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大野 真也*; 井上 慧*; 森本 真弘*; 新江 定憲*; 豊島 弘明*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
Surface Science, 606(21-22), p.1685 - 1692, 2012/11
被引用回数:8 パーセンタイル:35.38(Chemistry, Physical)The initial oxidation on high-index silicon surfaces with (113) and (120) orientations at 820 K has been investigated by real-time X-ray photoemission spectroscopy (Si 2p and O 1s) using 687 eV photons. The time evolutions of the Si (n=1-4) components in the Si 2p spectrum indicate that the Si state is suppressed on high-index surfaces compared with Si(001). The O 1s state consists of two components, a low-binding-energy component (LBC) and a high-binding-energy component (HBC). It is suggested that the O atom in strained Si-O-Si contributes to the LBC component. The reaction rates are slower on high-index surfaces compared with that on Si(001).
大野 真也*; 井上 慧*; 森本 真弘*; 新江 定憲*; 豊島 弘明*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
信学技報, 111(114), p.23 - 27, 2011/07
シリコン高指数面(113)及び(120)の820Kでの初期酸化過程を687eVの放射光を用いてリアルタイムX線光電子分光(Si2p, O1s)によって調べた。Si2p光電子スペクトルの中のSi(n=1-4)成分の時間発展から、Si(100)基板の酸化に比べて高指数面ではSi状態の形成が抑制されることがわかった。O1s光電子スペクトルは、低結合エネルギー成分LBCと高結合エネルギー成分HBCのふたつの成分から構成されている。LBCはひずんだSi-O-Siに対応している。反応速度はSi(100)基板の酸化に比べて高指数面では遅いこともわかった。
大野 真也*; 井上 慧*; 森本 真弘*; 新江 定憲*; 豊島 弘明*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
Si(113)面では32再構成構造をとる。その酸素分子による酸化過程をリアルタイム光電子分光で観察した。実験はSPring-8のBL23SUに設置されている原子力機構の表面化学実験ステーションを用いて行った。Si2p, O1s光電子スペクトルの時間変化を観察した。本結果からSi(113)面においてもSi(110)面と同様にサブオキサイドSi成分の比率が増加することを見いだした。再構成表面構造の共通点として、ともにペンタゴン構造を持つことが挙げられる。(11n)面に関しては、Si成分の増加はSiO/Si(001)型界面とSiO/Si(111)型界面の競合的な形成によって統一的に理解できる。
大野 真也*; 井上 慧*; 森本 真弘*; 新江 定憲*; 豊島 弘明*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
本研究ではSi高指数面としてSi(113)面とSi(120)面を対象とした。Si(113)酸化面のO1sスペクトルでは、Si(001)面の場合と同様に、二成分(LBC, HBC)でのフィッティングを行った。過去の報告によれば、LBC成分は低酸化状態(Si, Si, Si強度の和)に、HBC成分は高酸化状態(Si強度)に比例する。本結果から、(113)面では高酸化状態に対応するHBC成分の比率が減少することが明らかになった。一方、Si2p酸化状態の解析ではSi強度の比率は(001)面と(113)面においてほぼ同程度である。したがって、HBC成分の起源は単純にSi強度の比率と対応づけるべきではなくSi-O-Siボンドの歪みの程度にも依存すると考えるのが妥当と思われる。Si(113)面ではSi基板のSi-Si格子間にO原子が吸着する過程が支配的であり、その結果形成される歪んだSi-O-Si中のO原子がLBC成分に寄与すると推測できる。
大野 真也*; 井上 慧*; 百瀬 辰哉*; 兼村 瑠威*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
Siナノワイヤトランジスタ等の3次元構造を持つMOSFET構造においてはさまざまな面方位のSiO/Si界面が存在する。このためSi高指数面におけるSiO/Si界面構造のより詳細な理解が求められている。本研究では、SPring-8 BL23SUの表面化学実験ステーション(SUREAC2000)において0.8-2.26eVの並進運動エネルギーを持つ酸素の超音速分子線を用いて実験を行った。Si(001)とSi(113)はほぼ同様の並進運動エネルギー依存性を示すことがわかった。Si(113)表面の2層目のバックボンドへの酸化に対応するしきい値が1.51-2.26eVであることを示す結果を得た。
大野 真也*; 井上 慧*; 百瀬 辰哉*; 兼村 瑠威*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
Siナノワイヤトランジスタ等の3次元構造を持つMOSFET構造においてはさまざまな面方位のSiO/Si界面が存在する。そのひとつであるSi(113)面においても、単原子層における酸化過程は二層目以降の酸化過程に影響を及ぼす。そこで、極薄酸化層の構造や組成を精密に制御するため、単原子層レベルでの酸化反応機構を研究した。実験はSPring-8の原子力機構専用ビームラインBL23SUの表面化学実験ステーションにおいて実施した。超音速酸素分子線の並進運動エネルギーを0.8eVから2.3eVの間で変化させることにより、Si(113)面に対する酸化促進効果に着目した。並進運動エネルギーが大きいほどSi(001)の場合と比べてSi強度が顕著に減少し、逆にSi強度が増加する傾向が観察され、酸化膜の化学組成はSiOにより近づくことが明らかになった。
大野 真也*; 兼村 瑠威*; 安部 壮祐*; 井上 慧*; 百瀬 辰哉*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
本研究では、0.8eVから2.26eVの並進運動エネギーを持つ酸素の超音速分子線を用いて、Si(001)面とSi(113)面の初期酸化のリアルタイム光電子分光観察を行った。並進運動エネルギーの増加に伴ってSi(113)面ではSi(001)面と比べてSi強度が顕著に減小した。同様の傾向は熱酸化においても観測されている。すなわち、Si(113)面上に形成される極薄酸化膜の方がSiOにより近い状態となる。O1s内殻光電子スペクトルを高結合エネルギー成分(HBC)と低結合エネルギー成分(LBC)に分解して解析した結果、酸素分子線の並進運動エネルギーが大きいほどLBC成分が減少することがわかった。熱酸化の場合、LBCには歪みの大きいSi-O-Si結合の寄与が含まれていると考えられている。したがって、LBCの減少は高い並進運動エネルギーを与えて酸化することによって、より歪みの緩和が起こっていることを示している。
大野 真也*; 安部 壮祐*; 兼村 瑠威*; 三浦 脩*; 成重 卓真*; 井上 慧*; 百瀬 辰哉*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; et al.
no journal, ,
Siナノワイヤトランジスタ等の3次元構造を持つMOSFETにおいてはさまざまな面方位のSiO/Si界面が存在する。このため、Si高指数面上に形成される極薄酸化膜の構造や電子状態の詳細な理解が求められている。本研究では、SPring-8 BL23SUの表面化学実験ステーション(SUREAC2000))において酸化過程のリアルタイム光電子分実験を行った。熱酸化過程については基板温度を340Kから920Kとした。分子線酸化過程については並進運動エネルギーが1.12eVから2.32eVの超音速分子線を用いて初期酸化反応を研究した。その結果、820KにおいてはSi(113)ではO1s光電子スペクトルの高結合エネルギー成分(HBC)の強度が顕著に減少することがわかった。この傾向は熱酸化と分子線酸化のすべての条件で共通している。このHBC強度の減少はSi(113)面において歪んだSi-O-Si結合が形成されやすいことに対応する。また、熱酸化ではSi状態が支配的であるのに対して、室温で行った分子線酸化ではSi状態が支配的となる現象を見いだした。