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佐野 文昭*; 土尻 滋; 伊藤 彰彦*; 大内 康喜; 岡川 誠吾; 森山 昇
JAERI-M 88-027, 57 Pages, 1988/02
不飽和ポリエステル固化体について、海洋処分に対する適性を調べるために、高水圧下でのRI侵出性および健全性試験を行った。
伊藤 彰彦; 森山 昇; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 藤井 英典*; 佐野 文昭*
JAERI-M 84-048, 109 Pages, 1984/03
最近、原子力発電所ではプラスチック固化が採用される気運にある。プラスチック固化の実用化にあたっては、その特性を評価し、輸送、貯蔵、処分に安全に対応させるための基準化を行う必要がある。本報告書は、このような基準化に資するため、種々のプラスチック固化体について、内外の現状、固化プロセス、固化体の特性について調査を行い、また当部で得られた研究成果をも含めてとりまとめを行い、特に基準化に関連した特性についての検討を行った。
伊藤 彰彦; 大内 康喜; 比佐 勇; 関 晋; 背戸 義郎*; 倉品 昭二*
J.Oceanogr.Sci.Jpn., 40, p.98 - 104, 1984/00
放射性廃棄物パッケージは海洋投棄の際、海底に到達するまで健全性を保持することが安全上必要とされている。そこで、模擬廃棄物(非放射性)を封入した多重構造パッケージを水深4300mの海底へ自由落下により投棄して試験を行った。健全性は海中を落下する際及び着底後短時間、連続的に撮影したパッケージの写真により判断した。 最大のパッケージ質量は4,300kgあるので、ブイとけい留索との連結には特別の注意を払った。自由落下システムの落下及び浮上速度は、実験に先だって計算により推定した。従来、報告されたことのないような重量物の自由落下試験は適切な自由落下システムを使用することにより、円滑に実施され、パッケージの健全性が実証された。
戸沢 誠一*; 大内 康喜; 伊藤 彰彦
防食技術, 31(7), p.460 - 466, 1982/00
我が国の工業施設は海塩粒子の影響を受ける場合が多く、腐食しやすい環境下におかれており、鉄鋼資材の腐食は安全性の観点からも重要な問題である。本報告は、海塩粒子存在下の鉄鋼資材の塗装による防食という考え方から、従来多方面で使用されているメラミン樹脂塗装と長期防食用に橋梁などで使われているジンクリッチペイントを含む重防食塗装系を取上げ、小型の試験片により約1年間の野外大気ばく露試験を行った結果をまとめたものである。本試験の環境条件下では、メラミン樹脂塗料を12~36の膜厚で上塗又は下塗に使用した試験片では塗膜が劣化し、鋼板素地上に赤銹が発生した。これに反し、ジンクリッチペイントなどを下地とした膜厚173~495の重防食塗装系の試験片ではたとえ上塗塗膜に人為的に付傷した場合においても、塗装系に異常は見られず、鋼板素地上にも赤銹は発生しなかった。
石崎 寛治郎*; 岡川 誠吾; 大内 康喜; 伊藤 彰彦; 簗 尚*; 浅見 晃*; 峯岸 敬一*; 和達 嘉樹; 荒木 邦夫; 天野 恕
JAERI-M 9380, 59 Pages, 1981/03
日本原子力研究所と秩父セメント株式会社で共同開発したPIC容器の安全性に関して、耐圧型と均圧型の2種類の容器を使用し、RIとしてはCsとCsを用いた。ホット供試体はRIを布ウエス中に散布したもの(2)など4体である。外水圧試験は深海底5,000mの条件を模擬した条件で24時間保持した。ウエスを収納した容器に関しては高水圧試験後、常温常圧下で長期(400日程度)の浸出試験を実施中である。その結果、(1)均圧型PIC容器は250kg/cmまで耐圧性を有し、以後均圧化するが均圧後も500kg/cmの外水圧力で破壊等の異常のないことが明らかとなった。(2)耐圧型PIC容器は500kg/cm外水圧力下で、十分な耐圧強度と不透水性を有し、RIの浸出抵抗性に優れていることが確認された。(3)ウエスを収納したPIC容器の長期浸出試験(144日まで)の結果、均圧型PIC容器ではCsの浸漬日数の平方根に比例して増加するのに対し、耐圧型PIC容器では全く浸出していなかった事が判明した。
関 晋; 比佐 勇; 大内 康喜; 伊藤 彰彦; 和達 嘉樹; 天野 恕; 丸山 亨; 佐藤 元昭; 高橋 孝三; 進士 義正; et al.
JAERI-M 9100, 6 Pages, 1980/09
低レベル放射性廃棄物の海洋処分に備えて、200l大多重構造パッケージを高圧水槽中で加圧し、海洋処分された場合の健全性について調べた。その結果、パッケージには安全上問題となるような変化は生じなかった。
関 晋; 大内 康喜; 比佐 勇; 伊藤 彰彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(11), p.857 - 864, 1980/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)低レベル放射性廃棄物の海洋処分に備えて、200l多重構造容器の安全性試験として、高水圧試験を行った。得られたデータから、水みちを通る水の進入状況をコンピュータによりシミュレートした。 以上の結果を確認するため、パッケージの吊り下し-回収試験を水深5,000mの範囲で行った。結果として、安全上問題となるような破損は認められなかった。
関 晋; 伊藤 彰彦; 天野 恕
Nucl.Chem.Waste Manage., 1(2), p.129 - 138, 1980/00
海洋処分に備えた放射性廃棄物の安全評価に関して、深海中のパッケージの健全性は、検討すべき最も重要な項目の一つである。上記の観点から実大(200l)の放射性廃棄物固化体の高水圧浸出試験装置を用いて、深海5,000mの高水圧、低温条件の下で健全性模擬試験を行った。主な結果は次のとおりである。 1)高水圧が露出面をもつ固化体に急激に加えられた場合、固化体に数多くのクラックが発生する。 2)クラックは固化体への急激な高圧水の浸入によって起るものと結論した。 3)固化体の露出面に耐水性の塗料を塗布すれば、クラックの発生を防止することができる。 4)容器は、クラックを防止するため重要な役割を果たしていることが分った。 海洋で深さ5,000mまで、セメント固化体の健全性実証試験結果から、コンテインメントの効果は、保持できた。
伊藤 彰彦; 大内 康喜; 比佐 勇; 関 晋; 服部 洋司良; 高橋 孝三; 進士 義正; 背戸 義郎*; 神保 正春*
JAERI-M 8525, 64 Pages, 1979/11
模擬放射性廃棄物を封入した多重構造パッケージ-B-I型、B-III型、、LD-75型-の水深約4,300mの海底への自由落下による健全性試験を四国沖350kmの太平洋において実施した。自由落下試験に際しては、ブイの下方に深海カメラ、フラッシュ、切り離し装置を吊り、さらに切離し装置の下方に廃棄物パッケージを連結して海中を落下させ、落下中および着底後しばらくパッケージの写真を撮影した。深海カメラ、フラッシュ等は、切離し装置の作動によってパッケージから切離され、ブイの浮力により海面へ浮上するので、これを回収した。深海カメラ、フラッシュ等の回収には全て成功した。B-III型パッケージの試験ではフラッシュが作動せず撮影は不成功に終ったが、B-I型、LD-75型では写真からパッケージの健全性は保持されたと判定した。
松鶴 秀夫; 森山 昇; 伊藤 彰彦
Annals of Nuclear Energy, 6(7-8), p.417 - 423, 1979/00
被引用回数:3硬化したセメントペーストからのトリチウム(HHO)の水相への浸出を調べた。浸出試験はIAEAの提案した方法に準拠して行なった。トリチウムの浸出比は廃液-セメント比、浸出液の温度および養生期間の凾数として求めた。トリチウムの浸出比はセメントの種類についてはつぎの順で減少する。アルミナセメントポルトランドセメント高炉セメント。浸出比はWa/Cの増加に伴なって著しく増加し、浸出液の温度の低下および養生期間の増加に伴なって減少する。硫酸ナトリウムの共存はトリチウムの浸出に顕著な影響を与えない。ビチューメンで固化体表面を被覆する事によりトリチウムの浸出量を低減化し得る事が明らかとなった。
伊藤 彰彦
保健物理, 14(3), p.197 - 201, 1979/00
USEPAが1974年以来実施している放射性廃棄物海洋処分サイトの調査を概観し、回収された廃棄物パッケージの解体調査結果について述べた。
熊倉 稔; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*; 杉浦 俊男
Int.J.Mass Spectrom.Ion Phys., 30(3-4), p.331 - 343, 1979/00
トリオキサンにおけるクリスタリング反応は飛行時間型質量分析計を使用して研究した。クラスターイオンとして(CHO)H(n=3~9)が生成される。CHOHおよび(CHO)Hによって開始される反応の第一段階プロセスは三次反応機構であり、又第二段階プロセスは二次反応機構で進行することが明らかになり、更に(CHO)Hの初期プロセスは三次反応であり、その後期プロセスは二次反応機構であった。トリオキサンにおける三次クリスタリング反応の反応速度定数は簡単な構造の化合物の場合における反応速度定数よりも2~4桁位大きいことが判明した。なおこれら実験的に求められた反応速度定数はクラスター分子の振動の自由度の数を考慮した理論式から算出した値とほぼ一致することが明らかになった。クラスター反応においてはクラスター分子の分子構造がイオンの安定性に関係していることが推定された。
森田 洋右; 石垣 功; 熊倉 稔; 渡辺 祐平; 伊藤 彰彦
J.Appl.Polym.Sci., 23(11), p.3395 - 3409, 1979/00
被引用回数:21,3ジオキソランとテトラオキサンの固相共重合の機構を明らかにするために、1,3ジオキソランの消費速度がガスクロマトグラフによって測定され、また、共重合体(ポリマー)の共重合組成が高分解能NMR,DSCによって測定された。以上の結果から、本重合系に1,3ジオキソランを重合開始時に1度に添加すると、不均一組成分布をもった共重合体がえられる。しかしながら、このような固相共重合においても、1,3ジオキソランを重合の進行と共に加えていくと、均一な組成の共重合体がえられる。
森田 洋右; 石垣 功; 西村 浩一; 伊藤 彰彦
J.Appl.Polym.Sci., 23(11), p.3411 - 3420, 1979/00
被引用回数:11,3ジオキソランとテトラオキサンの固相共重合において、得られた重合粒子から未反応のモノマー及び生成した不純物を除く方法を検討した。まず、種々の溶媒によって未反応のテトラオキサンを除く方法が検討されたが、本系のテトラオキサンは昇華性があることを利用し、単に重合系を減圧にすることによって、容易に除くことが出来ることが判明した。また、生成したポリオキシメチレンを劣化させる不純物はガス状アンモニアと重合粒子を数分接触させることによって中和されることが見い出された。これらの結果、ポリオキシメチレン樹脂に関し、まったく新しい固相共重合製造工程が提案された。即ち、本固相共重合終了後直ちに、アンモニアガスと重合粒子を接触させただけで、エクストルーダー等により直接ペレット化する方法である。
森田 洋右; 石垣 功; 渡辺 祐平; 荒牧 輝夫*; 伊藤 彰彦
J.Appl.Polym.Sci., 23(11), p.3421 - 3426, 1979/00
被引用回数:01,3ジオキソランとテトラオキサンの固相共重合において、得られたポリマーを成型しその機械的物性を測定した。共重合体の物性は分子量分布及び共重合組成に大きく影響されることが判った。1,3ジオキソラン及びメチラールの重合系への添加方法を種々に変えて、共重合体の物性を変化させた。この結果、重合の進行に従って、1,3ジオキソランやメチラールを添加していく連続添加方法によって得られた共重合体の物性は、すでに市販されているデルリン500及びジュラコンM90の中間の性質を示した。
石垣 功; 森田 洋右; 西村 浩一; 森下 憲雄; 伊藤 彰彦
J.Appl.Polym.Sci., 23(11), p.3383 - 3394, 1979/00
被引用回数:2ヨウ素を開始剤としたテトラオキサン-1,3ジオキソラン-メチラール系の固相重合により得た共重合体の分子量分布をGPCにより測定し、体系の反応機構を考察した。共重合体の分子量分布は、1,3ジオキソラン(DOL)-メチラール(MAL)溶液の系への添加方法およびポリマー粒子の大きさに強く依存することがわかった。DOL-MAL溶液を反応系に1度に添加した物合には、ポリマーの分子量分布は低分子量側と高分子量にピークを有するブロードな分布曲線を与え、一方、反応の進行に応じて分割するか連続的に添加した場合には、分布曲線は単一ピークになった。また、DOL-MALを1度に添加した物合にはポリマーの粒子の大きさにより分子量分布に差が生じたが、分割または連続添加系では粒子依存性は少なく均質なポリマーが生成していることが判った。これらの結末から、本系では反応はテトラオキサン結晶の表面から内部へと進行していることが示唆された。
松鶴 秀夫; 伊藤 彰彦
JAERI-M 7936, 17 Pages, 1978/10
セメント固化体からのトリチウムの水相への浸出を検討した。トリチウムの浸出量は水-セメント比(W/C)、浸出液の温度、セメントの種類、および養生期間を変えて求めた。浸出量はW/Cの増加に伴って著しく増加し、浸出液の温度の低下および養生期間の増加にしたがって減少する。セメントのトリチウム固定能はつぎの順で増加する。アルミナセメントポルトランドセメント高炉セメント。
関 晋; 大内 康喜; 比佐 勇; 伊藤 彰彦; 森下 悟; 丸山 亨; 倉品 昭二*; 下田 喜内*
JAERI-M 7780, 41 Pages, 1978/07
D-50多重構造パッケージおよびM級ドラム缶づめセメント均一固化体(模擬廃棄物パッケージ)について、海洋における水深5000mまでの吊下ろし-回収試験を行なった。得られた結果は次のとおりである。1)模擬廃棄物の吊下ろし一回収試験について所期の計画を達成した。2)D-50バッケージの深海中の連続写貢撮影は成功し、鮮明な写真が得られた。3)回収したD-50パッケージについてはドラム缶の外面、ドラム缶を取り除いた内張コンクリートの外面および内張コンクリートの切断面の目視検査、ならびに海中の連続写真撮影観察の結果、また、回収したM級パッケージ(セメント均一固化体)についてはドラム缶の外面、ドラム缶を取り除いた固化体の外面の目視検査の結果、それぞれの模擬廃棄物には安全上問題となる変化はないと結論した。
松鶴 秀夫; 伊藤 彰彦
Health Physics, 34(6), p.643 - 648, 1978/06
被引用回数:6セメント固化体からのセシウムの浸出を低減化すべく、天然ゼオライトの添加効果を検討した。ゼオライト添加量を10~25%の範囲で変化させ、その効果を調べたところ、セシウムの進出量が著しく低減化される事が明らかとなった。
関 晋; 伊藤 彰彦
非破壊検査, 27(5), p.270 - 274, 1978/05
放射性廃液セメント均一固化体の品質検査法の一手法として、反発硬度法による非破壊検査を試みた。ドラム缶(200l)外被を外した裸の固化体およびドラム缶付きのままの固化体の反発硬度を測定し、同組成固化体の一軸圧縮強度と対応させた。得られた結果は、次のとおりである。1)ドラム缶を外した固化体の反発硬度と同組成固化体の一軸圧縮強度との間には、直線関係があることがわかった。2)ドラム缶付きの固化体についても反発硬度と一軸圧縮強度との間には、直線関係があることが見い出された。海洋処分用セメント固化体の一軸圧縮強度として必要な150kg/cm以上の値に対応するドラム缶上からの反発硬度は、38以上であることがわかった。3)以上の試験結果から実規模セメント均一固化体の品質検査に反発硬度法による非破壊検査法が適用できることがわかった。