Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
廣川 勝規; 久田 雅樹; 福井 康太; 井上 設生
デコミッショニング技報, (44), p.33 - 42, 2011/09
日本原子力研究開発機構では、事業の合理化及び効率化を図るため、使命を終えた施設,経年化が進んだ施設については、計画的に廃止措置を進めることとしている。廃止措置は、施設の種類や解体対象物の特徴を考慮し、測定・除染・解体技術を上手く適用し、安全かつ経済的に実施する必要がある。本報告では原子力機構大洗研究開発センター環境保全部環境技術課で開発した測定・除染・解体技術について紹介する。
道野 昌信; 鈴木 寿章; 会田 剛; 須藤 正義; 齊藤 隆一; 川原 啓孝; 礒崎 和則; 伊東 秀明; 井上 設生; 青木 裕; et al.
JNC TN9430 2004-001, 103 Pages, 2004/03
本報告書はMK-III改造に伴い実施した総合機能試験のうち、インターロック・動作確認試験として次に示す試験の結果について報告するものである。(1)1次、2次主冷却系インターロック試験(SKS-106、210)、(2)電源喪失試験(SKS-116)、(3)炉内移送、炉外移送自動運転試験(SKS-501、502) 主冷却系では、原子炉スクラム時の1次系、2次系のインターロックが変更されていることから、原子炉スクラム及び外部電源喪失による冷却系全体のインターロック動作の確認試験を実施した。燃料取扱系では、操作の自動化を図った燃料取扱設備の機能をMK-III炉心構成のための燃料取扱前に確認した。試験結果はいずれも判定基準を満足しており、MK-III炉心における冷却系インターロック動作及び燃料取扱系の動作が正常であることが確認できた。
井上 設生; 長井 秋則; 坂井 茂; 今井 勝友; 大川 敏克
PNC TN9440 96-009, 102 Pages, 1996/04
高速実験炉「常陽」格納容器雰囲気調整系のフレオン冷媒設備は、CFC-11を冷媒に用いた180冷凍トンの容量を有する2台のフレオン冷凍機にて格納容器床下で発生した除去している。しかし使用冷媒CFC-11オゾン層を破壊する性質を持っていることから、第4回モントリオール議定書締約国会会(平成4年11月)の採択事項により特定フロンに指定され、1995年に生産中止となった。このため、代替フロンを用いた冷凍機への移行が必要となり系統に適合する代替フロンの選定及び改造方策を検討した。以下に主な検討結果を示す。1代替冷媒として、現冷凍機の能力確保、経済性、成立性を考慮した結果、HFC-134Aが最も適していると判断した。2改造方策については、冷凍機・冷媒ポンプ構造、空調機他の付属設備改造範囲、耐震性等を中心に今後実施していく必要がある。
黒羽 光雄; 井上 設生*; 増井 章裕*; 奥村 泰伸*; 大後 美道; 太田 英久*; 佐藤 稔*
PNC TN941 81-51, 70 Pages, 1981/02
ナトリウム加熱蒸気発生器のリーク検出計として,ニッケル隔膜を蒸気発生器のカバーガス空間に直接挿入する型のガス中水素計が試作された。同水素計は,PNC型ナトリウム中水素検出計のニッケル膜と同様に応力負荷方式は内圧型で,真空系の主要構成部品も同一のものが採用された。同水素計は,現在,動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センタ蒸気発生器安全性試験室内。小リーク・ナトリウム-水反応試験装置(SWAT―2)に据付けられ,順調に稼動を続けている。本書では,この水素計の設計仕様,およびその決定根拠を詳細に記述するとともに,試作した水素計の構造,部品仕様,ガス中試験結果,ナトリウムミスト中試験結果について報告するものである。これらの試作,試験を通じて以下の成果を得た。本水素計は,循環型のガス中水素計と比較して,非常に小型であるにもかかわらず,検出機能および濃度測定機能を充分有することが実証された。水素濃度の測定範囲は,数Vppm10,000Vppm(ニッケル膜温度500,カバーガス圧力1kg/cm2G)であることが示された。ナトリウムミスト中のニッケル膜の水素透過率は,ナトリウム中のそれとほぼ同じ値が得られた。
黒羽 光男; 井上 設生*; 大後 美道; 佐藤 稔*
PNC TN941 80-135, 67 Pages, 1980/08
高速増殖炉「もんじゅ」蒸気発生器伝熱管の侯補材料である2Cr-1Mo鋼を対象に,微小水リーク時のリーク孔自己拡大(セルフウェステージ)現象を調査するための試験が,動燃大洗工学センタSWAT-2装置を使用して実施された。試験範囲はナトリウム温度480,水リーク率1.610 - 2.310 g/secである。本試験により次の成果が得られた。水リーク率L/R1(g/sec)とセルフウェステージ率S/R1(mm/sec)には、次の関係式が成立する。S/R1=0.0173L/R10.58 セルフウェステージはナトリウム側から発生して水側に進行し,水側に到達した時点でリーク率が急増する。セルフウェステージによる拡大形態で特徴的なことは、ナトリウム側の拡大孔径の方が水側よりも数倍程やや不連続的に大きい二重構造を有することである。リーク孔の最小拡大孔径は0.451.3mmで、リーク孔拡大比は水リーク率の小さいもの程大きい傾向にある。
黒羽 光男; 井上 設生*; 大後 美道; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-188, 58 Pages, 1979/10
期間1978年12月1979年10月目的オリフィス付Na中水素計の動的平衡法による試験結果およびPNC型Na中水素計2号機の動的室にオリフィスを適用した場合の最適設計値を検討したので報告する。要旨もんじゅ用蒸気発生器の水リーク検出計として開発され,SWAT―2装置にて試験されているPNC型Na中水累計2号機真空系の動的室に対し,その超高電離真空計とイオンポンプ間にオリフィスを取付けた。これは従来まで困難であったイオンポンプの排気速度を動的平衡運転時に実測できるようにするためである。この結果,Ni膜の水素透過率Kを正確に評価することができた。得られたKの値は従来の値と比較して圧力依存性が小さく,約110-4cm2Torr1/2/secであった。さらにNa中水素濃度一真空系水素圧力の校正曲線で1/2乗則に合わないのは,主としてKの圧力依存性に原因していることが判った。また,もんじゅ用蒸気発生器運転時のNa純度条件を考慮してPNC型Na中水素計2号機MK―3型の動的室にオリフィスを適用する場合のNi膜およびオリフィスコンダクタンスの最適値を検討した。この結果,Ni膜面積を1/4以下に縮少することができると共に,イオンポンプの経年的劣化による較正曲線の変化を1年間は全く生じないようにすることが可能となることを示した。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 佐々木 和一*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-173, 109 Pages, 1979/10
期間1979年2月1日1979年7月31日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速増殖原型炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム-水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―7試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物の試験後解体検査の結果をとりまとめたものである。Run―7試験においては,ダウンカマ部において注水率10.6(初期)7.9(後期)kg/sで9.5秒間(注水弁開時間)の注水が行なわれ総注水量85kgの試験規摸であったが隣接伝熱管の二次破断,内庄と高温化に起因するブリスタなどは観察されなかった。ただし,一部の伝熱管に機械力による変形が認められた。その他,計測用センサ類に一部破損が生じていた。なお,本試験で用いた伝熱管群構造物(内部構造物)は,東芝/IHIにて設計・製作されたものである。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 佐々木 和一*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-172, 63 Pages, 1979/10
期間1978年8月1日1979年7月31日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速増殖原子炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム-水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―6試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物の試験後解体検査結果をとりまとめたものである。Run―6試験においては,伝熱管ヘリカルコイル部下部において注水率9.4(初期)8.3(後期)kg/sで9.5秒間(注水弁開時間)の注水が行なわれた。総注水量90kgの試験規模であったが,隣接伝熱管の二次破断,機械力による変形,内圧と高温化に起因するブリスタなどは観察されなかった。なお,本試験で用いた伝熱管群構造物(内部構造物)は,日立製作所/パブコック日立(株)にて設計・製作されたものである。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 佐々木 和一*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-167, 66 Pages, 1979/09
期間1977年12月12日1979年7月31日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速原型炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム―水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―5試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物の試験後解体検査結果をとりまとめたものである。Run―5試験においては,伝熱管ヘリカルコイル部下部において注水率15(初期)11(後期)kg/sで97秒間(注水弁開時間)の注水が行なわれた。総注水量150kgの試験規模であったが,隣接伝熱管の二次破断・機械力による変形,内圧および高温化に起因するブリスタなとは観察されなかった。なお,本試験で用いた伝熱管群構造物(内部構造物)は,三菱重工(株)にて設計・製作されたものである。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 佐々木 和一*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-166, 53 Pages, 1979/09
期間1977年6月3日1979年11月30日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速原型炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム-水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―4試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物の試験後解体検査の結果をとりまとめたものである。Run―4試験においてはヘリカルコイル上部(液面下640mm)において,注水率9.0(1sec後)7.2(9sec後)kg/sで9.4秒間(注水弁開時間)の注水が行なわれ,総注水量83kgの試験規模であったが,隣接伝熱管の二次破断,機械力による変形,内庄と高温化に起因するブリスタなどは観察されなかった。ただシュラウドに若干の変形が認められた。なお,本試験で用いた伝熱菅群構造物(内部構造物)は,東芝/IHIにて設計・製作されたものである。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-165, 57 Pages, 1979/09
期間1976年12月17日1979年11月30日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速増殖原型炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム-水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―3試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物のナトリウム-水反応試験後解体検査の結果をとりまとめたものである。本試験で用いた内部構造物は東芝/IHIにて設計・製作されたものであり,同社の「もんじゅ」設計にもとづくものである。Run―3試験においては,伝熱管ヘリカルコイル下部において注水率88(1sec後)79(9sec後)kg/secで9.5秒間の注水が行なわれ総注水量78kgの試験規模であったが,隣接伝熱管の二次破断,内圧と高温化に起因するブリスターなどは観察されなかった。ただ,注水点近傍のごく一部の伝熱管およびシュラウドにわずかな変形が観察された。また,ナトリウム液面計に変形が生じていた。
高橋 憲二郎*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 佐々木 和一*; 井上 設生*; 佐藤 稔*
PNC TN941 79-152, 52 Pages, 1979/09
期間1976年3月25日1979年7月30日 蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT―3)を用いて,高速増殖原型炉「もんじゅ」蒸気発生器の大リーク・ナトリウム-水反応事故時の隣接伝熱管二次破損の有無の確認試験が行なわれている。本報告書は,Run―2試験における蒸発器(反応容器)伝熱管群構造物のナトリウム・水反応試験後解体検査結果をとりまとめたものである。Run―2試験においては,伝熱管ヘリカルコイル下部において注水率14.2(初期)97(後期)kg/secで99秒間の注水が行なわれたが,隣接伝熱管の二次破断,機械力による変形,内圧および高温化に起因するブリスターなどは観察されなかった。ただ,注水孔に隣接する伝熱管の注水孔側表面に軽微なウエステージ痕(表面が粗れたという感じ)が観察された。その他,伝熱管群構造物(内部構造物)の吊棒およびナトリウム液面計センサに変形が生じていた。なお,本試験で用いた内部構造物は東芝/IHIにて設計・製作されたものである。
鐘ヶ江 直道*; 池本 一郎*; 大後 美道; 井上 設生*; 堀 雅夫*
PNC TN941 78-91, 214 Pages, 1978/10
PNC型Na中水素検出計2号機は,すでに報告した同1号機の試作,試験から得られた成果を基に,商速増殖原型炉「もんじゅ」での使用を想定し設計,製作されたものであり,現在動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センタ内各種試験装置に組込まれ順調に稼動が続けられている。この2号機の特徴は,検出計の較正運転手法の簡易化および精度の向上を目的として従来はなかった「動的室,静的室分離型」の構成を開発し実用化した点にある。▲本書は,この2号機の法本設計仕様,詳細構造および較正試験,水注入時の応答試験を含むNa巾試験結果について記述するものである。これ等の設計,試作および試験を通じて以下の成果を得た。▲1)「動的室,静的室分離型」は較正試験時の運転手法の簡易化および較正精度の向上に有効である。▲2)同1号機の経験も含め,既に報告した「検出計最適設計法」の妥当性を確認した。▲3)「もんじゅ」の適用可能な設計,製作および運転に関する多くの情報を得ると同時に,本2号機が「もんじゅ」用として使用可能である事の見通しを得た。▲大洗工学センタでは現在この2号機を使用して,検出計の寿命,経年変化を把握するための長期試験を行って更に多くの運転経験を積み重ねる予定である。▲
鐘ヶ江 直道*; 池本 一郎*; 大後 美道; 井上 設生*
PNC TN941 78-85, 187 Pages, 1978/01
本書は,既に報告した「Na中水素検出計の最適設計法」の実証のために試作した,「PNC型Na中水素検出計1号機」に関する報告書である。同検出計は現在動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センタ蒸気発生器安全性試験室内小リーク・ナトリウム・水反応試験装置(SWAT―2)に据付けられ順凋に稼動を続けている。本書ではこの検出計の設計仕様およびその決定根拠の詳細を上記最適設計法に則って記述すると同時に,試作した検出計の構造詳細,製作時に得た情報,Na中試験結果およびガス中試験結果について報告するものである。これらの試作,試験を通じて以下の成果を得た。完成した本検出計1号機はナトリウム側も含め従来のものよりきわめて小型であり,リーク検出機能および濃度測定機能を有する事が実証され,既に報告した最適設計法の妥当性を確認することが出来た。製作および実験の過程でこれまで定量的に得られていなかった事項,すなわち,Ni膜溶接後のリーク試験法,高圧測定用のシュルツゲージ試作,完成後の真空側ベーキング条件および真空計自己排気速度等を定量的に把握することが出来た。今後は,これ等の事項を基として更に改良型の同2号機の試作およびもんじゅプラントヘの適用を考慮した長期にわたる運転特性把握のための試験を実施する計画である。
大高 仁護*; 山田 敏雄*; 佐々木 和一*; 高橋 憲二郎*; 井上 設生*; 大内 義弘*; 佐藤 稔*
PNC TN941 78-46, 23 Pages, 1978/01
期間1975年6月1978年6月 目的 大型・大リークナトリウムー水反応試験装置SWAT―3の放出系ラプチャ板に設置した破裂検知器の改良経験をまとめ,「もんじゅ」蒸気発生器設計の参考とする。要旨 大型・大リークナトリウムー水反応試験装置SWAT―3の放出系ラプチャ板に,金属箔切断式破裂検知器を取り付けて,ナトリウム-水反応試験を実施したところ以下の不具合があった。1)取り付けられているリレー式信号検知回路の作動が遅く,破裂信号が出なかった。2)金属箔を取り付けるための管壁貫通電極部分にナトリウム漏洩が生じた。この対策として,信号検知回路を簡単な論理判断回路を含む半導体回路とし,管壁貫通電極の構造変更を行なった。この結果,引き続く注水試験において,ラプチャ板破裂検知器として支障なく作動することが確認された。
池本 一郎*; 井上 設生*; 大後 美道; 堀 雅夫*; 鐘ヶ江 直道*
PNC TN941 77-191, 142 Pages, 1977/12
ウェステージ・データ整理コード「SWAC―8」は,現在動燃事業団が集枯している世界各国のナトリウム・水反応試験による材料ウェステージ・データをファイルし,各実験パラメータのウェステージに対する効果を求め,ウェステージ整理式の作成,および既に提唱されているウェステージ整理式の全世界データによる比較,検証などを行なうためのものである。▲本報告書では,主として「SWAC―8」コードの概要および操作方法について記述する。▲
鐘ヶ江 直道*; 池本 一郎*; 大後 美道; 井上 設生*; 堀 正夫*
PNC TN941 77-189, 78 Pages, 1977/02
本プログレスレポートは,小リーク・ナトリウム水反応研究で得られた情報のうち,小リークウェステージに関するものを速報的に報告するもので,日本原子力学会の講演原稿をもととした全6編より構成されている。各編の報告内容は以下のとおりである。第1編;ウェステージに及ぼすノズル・ターゲット間距離の効果に関する報告であり,この距離を5mmから35mmまで変えた実験結果および考察についての報告である。同一注水率であっても距離しが大きければウェステージ率は下がるが,ノズル径(D)との比L/Dが2540の処にウェステージ率最大点が生ずる事等を測定した。第2編;リーク孔拡大(セルフウェステージ)すなわち水がリークしている孔自体が時間とともに拡大して行く現象に対する考察を記した。これまでこの現象の報告はいくつかあったが,ここではこの拡大時間,拡大量等に対し定量評価を試み,内外の実験結果と比較評価した。第3編;第1編で報告したウェステージに及ぼす距離の効果の研究の続編であり,更に実験データを積み重ねた結果として,前報の内容の再確認と更にウェステージ断面部形状を表わす半実験式や,ウェステージの発生しない領域等に対する考察を述べた。第4編;ウェステージデータ整理コード「SWAC―8」は全世界のウェステージ実験結果を収録し,各種パラメータの効果の評価およびそのパラメータを組合せた整理式の算出が行えるコードである。本項ではコードの内容および全データを基としたパラメータ評価および最小二乗法で求まったウェステージ整理式の提唱を行った。第5編;ウェステージの生じたターゲット材に対し各種金属学的検査を施しウェステージ発生機構に関する考察を述べた。SWAT―2(小リーク),SWAT―1(中リーク)の使用ターゲットを検杏対象とし,ウェステージ発生面のコロージョン程度およびエロージョンの程度の比較や,ノズルとの間の相異による両効果の比較によって機構の評価を試みた。第6編;10-310-4/sec程度のリーク率によるウェステージ試験結果に関する報告。このリーク率(微小リーク)ではターゲットウェステージのみならずノズルウェステージ(ノズル孔自体が拡大または閉塞する現象)が重要な検討対象となるが,両者に対する実験的評価を行いターゲットおよびノズル部のウェステージ観測結果について述べた。
鐘ヶ江 直道*; 池本 一郎*; 井上 設生*; 堀 雅夫*; 大後 美道
PNC TN941 77-190, 65 Pages, 1977/01
本プログレスレポートは,小リーク・ナトリウム水反応研究で得られた情報のうち,リーク検出計開発に関するものを速報的に報告するもので,日本原子力学会の講演原稿をもととした全5編より構成されている。各編の報告内容は以下のとおりである。第1編;小リーク・ナトリウム-水反応試験装置(SWAT―2)に組込まれたVARIAN社製Ni膜―イオンポンプ型Na中水素検出計を用いて実施した静的平衡法による較正試験結果の報告。Na中水素濃度(CH)とイオンポンプ出力(Ip)には理論どおりの関係は成立せず,CHIp0.70.75の関係が見出され,米および仏の報告ととも一致したことの報告を中心として,較正試験の原理,手法および間題点の指摘を記述し,最後に小リークN-一水反応時の応答測定結果について報告した。第2編;リーク検出計として最も実用化の進んでいるNi膜-イオンポンプ型Na中水素検出計について,その設計法,性能評価法の一般化を試み,2つの特性図にまとめ報告した。1つは動的平衡運転からの要求項目をまとめた「検出特性図」で,他は静的平衡運転からのもので「静的平衡測定特性図」である。両図の使用によって,全ての上記検出計の設計,性能評価が可能である。第3編;上記第2編で報告した最適設計法の実証を行う目的で製作した「PNC型Na中水素検出計」について,その特徴,設計法の評価について報告した。前編での設計法の妥当性を確認すると同時に,定量的に不明確であった設計出様等の定量的確認も行うことが出来,それによってさらに測定精度の向上も可能であることを確認した。第4編;前編で報告した「PNC型Na中水素検出計」を用いて実施した,ガス中試験およびNa中試験結果について報告した。水素検出計の設計や測定にきわめて重要な項目でありながらこれまで定量値が不明確であった真空壁面からの放出ガス率やゲージの自己排気速度の測定緒果についても報告した。第5編;これまで確認した設計法,試験結果を反映し,原型炉もんじゅ用に設計,試作した「PNC型Na中水素検出計2号機」の構造,性能の特性およびNa中試験結果について報告した本検出計は較正運転の手法,精度の向上を主目的として,静的室と動的室を分離したもので,今後長期性能試験による経年持性を確認して行く計画である。
池本 一郎*; 橋口 功*; 大内 義弘*; 井上 設生*; 鐘ヶ江 直道*; 堀 雅夫*
PNC TN941 76-28, 60 Pages, 1976/03
期間1975年4月1976年3月目的Na中水素計の動的,静的平衝法による試験結果および注水試験に対する応答について報告する。要旨本報告書は,上記期間中に行なったNa中水素計の静的および動的平衝法による較正試験,注水試験時に得られた水素計の応答や,較正試験から得られた水素計の特性,およびNa中水素計の設計において考慮すべき点などについて述べたものである。本試験結果より明らかになった主な事項は,以下のようなものである。静的および動的平衝法による較正試験の結果,Na中水素濃度を精度よく監視できる。Ni拡散膜の水素透過率に圧力依存性が認められた。バリアン型Na中水素計において,数回の住水実験の後,出力の経時変化が観察された。バリアン型およびPNC―MAPI型Na中水素計の両者の応答を比較すると,応答開始はほぽ同時であるが,感度はバリアン型の方が良好である。静的平衝法によりNa中水素分圧を測足する場合,低分圧の場合は真空系壁面からのガス放出,高分圧の場合は電離真空計フィラメントの排気速度の効果を考慮しなくてはならない。
鐘ヶ江 直道*; 橋口 功*; 池本 一郎*; 大内 義弘*; 井上 設生*; 堀 雅夫*
PNC TN941 76-27, 110 Pages, 1976/03
期間1975年2月1日1976年2月29日目的ノズル・ターゲット問距離を変えて実施した小リーク・ウェステージ実験より得られた結果およびこれまでの注水ノズルの金属学的観察より得られたノズル孔拡大に対する考察結果を報告する。要旨1.ウェステージに対する距離の効果に関する試験とその検討。本試験の主要条件は以下のとおりである。ナトリウム温度T/N480()一定ナトリウム流速V/N約0.24(m/sec)一定ターゲット材質21/4Cr―1Mo材一定ノズル径D0.2,0.3,0.5,1.0,1.5(mm)ノズル・ターゲット間距離L5100(mm)L/D12400(一)注水率G0.0713.8(/sec)得られたウェステージ部の測定結果から,先づ次のことがわかった。1)L/D≒2030の処に最大ウェステージ率が発生する。2)L/D2030の領域ではウェステージ部形状はピット型となりウェステージ率が1/Lに比例して減少する。3)L/D2030ではウェステージ形状はトロイダル型となりウェステジ率がむしろ低下する傾向がある。4)本試験ではL/D150の領域では,ウェステージは観測されなかった。また,ウェステージ断面曲線は次式のように正規分布曲線で表わされる。-=-oexp(―r2/b)ただし,rは深さ-の処での半径,-oは最大深さでありbは注水率GとL/Dの関数で次式で表わされることが判った。b=1/5・L/D・G―方,ターゲット上に生ずるウェステージの広がりは,L/D2030の領域ではG1/2(L/D)1/2に比例しており,注水率Gが一定の場合L/D2030で最も小さくなりL/D2020では逆に広くなることが判った。以上の結果を実機SGで小リークが生じた場合の評価に反映して2.3の考察を加えた。2.リーク孔拡大(セルフウェステージ)に関する考察これまで使用したノズル部の金属学的観察結果を基とし次の結論を得た。1)孔拡大は必ずNa側から生ずる。2)拡大によって失われた鋼体積と拡大の孔部空間体積の比をvとするとき,このVと仝注水量(g)の間には次の関係が成立する。V=W310-63)孔拡大によってリーク率が増大する時点(1次拡大完了点)では,孔径は初期孔径の約2倍になる。4)この1次拡大完了