起こされる。しかし、そのメカニズムはマルチスケールな観点からは解明されていない。われわれは第一原理計算を用いた熱力学的アプローチにより、破壊表面においてエネルギー的に安定化する偏析元素ほど理想破壊仕事($$2gamma_{rm int}$$)すなわち粒界と破壊表面におけるエネルギー差を線形に減少させることを示す。さらに、第一原理計算と破壊靱性試験を結合させた解析により、わずか0.1-0.2J/m$$^2$$程度の$$2gamma_{rm int}$$の低下が、数桁大きいエネルギー低下に相当する$$K_{rm Ic}$$低下をもたらすことを発見した。つまりこれらの結果は、鉄鋼の粒界にはあるしきい値となる原子間凝集エネルギーが存在しそのしきい値以下では破滅的な破壊が生じる、ということを示している。われわれの新しいアプローチは、侵食環境において使用される金属の粒界強化元素を探索するのに有効である。

論文

Intergranular decohesion induced by mobile hydrogen in iron with and without segregated carbon; First-principles calculations

山口 正剛; 亀田 純*

Proceedings of 2012 International Hydrogen Conference; Hydrogen-Materials Interactions, p.747 - 755, 2014/01

第一原理計算により溶質元素の粒界偏析による鉄の粒界脆化について調べた結果を報告する。鉄の結晶粒界に、リン、スズ、アンチモンなどの脆化元素が偏析すると粒界の凝集エネルギーが低下するが、実際、第一原理計算から、粒界偏析量が増えるとともに粒界凝集エネルギーが減少していくことがわかった。この結果は、中強度Ni-Cr鋼において見られているミクロな破壊靭性の低下をよく説明し、これらの脆化は、き裂進展の前後では動かない元素、すなわちインモバイル元素による粒界脆化であることが分かる。その一方、水素の場合には、破壊が生じる室温においても、き裂進展中に動くことによる脆化効果の促進があると考えられる。このモバイル効果については、粒界と破壊面における水素のケミカルポテンシャルが一定という条件からその効果を見積り、鉄粒界においては、水素のモバイル効果が大きくなり、実験的に見られる激しい粒界水素脆性をよく説明できる結果を得た。

論文

鉄鋼の焼戻し脆性と粒界水素脆性におけるマルチスケール解析; 第一原理計算と破壊力学試験

山口 正剛; 亀田 純*

第57回日本学術会議材料工学連合講演会講演論文集, p.35 - 36, 2013/11

粒界の理想破壊仕事2$$gamma$$$$_{rm int}$$(2つの破壊表面と粒界のエネルギー差、粒界凝集エネルギー)の偏析による変化$$Delta$$2$$gamma$$$$_{rm int}$$が粒界脆化・強化の原因であるという説は、「金属の微視き裂進展に伴う塑性仕事($$gamma$$$$_{rm p}$$)は2$$gamma$$$$_{rm int}$$よりもずっと大きいが、2$$gamma$$$$_{rm int}$$に依存している」という仮説に基づいている。この仮説はJokl, Vitek, McMahonによって提案されたもので物理モデルによる検証はなされたが、原子論的なシミュレーションによってそれを示すのは現在でも困難である。そこで本研究では、第一原理計算と破壊靭性試験を組み合わせることで、その仮説について一つの証拠を示す。それによって、ミクロな(電子論的な)原子間結合エネルギーからマクロな破壊靱性までのマルチスケールな理解が得られ、鉄鋼の焼戻し脆性や粒界水素脆性において観測されている破壊靭性の低下が$$Delta$$2$$gamma$$$$_{rm int}$$によって引き起こされていることが示される。

論文

Mobile effect of hydrogen on intergranular decohesion of iron; First-principles calculations

山口 正剛; 亀田 純*; 海老原 健一; 板倉 充洋; 蕪木 英雄

Philosophical Magazine, 92(11), p.1349 - 1368, 2012/04

 被引用回数:50 パーセンタイル:90.24(Materials Science, Multidisciplinary)

鉄の体心立方構造$$Sigma$$3(111)対称傾角粒界に沿って生じる粒界水素脆性の原子論的メカニズムを、第一原理計算により調べた。粒界脆性が生じるときの水素のモバイル(動く)効果とインモバイル(動かない)効果について調べるため、粒界と破壊表面における水素の偏析エネルギーの被覆率依存性を、水素原子間の反発相互作用を取り入れたマクリーン式の一般化を通して調べた。その結果、両者の効果が働くことによって最大で70-80%もの非常に大きな粒界凝集エネルギー低下が生じることがわかり、それは10$$^{-9}$$原子分率という非常に低い水素濃度でも生じることがわかった。これは、インモバイル効果のみによる粒界凝集エネルギー低下が最大でも10-20%であることと対照的である。鉄における水素のモバイル効果は、非常に大きな粒界凝集エネルギー低下をもたらし、粒界水素脆性を支配する重要な要素の一つと考えられる。

論文

Study on microstructural changes in thermally-aged stainless steel weld-overlay cladding of nuclear reactor pressure vessels by atom probe tomography

武内 伴照; 亀田 純*; 永井 康介*; 外山 健*; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

Journal of Nuclear Materials, 415(2), p.198 - 204, 2011/08

 被引用回数:34 パーセンタイル:92.44(Materials Science, Multidisciplinary)

原子炉圧力容器ステンレスオーバーレイクラッドにおける熱時効によるミクロ組織変化をアトムプローブを用いて調べた。試料には90%体積率のオーステナイト母相に10%体積率の$$delta$$フェライト相を含むクラッド材を用い、400$$^{circ}$$C$$times$$10,000hの熱時効を行った。その結果、フェライト相において、熱時効によってスピノーダル分解によるCr濃度変調の程度が増大し、Ni:Si:Mn比が16:7:6となるG相と呼ばれる析出物が形成されることがわかった。さらにフェライト相は、熱時効によって硬度が大幅に上昇していた。オーステナイト相では熱時効前後のミクロ組織や硬度の変化は起こっていなかったことから、これらのミクロ組織変化がフェライト相の硬度上昇の原因であると考えられた。スピノーダル分解と硬度との相関の解析結果から、スピノーダル分解が硬度上昇の主因であることが示唆された。

論文

Effects of chemical composition and dose on microstructure evolution and hardening of neutron-irradiated reactor pressure vessel steels

武内 伴照; 蔵本 明*; 亀田 純*; 外山 健*; 永井 康介*; 長谷川 雅幸*; 大久保 忠勝*; 義家 敏正*; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

Journal of Nuclear Materials, 402(2-3), p.93 - 101, 2010/07

 被引用回数:58 パーセンタイル:96.25(Materials Science, Multidisciplinary)

中性子照射した原子炉圧力容器鋼でのミクロ組織変化と硬化との関係を、3次元アトムプローブ,陽電子消滅,ビッカース硬度測定を用いて調べた。試料には不純物濃度を変じた2種のA533B-1鋼を用い、材料試験炉(JMTR)において照射速度はほぼ一定に揃えつつ照射量を大きく変じた(0.32$$sim$$9.9$$times$$10$$^{19}$$n cm$$^{-2}$$(E$$>$$1MeV))加速照射を行った。その結果、低照射量領域における急激な硬化はおもにマトリックス損傷の形成によるものであり、中照射量$$sim$$高照射量領域における緩やかな硬化は、不純物濃度の高い鋼材中では銅富裕クラスター(CRCs)、低い鋼材ではSi-Mn-Ni富裕クラスター(MNSCs)の形成によるものであることがわかった。ラッセルブラウンモデルにより見積もられた、CRCs及びMNSCsが転位の運動を阻害する強さはほぼ同じであった。また、最も高い照射量において、不純物濃度の高い鋼材においてもMNSCsが形成することが示された。

論文

Effects of neutron-irradiation-induced intergranular phosphorus segregation and hardening on embrittlement in reactor pressure vessel steels

西山 裕孝; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀; Anderegg, J. W.*; 永井 康介*; 外山 健*; 長谷川 雅幸*; 亀田 純*

Acta Materialia, 56(16), p.4510 - 4521, 2008/09

 被引用回数:64 パーセンタイル:92.19(Materials Science, Multidisciplinary)

中性子照射した原子炉圧力容器鋼で、粒界のリン偏析と照射硬化が延性脆性遷移温度(DBTT)に及ぼす影響を、オージェ電子分光分析,局所電極型アトムプローブ、及び陽電子消滅法による組織分析を用いながら検討した。中性子照射により粒界のリン偏析が誘起されることを示した。また、材料中のリン含有率が高くなると照射硬化が大きくなることを示した。これは、照射によって生成した空孔によって安定化されたリン集合体によるものであることを明らかにした。粒界のリン濃度及び照射硬化とDBTTの関係、並びに破面観察から、中性子照射によって粒界におけるリンの脆化能が小さくなる現象を見いだし、脆化の主要因は照射硬化によることを示した。

論文

Mechanisms of neutron irradiation hardening in impurity-doped ferritic alloys

西山 裕孝; Liu, X.*; 亀田 純*

Metallurgical and Materials Transactions A, 39(5), p.1118 - 1131, 2008/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.66(Materials Science, Multidisciplinary)

Mechanisms of neutron-irradiation hardening in phosphorus (P), sulfur (S) and/or copper (Cu) doped ferritic alloys have been studied by applying a rate theory to temperature dependence of the yield strength. In P-doped alloys, neutron irradiation below 563 K brings about a remarkable increase in the athermal stress and activation energy due to more extensive dispersion of fine ($$sim$$1.7 nm) P-rich precipitates than Cu-rich precipitates. During neutron irradiation above 668 K, precipitation hardening occurs to some extent in Cu-doped and S-doped alloys, compared to small or negligible hardening in the P-doped alloys. In alloys with low to moderate contents of various dissolved impurities subjected to the high-temperature irradiation, the formation of kink pairs becomes considerably difficult. Differing dynamic interactions of dissolved and precipitated impurities with the nucleation and growth of dislocations are discussed, giving rise to irradiation hardening.

報告書

固液界面におけるアクチニドイオンの酸化還元反応メカニズム(公募型研究に関する共同研究報告書)

田中 知*; 長崎 晋也*; 中田 弘太郎*; 小田 卓司*; 亀田 純*; 亀井 玄人; 舘 幸男

JNC TY8400 2003-008, 88 Pages, 2003/05

JNC-TY8400-2003-008.pdf:1.29MB

鉄(II)を含む鉱物の表面におけるクロム(Cr)およびネプツニウム(Np)の酸化還元反応について研究した。予備的な研究として,塩化第一鉄(FeCl$$_{2}$$)及びマグネタイト(Fe(II)$$_{1}$$Fe(III)$$_{2}$$O$$_{4}$$)とCr(VI)を反応させたところ,酸化還元反応が起こることが確認された。このときの実験結果から,マグネタイト表面でFe(II)が消費されると電子移動が生じ,マグネタイト表面に存在するFe(II)の量以上に酸化還元反応が進むことが示唆された。この結果は,量子化学計算を用いても定性的に示された。また,FeCl$$_{2}$$とNp(V)を反応させたところ明確な酸化還元反応は見られなかったが,マグネタイトとNp(V)を反応させたときにはNpの4価への還元が確認された。この反応は,マグネタイト/水溶液比が高いほど,また温度が高いほど早く進むことが確認され,その反応速度定数を導出した。その結果,Cr(VI)の場合と同様に,マグネタイト表面に存在するFe(II)の量以上に酸化還元反応が進むことが示唆された。さらに,不活性ガス雰囲気中で石英を粉砕した際に水素ガス及び水素イオンの発生が認められ,Fe(II)を含まない鉱物でも酸化還元反応の起こる可能性が示唆された。

論文

Non-equilibrium intergranular segregation and embrittlement in neutron-irradiated ferritic alloys

亀田 純*; 西山 裕孝; Bloomer, T. E.*

Surface and Interface Analysis, 31(7), p.522 - 531, 2001/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:28.94(Chemistry, Physical)

Mn, P, S, Cuを添加した鉄基モデル合金について、熱時効、中性子照射、中性子照射後焼鈍(PIA)による不純物元素の粒界偏析と粒界脆化の検討を行った。熱時効においては、主としてSの偏析が生じ、中性子照射においては、SよりもPの偏析が優勢となるとともに、粒界のCの涸渇が生じた。PIAの結果を用いた速度論的解析から、中性子照射によるPの偏析は格子間原子との複合体により誘起され、Sの偏析は、照射により導入された空孔によって加速されることを明らかにした。これら中性子照射による不純物元素の非平衡粒界偏析について、固溶元素と照射欠陥の相互作用、及び中性子照射による粒界偏析サイト数の変化の観点等からの考察を行った。また、粒界偏析濃度の変化及び照射硬化と延性脆性遷移温度の関係を求めた。

口頭

Grain boundary segregation and ductile-brittle transition temperature shifts in neutron-irradiated reactor pressure vessel A533B steel

西山 裕孝; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀; 亀田 純*

no journal, , 

長時間使用される原子炉圧力容器鋼に関する照射脆化の一つのモードである、鋼材中の不純物元素であるリンの粒界偏析に基づく脆化、すなわち粒界脆化に関する検討を行った。リン含有量を0.004wt%から0.056wt%の範囲で変化させたA533B鋼について、JMTRによる中性子照射を行い、粒界偏析濃度と延性脆性遷移温度(DBTT)との関係を調べた結果、中性子照射によって粒界リン濃度が15%程度増加しても、DBTTのシフトは照射誘起硬化によって説明できる範囲であることを示した。また、リン添加鉄モデル合金を含むさまざまな照射条件による粒界偏析データと今回取得したデータを比較することにより、照射温度が高くなるほど、粒界近傍の照射によって導入された非平衡空孔と粒界鉄原子の位置交換が容易になってリンの粒界偏析サイトが増加すること、また、中性子照射による粒界炭素の減少もリンの粒界偏析サイトの増加に寄与することを明らかにした。

口頭

Effects of neutron-irradiation induced intergranular phosphorus segregation and hardening on embrittlement in reactor pressure vessel steels

西山 裕孝; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀; 永井 康介*; 外山 健*; 長谷川 雅幸*; 亀田 純*

no journal, , 

中性子照射した原子炉圧力容器鋼で、粒界のリン偏析と照射硬化が延性脆性遷移温度(DBTT)に及ぼす影響を、オージェ電子分光分析,局所電極型アトムプローブ、及び陽電子消滅法による組織分析を用いながら検討した。中性子照射により粒界のリン偏析が誘起されることを示した。また、材料中のリン含有率が高くなると照射硬化が大きくなることを示した。これは、照射によって生成した空孔によって安定化されたリン集合体によるものであることを明らかにした。粒界のリン濃度及び照射硬化とDBTTの関係、並びに破面観察から、中性子照射によって粒界におけるリンの脆化能が小さくなる現象を見いだし、脆化の主要因は照射硬化によることを示した。

口頭

熱時効した原子炉圧力容器オーバーレイクラッドの3次元アトムプローブ分析

武内 伴照; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄; 亀田 純*; 外山 健*; 永井 康介*; 長谷川 雅幸*

no journal, , 

熱時効によるステンレスオーバーレイクラッドの組織変化を定量的に分析するため、熱時効前及び400$$^{circ}$$C$$times$$10000時間時効後のクラッドについて、レーザー3次元アトムプローブで微細な領域の元素濃度揺らぎの分析を行うとともに、硬さとの相関を調べた。フェライト相において熱時効前でもCr濃度は有意に変動しており、熱時効によってその振幅は12%程度から25%程度にまで増大することがわかった。一方、濃度振幅の波長は熱時効によってほとんど変化せず、8$$sim$$10nm程度であった。こうした特徴から、濃度変動はスピノーダル分解によるものと示唆され、これが硬度上昇の主因と考えられた。

口頭

中性子照射した原子炉圧力容器オーバーレイクラッドの3次元アトムプローブ分析

武内 伴照; 西山 裕孝; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 松川 義孝*; 外山 健*; 永井 康介*; 亀田 純*

no journal, , 

中性子照射によるステンレスオーバーレイクラッドの組織変化を定量的に分析するため、JMTRにおいて7$$times$$10$$^{19}$$n/cm$$^{2}$$(E$$>$$1MeV)まで照射されたクラッド材について、レーザー3次元アトムプローブでナノスケールの微細な領域の元素濃度揺らぎの分析を行った。二相ステンレス鋼であるクラッドのフェライト相において、照射前でもスピノーダル分解によるものと思われるCr濃度変動があり、照射によってその振幅は12%程度から20%程度にまで増大することがわかった。一方、濃度振幅の波長は照射によってほとんど変化せず、8$$sim$$10nm程度であった。また、Ni, Si, Mnの各元素についても有意な濃度揺らぎが確認された。講演では、Cr濃度変動と硬さとの相関、その他の元素濃度解析結果、及び熱時効との相違についても報告する。

口頭

Microstructural changes by thermal aging and neutron irradiation in stainless steel weld overlay cladding of nuclear reactor pressure vessels

武内 伴照; 亀田 純*; 永井 康介*; 外山 健*; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

no journal, , 

熱時効によるステンレスオーバーレイクラッドの組織変化の溶接方法による相違を定量的に分析するため、エレクトロスラグ溶接及びサブマージアーク溶接で製作したクラッド材に対して400$$^{circ}$$C$$times$$10,000 hの熱時効を行い、レーザー3次元アトムプローブで微細な領域の元素濃度揺らぎの分析を行った。両クラッド材ともフェライト相において、受領材でもスピノーダル分解によるものと思われるCr濃度変動があり、熱時効によってその振幅が増大することが確認され、Ni, Si, Mnの各元素については熱時効を受けると濃度揺らぎが生じることがわかった。さらに、これら元素の濃淡の関係を照射材と比較すると一致しておらず、劣化メカニズムが互いに異なることが示唆された。

口頭

中性子照射した原子炉圧力容器オーバーレイクラッドの3次元アトムプローブ分析

武内 伴照; 西山 裕孝; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 野沢 康子*; 松川 義孝*; 外山 健*; 永井 康介*; 亀田 純*

no journal, , 

中性子照射によるステンレスオーバーレイクラッドの組織変化を定量的に分析するため、JMTRにおいて7$$times$$10$$^{19}$$n/cm$$^{2}$$(E$$>$$1MeV)まで照射されたクラッド材について、レーザー3次元アトムプローブで微細な領域の元素濃度揺らぎの分析を行った。クラッドのフェライト相において、照射前でもスピノーダル分解によるものと思われるCr濃度変動があり、照射によってその振幅は12%程度から20%程度にまで増大することがわかった。一方、濃度振幅の波長は照射によってほとんど変化せず、8$$sim$$10nm程度であった。また、Ni, Si, Mnの各元素についても有意な濃度揺らぎが確認された。講演では、Cr濃度変動とその他の元素濃度解析結果、及び熱時効材との比較結果についても報告する。

口頭

鉄の粒界水素脆性における水素のモバイル効果; 第一原理計算

山口 正剛; 亀田 純*; 海老原 健一; 板倉 充洋; 蕪木 英雄

no journal, , 

中強度から高強度の鉄鋼材料において、腐食環境等からの水素侵入が粒界割れを引き起こすことはよく知られているが、そのメカニズムはよくわかっていない。われわれはここ数年にわたって鉄の結晶粒界における水素の偏析とその脆化効果すなわち粒界凝集エネルギーを低下させる効果を第一原理計算によって調べてきた。今回、平衡偏析のマクリーン理論を偏析した水素原子間の相互作用を取り込めるように一般化することによって、水素のモバイル効果すなわちき裂の進展に伴って新たに生成される破壊表面に水素が次々と吸着することによる脆化効果の見積りが可能となり、水素による鉄の粒界凝集エネルギー低下の大部分はこのモバイル効果によってもたらされることを示した。

口頭

中性子照射された原子炉圧力容器オーバーレイクラッドのミクロ組織変化

武内 伴照; 西山 裕孝; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 野沢 康子*; 松川 義孝*; 外山 健*; 永井 康介*; 亀田 純*

no journal, , 

中性子照射によるステンレスオーバーレイクラッドの組織変化を定量的に分析するため、JMTRにおいて7$$times$$10$$^{19}$$n/cm$$^{2}$$(E$$>$$1MeV)程度まで照射された溶接法の異なる2種のクラッド材について、レーザー3次元アトムプローブで微細な領域の元素濃度揺らぎの分析を行った。クラッドのフェライト相において、照射前でもスピノーダル分解によるものと思われるCr濃度変動があり、照射によってその振幅は12%程度から20%程度にまで増大することがわかった。一方、濃度振幅の波長は照射によって若干不明瞭になるが、ほとんど変化せず8$$sim$$10nm程度と見積もられた。また、Ni, Si, Mnの各元素についても有意な濃度揺らぎが確認された。講演では、Cr濃度変動とその他の元素濃度解析結果、及び熱時効材や異なる溶接法での比較結果についても報告する。

口頭

鉄の粒界水素脆性における水素のモバイル効果; 第一原理計算とマクリーン式の一般化

山口 正剛; 亀田 純*; 海老原 健一; 板倉 充洋; 蕪木 英雄

no journal, , 

原子炉構造材の主要な材料である鉄の粒界には水素が偏析(トラップ)することが幾つかの実験からわかっているが、その粒界割れへの影響はよくわかっていない。そこで、われわれは第一原理計算を用いて、鉄の粒界に水素が偏析し、粒界の凝集エネルギーが低下すること、そして、それが粒界割れの原因になりうることを示してきた。しかし、偏析した水素原子間の反発相互作用によって、水素の偏析密度(coverage)が上昇するほど偏析エネルギーが低下して偏析しにくくなる。そのため、偏析エネルギーが一定であることを仮定している通常の平衡偏析のマクリーン理論では定量的なcoverageの推定ができず、脆化効果の程度すなわち粒界凝集エネルギーの低下量を定量的に評価できないという問題点があった。この問題に対し、われわれは第一原理計算により得られた水素の偏析エネルギーからcoverageと凝集エネルギーの変化を予測するため、それに合わせたマクリーン式の一般化を試みた。その結果、水素のモバイル効果が粒界水素脆性の大部分を占めることがわかった。

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