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礒野 高明; 濱田 一弥; 河野 勝己; 阿部 加奈子*; 布谷 嘉彦; 杉本 誠; 安藤 俊就*; 奥野 清; 坊野 敬昭*; 富岡 章*; et al.
低温工学, 39(3), p.122 - 129, 2004/03
高温超伝導体(HTS)を核融合用電流リードに応用する開発を行ってきた結果、ITERに必要な60kA級への大電流化と性能試験に成功した。本開発研究では、従来の銅を用いた電流リードの性能と比較して、4Kへの熱侵入量を1/10、冷凍機消費電力を1/3となることを開発目標とした。これらの目標を達成するための課題として、HTSシース材の選択,銅部の最適化,接続部発熱の軽減,HTSとステンレス鋼間の熱接触の改善を行った。開発した電流リードは60kA通電と開発目標を達成した。このHTS電流リードはITERに適用でき、冷凍機電力の低減が期待できる。
礒野 高明; 河野 勝己; 濱田 一弥; 松井 邦浩; 布谷 嘉彦; 原 英治*; 加藤 崇; 安藤 俊就*; 奥野 清; 坊野 敬昭*; et al.
Physica C, 392-396(Part2), p.1219 - 1224, 2003/10
核融合応用を目的として、4.2Kへの熱浸入の少ない60kA高温超伝導(HTS)電流リードの開発及び試験を行った。本HTS電流リードは、低熱浸入量だけではなく、事故時の安全性も考慮した設計となっている。HTS電流リードは、強制冷凍の銅リード部と伝導冷却のHTSリード部から構成される。HTSリード部は、288本の銀合金シース型Bi-2223テープをステンレスのチューブ上に円筒状に配置しており、自己磁場のテープに対して垂直な成分を減少させることにより、HTSの臨界電流の低下を抑える工夫を行っている。さらに銀合金として、熱伝導を減少させるため10%の金を含んだ銀を使用している。HTS部の直径は146mm,長さは300mmである。試験の結果、世界最高記録である60kA通電に成功した。この時の銅リード部の冷媒条件は入口温度20Kで冷媒流量3.2g/s,4.2Kへの熱浸入量は5.5Wであり、冷凍機電力としては従来の電流リードと比較して1/3まで減らすことができた。この結果により、核融合用大型HTS電流リードの技術が確立できた。
安藤 俊就; 礒野 高明; 濱田 一弥; 西島 元; 辻 博史; 富岡 章*; 坊野 敬昭*; 保川 幸雄*; 今野 雅行*; 上出 俊夫*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 11(1), p.2535 - 2538, 2001/03
被引用回数:6 パーセンタイル:42.23(Engineering, Electrical & Electronic)ITERの建設に必要な60kAの電流リードを高温超伝導体を用いて設計した。また、その設計の正当性を実証するためのR&Dを行った。特に超伝導コイルのクエンチ時での電流リードの安全性について新しいアイデアを提出し、その検証した結果を紹介する。
礒野 高明; 濱田 一弥; 安藤 俊就; 辻 博史; 保川 幸雄*; 富岡 章*; 野澤 正信*; 今野 雅行*; 榊 喜善*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 9(2), p.519 - 522, 1999/06
被引用回数:8 パーセンタイル:51.51(Engineering, Electrical & Electronic)高温超電導(HTS)電流リードをITERに応用するには、熱侵入量の低減だけではなく、フォルト時の安全性も重要である。Bi-2223(HTS)材の銀シーステープを使用し、10kA級の電流リードを開発し、14.5kAまで試験を行った。特徴として、HTS材の周囲に磁性体を配置することで、磁界による臨界電流値の低下を抑えた機構を採用している。実験結果として、低い熱侵入量、高い安全性や磁性体の効果が確認できた。
高橋 良和; 杉本 誠; 松井 邦浩; 高野 克敏*; 野沢 正信*; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 西田 和彦*; et al.
Proc. of 16th Int. Cryogenic Engineering Conf. /Int. Cryogenic Materials Conf., 0, p.795 - 798, 1996/00
核融合装置及びそれに用いる超電導導体の試験装置用として、50kA級強制冷却型電流リードを開発した。強制冷却型電流リードは、従来の蒸発ガス冷却型のものと比較して、液体ヘリウムの貯層がない分小型化され、また運転が容易である。また、蒸発ガス冷却型は、垂直方向でしか使用できないが、ガス冷却型は、垂直及び水平方向にも用いられるので、その取り付け方法にも、裕度が広がる。50kA級のものを製作する前に、15kA級のものを製作し、実験を行った。この結果をもとにして、50kA級のものを設計・製作した。15kA級の実験結果及び50kA級の設計について報告する。
布谷 嘉彦; 押切 雅幸*; 安藤 俊就; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 杉本 誠; 辻 博史; 島本 進; 山田 雄一*; 今野 雅行*
Proc. of 16th Int. Cryogenic Engineering Conf. /Int. Cryogenic Materials Conf., 0, p.1665 - 1668, 1996/00
原研は現在次期核融合炉用超電導磁石に用いる超電導導体としてNbAl導体の開発を行っている。NbAlはNbAlと比較し、歪による性能劣化が少なく、ITERのTFコイル用導体として有力視されている。原研では、実寸サイズNbAl導体の開発に成功し、その電気的特性評価をスイスにある導体実験装置(SULTAN)を用いて行った。サンプルはTFコイル用導体と同じ構造を持つ。最大外部磁場12.1Tにおいて、6.92K温度で36.2kAの通電に成功した。実験と評価の詳細を報告する。
樋上 久彰*; 杉本 誠; 中嶋 秀夫; 長谷川 満*; 保川 幸雄*; 吉田 清; 伊藤 郁夫*; 今野 雅行*
JAERI-M 92-127, 33 Pages, 1992/09
核融合装置に用いられる超電導磁石は、強大な電磁力が発生するため、コイル巻線部を強固な構造にすることが重要である。幹線部の剛性を向上させるためには、巻線部を構成している導体と絶縁物間の接着強度を向上させる必要があり、さらに巻線部内の応力分布を検討する必要がある。今回、この目的のために、(1)導体と絶縁物間の接着強度向上試験、(2)直線状試験体による3点曲げ試験、(3)パンケーキコイル模擬巻線による剛性試験を実施した。その結果、接着強度はエポキシ樹脂を用いたサンドブラスト処理が最も高くなることがわかった。また、曲げ試験では、絶縁物によって曲げ剛性が低下し、圧縮剛性試験では、巻線の剛性に影響を与えないことがわかった。
安藤 俊就; 高橋 良和; 奥野 清; 辻 博史; 檜山 忠雄; 西 正孝; 多田 栄介; 吉田 清; 小泉 徳潔; 中嶋 秀夫; et al.
IEEE Transactions on Magnetics, 28(1), p.206 - 209, 1992/01
被引用回数:4 パーセンタイル:47.74(Engineering, Electrical & Electronic)DPC-EXがパルス励磁した時の交流損失の測定結果とその解析結果について紹介する。又、本交流損とコイルの限界電流の関係についても紹介する。
高橋 良和; 吉田 清; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 辻 博史; 西 正孝; 多田 栄介; 奥野 清; 小泉 興一; 中嶋 秀夫; et al.
Cryogenics, 31, p.640 - 644, 1991/07
被引用回数:11 パーセンタイル:64.45(Thermodynamics)核融合実験炉(FER,ITER)用超電導ポロイダルコイルを目標とした開発の1つである、実証ポロイダルコイルの最初のテストコイルであるDPC-EXは昨年完成し、実験が行われた。本コイルは17kAまで1秒で立ち上げることができ、この時常電導転移はみられなかった。また、この時の最大発生磁界は6.7T、最大変化磁界は6.7T/Sである。このパルス運転結果及び、安定性試験結果について報告する。
杉本 誠; 吉田 清; 長谷川 満*; 小泉 興一; 中嶋 秀夫; 今野 雅行*; 伊藤 郁夫*; 榊 喜善*; 保川 幸雄*; 佐々木 崇*; et al.
Fusion Technology 1990, p.1530 - 1534, 1991/00
核融合実験炉(FER)用超電導磁石システムの支持構造物の機械試験を行なった。FER用超電導磁石システムには巨大な電磁力が作用する。このため構造支持に不可欠のものであるが、炉の構造上充分な空間を確保できぬ可能性があるため、種々の検討が行われている。本発表では、トロイダルコイルのトーラス構造、シェアパネル支持およびポロイダルコイルの剛性に関する実験を行い、これらの構造支持物の健全性評価及び実機応用について考察を行なった。FERのTFコイル支持では、ウエッジ支持およびシェアパネル支持が提唱されている。これらは巨大の圧縮力、およびせん断力をうける。このためウェッジ支持部では摩擦力を有効に利用した支持法について検討を行なった。ポロイダルコイルについてはCSコイル、EFコイルの剛性評価を定量的に検討した。
安藤 俊就; 檜山 忠雄; 辻 博史; 高橋 良和; 西 正孝; 多田 栄介; 吉田 清; 奥野 清; 小泉 興一; 中嶋 秀夫; et al.
Fusion Technology 1990, p.243 - 247, 1991/00
トカマク型核融合炉用ポロイダル・コイルへのNbSn超電導導体の適用性を実証するために、内径1mのNbSn実証ポロイダル・コイル(DPC-EX)を製作し、実験を行なった。その結果、7T/sの変動磁界の運転に成功し目的を達成した。本実験で得られた安定性、交流損失、機械特性について本シンポジウムで紹介する。
今野 雅行*; 吉田 清; 礒野 高明; 杉本 誠; 佐々木 茂美; 熊谷 健夫*
JAERI-M 90-077, 19 Pages, 1990/05
超電導ウィグラー・コイルは、通常、樹脂含浸したレーストラック型コイルであり、トレーニングによって定格性能を安定させるのが一般的である。そこで、このトレーニング回数を極力少なくて済むように工夫して製作し、励磁実験を行なった。超電導ウィグラー・コイルの製作にあたり、その製作方法及び樹脂材料について検討した。その結果に基づきコイルを製作した。励磁実験では、2回目で各コイルの定格電流まで通電可能となり、4回目で導体の臨界電流値まで流すことができた。当初の目的であるトレーニング回数の少ない超電導ウィグラー・コイルの開発に成功した。
西 正孝; 高橋 良和; 礒野 高明; 今野 雅行*; 吉田 清; 小泉 興一; 多田 栄介; 辻 博史; 奥野 清; 安藤 俊就; et al.
Proc. of IEEE 13th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, p.780 - 783, 1990/00
原研にて設計作業が進められている次世代のトカマク型核融合実験炉(FER)の超電導トロイダル・コイル開発のために原型トロイダル・コイル計画が立案され、30kA-12Tの大電流・高磁界の高性能原型トロイダル・コイル用超電導導体の開発が進行中である。原型トロイダル・コイル用導体として、TMC-FF、プリフォームド・アーマ、アドバンスト・ディスクの3種類の導体が開発され、それぞれ、2m規模の試作コイルの製作が成功裏に完了した。また、各導体の特性を把握するための多くの種類のサンプルの製作もほぼ完了し、評価作業が進行中である。原型トロイダル・コイルの設計も進み、FERにおけるのと同じ環境を与える試験装置の設計もほぼ完了に近い状態にある。
奥野 清; 辻 博史; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 西 正孝; 多田 栄介; et al.
Proc. of the IEEE 13th Symp. on Fusion Engineering, p.776 - 779, 1989/00
核融合炉における超電導ポロイダル磁場コイルの開発を目的として、原研では実証ポロイダル・コイル計画を遂行している。本会議では、これまでに得られた成果について報告するとともに、第一回目の実験結果についても言及する。
三木 信晴*; 飯田 文雄*; 和智 良裕*; 豊田 勝義*; 橋爪 隆*; 今野 雅行*
JAERI-M 88-110, 266 Pages, 1988/06
本報告書は昭和62年度におけるFERマグネット設計をまとめたものである。62年度FER設計においては、現在のプラズマ物理データベースの不確定さを考慮し、自己点火条件の達成をより確実にする2つの炉型を設定した。一つは、コスト-性能比を高めることを狙った前年度設計の装置規模をベースとし、物理仮定の不確さに対し装置の機能向上や運転領域の拡大が図れるよう十分な柔軟性を持たせた炉型である。他の炉型は、炉心プラズマ設計ガイドラインを前年度設計より保守的に変更し、自己点火達成の確実さを向上させたものである。マグネット設計においては、設計のより一層の合理化を図り、装置小型化、高性能化を目指した。また、設計を進める上で重要な技術課題について検討を行い、設計の考え方と手法を明確にかることに留意した。本報告書では、概念設計結果、重要課題の検討結果、今後の課題を述べる。
笠井 雅夫*; 池田 文構*; 斎藤 龍太*; 安藤 俊就; 藤沢 登; 長谷川 満*; 橋爪 隆*; 井田 俊雄*; 飯田 文雄*; 飯田 浩正; et al.
JAERI-M 88-010, 206 Pages, 1988/02
本報告書はIAEA主催のINTORワークショップ,フェーズIIA,パート3における日本の報告書の第VI章に相当するものであり、クリティカルイッシュとイノベーションの節から成っている。
三木 信晴*; 飯田 文雄*; 鈴木 昌平*; 和智 良裕*; 豊田 勝義*; 橋爪 隆*; 今野 雅行*
JAERI-M 87-153, 189 Pages, 1987/09
本報告書は昭和61年度におけるFERマグネット設計をまとめたものである。