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論文

Time-evolution of oxidation states at the Ni(111) surface; O$$_{2}$$ incident translational energy dependence

井上 敬介*; 寺岡 有殿

Journal of Physics; Conference Series, 417, p.012034_1 - 012034_6, 2013/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:67.54(Materials Science, Coatings & Films)

In this study, the oxidation states of Ni(111) surface, which were made by irradiation of supersonic O$$_{2}$$ molecular beam (SSOMB), were analyzed by synchrotron radiation photoemission spectroscopy (SR-XPS). Especially, the initial sticking probability dependence on the O$$_{2}$$ translational energy is discussed. The initial sticking rate increased as translational energy increased from 0.3 eV to 1.0 eV, slightly decreased toward 2.2 eV, and a remarkable re-increase was observed in the region around 2.3 eV. These results reveal that activated adsorption of O$$_{2}$$ molecules takes place with at least two potential energy barriers of 1 eV and larger than 2.3 eV.

論文

Initial sticking rate of O$$_{2}$$ molecular beams on Ni(111) surface dependending on kinetic energy

井上 敬介*; 寺岡 有殿

Protection of Materials and Structures from the Space Environment; Astrophysics and Space Science Proceedings, Vol.32, p.521 - 530, 2013/00

In this study, the oxidation states of Ni(111) surface, made by irradiation of a supersonic O$$_{2}$$ molecular beam (SSOMB), were analyzed using synchrotron radiation photoemission spectroscopy (SR-XPS). The surface temperature was 300 K during measurement. After irradiation of SSOMB on the Ni surface to some extent, the evolution of the surface oxides were observed by core level photoemission spectra of Ni$$_{3}$$P and O1$$s$$ so that oxygen uptake curves were measured at every translational energy of O$$_{2}$$ beam. The initial sticking rate increased as translational energy increased from 0.06 eV to 1.0 eV, slightly decreased up to 2.2 eV, and a remarkable re-increase was observed in the region around 2.3 eV. These results imply that high speed O$$_{2}$$ molecules adsorb via two potential barriers.

論文

金属表面における分子ビームによる酸化・窒化反応制御とその放射光光電子分光観察,2

寺岡 有殿; 井上 敬介*; 神農 宗徹*; Harries, J.; 岡田 隆太; 岩井 優太郎*; 高岡 毅*; 吉越 章隆; 米田 忠弘*

第56回日本学術会議材料工学連合講演会講演論文集, p.360 - 361, 2012/10

産業上重要な金属表面に超音速酸素・窒素分子線を照射して、反応分子の運動エネルギーの作用で極薄酸化膜・窒化膜を形成する化学反応過程を、高輝度・高分解能放射光光電子分光でその場観察した。触媒として重要なNi(111)表面の酸化の場合には、酸素分子の運動エネルギーを2.3eVまで上げることで活性化吸着が促進され、NiOの生成効率が高くなることが見いだされた。また、紫外発光ダイオードや圧電材として重要なAlN薄膜に関しては、窒素分子の運動エネルギーを2eVにすることでAl(111)表面を窒化することができることを見いだした。この反応では表面温度が高いほど表面に窒素が検出されるまでに要する待機時間が短くなる。このことは窒素分子の単純な活性化吸着でも物理吸着状態を経由した解離吸着でもないことを意味している。わずかに吸着した窒素の拡散で形成される前駆体が再び窒化される二段階反応機構を提案する。

論文

金属表面における分子ビームによる酸化・窒化反応制御とその放射光光電子分光観察

寺岡 有殿; 井上 敬介*; 神農 宗徹*; Harries, J.; 吉越 章隆

第55回日本学術会議材料工学連合講演会講演論文集, p.236 - 237, 2011/10

原子力機構では、超音速分子線と高輝度・高分解能放射光を同時に試料表面に照射して、リアルタイムで表面をその場光電子分光観察する装置を開発し、SPring-8の専用軟X線ビームライン:BL23SUに設置した。質量分析器も併用すれば、表面の化学結合状態の変化と反応生成物の脱離収率を同時にモニタすることもできる。入射分子の運動エネルギーを反応制御パラメータとして、表面反応のダイナミクスにまで立ち入った反応機構の解明が期待できる。Si酸化では、900K以上の温度でO$$_{2}$$分子線と反応するSi(001)表面を光電子分光観察すると同時に、脱離するSiO分子の収率をモニタすることで、酸化膜形成とエッチングが同時に起こる一見奇妙な表面反応の機構を解明した。アルミニウムはN$$_{2}$$ガスと反応しないが、N$$_{2}$$分子の運動エネルギーを2eVにまで高めたところ、表面温度が473Kで1nm程度の窒化膜が形成されることを見いだした。Ni酸化では酸素吸着曲線に見られるプラトーがO$$_{2}$$分子の運動エネルギーに大きく依存して消失することを見いだした。他にTi, Ru, Cuの酸化においてもO$$_{2}$$分子の運動エネルギー効果が見いだされた。

論文

放射光光電子分光法によるSiO$$_2$$薄膜の有効減衰長の実験的決定

井上 敬介; 寺岡 有殿

電気学会論文誌,C, 130(10), p.1817 - 1818, 2010/10

SiO$$_2$$薄膜の膜厚をXPSで求めるうえで、有効減衰長(EAL)の値は重要なパラメーターである。しかし、それは実験的に求められていないことが多く、非弾性平均自由行程IMFPの値が代用される。EAL値を放射光光電子分光を使い放射光エネルギー480eVから800eVの範囲で決定した。すべての実測EALはIMFPの計算値と異なった。EALの評価にサブオキサイドを考慮しない場合がIMFPに最も近い値を示した。

口頭

Depth-profiling using angular-resolved X-ray photoelectron spectroscopy and the maximum entropy method

Harries, J.; 戸出 真由美; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

光電子分光はおもに表面敏感な手法である。しかし光電子分光スペクトルの角度依存性から深さ方向の元素分布について情報を得ることも可能である。ラザフォード散乱等の他手法に比べて化学結合状態について評価できるというメリットがあるに対し、高度なデーター解析が必要である。ここではSPring-8、BL23SUで測定した窒化Al(111)及びVCrTiの自然酸化膜及び重水素化した資料の表面近辺の元素分布を評価する。

口頭

SR-XPS study on the native oxide of VCrTi and its modification by deuterium ion implantation

戸出 真由美; Harries, J.; 寺岡 有殿; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆

no journal, , 

In order to study the correlation between the hydrogen desorption temperature and the chemical bonding states of the oxide layer, photoemission spectroscopy with soft X-ray synchrotron radiation has been applied for analyses of the native oxide on the polycrystalline V$$_{25}$$Cr$$_{40}$$Ti$$_{35}$$ alloy surface and its thermal instability. Before thermal annealing, V-2p peaks from the bulk could be observed with a photon energy of 1247 eV, in addition to broad oxides peaks. The O-1s peak consisted of at least two components and decreased with thermal annealing. The lower binding energy component is decreased remarkably than that of the higher energy component. For the deuterium ion implanted surface, however, the O-1s peak kept its profile until 573 K. After desorption of D$$_{2}$$ molecules at around 570 K, the native oxide layer started changing its structure. Consequently deuterium implantation affected the thermal stability of the native oxide.

口頭

高分解能軟X線放射光光電子分光による重水素化VCrTiの表面分析

戸出 真由美; Harries, J.; 寺岡 有殿; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆

no journal, , 

水素貯蔵合金表面の自然酸化膜の熱的安定性を調べることは非常に重要である。本研究では、VCrTiの自然酸化膜の熱的安定性を、高分解能軟X線放射光光電子分光法で調べた。さらに、重水素イオン注入によるVCrTiの自然酸化膜の変化について研究した。実験はSPring-8の原子力機構専用軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)を用いて行った。V-2p光電子スペクトルでは、加熱前は自然酸化膜を示すサテライトピークに加えて、バルクからのピークも観測された。O-1sピークは複数の成分から構成される。加熱に伴ってO-1sピークは減少し、金属Vが顕著になった。一方、重水素化することで自然酸化膜の分解温度が高くなることが観測された。

口頭

Chemical-state resolved depth-profiling using angle-resolved X-ray photoelectron spectroscopy and the maximum entropy method

Harries, J.; 戸出 真由美; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

SPring-8, BL23SUの高分解能表面化学実験ステーションを利用して化学結合状態別、角度別光電子スペクトルの測定が可能。最大エントロピー法を用いるとスペクトルに含まれる深さ方向の分布情報を取り出すことができる。この二つの手法の組合せの進歩について発表する。例として、窒化したアルミ(111)表面のN-化学結合状態別深さ方向分布について議論する。

口頭

Chemical state resolved depth-profiling using XPS and the maximum entropy method

Harries, J.; 戸出 真由美; 井上 敬介; 角本 雄一; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

元素別深さ方向の分布評価において色々な手法があるが、角度分解光電子分光は化学結合状態別の分布の測定が可能という特徴がある。SPring-8, BL23SUの表面化学実験ステーションの高輝度,高エネルギー分解能放射光を用いて、超音速分子ビーム,イオンビーム等を利用して創製した薄膜の深さ方向分布の評価測定を行った。角度分解光電子分光スペクトルから深さ方向の情報を取り出すために最大エントロピー法を用いる。手法について説明し、例として水素貯蔵材料であるVCrTiの自然酸化膜の深さ方向分布について議論する。さらに、アニールによる変化を調べた。

口頭

重水素イオン注入した水素貯蔵材(V$$_{25}$$Cr$$_{40}$$Ti$$_{35}$$)の高分解能軟X線放射光光電子分光による自然酸化膜の熱安定性の評価

戸出 真由美; Harries, J.; 寺岡 有殿; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆

no journal, , 

水素貯蔵合金表面の自然皮膜の熱安定性は、水素の吸収や脱離に大きな影響を与える重要な特性であるといえる。本研究ではV$$_{25}$$Cr$$_{40}$$Ti$$_{35}$$の自然酸化膜の熱安定性が、重水素イオン注入によってどのように変化するかを高分解能軟X線放射光光電子分光法で調べた。実験はSPring-8の原子力機構専用軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)を用いて行った。アニールの前後で表面の酸化膜の光電子スペクトルの測定を行った。V$$_{25}$$Cr$$_{40}$$Ti$$_{35}$$をアニールすると酸化状態を示すピークが弱くなり、金属状態を示すピークが強くなる。重水素イオンを注入することで、自然酸化膜の熱安定性が100度程度安定化することが観測された。

口頭

高分解能軟X線放射光光電子分光による重水素化VCrTi表面の熱安定性の評価

戸出 真由美; Harries, J.; 寺岡 有殿; 角本 雄一; 井上 敬介; 吉越 章隆

no journal, , 

水素貯蔵合金表面の自然皮膜の熱安定性は、水素の吸収や脱離に影響を与える特性である。本研究では、VCrTi表面皮膜の熱変性過程を高分解能X線放射光光電子分光法で調べた。実験はSPring-8の原子力機構専用軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)を用いて行った。アニール前は酸化状態を示す光電子スペクトルが観測された。アニール後は酸化状態を示す光電子スペクトルが弱くなり、金属状態を示す光電子スペクトルが強くなった。表面に重水素を注入すると、自然酸化膜の変質温度が100$$^{circ}$$C程度高くなる結果が得られた。

口頭

放射光光電子分光によるSiO$$_{2}$$の有効減衰長(EAL)の実験的決定

寺岡 有殿; 井上 敬介

no journal, , 

表面極薄膜の膜厚をXPSで求めるうえで、測定する放射光エネルギーでの有効減衰長(EAL)の値が必要となる。しかし、それは実験的に求められていないことが多く、非弾性平均自由行程IMFPの値が代用される。実験はSPring-8の原子力研究専用軟X線ビームライン(BL23U)に設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)を用いて行った。すべての実測EALはIMFPの計算値より長くなった。サブオキサイドを考慮しない場合がIMFPと最も一致した。

口頭

Kinetic energy effects on initial sticking of O$$_{2}$$ molecular beams on Ni(111) surface

寺岡 有殿; 井上 敬介*; 川上 泰典*; 平谷 篤也*

no journal, , 

本研究ではNi(111)表面を超音速酸素分子線を用いて酸化し、放射光光電子分光で表面酸化状態を観察した。超音速酸素分子線照射と放射光光電子分光(SR-XPS)観察を繰り返した。照射から測定の一連の実験は室温下で行った。放射光のエネルギーは680eVとした。Ni2pとO1sの内殻光電子スペクトルを測定した。各運動エネルギーごとに初期吸着曲線を測定した。酸素分子の入射エネルギーが0.6eVから2.0eVの領域では、初期吸着確率は変化せず、2.0eVを超えると急激に増加した。2.0eVに吸着反応のしきい値が存在することを見いだした。

口頭

超音速O$$_{2}$$分子線によるNi(111)表面の酸素初期吸着確率の運動エネルギー依存性

井上 敬介*; 寺岡 有殿; 川上 泰典*; 平谷 篤也*

no journal, , 

本研究では、Ni(111)表面を超音速酸素分子線を用いて酸化し、放射光光電子分光で表面酸化状態を観察した。一連の測定は室温下で行った。超音速酸素分子線を照射し、放射光エネルギーを680eVとして、Ni3pとO1sの内殻光電子スペクトルを測定した。それを繰り返すことで、各分子線運動エネルギーにおける初期吸着曲線を測定した。酸素分子線の入射エネルギーが約1.0eVまで初期吸着速度は増大したが、それから2.2eVまで若干の減少がみられ、2.3eVでは再び急激に増大した。これらの結果から新たな吸着機構の存在を見いだした。

口頭

放射光光電子分光により実測したSiO$$_{2}$$の有効減衰長(EAL)と非弾性平均自由行程(IMFP)計算値の比較

井上 敬介*; 寺岡 有殿; 神農 宗徹

no journal, , 

有効減衰長EALは、X線光電子分光(XPS)を用いて薄膜の膜厚を求めるときに必須のパラメーターである。EALは実験的に求められていないことが多く、非弾性平均自由行程(IMFP)の計算値が代用される。今回SiO$$_{2}$$のEALを放射光エネルギー480-800eVの範囲で放射光光電子分光(SR-XPS)を用い測定した。実測したEALの値はIMFP計算値とは異なる値となった。

口頭

放射光光電子分光によるSiO$$_{2}$$中の実測有効減衰長と非弾性平均自由行程計算値の比較

井上 敬介*; 神農 宗徹; 寺岡 有殿

no journal, , 

本研究ではSiO$$_{2}$$中の光電子の実測有効減衰長と非弾性平均自由行程計算値の比較を行った。試料としてSiO$$_{2}$$極薄膜付きのSi(001)基板を使用した。放射光のエネルギーを400$$sim$$1700eVとし、Si 2pの光電子スペクトルを測定して、有効減衰長のエネルギー依存性を調べた。有効減衰長にはSiO$$_{2}$$膜厚依存性はなく、SiO$$_{2}$$膜の膜質は一定であった。サブオキサイド(Si$$^{+}$$, Si$$^{2+}$$, Si$$^{3+}$$)をバルク(Si基板)側に含めるか、無視するか、SiO$$_{2}$$膜に含めるかにより有効減衰長に差が生じた。サブオキサイドをバルク側に含めるときTPP-2MというIMFPの計算値と最も近い値となった。

口頭

Ni(111)表面の超音速O$$_{2}$$分子線による初期吸着確率の運動エネルギー依存性

井上 敬介*; 寺岡 有殿; 川上 泰典*; 平谷 篤也*

no journal, , 

Ni(111)表面を超音速酸素分子線を用いて酸化し、放射光光電子分光で表面酸化状態を観察した。一連の測定は室温下で行った。超音速酸素分子線を照射し、放射光エネルギーを680eVとして、Ni3pとO1sの内殻光電子スペクトルを測定した。サンプルの表面温度が300Kの状態で一連の測定を行った。それを繰り返すことで、各分子線運動エネルギーにおける初期吸着曲線を測定した。初期吸着確率は0.3eVから1.0eVまでは増加し、2.2eVまではわずかに減少した。そして、照射エネルギー2.3eVの時急激に増加した。これらの結果は、二つのポテンシャル障壁の存在を示している。

口頭

Ni(111)表面への超音速O$$_{2}$$分子線照射による酸化膜の形成過程及び初期吸着レートの運動エネルギー依存性

井上 敬介*; 寺岡 有殿

no journal, , 

本研究では、Ni(111)表面を超音速酸素分子線を用いて酸化し、放射光光電子分光で表面酸化状態を観察した。一連の測定は室温下で行った。超音速酸素分子線照射とNi3p, O1sの内殻光電子スペクトル測定(放射光エネルギー680eV)を繰り返すことで、各分子線運動エネルギーにおける初期吸着曲線を測定した。酸素分子線の入射エネルギーが0.06eVから1.0eVまで初期吸着速度は増大したが、それから2.2eVまで若干の減少が見られ、2.3eVでは再び急激に増大した。これらの結果から新たなポテンシャル障壁の存在を見いだした。

口頭

軟X線放射光光電子分光法を用いたSiO$$_{2}$$中の光電子の見かけの有効減衰長測定とその問題点

神農 宗徹*; 井上 敬介*; 寺岡 有殿

no journal, , 

軟X線放射光光電子分光法を用いて薄膜の膜厚測定が可能である。膜厚計算時、有効減衰長の値が必要になるが、それは実験的に求められておらず、非弾性平均自由行程の理論値で代用されることが多い。本研究では、放射光エネルギーの範囲を400-1700eVとし、Si(001)基板上に急速熱酸化法(RTO)によってSiO$$_{2}$$極薄膜を作製したものを使い、膜厚既知のものから見かけの有効減衰長を測定し、見かけの有効減衰長とIMFPの理論値の比較を行った。放射光では、Si(001)基板由来の成分、酸化膜由来の成分の他に完全に酸化していないサブオキサイド成分が観測できる。本研究では、サブオキサイドをSi(001)基板として考える場合、無視する場合、酸化膜として考える場合に分けて有効減衰長を評価した。サブオキサイドは表面近傍の酸化膜とバルクのSi(001)基板の界面付近に局在するので、本来は放射光エネルギーが高いときほど相対的にサブオキサイドの影響は小さくなるが、結果は逆の傾向を示した。これは、バルク内にある格子欠陥や不純物などの化学シフトが偶然にサブオキサイドのピークと重なり、サブオキサイドを過剰に評価しているからではないかと考えられる。

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