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Liao, W.*; 伊東 功次郎*; 安部 晋一郎; 密山 幸男*; 橋本 昌宜*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 68(6), p.1228 - 1234, 2021/06
被引用回数:2 パーセンタイル:31.78(Engineering, Electrical & Electronic)二次宇宙線中性子が引き起こすメモリ情報の反転現象であるシングルイベントアップセット(SEUs: Single Event Upsets)は、地上における電子機器の誤動作現象の原因となる。特に、複数メモリセル反転(MCUs: Multiple Cell Upsets)は、エラーの訂正が困難であるため、深刻な問題となる可能性もある。本研究では、10MeV以下の低エネルギー中性子の影響を明らかにすることを目的とし、産業技術総合研究所にて半導体デバイス設計ルール65nmのBulk SRAMへ異なるエネルギーの単色中性子を照射し、SEU断面積およびMCU断面積を測定した。その結果、6MeV前後でSEU断面積が大きく変化することや、数MeVの中性子でも全体に占めるMCUの割合は大きく変わらないことなどを明らかにした。また、SEU断面積およびMCU断面積と、ニューヨークと東京の二次宇宙線中性子スペクトルを用いてソフトエラー率を解析した結果、地上環境では低エネルギー中性子の影響はそれほどない事なども判った。
黒田 順也*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 伊東 功次郎*; Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 安部 晋一郎; 原田 正英; 及川 健一; 三宅 康博*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 67(7), p.1599 - 1605, 2020/07
被引用回数:4 パーセンタイル:45.45(Engineering, Electrical & Electronic)半導体デバイスの信頼性の観点から、環境放射線起因ソフトエラーは問題となる。ソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を実測的に評価するために、中性子照射施設にてデバイスへの中性子照射測定実験が一般的に行われる。我々はこれまでに大阪大学のRCNPおよび東北大学のCYRICにて、65nmバルクSRAMおよびSOTB SRAMを対象とした中性子照射SER測定実験を行った。本研究では、同じデバイスを用いて、J-PARC MLFにある大強度の核破砕中性子源のBL10でSER測定実験を実施した。その結果、動作電圧を低くした際のSERの増加割合が、他の施設での測定結果と比べて高いことが判明した。PHITSによる解析の結果、入射中性子と保護樹脂に含まれる水素原子との弾性散乱による二次陽子が原因で動作電圧の低い条件下でSERが増加することを明らかにした。
安部 晋一郎; 佐藤 達彦; 黒田 順也*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; Liao, W.*; 伊東 功次郎*; 橋本 昌宜*; 原田 正英; 及川 健一; et al.
Proceedings of IEEE International Reliability Physics Symposium (IRPS 2020) (Internet), 6 Pages, 2020/04
被引用回数:2 パーセンタイル:64.23(Engineering, Electrical & Electronic)二次宇宙線中性子起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、地上において電子機器の深刻な問題を生じる可能性のある事象として知られている。これまでの研究で、水素化物と中性子との弾性散乱により、前方に水素イオンが放出されるため、メモリ前方にある水素化物がSEUの発生確率の指標となるSEU断面積に影響を与えることを明らかにした。本研究では、トランジスタ近傍の構造物がSEU断面積に及ぼす影響を調査した。その結果、数MeVの領域におけるSEU断面積の変化は構造物の厚さおよび位置によって決まることを明らかにした。また、シミュレーションにおいてトランジスタ近傍の構造物を考慮することにより、J-PARC BL10の測定値をより良く再現できるようになった。さらに、構造物を考慮した計算シミュレーションにより、トランジスタ近傍の構造物は地上環境におけるソフトエラー率に有意な影響を持つことを明らかにした。