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高橋 芳浩*; 今木 俊作*; 大西 一功*; 吉川 正人
Proceedings of IEEE 1995 International Coferece on Microelectronic Test Structures, Vol.8, p.243 - 246, 1995/03
放射線照射や電荷注入による捕獲電荷がMOS構造の酸化膜中において分布する場合、その膜中電荷分布を把握することは電荷捕獲機構や素子特性への影響などを解明する上で重要である。我々は、酸化膜厚をエッチングにより同一基板内で連続的に変化させ、各膜厚に対するMOS構造のミッドギャップ電圧により酸化膜中の電荷分布評価を行う方法を考案した。今回この方法を用いて、MOS構造の酸化膜中電荷分布に及ぼす酸化膜形成後のNH雰囲気中での高温熱処理の影響について評価した。その結果、熱処理を行っていない酸化膜中では、これまでの報告と同様にSi-SiO界面付近に正電荷が局在することが確認された。またNH雰囲気中の熱処理を施すと、界面より20nm付近に正電荷および負電荷が発生し、これらの発生量は熱処理時間に依存することがわかった。この現象は酸化膜中への窒素の拡散に起因するものと考えられる。
今木 俊作*; 高橋 芳浩*; 吉川 正人; 大西 一功*
平成7年度日本大学理工学部学術講演会論文集, 0, p.151 - 152, 1995/00
これまでに、MOS構造の酸化膜厚に対するミッドギャップ電圧より酸化膜中電荷分布を評価する方法を提案して、NH中で高温アニールを施した酸化膜を有するMOS構造の酸化膜中電荷分布、およびその線照射による変化を評価してきた。今回、照射による電機的特性変化のメカニズム解明を目的に、照射中のゲート電圧の違いによる電荷分布の変化について検討した。その結果、シリコン界面から10~30nm離れた酸化膜中ではNHアニールにより捕獲電荷が発生し、照射により正電圧印加時には正電荷が、負電圧印加時には負電荷がそれぞれ増加することがわかった。これらの結果より、NHアニールにより正孔、電子トラップが酸化膜中で生成され、照射により膜中で発生した電子および正孔がこれらのトラップに捕獲されること、また印加電圧依存性は発生電荷のドリフト方向の違いにより説明できることがわかった。
大西 一功*; 高橋 芳浩*; 今木 俊作*; 岡田 耕平*; 吉川 正人
Proc. of 21st Int. Symp. for Testing and Failure Analysis (ISTFA 95), 0, p.269 - 274, 1995/00
傾斜エッチング法はMOS構造の酸化膜をフッ酸で斜めにエッチングし、同一基板上に膜厚の異なるMOSチロパミタを多数作製し、それらのC-V特性の膜厚依存性からMOS構造酸化膜中の固定電荷の深さ方向分布の評価を行う手法である。今回我々はMOS構造酸化膜にアンモニアアニールをほどこした時の、酸化膜中の固定電荷の深さ方向の分布の変化を傾斜エッチング法を用いて調べた。その結果、アンモニアアニール時間が60分未満の時は、アンモニアアニールの作用により正の固定電荷が酸化膜/半導体界面に蓄積するが、180分以上のアニールでは、負の固定電荷の発生によって、見かけ上固定電荷が消失することがわかった。
今木 俊作*; 岡田 耕平*; 高橋 芳浩*; 吉川 正人; 大西 一功*
平成5年度 (第37回)日本大学理工学部学術講演会講演論文集; 材料・物性, p.135 - 136, 1993/00
放射線照射や電荷注入による捕獲電荷がMIS構造の絶縁膜中において分布する場合、その膜中電荷分布を把握することが電荷捕獲機構や素子特性への影響などを解明する上で重要である。そこで同一素子内で絶縁膜厚をエッチングによって変化させ、各膜厚に対するMIS構造のミッドギャップ電圧より膜中の電荷分布評価を行う方法を考案し、MOS構造についてNHアニール後および放射線照射前後での酸化膜中電荷分布を評価した。この結果NHアニールにより電極界面付近の電荷量が変化し、Si-SiO界面準位が増加することがわかった。また放射線照射前の酸化膜中ではSi-SiO界面付近に正電荷が局在し、電荷量は製作時の初期酸化膜厚には依存せず、酸化温度上昇に伴って減少すること、放射線照射後ではSi-SiO界面付近で正電荷が捕獲され、その捕獲量は酸化温度に依存することがわかった。