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篠田 遼一*; 伊藤 真義*; 櫻井 吉晴*; 山本 博之; 平尾 法恵; 馬場 祐治; 岩瀬 彰宏*; 松井 利之*
Journal of Applied Physics, 113(17), p.17E307_1 - 17E307_3, 2013/05
被引用回数:9 パーセンタイル:37.98(Physics, Applied)セラミック状のバリウム-コバルト-マンガン複合酸化物Ba(CoMn)Oについて、軟X線光電子分光法及び磁気コンプトン散乱測定を行い、この物質が約35Kの磁気相転移温度以下で磁性誘電体特性を示すことを見いだした。この磁気秩序の起源は、180度の角度を持つコバルト4価-酸素-マンガン4価又は、90度の角度を持つマンガン4価-酸素-マンガン4価における超交換相互作用によると考えられる。磁気コンプトン散乱のプロファイルから求めた磁気スピンモーメントの温度依存性は、磁気センサー(SQUID)測定結果の温度依存性と一致した。これは磁気モーメントがスピンモーメントによって決まることを示している。また磁気コンプトン散乱のプロファイルは、温度によらず一定であった。これらの結果から、この磁性転移は、熱によるスピンの揺らぎによって起こると結論した。
米田 安宏; 小原 真司*; 伊藤 真義*; 阿部 浩之; 竹内 光明*; 内田 裕久*; 松村 義人*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 38(1), p.109 - 112, 2013/03
超磁歪材料であるSmFe及びTbFeの局所構造解析を高エネルギーX線を用いた2体相関分布関数法(atomic pair-distribution function: PDF)によって行った。SmFeやTbFeの磁歪特性はイオン照射によってコントロールすることができるが、そのメカニズムを明らかにすることができた。イオン照射はSmFe及びTbFeのFe-Feの相関に作用し、Fe-Feの相関を選択的に分断する。これによってFe-FeのネットワークからSm-Sm及びTb-Tbのネットワークへと結晶構造の担い手が変化する。これによって磁歪特性が制御できることを示した。
櫻井 浩*; 伊藤 真義*; 安居院 あかね
まぐね, 6(5), p.270 - 276, 2011/10
磁気コンプトン散乱による磁性材料の研究は、1986年にM. J. Cooperが放射光を用いてFeのスピン状態を測定してから放射光施設の発展とともに進展してきた。これまで、3d遷移金属・合金、3d遷移金属-4f希土類化合物、アクチナイド化合物など、その対象範囲は多岐に広がっている。今後、コンプトン散乱を用いた測定は原子レベルでの磁気物性解析手法として、新しい磁石材料開発やスピントロニクスデバイスの開発に有用であると考えている。本論文では、垂直磁化膜に着目した最近の成果について、(1)磁気多層膜の波動関数の異方性の測定結果と垂直磁気異方性について、(2)さらに、3d遷移金属-4fアモルファス合金垂直磁化膜のスピン選択磁気ヒステリシスについて紹介する。
安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 浩*; 辻 成希*; 本間 慧*; 桜井 吉晴*; 伊藤 真義*
Applied Physics Express, 4(8), p.083002_1 - 083002_3, 2011/08
被引用回数:14 パーセンタイル:51.56(Physics, Applied)これまでわれわれは希土類-遷移金属合金膜についてX線磁気円二色性(XMCD)による元素・軌道別の磁化曲線(ESMH)を測定し、膜全体のマクロな磁化曲線よりも急激に変化することを報告した。また、TbCo垂直磁化膜において磁気コンプトン散乱強度の印可磁場依存性からスピン選択磁化(SSHM)曲線の測定の試みに成功し、ミクロスコピックなSSMH曲線はマクロな曲線と定性的に似た形状になることを報告している。さらに、SQUIDでのマクロスコピックな測定の結果と合わせ、スピン成分のみならず、軌道成分の磁化曲線を算出することに成功したので報告する。
小杉 晋也*; 松井 利之*; 石川 法人; 伊藤 真義*; 桜井 吉晴*; 愛甲 一馬*; 清水 浩貴*; 田原 佑規*; 堀 史説*; 岩瀬 彰宏*
Journal of Applied Physics, 109(7), p.07B737_1 - 07B737_3, 2011/04
被引用回数:7 パーセンタイル:31.23(Physics, Applied)FeRh金属間化合物に高エネルギーイオン(200MeV Xe)照射することによって発現した強磁性状態の起源を調べるために、SPring-8において磁気コンプトン散乱のプロファイルを照射後試料について測定し、SQUID磁束計の磁気測定結果と比較した。磁気コンプトン散乱が電子スピンモーメントのみを検出することを考慮して解析した結果、イオン照射によって誘起される強磁性は、軌道磁気モーメント由来ではなく、スピン磁気モーメント由来であることがわかった。
安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 吉晴*; 伊藤 真義*; 本間 慧*; 辻 成希*; 櫻井 浩*
no journal, ,
本研究では、磁気コンプトン散乱実験によってTbCo合金膜のSSHMを測定し、スピン・軌道、元素別に磁化曲線を見積もることを試みた。TbCoの磁気コンプトン散乱強度の印可磁場依存性から得たSSHM測定の値と基準試料の値からモーメントの絶対値を求めた。解析の結果、スピンと軌道の磁化曲線は形状が異なった。これは、TbとCoの元素別の磁化曲線の違いに起因すると考えている。
安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 浩*; 本間 慧*; 辻 成希*; 櫻井 吉晴*; 伊藤 真義*
no journal, ,
磁気コンプトン散乱には磁性電子のスピンモーメントの成分が反映される。これを利用し、希土類-遷移金属TbCoアモルファス膜において、その散乱強度の印可磁場依存性を利用して、スピン選択ヒステリシス・ループの測定した。その結果をマクロスコピックな磁性と関連を検討するため、SQUIDにより測定されたマクロスコピックな値と比較したので報告する。
櫻井 浩*; 安居院 あかね; 松本 紗也加*; 伊藤 真義*; 櫻井 吉晴*
no journal, ,
希土類遷移金属TbFeCoは熱アシスト磁気記録材料として注目されている。特に、希土類-遷移金属アモルファス合金膜は組成比によって特性を大きく制御できるため、磁性材料として有望である。磁気スイッチング,磁気記録の材料では、磁気モーメントの磁場応答特性が重要である。「全磁気モーメント=スピン磁気モーメント+スピン磁気モーメント」で与えられる。しかし、全磁気モーメントの磁化曲線に関する報告は多いが、スピン磁気モーメントの磁化曲線と軌道磁気モーメントの磁化曲線を分離した報告は少ない。現在までに、希土類-遷移金属合金膜において、軟X線磁気円二色性により、希土類元素の4f電子の軌道磁気モーメントは膜全体の性質に大きく寄与することが報告されている。また、希土類-遷移金属垂直磁化膜において、磁気コンプトン散乱により、スピン磁気モーメントの磁化曲線が報告されている。以上から、TbCo合金膜におけるスピン・軌道磁化曲線の測定を行った。
上野 広樹; 川北 至信; 尾原 幸治*; 島倉 宏典; 田原 周太*; Kumara, L. S. R.*; 山口 展史*; 安永 晃教*; 脇阪 有衣子*; 伊藤 真義*; et al.
no journal, ,
ビスマス-亜鉛系は、BiZn組成を臨界組成とする二液相分離領域を有する系である。こうした相分離領域に近づくとき濃度揺らぎが大きくなることはよく知られている。先行研究では、相分離の原因として、BiとZnの原子サイズの差を挙げている。最近の実験装置や解析手法の発展により、部分構造や、原子配置が理解できるようになってきた。われわれは液体BiZnの中距離構造に見られる揺らぎに着目し、JRR-3M原子炉に東北大学が設置しているHERMES回折計を用いた中性子回折実験、及びSPring-8L08ビームラインを用いた高エネルギーX線回折測定を行った。逆モンテカルロ法による構造モデリングの結果、中距離構造の濃度揺らぎが温度降下とともに大きくなる様子が観測された。
上野 広樹; 川北 至信; 尾原 幸治*; 田原 周太*; 小原 真司*; 伊藤 真義*; 武田 信一*
no journal, ,
Bi-Sn合金系は43:57の組成で融点極小を取る広い共晶領域を持つ特性から、一般的な鉛フリーはんだの母材として用いられる。われわれはこれまでBi-Sn合金系が共晶組成を持つ要因について、この共晶点BiSnの液体構造の視点から研究してきた。その結果BiSnの液体中では比較的一様にSn原子が分布する一方、Bi原子同士がより近づいている領域が揺らいで分布している様子を再現した。われわれはこのような作用がより強まった場合に液体は相分離するのではないかと考え、Biを含有する液体金属のうち相分離傾向を示すBi-Zn系の中距離構造と比較するため、その液体構造を調べた。液体BiZnに対してSPring-8/BL08Wで高エネルギーX線回折実験(HEXRD)、JRR-3M/HERMESで中性子回折実験(ND)を行い、その温度変化を測定した。回折実験から得られた構造因子S(Q)を用いて実験データを再現する構造モデルを構築するRMC構造モデリングを行い、原子の3次元配置を解析したところ、特にZnが液体中で集まり中距離的な揺らぎを形成している様子が見られた。
上野 広樹; 川北 至信; 尾原 幸治*; 田原 周太*; 小原 真司*; 伊藤 真義*; 武田 信一*
no journal, ,
Bi-Zn alloy system has a two-melt phase separation region, while Bi-Sn system has a eutectic-type phase diagram. To reveal liquid micro structure, neutron and X-ray diffraction experiments were carried out and structural analysis using RMC method was applied. ND experiments were carried out for liquid BiZn at HERMES installed in JRR-3M and for liquid BiSn at SANDALS spectrometer installed in ISIS, UK. XRD experiments with high energy X-ray of 182.6 keV were performed for BiZn () at BL08W beamline in SPring-8. Analysis using RMC revealed that Zn-Zn partial correlations contribute the nearest neighboring distribution and also large fluctuations in medium range in liquid BiZn, while Bi-Bi pair distribution function in eutectic liquid BiSn exhibits substantial temperature variation compared with the other correlations and fluctuations in Bi-Bi bonds grow up on going deep in the eutectic region.
峯岸 克彦*; 安居院 あかね; 櫻井 浩*; 伊藤 真義*; 櫻井 吉晴*
no journal, ,
アルミホイル基板上に製膜したFe薄膜の磁気コンプトンプロファイルの磁場依存性を測定した。Fe薄膜の厚さは5mで(110)配向だった。電子運動量1au以下の磁気コンプトンプロファイルに磁場依存性が観測された。これは磁壁の生成に伴い磁壁内及び磁壁近傍の4s4p電子のスピン偏極減少したためと考えられる。