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箱田 照幸; 五十嵐 英寿*; 五十住 幸大*; 山本 春也; 有谷 博文*; 吉川 正人
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 74(2), p.200 - 204, 2013/02
被引用回数:3 パーセンタイル:16.73(Chemistry, Multidisciplinary)水素の輸送・貯蔵媒体として期待されているシクロヘキサン等の有機ハイドライドに接触すると着色する光学検知材料として、脱水素触媒を担持した三酸化タングステン(WO)粉体の開発を進めてきた。光学検知材料の着色性能を決定する脱水素触媒とその担持量を得るため、脱水素触媒として白金(Pt),パラジウム、及びロジウムを、WO粉体に重量比で0.1, 0.5, 1.0wt%担持させた試料を作製し、5v%のシクロヘキサンに対する脱水素反応生成物の量や着色開始温度を比較した。その結果、Ptを担持させたWO粉体が、最も低い温度で脱水素反応が起こり着色した。また0.5wt%のPt担持量のときに最大の着色変化率が得られたことから、0.5wt%のPt担持量が適切であることを見いだした。この紛体を130Cに加熱すると、爆発限界値以下(1.3v%)のシクロヘキサンに対しても十分な着色変化を示すことから、光学検知材料として十分な性能を有することがわかった。
五十嵐 英寿; 箱田 照幸; 五十住 幸大; 手塚 還*; 山本 春也; 吉川 正人
no journal, ,
水素を安全に輸送・貯蔵する媒体として期待されているシクロヘキサン等の有機ハイドライドを、光学的に検知できる材料の開発を進めている。本研究では、この検知材料の候補である数種の脱水素触媒を0.1-1wt%の重量比で担持した三酸化タングステン(WO)粉体について、シクロヘキサンに対する着色特性から、爆発下限値以下の濃度のシクロヘキサンを検知できる材料の作製及び動作条件を調べた。その結果、5%のシクロヘキサンに対する着色開始温度は、0.5wt%の担持量においてPt, Pd, Rhの場合でそれぞれ約100, 140, 150Cであり、最低温で着色するPtが最適な脱水素触媒であることを見いだした。また、0.5wt%Pt担持WOを170Cに加熱することにより、爆発限界値以下(1.3%)のシクロヘキサンを検知できることを見いだした。